給付付き税額控除

昨日、新政府税制調査会が開催され、その中で「給付付き税額控除」という新しい制度の検討がされることになりました。
簡単に言うと税金がかかっていない低所得者の方に、
税額控除を計算して、マイナスになれば税金を還付しようとするものらしいです。
日本の税制には無かった、全く新しい制度です。
これを聞いて思い出すのは、新米税理士時代の確定申告の無料相談です。
赤ちゃんを背負い、小さな子供を連れた母親が、テレビで聞いたといって5年間分の医療費控除の還付申告に来られました。
ものすごい量の病院の領収書を目の前に山盛りにされて、
その上、この病院にはバス代が往復で200円かかったとか細かいことを言われます。
一時間以上かかって5年間分の領収書を集計し、いざ源泉徴収票を見たら、5年間全て所得税がゼロでした。
冷や汗が全身から流れました。還付できません。
ぐずる子供をあやしながら待ってもらった若い母親にひどく怒られました。
「給付付き税額控除」なら、あの母親に喜んでもらえたのに。20年も前の話です。