U-Moong Pa Muang

先週の土曜日は、予想以上にサクっと仕事が終わったので、同僚たちと食事をした後、MBKセンターに行って映画鑑賞。今回は先週公開されたばかりのタイ映画『ウモーン・パー・ムアン』を観てきました。

題名は『パー・ムアン洞窟』という意味。パー・ムアンというのはおそらく地名です。

この作品は、黒澤明監督の名作『羅生門』が元になっています(さらに大本を辿ると芥川龍之介の『藪の中』になります)。
映画『羅生門』をタイの文学史を代表する作家で首相経験もあるククリット・プラモートがタイ語の舞台脚本として翻案したものを、黒澤明&ククリット・プラモート両氏の生誕100周年を記念して映画化した作品です。

なんかややこしいですが、ひと言でいうとタイ版の映画『羅生門』というわけですね。
あらすじはこんな感じ。

舞台は今から約500年前にタイ北部で栄華を極めたラーンナー王国。ある日、その森の中でとある上級武士が殺されているのが発見される。

さっそく法廷が開かれ、参考人・容疑者が次々と呼ばれる。生前の武士とすれ違った旅法師、死体を発見した木こり、悪名高い山賊、武士の妻……。それぞれの口から証言がなされるが、その当事者から語られる事件の顛末はどれも大きく食い違っていた。果たして武士を殺したのはだれなのか?



映画『羅生門』の方は残念ながら未見なので、比較はできませんが、なかなか面白かったです。

証言者が証言を始めるたびにその人物の語る「事件の顛末」の再現映像に切り替わるのですが、証言者の視点と性格によって証言の内容が異なって、登場人物の描かれ方も演技、顔つきもまったく違ったものになります。

たとえば武士の妻。自分が証言するパートは「操を守り通したい」「貞操の硬い女だと見られたい」という気持ちが働いているので、まさに淑女のように描かれますが、別の証言からでは「世間によく居るクソビッチ」みたいな扱いになったり。

主要人物はその演じ分けがうまく、パートごとにどれも別人のようになったりするのですが、特に武士の妻役のプローイ・シャーマン(写真)の変貌っぷりがすごい! 最後の方は完全に別人になってしまいます。

Ploy


■映画『ウモーン・パー・ムアン』予告編