2018年09月15日

雑誌の取材

 先日、RETRIVERと言う雑誌で、二次診療施設として取材を受けました。レトリバーと言うと股関節形成不全や前十字靭帯断裂などの関節疾患が多いので話を聞きたいとのことで、編集に関わられた日本獣医生命科学大学の某先生からの推薦とのことでした。
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 一次診療(プライマリケア)は、いわゆる“町の獣医さん” ホームドクターと言うのが解りやすいと思います。二次診療(セカンダリケア)と言うのは、ホームドクターの依頼で専門的な診断と治療を行う施設になります。

 取材の方にも一次診療と二次診療の違いを聞かれましたが、簡単に説明するとレントゲン装置や超音波装置などの診断機器、麻酔器や電気メスなどの手術機器などの医療機器は一次診療施設にもありますが、二次診療施設には一次診療施設とは異なる高性能機種が導入されており、より正確、迅速、安全に診断、治療が行われると答えました。

 当院は一次診療を行いながら、ホームドクターの依頼で二次診療に対応しています。今日も三重県と熊本県から股関節形成不全のバーニーズマウンテンドッグ、静岡県から前十字靭帯断裂のピレネー犬が来院されています。

 飼い主様向けの雑誌の取材だったので、できるだけ専門用語を使わず解りやすいように編集の方の質問に答えようと思いましたが、なかなか難しいと思いました。

院長 是枝


fujiidera_ah at 12:28|PermalinkComments(0)clip!院長より 

2018年09月12日

9月大阪と横浜で前十字靭帯断裂の診断, 治療の講演

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 9月2日は大阪で、ノースカロライナ州立大学の外科の教授で米国獣医外科専門医のLascelles先生、麻布大学の藤田先生、私で講演でした。変性性関節症の診断や内科療法が主なテーマで、私の担当講義は「前十字靭帯断裂の診断、治療」でした。
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 70名程の獣医師が参加していましたが、知っている人が殆ど居ませんでした。皆さん、熱心に勉強されていました。
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 9月3日は、Lascelles先生と京都観光、Lascelles先生から論文を書くように言われました。これは、耳が痛い言葉です。
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9月5、6日は、横浜で前十字靭帯断裂に対するTPLOの講習会と骨折治療の基本の講習会で、私の担当は「前十字靭帯断裂に対するTPLO」の講義と「骨折治療の基本」の実習講師。
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講義は疲れますが、少しでも前十字靭帯断裂の診断が適切にできる人が増えたり、TPLOができる人が増えればと思います。
来月は、名古屋で講演です。

院長 是枝



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2018年09月10日

9月の皮膚科専門診察(予約制)

 当院では、毎月1回、皮膚科顧問の関口麻衣子先生(アイデックスラボラトリーズ:動物皮膚病理診断医)による皮膚科予約診察とスタッフ向け院内セミナーを行っています。
 9月の皮膚科専門診察は、9月26日(水曜日)です。

 皮膚疾患には、ありふれた疾患から生命を脅かす疾患が存在し、感染症やアレルギー性疾患、悪性腫瘍、自己免疫性疾患と多岐にわたり、若齢から高齢の動物と幅広く経験されます。

 より高度な皮膚科診察、治療を提供するため、当院では2015年4月より関口麻衣子先生を皮膚科顧問獣医師として迎えています。

 関口先生の皮膚科専門診察は、毎月1回、予約制となっており、詳しくは当院スタッフにお問い合わせください。

院長 是枝
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 写真は、2015年から2016年にかけて6回行われた大阪府獣医師会学術講習会で講演される関口先生。(VETS CHANNELより引用・改変)

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2018年08月17日

8月臨床病理学セミナー

当院では、月に1度平田雅彦先生(IDEXXラボラトリーズ)を招いて院内セミナーを行っています。今回のセミナーの内容は、脾臓の腫瘍についてでした。

脾臓に認められる病変は様々です。結節を形成する結節性病変や脾臓が腫れる脾腫があり、その中にもたくさんの病態が存在します。
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超音波検査において形や中身の状態によって摘出もしくは経過観察および細胞診が必要かを考える必要があります。非常に悪性度の強い血管肉腫や血液の貯留である血腫も似たような見え方をする場合があります。以前までリンパ球や造血系、肉腫様の細胞が混在した脾臓の結節性病変の総称として用いられていた繊維組織球結節においては、免疫染色により良性の結節性過形成の他に悪性の組織球肉腫やリンパ腫、間質肉腫などが含まれていたそうです。それだけ病理組織でも判断が難しい場合の境界部(グレーゾーン)にある病態は、腹部超音波検査や細胞診では診断が難しいと思われます。よって、可能であれば脾臓摘出をして病理組織診断を行う方がよろしいのかもしれません。

獣医師 越智

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2018年08月16日

タイ関節鏡セミナー

先月末から今月頭にかけてタイ(バンコク)のカセサート大学にて開催された『小動物関節鏡とTPLO外科実習』に参加させて頂きました。講師は、米国外科専門医であるBrian Beale先生と林慶先生と当院院長でした。関節鏡のセミナーや実習は、開催自体が多くなく、米国専門医である先生方から直接指導させていただけるためとても勉強になります。
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初日は、1日かけて講義を受け、2日目、3日目に実習が行われました。
関節鏡とは、内視鏡や腹腔鏡と同様にスコープを生体内に入れてカメラを介してモニターで生体内の状況を確認し、低侵襲での処置を行うことができます。しかし、内視鏡での消化管内、腹腔鏡での腹腔内と比較して関節内は、とても狭いため操作が難しいと思われます。そのため、習得するには、十分なトレーニングが必要になります。
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肩関節においては、離断性骨軟骨症や二頭筋腱炎の治療、関節上腕靭帯の評価などに関節鏡は適応します。これらは、関節切開下での治療を行うよりは、関節内で関節鏡下で処置を行うことができるため低侵襲という点においてはとても優れていますし、拡大してモニターで観察できるため診断にも優れていると思われます。
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肘関節においても、離断性骨軟骨症や内側鈎状突起離断、肘突起離断症に治療や二頭筋腱、関節炎の評価に関節鏡は優れています。
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膝関節においては、主に前十字靭帯断裂の評価やそれに伴う半月板損傷の評価、離断性骨軟骨症の治療、膝蓋骨脱臼に伴う滑車領域での関節炎の評価を関節鏡で確認することが可能です。
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前十字靭帯断裂症の場合は、関節鏡での前十字靭帯、半月板損傷の評価後にTPLOを行い、治療を行います。適切なTPLOを施術しても、半月板の損傷を見落としていれば機能回復が認められないので関節鏡下での半月板の評価はとても優れていると思われます。
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今回のセミナーを参加させて頂いて関節鏡の理解を深めることができました。今後の診察に生かせれるように精進していきます。
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最後になりますが、タイは、食事も美味しくて日本との距離もそこまで離れていないのでとても快適でした。そして、市場にはこのような物も売られていました。私は、とても驚きました笑
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獣医師 越智

fujiidera_ah at 12:15|PermalinkComments(0)clip!スタッフ日誌 | セミナー