2014年06月09日

WHOガイドライン:病態に起因した小児の持続性の痛みの鎮痛薬による治療の和訳刊行(1)

ブログ執筆者個人の事情により、しばらくアップできずにいましたが、やっと再開できる状況になりました。5万回もアクセスしていただいていたのに、休刊状態が長く続いていたことをお詫びいたします。

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2012年夏、WHOの規制薬管理に関する部局の責任者Dr Scholtenが主導者となり、"WHO Guidelines on the Pharmacological Treatment of Persistent Pain in Children With Medical Illness; 和訳名:WHOガイドライン:病態に起因した小児の持続性の痛みの薬による治療"を金原出版から刊行した(本体価格3500円)。

原ガイドライン刊行と同時に、WHO本部のDr Scholtenから原本のネット版が送信されてきた。私がWHO方式がん疼痛治療法作成のFounding Memberであり、WHO編集のCancer Pain Relief;WHO方式癌疼痛治療法の和訳者であり、WHO Advisory Panel on CancerのMemberを20年も務めてきたからで、今回のガイソライン作成に日本人の専門家が参加していないからであった。

このGuidelines の刊行によって、1998年WHO刊行の"Cancer Pain Relief and Palliative Care in Children(片田らによる和訳;がんをもつ子どもの痛みからの解放とパリアティブ・ケア)"を廃止し、WHO方式がん疼痛治療法の小児がん患者への適用も廃止となる。

日本語版の作成準備を直ちに進めた。先ず、WHO本部に翻訳権を申請した。WHO出版の和訳出版に定評のある金原出版の賛成も得た。和訳出版・刊行の承認をWHO本部から受け取ったので、12名の専門家(医師、薬剤師、看護師)を分担翻訳者に選任し、武田文和が監訳者となり、翻訳権、出版権を与えられた武田他の翻訳陣と出版権を与えられた金原出版とが、日本緩和医療学会総会直前の2013年7月20日に本ガイドラインの日本語版を出版した。

このガイドラインは、いとぐち、

小児における痛みの分類
小児における持続性の痛みの診断と評価
薬による痛み治療の基本原則
保健医療機関網における痛み治療へのアクセス改善を目指して

アネックス(付属文書)として
 薬理学的プロフィール
 臨床への勧告の背景
 保健医療機関網への勧告
 エビデンスの検索と評価
 オピオイド鎮痛薬と国際条約
 本ガイドラインの作成・編集に関与した人々のリスト
 基本原則と勧告のまとめ
 文献、索引

となっており、さらに医師・薬剤師用、看護師用、政策立案所用の3つの付帯文書、ポスター、投与量一覧カードなどが挿入されている。

本ガイドラインがグローバルに役立てるために示した概要を、その基本原則と臨床および保健医療機関網への勧告のまとめを次回に紹介する。ガイドラインの詳細は日本語版(写真)を参照されたい(続く)。





fumikazutakeda at 00:22│Comments(0) 連載 

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