謹んで新年のお慶びを申し上げます。

旧年中は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。

本年、当社は創業15周年という大きな節目を迎えます。2011年の創業以来、激動の時代にあっても一歩一歩歩みを進めることができましたのは、ひとえに皆様方の温かいご支援とご厚情のおかげと深く感謝いたしております。


日本企業が直面する3つの課題


 2026年、経済や企業システムが予測不能な危機や変化に直面した際、スピーディに適応・回復し、さらに成長する能力(レジリエンス力)がこれまで以上に求められる年になると予測されます。そして、特に経営に大きなインパクトを与える課題として、次の3つが考えられます。


(1)脱レガシー経営(コスト構造の刷新)

 2025年までに定着した「値上げ・賃上げ・利上げ」のサイクルが、企業のコスト構造を根本から変えます。インフレが常態化したことによる価格値上げや人手不足の深刻化による継続的な賃上げ、ゼロ金利時代の終焉による利上げによって、様々なコストが上昇し、資本効率を意識した経営が、かつてないほど強く求められます。旧来のシステム(レガシーシステム)を維持していること自体が経営上の致命的なリスクになります。現状維持を最大のリスクと捉え、コスト構造の刷新が必要です。


(2)サプライチェーンリスク低減(リスクコストの最適化)

 地政学リスクや物流コストの高騰を受け、低コストと効率性だけを追求した従来の調達モデルが限界を迎えています。特定の地域に依存しないためのサプライチェーンの多極化や即座にルートを変更できる動的な供給網への移行などのリスクコストが増加し、また運転手不足・燃料費・関税の影響が物流コストも増加します。リスクの可視化とデータ化によるリスクコストの最適化が必要です。


(3)脱炭素・グリーン規制対応(環境コストの最適化)

 脱炭素化への対応がイメージ向上のフェーズを終え、対応できない企業は取引から排除されるという選別の段階に入ります。炭素税の導入検討や、スコープ3(取引先の排出量)の開示が中小企業にも波及し、炭素価格(カーボンプライシング)の実質的な負担が始まります。欧州をはじめとする国際的な規制への適合、資源再利用への対応、環境負荷低減のためのコスト(環境コスト)を製品の開発設計段階から織り込み、環境コストを最適化することが必要です。


解決策としての「原価企画のアップデート」


 これらの課題に対し、従来の製品の開発設計段階での仕様とコストの創り込みだけでは対応できません。販売後の保守や廃棄までの全費用を企画構想あるいは開発設計段階から最適化し、長期的収益を確保するための「ライフサイクルコスト」を考え、供給分断などの不確実性を数値化しリスク対応コスト(サプライチェーンリスクコスト)や、環境負荷を低減するコスト(環境コスト)を「サステナビリティコスト」として捉える「原価企画のアップデート」が3つの課題解決の鍵となります。

 当社では、これらの複雑なコストの変数を経営科学の技法(データサイエンスなど)で可視化し最適な意思決定をサポートする原価企画コンサルティングサービスを提供しています。従来の原価企画は、製品の企画構想・開発設計段階で、市場価格と目標利益から目標原価を設定し、仕様とコストの最適化を図る活動ですが、当社では、これを「ライフサイクル」と「サステナビリティ」の視点でアップデートした原価企画を実践し、次の4つが強みとなります。

(1)原価・利益管理

 当社オリジナルの原価企画フォーマットを活用してライフサイクルコストを管理します。企画構想・開発設計段階から保守や廃棄までのライフサイクルコストを考え、製品別原価・利益目標を設定し、詳細な品目別・部品別コストの動態管理を支援します。

(2)仕様とコストの創り込み

 サプライチェーンコスト(調達・部材コストや生産コスト、保守コスト、廃棄コスト、間接コストなど)や環境コストを最適化するためのアイデアの創出および施策の策定と実行、組織横断チーム活動、プロジェクトマネジメントを支援します。

(3)DX化

 原価企画システム、コストシミュレーター、コストデザインシステム、サプライチェーンマネジメントシステムの開発および市販の各種パッケージシステムの導入・運用、品目コードやデータベース作りなど、原価企画のDX化を支援します。

(4)意思決定

 経営者の事業損益分析や経営戦略、設計・製造・調達部門の製品収益分析やコスト低減施策評価、営業部門の受注可否判断や売価決定、経理部門の予算編成や予実管理、サステナビリティ部門の業務監査など、経営の意思決定を支援します。


15周年の感謝を込めて


 この15年間、私たちは多くの企業の皆様とともに、数々の困難を乗り越えてまいりました。その中で確信したのは、各業務の「基本と正道」を着実に実行していれば、どんな時代でも企業の持続的成長と利益確保は達成できるということです。

 2026年、弊社は「原価企画のアップデート」を通じて、企業の皆様が圧倒的な競争力を発揮できるよう、全力で支援してまいります。

 本年も、皆様のさらなる飛躍の一年となりますよう心よりお祈り申し上げるとともに、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。


Fii代表20240820
株式会社福原イノベーション研究所
代表取締役社長兼CEO 福原政則