ごく普通の会計に関する入門書である。

ところで、会計は摩訶不思議なものであると思う。貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書が現代企業会計の重要書類である。儲かってなくても、決算時は黒字なんてこともあるし、儲かっているように見えても決算は赤字なんてこともある。また、一見すると儲かる事業に見えて実は損だったり、損に見えて実は儲かる事業だったりする。それもこれも、会計というシステムを通過することにより、はじめて見えてくるものなのだ。

なので、適当に計算して事業の損得を計算すると痛い目に会ったりするのである。みなさんも働いている会社で、そういう場面に一度は遭遇しているはずである。

企業の話だけでなく、個人の話にしても同様のことはある。人生において、損得の判断をする場面はかなりを占めると思われるが、こんなこともあるだろう。

・高いけど欲しいから買ってしまう
・安いけどいらないから手を出さない
・タダだから欲しくもないのに持ってきてしまう

それを決める基準は多々あると思う。気分にも左右される。例えば、給料直後の1,000円と給料日直前の1,000円は、貨幣的には同じ価値でも、気持ち的にはまったく違ったりするので、人間の基準なんてけっこう気持ち次第でいいかげんなものであろう。

その点、会計の絶対基準は金額そのものである。貨幣価値が不変であると仮定すると、常に冷静な判断を持っていれば、損はしないということである。私なんぞ、無駄遣いにかけてはそれなりのレベルにあるので、反省しきりである。。。

話をわかりやすくするためにストーリー仕立てにしてあり、その設定自体はちょっと無理があるが、入門書としてはわかりやすい本である。