2013年05月12日

「トワイクロス先生の緩和ケア処方薬:薬効・薬理と薬の使い方」医学書院から刊行しました。ご活用ください。

「トワイクロス先生の緩和ケア処方薬:薬効・薬理と薬の使い方」医学書院から刊行しました。ご活用ください。

トワイクロス先生のがん患者の賞状マネジメント第2版トワイクロス先生のがん緩和ケア処方薬
2010年に改訂版刊行・医学書院 武田文和監訳新刊姉妹書・2013年3月刊行・医学書院 武田文和・鈴木 勉監訳


2003年初版、2010年第2版の「トワイクロス先生のがん患者の症状マネジメント」(写真左)は、緩和ケアの実践書として多くの方々に活用されています。そのところどころに「薬の使い方のついては、姉妹書PCFを参照のこと」と記入されています。PCFとは "Palliative Care Formulary" という姉妹書のことで、今回、その日本語版が刊行されました(写真右)。

日本語版の題名は「トワイクロス先生の緩和ケア処方薬:薬効・薬理と薬の使い方」です。トワイクロス先生は、原書が出版されたばかりの頃に来日され、手提げかばんの中から1冊を取り出し、「これが今回のおみやげ」と私に手渡してくれました。それを読み始めた私は、この本は日本の医療担当者に紹介すべきであり、多くの人々が必要とする内容、しかも薬学の力を借りて翻訳すべき内容と感じ、星薬科大学鈴木勉教授(当時:日本緩和医療薬学会理事長)に監訳者に加わってくださるようお願いしました。

鈴木教授は、明治薬科大学の加賀谷肇教授を主幹、メディカルプランニングセンターの石田有紀代表(薬剤師、社会福祉士)を副主幹とする翻訳委員会を立ち上げ、各地のすぐれた薬剤師さん25名に分担翻訳を依頼し、本書の翻訳刊行に漕ぎ着け、私は監訳陣に加わりました。

日本での翻訳作業開始の前後頃から、PCFのアメリカ版、カナダ版、ドイツ版、イタリア版、ポーランド版などが刊行されました。日本の医療事情に詳しいトワイクロス先生は、日本の読者にはカナダ版の翻訳がよいと思うと判断され、それに従いカナダ版を日本語化しました。しかし、この和訳中にも新たな知識に基ずく情報がオックスフォードからメールで私に送信されてきたので、この日本語版は、カナダ版をさらにアップデートした内容となりました。

トワイクロス先生の緩和ケア処方薬は、薬を以下のように分け、その薬効・薬理と薬の使い方詳述しています:
  • 消化管系
  • 心臓血管系
  • 呼吸器系
  • 中枢神経系
  • 鎮痛薬
  • 感染症
  • 内分泌系・免疫系
  • 尿路系
  • 栄養と血液
  • 筋・骨格・関節
  • 耳・鼻・咽喉
  • 皮膚
  • 麻酔薬

これに加え、緩和ケアにおける処方ガイダンス、オピオイドの効力換算法、鎮痛薬と自動車の運転、皮下持続注入法、脊髄鎮痛法、経腸栄養チューブ経由の薬の投与、ネブライザーによる薬の投与、QT間隔の延長、チトクロムP450、薬による運動障害、アナフィラキシー、薬物動態データ、緩和ケアにおける救急セット、規制薬服用中の患者の海外旅行、配合変化などが述べられています。

各薬剤については、以下が述べられています:
  • 分類
  • 適応(適応外使用の場合も)
  • 薬理学
  • 注意(警告)
  • 使用法・投与量
  • 製剤
  • 文献

そして、制酸薬、鎮痛薬、中枢神経薬、オピオイドなどについては総論的な事項もまとめられています。

本書が、「トワイクロス先生のがん患者の症状マネジメント」と同様に、緩和ケアあるいは進行がん患者の医療を担当している医師、看護師、薬剤師の皆さんに広く活用され、わが国のがん患者のQOLの維持に貢献するよう願っています(蛇足ですが、本文712頁、定価は税込、¥5,775です)。

fumikazutakeda at 11:08│Comments(0) 本・雑誌情報 

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