15歳の夏。
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『ソフィーの世界』というノルウェーの子ども向け犬向けの哲学書を枕にスヤスヤzzz・・・

ワンコ「出発の時間がきた。いざ行かん(行こう)
2016年6月14日4時頃、19歳0か月、旅立ちました。

眠るように・・・どころか、本当に眠ったまま逝ってしまったようです。
私も眠っていて、気づかないまま。
夜中2時過ぎ、目覚めた気配に、いつものようにトイレにつれていき、おしっこをさせて、
それからまたお布団に戻ると、私にもたれて眠りについた。
安心して私も眠る。
老犬と暮らしていると、2時間ほどで目覚める癖がつく。
4時過ぎに目が覚めて、
いつものように、まずはお腹が上下しているか生存確認。
・・・していない。
失禁もしていないし、お口も普通に閉じたまま、涎ひとつ垂らさず、
息をしていないこと以外、なんの片鱗もみせず、いつもと変わらずスヤスヤと、・・・死んでいました。
どこもなんともないのに、どした?!
大往生過ぎて、悲しみよりポカ~ン・・・・・・・
多分、本人もポカ~ン・・・・・・

体重も100g増えて、ひと安心したところだったので、
なんで死んじゃった?
どうして?
老衰といわれれば、ごもっともで、
これ以上安らかな終わり方は無いのはわかるけど、
今、死ぬとこじゃな~~~い

くつろいで眠っているうちに、
つい、うっかり息するのを忘れて、
つい、うっかり死んでしまったんじゃないかな

本当に死んでいるのか確かめることもなく、
普通に温かな身体を前にただ呆然と座っていただけだったと思う。
「本当に死んじゃったのかな・・・?」
抱っこしようとしたら、首にも、脚にも、まったく力が入っていなくて、
それが死の実感だった。
ほんの僅かに下がっていく体温。
温めたら大丈夫かもと、咄嗟に思ってしまう。
顔を近づけると、いつも飲んでいる栄養ドリンクのミルクの香りがした。
なんで、突然逝ってしまったんだろう。何度考えてもわからない。
でもそれは私の執着で、ワンコは『出発の時がきたから、逝った』だけなんだろうけど。

老犬は元気な時でも、家族にとっては、常に不安、常にビクビク。
「今は元気。でも明日はどうかわからない。」
「もうダメかも・・・もうダメかも・・・」と、何度も何度も胸の締め付けられるような苦しみを繰り返して
これでは心がもたないから一喜一憂しないように。と思ってはいても、心は千々に乱れて。

ここ3年ほどは『死ぬ死ぬ詐欺』のように、何度も三途の川まで散歩に行っては「ただいま!」な感じで。
16歳の時には医師から安楽死という選択肢があることも提示されて。
注射針の小さな穴も塞がらないほどに細胞の再生力も落ち、
その後なんとか体力持ち直して手術までこぎつけ、無事生還。
今回も、なんとか乗り越えたと思った矢先のことで、
その日もらった安定剤のお薬飲ませておけば、今もワンコは私の隣にいたかも・・・
と、後悔しきれない。

生きているということは、生まれた日から、緩やかに死に向かっているのですけどね。
病気をすれば、加速度的に死に近づくとしても、健康であっても、日ごと緩やかに死に向かっている。
生きるということは、それに抗うことですから、本当に大変です。
例え、あ-したとして、こーしたとして、もう少し長生きしても、これほど安らかには逝けなかったかも。
例え、あ-したとして、こーしたとして、旅立ちの時間は変えることは出来なかったかも。
それならば、あとは私の執着だけで、ワンコにとっては、これが一番の幸せで、
ワンコが一番幸せなら、私にとってもそれが一番幸せなことで、
私に対しても最期の苦しみをもたらすことなく逝ったというのは、
「至らぬ飼い主の面倒を最期までみてくれて、ありがとう。いつも偉かったね、いつもいい子だったね。」
と、わかっている!頭では納得していても、
現実の死はそれ以上に重く、死なせてしまった後悔の念ばかりが先に立ってしまう・・・
「ゆっくり眠れて、最期苦しまないように・・・」もうそれだけでいい。と祈っていたのに、
いざ死なれてみると、勝手なものです。
もっともな理屈と相容れない感情。
いつかは、
様々な感情が交じり合って、流れゆく時間と共にこの現実を受け入れることが出来るのでしょうけど、
今はひたすら悲しい・・・
この世のすべてが悲しい・・・

『死』は突然訪れたようで、思い起こせば突然では無かったように思います。
6月入ってから、日々様子が変わっていき、その変化にどう対応していいかわからなかった。
今になって思うとこの2週間は『死の導き』だったかな、と。
何かに導かれるように、少しづつ私の手元から離れていってしまったように感じます。
ワンコの方から私の元に来ることもなく、私のそばにいることもなく、
人間のことは一切眼中になくなってしまったようです。
痴ほうが進んで、私の手の届かないその先に行ってしまったのでしょうね。
もう私の手助けさえ煩わしい・・・、そんな印象。
2,3日前から、徘徊が止まらず、私の腕を振り切って家の中を徘徊し続けること6時間あまり。
無心に歩き続ける姿が痛ましくて。
おかげで、しゃがみこんでも、自力で立てるまでに足腰は回復。
リハビリも完了して、その足で三途の川まで行ってしまったんだろか

さすがにこんなに歩いていいわけがないので、病院で安定剤をいただいてきたところだったのですけどね、
飲ませることもなく、寝たきりにもならず、介護用ハーネスを作る間もなく、
おむつをすることもなく、持てるエネルギーをすべて使い切り、私の手から離れて、
自分の進むべき道をひとりで行ってしまった気がします
私の方が犬離れ出来てないよー。
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(この写真は9歳頃です)

2歳ぐらいで失明。光を失ってしまったので、普通のワンコのようなお散歩は出来ません。
リードをすると怖がって一歩も歩けなくなります。走ることもできない。
それでもリード無しならば、一歩一歩確かめるように歩いていきます。
元気に走り回っているワンコたちを余所に、隅っこをひとりゆっくり歩くしか出来ないうちの子が不憫でね・・・
オモチャで遊ぶこともなく、常に私のそばにくっついていた。
「この子にかわいそうな思いはさせたくない」その一心で今まで見守ってきました。
入院以外で、外に預けることもなく、
入院も手術翌日には帰宅。この子に不安がないように、先生も配慮してくれて。
耳が聴こえなくなってからは、さらに怖いものが減りました。北陸の爆撃のような雷もなんのその。
そして痴ほうになってからは無敵キャラに。
人間に一切気を使いません

18歳、或る朝の寝姿。
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目覚めると、ワンコに枕半分奪われていた。全部占拠されてしまうことも。
目が見えないから?私との距離感近すぎで、私の首を枕にしたり、肩を枕にしたり、
私の顔まわりで寝ていること多かったです。

主人とスヤスヤ・・・
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17歳冬。主人を寝かしつけてくれてありがとう。
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10歳。羊だった頃。 
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パンチ君(右)が、三途の川のほとりまで、呼びに来たのかな。

「さてと、準備出来た。行ってくるね!」
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振り返ることなく、光あふれる世界に向かって出発しました。


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