2009年07月24日

楽興の時 / 大西順子5

楽興の時 / 大西順子


チョット自慢できるのは、デビュー前の大西順子さんがまだニューヨークで活動していたときに、Jesse Davis のグループと Gary Thomas のグループで帰国した2回のライブへ足を運んだ事です。Jesse Davis のグループなんて、今となっては凄いメンツ(Antoine Roney, Tyler Michell, Eric McPherson)が揃っていたにも係わらず、招聘元がアパレル系の会社だったため招待客が多かったようで、ファーストセットで殆どのお客さんが帰ってしまったこと。セカンドセットはガラガラの状態でした。
当時の大西順子さんは上手いピアニストではあったのですが、ソロもコーラスを重ねると息切れ気味になっていました。

やがて帰国して日本で活動を開始するも、あまり集客できるようなピアニストではなかったようです。EMI からのレコーディングのオファーにもすぐには応じず、自分で納得ができる状態になるまでレコーディングを待ってもらったそうです。そして発売された「WOW」が大ヒットし、一躍時の人となるのです。
出すアルバムすべてがヒットという状況であったのですが1998年にリリースした「Flagile」以降の活動が途切れてしまうのです。

2000年代の前半はジャズシーンから遠ざかり全く忘れ去られた存在になってしまった感がありましたが、3〜4年程前から時折ライブハウスへ出演して健在であることを示してくれました。

そして、満を持してリリースされたのがこの「楽興の時」です。11年という歳月が一気に逆戻りした感じがします。

復活作となるこのアルバムは Eric Dolphy の作品3曲、オリジナルが3曲に、ソロピアノによるスタンダードが3曲という構成。それにボーナストラックとして2008年にブルーノート東京に出演した際の Charles Mingus と Duke Ellington のメドレーが追加されています。

冒頭の Dolphy の Hat And Beard からピアノを縦横無尽に駆使した演奏を聞かせてくれます。オリジナルの Back In The Days あたりは大西順子節全開で、以前と変わらず、いや、それ以上の大胆なピアノを聞かせてくれます。
スタンダードのソロピアノも素晴らしくスインギーな演奏を展開。

11年待った甲斐が充分に感じられる素晴らしい作品です。




楽興の時 / 大西順子

somethin'else TOCJ-68085

Produced by Junko Onishi
Executive Producer: Hitoshi Namekata
Recorded by Tomoo Suzuki, Akihiko Kurazono
Recorded at Sound City Studio, Tokyo on April 30 & May 1, 2009
on 10. at Blue Note Tokyo, Tokyo on Sep. 14, 2008

大西順子 (pf)
井上陽介 (b) on 01.03.04.06.-08.
Reginald Veal (b) on 10.
Gene Jackson (ds) on 01.03.04.06.-08.
Herlin Reiley (ds) on 10.

01. Hat And Beard (Eric Dolphy)
02. I Gotta Right To Sing The Blues (Ted Koehier/Harold Arlen)
03. Back In The Days (Junko Onishi)
04. Bittersweet (Junko Onishi)
05. Ill Wind (Ted Koehier/Harold Arlen)
06. Musical Moments <楽興の時> (Junko Onishi)
07. Something Sweet, Something Tender (Eric Dolphy)
08. G.W. (Eric Dolphy)
09. Smoke Gets In Your Eyes (Otto Harbach/Jerome Kern)
10. So Long Eric (Charles Mingus)
〜 Mood Indigo (Irving Mills/Duke Ellington/Berney Bigard)
〜 Do Nothin' Tell You Here From Me (Bob Russell/Duke Ellington)



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1. Junko Onishi/Musical Moments(J)  [ Jazz&Drummer ]   2009年07月31日 22:03
大西順子(P) 井上陽介(B) Gene Jackson(Ds) Reginald Veal(B)10 Herlin Riley(Ds)10 Rec. April 30 & May 1,2009,Tokyo Bonus Track,September14,2008,Blue Note Tokyo (Somethn' Else TOCJ68085) 90年代に一世を風靡し日本人女性ピアニストの頂点に立つものの、「F...

この記事へのコメント

1. Posted by nary   2009年07月31日 22:24
こちらかもTBさせていただきます。

長いブランクがあったのでテクニック的に心配だったのですが、これまでの大西のリーダー作と比較しても、本作はかなり良かったです。
これからの活動も楽しみなのですが、日本人のメンバーにした場合は、ドラマーを誰にすればいいのか悩むところですね。
ジーン・ジャクソンのように我の強いドラマーの方が相乗効果が表れて、大西には合っているような気がします。
2. Posted by funky_alligator   2009年08月01日 08:59
3年半程前に、本田珠也さんのセッションでピアニストが大西順子さんというのがありました。残念ながら足を運ぶことが出来なかったのですが、一度、この組み合わせで聞いてみたいものです。
そういえば、珠也氏のピアノトリオってのも聞いた事がありません。

あとは、江藤良人さんあたりとのトリオも聞いてみたいですね。
3. Posted by nary   2009年08月01日 14:35
本田珠也は適任ですね。
ケイ赤城トリオでもかなり凄いことをやってます。
4. Posted by funky_alligator   2009年08月01日 16:27
本田珠也氏に期待大ですかね。

そういえば、珠也氏のピアノトリオは清水くるみさんのZEKトリオで聞いたことがありました。
ツェッペリンの曲だけを演奏するトリオなので、フツーのピアノトリオとは随分と違ってましたが...

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