2014年01月24日

金額・キャンセルにまつわるトラブル

今回のエピソードは、私が入院した京都の病院で同業さんから聞いたものである。
同業さんはその病院の霊安室担当として出入りしていた。

関西地方のある大きな病院には、大手葬儀社が霊安室の担当として出入りしていた。
その葬儀社は、業界では高いことで有名な葬儀社だった。
ある患者さんが夕方になって容体急変し、夜半過ぎに亡くなった。
急きょその病院に呼び出された家族は心の準備が全くないまま遺族となり、どうしていいのかも分からずその葬儀社の当直の人の言いなりに、その葬儀社の会館までの搬送を依頼してしまった。
葬儀社の社員達は病院の職員と同じ白衣を着ていた為、その遺族は病院の職員と思い込んでいたという。

いざその会館に着くと、息つく暇もなくこの先の段取りを提示された。
納棺の儀に先立ち棺の選定⇒着替えさせる仏衣の選定⇒祭壇の選定⇒通夜振舞いと精進落としの料理の選定⇒返礼品の選定・・・つまり、気がついた時にはその会館で通夜・告別式を行うことになっていた。
金額はなかなか提示されず、打合せが終盤の明け方になってようやく提示された。
その額は、300万円を超えていた!
会館側が言うには、参列者が親族・会葬者計40名程度ならばこの金額は至極標準的なものだ、とのことであった。
しかし、この金額は明らかに高過ぎた。
関西地方の相場で300万円の葬儀となると、参列者が確実に200名を超える大規模のものである。

打合せを終えて会館を出た喪家のうちの一人がインターネットで葬儀社紹介会社の大手の2社を見つけ、見積りを取ったところ、共に料理や返礼品を含めて100万円くらいだったという。
喪家は、そのうちの一社に依頼することを決め、搬送された会館にキャンセルを申し入れた。
その会館側から請求されたキャンセル料は80万円を超えるものであった。
搬送費にしても柩代にしても一般的な葬儀社の2倍以上の水準だったが、祭壇料迄請求されていたという。
施行してもいないのに請求するとはひどい話だが、会館側によると「ウチで施行するものとして祭壇を組んでしまっていた」という釈明だったそうである。
喪家は、なぜかそのキャンセル料を支払ってしまった。

葬儀社紹介会社から紹介されて実際に施行した葬儀社は、京都の同業さんと業務提携している葬儀社であった。
喪家は、打合せの段階で担当者にそのことを相談してきたので、次のようにアドバイスしたという。
1.その会館に祭壇料は不当請求なので返還を要求する
2.このことを病院に申し立てる
3.地元の消費者相談センターに相談する
会館側は、最初はかなり強気で「出る所に出ても構わないのですよ」と言っていたそうだが、消費者相談センターの仲介を受け、祭壇料の全額返金に応じたそうである。


funeral_critic
posted at 19:41