とある元フランチャイズオーナーさん。

仮にお名前を平野さんとしておこう。

平野さんはもともと印刷関係の会社を経営していたが、某FC支援企業に勧められ、たちどころに飲食のFC店舗を三つも出店。

しかし印刷業の社長にとって、飲食の世界はまったく未知の世界であり、雇った店長はどれもダメダメ店長。
どの店も著しく経営不振となり、資金繰りは悪化し、本業の印刷業も危うくなった。

2億近い借り入れも到底返せるめどは立たず、第2会社に印刷事業を譲渡し、飲食だけ残った元の会社は事実上倒産状態だったが、破産手続きはしなかった。飲食の店舗は全て撤退し、かなりの負債がのこってしまった。

しかしながら、平野さんは第2会社で頑張り、また飯が食えるようになったのです。

その後、平野さんは第2会社をさらに他人に譲渡し、ある程度のお金をつくって、陽光きらめく南国へ遁走されたのでした。

平野さんは、遠い外南の国からときおり藤原にお電話をくださいます。

「藤原ちゃん、元気?」
「イヤー、おひさしぶりですね!」
「こっちもコロナで大変だよ〜」
「日本も大変ですよ、オリンピックなんてできるんですかね〜」

久しぶりのお電話でそんなやり取りをした次第です。
お元気な平野さんの声を聴いて、たいへんうれしく感じました。


藤原

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