664 ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したが、当の本人は何の声明も出していいないことが話題となっている。 しかし、そのことがかえって彼、ボブ・ディランらしいとも。

数年前から非公式には候補者に挙がっていたらしいが、すでに75歳ながら昨年も35作目となるアルバム『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』を出し、今も年間100回を超えるツアーをこなしていると。

 1964年8月、ビートルズが2回目のアメリカ公演でニューヨークに滞在していたときディランがホテルにやって来た
ディランを連れて来たのは彼らの共通の友人でアル・アロノウイッツという『サンデイ・イヴニング・ポスト』に勤めていた人物で、彼はロシアにB・ディランとビートルズのレコードを持ち込んでいる。

ディランは早速”これ、ちょっと試してみなよ”とマリファナを取り出した。 彼はビートルズがドラッグを常用していると思っていたらしいが、リンゴ・スターはその時が初めての経験だった。

 ロバート・ジマーマンがボブ・ディランと名乗ったのは、ディラン・トーマス(1914-53)というウエールズの詩人の影響だったが、ビートルズのメンバーもみんなディラン・トーマスが好きだった。 

ともかく、ビートルズ全員がB・ディランのファースト・アルバムを持っていたようだし、初期のジョン・レノンのトレード・マークだった帽子はそのアルバムでディランがかぶっていた帽子で、ポールも「僕ら全員のアイドルだった」と述べている。

 両者には「アイ・ウォント・ユー」("I Want You")という同名の曲があり、2012年のディランのアルバム『テンペスト』(嵐)には「ロール・オン・ジョン」というジョン・レノンへの哀歌が含まれている。 
(「Beatles アンソロジー」参照)