2010年12月22日

月刊タウンはりま2011年1月号

自分自身を愛する人を大切にする 兵庫県高砂市 藤原歯科医院


第三の歯・インプラント その二
taun2011-3先月はインプラントとそれ以外の治療法の長所・短所をお話ししました。今月はあなたにインプラントの歴史についてお話しします。古代エジプトの時代が起源と云われていますが近代インプラントとしては私が知っている限りでは1885年にアメリカ人のヤングが歯のなくなった場所に歯を植えたのが最初のようです。現在の形に近いインプラントは1955年から1960年にかけて、やはりアメリカで行われています。日本人の草分けは山口県の開業医山根稔夫先生です。最初は1965年に診療所の横で飼育されていたサルでの実験です。その後ヒトにヒトの歯を移植、次にヒトに金属の人工歯根を植えると発展していきました。私が1980年に宇部市の山根歯科医院に研taun2011-1修に行った時、山根先生の口の中を見てビックリしました。先生は悪くもない自分の歯を抜いて色々な種類のインプラントを自分自身で実験していたのです。非常に印象的で30年たった今でも、あの時の山根先生の笑顔が思い出されて懐かしいです。とても私には真似の出来ない事です。次にお話ししたいのが、せっかくインプラントをしようとしても難しい事があるという事です。問題になるのは骨の量・硬さ、そして厚みです。近代のインプラントは表面を特殊処理しているので骨とのなじみが非常に良くて骨が1センチなくても何とか出来るのですが、もっと骨の量が少ない場合に、どういう方法があるか説明しましょう。最も簡単に骨を増やす方法としては他の場所の骨を採って来て移植・人工骨・血液を濃縮した物を骨の少ない部分に埋めるという方法です上顎の骨は大きな空洞があるので案外骨量が少ないのです。空洞の内面は卵の殻の内側と同じ様な薄い膜で覆われています。その膜を被らないようにソーッと下から持ち上。taun2011-2げてインプラントを挿入するのですが従来の回転するドリルではその膜を破ってしまします。その為に現在では超音波を使います。昨年はその研修に韓国に1週間行ってました。下顎の骨は厚みがない事も多いです。その場合はドリルではなくて時間がかかるし手も痛くなりますが千枚通しの様なもので少しずつ大きくしていく方法があります。今までインプラントを諦めていたあなたも一度専門医に相談されてはいかがでしょうか。


fujiwarasika at 10:56コメント(0)トラックバック(0)タウンはりま  

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