山東()(shan1 dong1/シャンドン)省の威海(wei1 hai3/ウェイハイ)市に、乳山(ru3 shan1/ルシャン)という県級市があります。

威海は、山東半島のさきっちょを占める都市です。

威海の市内は、半島の北岸にありますが、乳山は、半島東南部の南岸に位置します。

その西隣は、煙台(烟台)(yan1 tai2/イェンタイ)市の海陽(海阳)(hai3 yang2/ハイヤン)市になります。

境内に、おっぱいの形をした山があるので、乳山になったのでしょう。


「おっぱい触っていい?」は中国語で何と言うのか?

このあたり、夏の時代には、東夷(东夷)(dong1 yi2/ドンイ)と呼ばれていました。

東夷と言えば、日本!という感じがしますが、もともとは、俺たち中華だぜ!と言っていた今の河南(he2 nan2/ハナン)省の人たちから見て、東側の異民族を呼んだものです。

商の時代には、青州(qing1 zhou1/チンジョウ)、西周の時代は、莱国(lai2 guo2/ライグオ)に属しました。

前漢の時代、ここに、育犁(yu4 li2/ユリ)県が置かれます。
これが、ここに初めて置かれた県となりました。

後漢のとき、育犁県は、東牟()(dong1 mu4/ドンム)県に組み込まれます。

春秋時代、この地には、牟子国がありました。

西晋のときには、牟平(mu4 ping2/ムピン)県に属します。

金の時代には、寧海(宁海)(ning2 hai3/ニンハイ)州の牟平県管轄となりました。

中華民国になってからは、寧海州は、牟平県になります。
そして、1945年に、乳山県と改名されました。

境内の南部に、大乳山(da4 ru3 shan1/ダルシャン)があったため、この名が付いたと言われています。

ということで、乳山県になったのは、比較的最近のことでした。

今、乳山の銀灘(银滩)(yin2 tan2/インタン)にある「海景房」のマンションの価格が大暴落し、ちょっとした話題になっています。