2013年02月

2013年02月26日

神経外科セミナー in ラスベガス

先日ラスベガスへ神経外科のセミナーを受けに行ってきました。

アメリカの神経外科の専門医であるDr.Rossmeislに椎間板ヘルニアや馬尾症候群の手術法である、ベントラルスロット、片側椎弓切除術、背側椎弓切除術、造窓術などの手術方法を学んできました。
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脊椎(背骨)は、頭側から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎に分かれています。馬尾症候群とは、第7腰椎と仙椎の不安定性により、神経の圧迫が起こり、腰部痛、跛行(歩き方がおかしくなること)、後躯麻痺、尿失禁など様々な症状を引き起こします。診断には、レントゲン検査、脊髄造影検査、CT検査、MRI検査などが必要になります。症状が軽度のものであれば、抗炎症剤や運動制限などでコントロールできますが、ひどくなるようなら外科療法が適用になります。大型犬に多く、初期の頃は股関節形成不全や前十字靭帯の部分断裂などの関節疾患と症状が似ているため、熟練した獣医師の診察が必要になります。

セミナーを3日間受講した後は、western veterinary conferenceに行きました。
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とても大きな学会で、日本の学会の企業ブースより遥かに大きく、色々な催し物があり、かなり楽しめました。

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ラスベガスだけあって出発ロビーにもスロットマシーンが置いてありました。
今回のセミナーでも、新たな発見もあり、かなり有意義に過ごせました。
学んだことを日頃の診療に生かしていきたいと思います。

獣医師 木村


2013年02月21日

可愛いお花たち 9♡Love♡

春の日差しと温もりが恋しいこの時期、病院の花壇には一足早く春のお花が仲間入りしています。
今回の可愛いお花たちは、「Love」をテーマにご紹介させていただきます。


♡マーガレット♡
恋する乙女のイメージがあるお花です。
花びらを数えて好きな相手が自分のことをどう思っているか?
好き?それとも嫌い?
この恋占い、女性の方ならきっと経験されたことがあると思います(#^.^#)
花言葉は「恋を占う」「心に秘めた愛」「誠実」
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♡ラッパ水仙♡
恋愛は時には辛く悲しい事も。
花言葉は「あなたを待つ」「報われぬ恋」
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水仙コーラス


♡スズランエリカ♡
スズランの花に似ていることから名付けられました。
イギリス・フランスでは5/1がスズランの日とされ、愛する人の幸福を願ってスズランを贈る習慣があります。
また白いエリカには「幸せを運ぶ」という言い伝えがあります。
花言葉は「幸せな愛を」
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♡ストック♡
寄り添う二輪の花。まるで夫婦のようです。
よく見ると二輪の花の間に小さな花が咲いています。
二輪の愛の証でしょうか!
花言葉は「愛の絆」「豊かな愛」「永遠の愛」「思いやり」「見つめる未来」
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女性へのサプライズとして贈り物にはお花が最適です!

既婚男性の皆様、この春は愛のお花「ストック」を奥様にプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
素敵な花言葉を添えて♡

未婚男性の皆様、「スズランエリカ」を気になるお相手にプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
スズランエリカが幸せを運んでくれるかも!?


病院の花壇には可愛いお花たちの笑顔でいっぱいです。
愛情溢れるお花たちの笑顔のパワーで、皆様が元気にお過ごしいただけますように。

受付 若原

2013年02月20日

初☆CAPP活動

先日、アニマルスタッフのクララとCAPP活動に参加してきました♪


CAPP活動とは、
Companion Animal Partnership Program
=人と動物のふれあい活動
という意味で、日本動物病院福祉協会(JAHA)が動物病院を中心として推進するアニマルセラピーの活動です。
参加しているのは、一般家庭などで幸せに暮らしている動物達で、活動場所は、高齢者施設や小学校、医療施設など様々です。

私は、一年ほど前から人だけボランティアとして高齢者施設の方に参加していました。
動物達とふれあって、笑顔になる利用者さんを見ると、こちらまで幸せになれて、毎月楽しい時間を過ごしています(^^)

そして今回から、クララを連れての参加になりました♪
参加する前に簡単なテストを受け、ギリギリ合格!!
無事参加する事ができました(^^;

初めてなので、今回は先輩犬の働きを見て勉強したり、他のボランティアさんからおやつをもらったりと場所や雰囲気に慣れる事をがんばりました◎

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慣れない場所で、少しお疲れの様子なクララさんでした。
私も今回はクララを連れての参加だったので、とても緊張しました(^^;

少しずつ慣れて、クララも利用者さんも私も!!楽しい幸せな時間を過ごせるようになりたいと思います(^^)


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CAPP活動についてご興味のある方、詳しくお知りになりたい方はJAHAのホームページをご覧ください♪U^ェ^U
活動は全国各地で行われています◎


看護士堀田

fujiidera_ah at 16:38|PermalinkComments(6)TrackBack(0)clip!スタッフ日誌 

2013年02月11日

2月10日、講演

 2月9日〜11日の3日間、日本獣医師会 獣医学術学会年次大会が大阪国際交流センターとシェラトン都ホテルで開催されました。
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 学会抄録の表紙は、新世界、天王寺動物園、梅田スカイビル、海遊館、大阪市中央公会堂、大阪城の写真で構成されています。

 この学会では獣医師、動物看護師向けの教育講演や一般口演などがあり、市民公開としては「食品の安全性の確保と国際基準」、「学校教育と動物飼育」と言うテーマなど様々なプログラムが組まれていました。

 当院の動物看護師長で昨年、C.C.R.Pを取得した藪野は、「動物看護職のための問診、身体検査」と言う教育講演3題から、1題「リハビリテーションを行う前の身体検査」と言うテーマで講師依頼を受けていました。

 C.C.R.Pは米国テネシー大学獣医学部公式認定資格で、Certified(保証する)Canine(犬の)Rehabilitation(リハビリテーション)Practitioner(実務者)、「犬のリハビリテーションがちゃんと実施できる人」と言うことを保証する認定資格です。当院では、獣医師の木村と看護師の藪野がC.C.R.Pを取得しています。

 今回、私は藪野の講演を聴くことを目的に学会に参加しました。看護師ばかりだろうと思って行きましたが、看護師と思われた女性は4〜5人のみでオッサンの獣医師ばかりで、獣医相手の教育講演となっていました。

 藪野は年末、年始は仕事の合間や夜遅くまで講演の準備をしていたと思うので、獣医師が聴いても唸る内容だったと思います。数人の獣医師から「凄いな」と言われ、「先生の講演より人気あるんとちゃう?」と言う声もありましたので私も嬉しく思いました。

 私を含めて、獣医師でも動物のリハビリテーションの知識を正確に有している人は少なく、誤ったリハビリテーションの指導を受けている事例も多くみられます。誤ったリハビリテーションは、動物に苦痛を与え虐待とも言えることをしてしまう可能性があります。近年、日本でもC.C.R.Pなどの資格を取得した方が増えつつあるので、適切なリハビリテーションが普及することが望まれます。
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 左から藪野、リハビリテーションの勉強を始めた堀田。藪野の講演後、動物看護師学校の方から藪野に授業をお願いしたいとの話を頂きました。まだ幾つか藪野は看護師向けや獣医師向けのリハビリテーションの講演を受けており、今年は私より多くの講演を行います。

院長 是枝

fujiidera_ah at 16:49|PermalinkComments(5)TrackBack(0)clip!院長より 

2013年02月10日

1月中旬からの当院

 1月は正月が慌ただしく終わったら、股関節形成不全(CHD)で人工股関節全置換術(THR)のため、主治医の先生から下記のご紹介を頂きました。

京都府:ラブラドール・レトリバー、11ヵ月齢。
山口県:ゴールデン・レトリバー、10ヵ月齢。
広島県:バーニーズ・マウンテンドッグ、7ヵ月齢。
埼玉県:ヨーキー、3歳齢。
千葉県:シーズー、8歳齢。

 股関節形成不全(CHD)やレッグペルテス病に対する股関節全置換術(THR)が可能な施設は国内では数件であるため、時々、近畿以外の患者様も来院されますが、これ程、他府県の患者様が1度に入院していることは当院でも稀です。

 これに加えて、当院の患者様では、猫(保護されたため年齢不明)とイングリッシュ・セッター(10ヵ月齢)に人工股関節全置換術(THR)を施術しました。全員が元気に日常生活に復帰してくれることを願っています。
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 イングリッシュ・セッターの股関節形成不全(CHD)に人工股関節全置換術(THR)を始めるところです。
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 猫の股関節全置換術(THR)中です。飼い主様に保護された時点で、骨頸部の骨折後、ある程度の時間が経過し骨吸収と運動機能の低下がみられた患者様です。
 中・大型犬の人工関節の手術では、他の写真にあるようにフライトガウン(手術用ヘルメット)を着用しますが、小型犬や猫の人工関節の切開は3cm前後で、フライトガウンを着用すると私と助手が頭突きの連続になるため、忍者のようなフルフェイスの手術帽を被ります。
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 山口県から来院されたゴールデン・レトリバーに人工関節を装着し、脚を様々な方向に向けて人工関節の動作確認をしているところです。重度の股関節形成不全で、主治医の先生から山口大学を紹介、受診されたところ、股関節全置換術(THR)を勧められ主治医の先生から当院へご紹介頂いた患者様です。

 この他、前十字靱帯断裂、橈尺骨骨折や肩関節、股関節、足根関節の脱臼、椎間板ヘルニアなどの手術を行った患者様が入院中で、昨年、犬舎の増設をしたにも関わらず入院犬舎が不足してきました。
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 上の写真は、昨年3月9日のブログで使用した写真ですが、某大学医学部で人の人工股関節全置換術の手術を見学させて頂いた際のものです。当院の手術室風景が、人の手術室風景と差違のないことがお解り頂けると思います。

 当院のクリーンルーム手術室は、麻酔機、電気メス、手術台、無影灯、手術用動力など全ての設備が一般的な動物病院と異なり、人の人工関節の手術が行われる施設と同等であったり、機器によってはより高性能・高額機種を導入しています。

 私は、“より安全、より正確に”と言う考えから一般的な動物病院とは異なるレベルの高性能機種を導入してきました。
 このような手術室設備は手術料に反映されるため、時々「他院より高いと」言うお叱りを頂きますが、安価な手術料と言うことで選ばれる方には当院は向いていません。安いには安い、高いには高い理由があります。
 
院長 是枝

fujiidera_ah at 21:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!院長より