2008年08月25日

ノルウェーの紹介

 北欧のノルウェー大使館のホームページを見ていたら,面白い資料がありました。
 「ノルウェーデータ2008」というデータで,日本語版です。

 その中に,「5 労働と賃金」という項目があり,主な産業別平均賃金が紹介されているのですが,「社会福祉サービス」の賃金は,男性の平均で34,200NOK(ノルウェークローネの略です)となっています。これを最新の為替レートで計算すると,約70万円になります。(8月22日現在1NOK=\20.485:yahooファイナンスより)
 他の職種については,ホームページをご覧いただきたいのですが,私が紹介したいのは,公務員や公立学校教員よりも給与が高いということです。
 何度かソーシャルワーク領域の給与についてはふれてきましたが,これだけソーシャルワークを仕事にする人が高い給与という形で評価されるというのは,文化や宗教的な違いはあるにせよ,改めてヨーロッパにおけるソーシャルワークの重要性を示すものだと思います。
 もちろん,これだけで比較をすることは,すべてを理解することにはなりませんが,一つの参考として考えてください。

 ノルウェーが過ごしやすいかいなかは,評価が分かれると思います。税金が高いのは有名です。一般付加価値税(日本でいう消費税)は25%で,お隣のスウェーデンの25%に並んで,大変高率です。私が数年前に訪れた時に,ハンバーガー屋のバーガーキングで,大きなハンバーガー(ワッパー)とポテト(日本のMサイズ位),コーラ(日本のMサイズ位)で,日本円換算で¥1,200位でした。日本の倍近い値段です。普通のパン屋さんでパンを買っても,1つ¥300はします。(日本のパンよりずっと大きいですが)

 また注目したいのは,歳出です。
 歳出は6,820億NOK(約13兆9億円)ですが,そのうち「保健、ケア」と「社会的保護関連」の合計が3,970億NOK(約8兆1千億円)と60%近いんですね。「保健・ケア」はおそらく福祉・保健・医療関係の予算なのだろうと思いますが,「社会的保護関連」が何を示すのかは,改めて調べてみますが,この言葉だけをみるとおそらく生活保護等の貧困対策ではないかと思います。
 予算の6割近くが,セーフティーネットに使われているのだとしたら,やはり日本の予算はどうなんだろうと考えてしまいます。

 消費税を上げて社会保障の充実を,という声が上がっています。
 ノルウェーという,「福祉大国」の数字を少し見ることで,少しでも多くの方にこのマニフェストをどう考えるか,を吟味していただきたいと思います。

 しばらく,この統計をじっくり追いかけてみます。
fukushi_ashi at 00:35│Comments(4)TrackBack(0)ソーシャルワーク 

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この記事へのコメント

1. Posted by ponn0979   2008年09月16日 14:41
初めておじゃまします。

とても参考になる記事を読ませていただきました。

私のブログで、貴ブログのこの記事に触れ、自分の考えも加えました。

社会福祉学何でもありBLOG

http://blog.goo.ne.jp/bonn1979/

です。
2. Posted by Maa-chan   2008年09月16日 23:45
 訪れていただきありがとうございます。先生のブログも,リンクさせていただきました。(ご迷惑でしたら削除します。ご連絡をお願いします)

 たかがブログ,されどブログ,と思ってこのブログをつづっています。それは何より,「エビデンスドベース」のソーシャルワークや,ソーシャルワーク実践研究を,昨年大学院で学んできたからで,ささやかながらそれを実践してみようという,私なりの試みです。いかんせん片手間で記していることですので,数字の引用や理論的に誤っていることも多々あるかと思います。先生の厳しい目で,ご指摘をいただければ幸いに存じます。

 ところで,私はもしかすると,先生と社大の原宿校舎時代に,すれ違っているかもしれません。私が学部生の頃,先生は確か社会事業研究所にいらした,と記憶しております。(誤りでしたら申し訳ありません)

 先生のブログもじっくり拝見させていただき,いろいろと教えていただければと思います。

 よろしくお願いします。

 
 
3. Posted by bonn1979   2008年09月17日 02:30
原宿時代
たしかに研究所にいました。
1986年から移転(1989?年)までです。

さっそくブックマークいただきありがとうございます。

私のほうにも、貴ブログをブックマークさせていただきました。今朝書いた第1565号の記事をご覧ください。
4. Posted by Maa-chan   2008年09月17日 08:11
> 原宿時代
> たしかに研究所にいました。
> 1986年から移転(1989?年)までです。

 記憶は正しかったですね。よかったです。私は1986年に入学し,原宿で3年,清瀬で1年間学びました。入学した年は,仲村優一先生の最後の年で,「ソーシャルワーク」「社会福祉学」への熱い思いを語られたことを思い出します。
 同期の仲間には,大学の教員になった者が4人いるなど,多彩な仲間に恵まれたと思います。


> 私のほうにも、貴ブログをブックマークさせていただきました。今朝書いた第1565号の記事をご覧ください。

 ありがとうございます。大変光栄です。

 上記のとおり,原宿時代の社大生でしたので,若くはないんです。「中年メタボ社会福祉士の戯言」が正しいかもしれません・・・。

 ただ先生と考えは似ているかもしれない,と思うのは,「何でもあり」ということでしょうか。

 記事は,一応「専門」と思っているこどものことから,実践経験のある高齢者,隣の課であった生活保護(公的扶助)あたりを中心に記していますが,どれも本気で研究したら大変なことだらけです。
 でも私は,研究者ではなく「実践研究者」であると思っています(専門職大学院修了なので)ので,今はそれで許してもらおうと考えています。むしろ,幅広くあらゆることに首を突っ込み続けることで,実践者としてあらゆる相談に対応していける力を保持することになる,と思っています。

 ブログについては,研究者から見るとあまりにも拙いと思います。先生から厳しいお言葉をいただければ幸いです。

 引き続きよろしくお願いします。ありがとうございます。

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