一応「わさび鶏」と訳しましたが、正式には「芥末鶏(芥末鸡)」(jie4 mo4 ji1/ジエモジ)と言います。
「芥末」(jie4 mo4/ジエモ)とは、難しいのですが、一応、ワサビと訳されます。
もっとも、芥子菜からできたもので、マスタードと言った方が正しいような気がします。
ワサビはよく「辣根」と言われます。
簡単に言えば、調味料とともにゆで上げたトリを割(さ)いて「芥末」とあえて食べるものです。
濰坊の名物と言われています。
中国のトリ料理は、骨付きであることがほとんどで、食べにくいため、正直、私は好きではありません。
ただ、濰坊の名物と聞いていたので、一度は食べてみたいと思っていました。
先日のことです。
日本から部長さんが来て、濰坊の顧客を訪問し、昼食を一緒にさせて頂くことになりました。
そして、社長さんに連れて行ってもらったのが「振吉開元全鶏」というお店です。
あまり、きれい!というところではありませんが、それでも、お客さんはいっぱいでした。
社長さんが、これが濰坊の名物!と言って「芥末鶏」を注文してくれます。
何でも「芥末鶏」は、このお店が考えた料理なのだそうです。
本当?と思いましたが、社長さんはそう言っていました。
だから、これだけ人がいるのだそうです。
以前は、罌粟(けし)の実を入れていました。
罌粟の実を入れると、また食べたい!と思うようになると言われます。
それがばれて、罰金の刑をくらいましたが、これが濰坊のテレビで放映されると、余計、このお店の名前が広まり、更に繁盛するようになったと言っていました。
まあ、昔の中国であれば、そうだったのかもしれません。
今の中国であれば、間違いなく、抹殺されるでしょう。
食べてみると、私はマスタードだと思うのですが、部長さんは、ワサビだ!と言っていました。
いずれにしても、ちょっと鼻につんとくる辛さがします。
これが、あの噂の芥末鶏か!と思いました。
中国美食
いやいや、またまた、うまいものを見つけてしまいました。
いつも餃子を食べている葛荘のお店の近くに、蘭州拉麵の店があります。
毎日、前を歩いているので、その存在は知っていました。
ただ、蘭州と名乗るところは、何となくインチキくさい感じがします。
そもそも、蘭州では、蘭州拉麺とは言わず、牛肉麺と呼んでいます。
蘭州拉麺とは、蘭州ではなく、隣の青海省の人が作ったものです。
ということで、蘭州の牛肉麺であれば、おっ!となりますが、蘭州拉麺と聞くと、エヘヘとしか思えず、これまでは、そのまま通り過ぎていました。
ところが、最近、会社にイスラム教の人が来ることになり、食事場所を探しました。
イスラム料理を「清真」と言います。
大きい都市であれば「清真」の料理店は、どこにでもあるのでしょうが、安丘には、どうも蘭州拉麺のお店ぐらいしか無いようです。
そこで、このお店の中を覗いたところ、ここには、新疆拌麺があることがわかりました。
えっ!という感じです。
結局、イスラム教の人は、安丘に唯一あるケンタッキーに行ったため、この蘭州拉麺には来ませんでしたが、私は、新疆拌麺が気になって仕方ありません。
ということで、今回、行ってみました。
メニューはいろいろありましたが、とにかく新疆拌麺です。
新疆拌麺を注文しました。
16元でした。
「拌麺」とは、かき混ぜて食べる麺で、スープはありません。
スープのある麺は「湯麺」と言います。
で、新疆拌麺が出てきました。
意外や意外、幅広の麺になっています。
以前、私が食べたものは、ちょっと太い円柱型の麺でしたが、こういう麺もあるんだ!と思いました。
個人的には、私は、幅広の麺が好きです。
白麺の上に、牛肉とタマネギ、トマト、ニンニクの芽などを炒めたものをぶっかけて食べます。
別に、スープが付いていました。
このスープが格別です。
ちょっと、漢方薬のような味もし、何のスープなのかわかりませんが、とにかく、うまい!と思いました。
そして、具をかき混ぜて、生のニンニクをかじりながら、麺を食べます。
何じゃコリア?と思うぐらいにうまく、感動してしまいました。
厨房にいる男性は、白い帽子を頭の上にちょんと載せています。
お姉さんは、黒いスカーフを頭からかぶっていました。
話している言葉も、絶対に、中国語ではなく、どこかの言葉です。
もしかすると、新疆から来た人たちだったのかもしれません。
とにかく、泣きたくなるほどのうまさでした。
イケナイものを見つけてしまったかもしれません。
同僚は、済南空港から帰ります。
よって、まずは、済南空港の近くまで行きました。
昼食を食べていないため、部長さんがレストランを探してくれます。
そして「聚福林」というお店を見つけてくれました。
何でも、山東料理「魯菜」のお店なのだそうです。
いいね!ということで、行くことにしました。
もっとも、看板を見ると、四川料理「川菜」もやっているようです。
ここもまた、食材と写真を見ながら注文をするところでした。
今回は、私の好みで注文します。
まず「干煸芸豆」を選びました。
ちょっと辛いのですが、私の好物です。絶対にうまいと思います。
続いて「炒合菜」です。
モヤシやニラと、タマゴ、はるさめ、きくらげなどを炒めたものですが、これまた、うまい!です。
大連では「餅」に巻いて、春餅としてよく食べられます。
それから「疙瘩湯」です。
これで「疙瘩湯(疙瘩汤)」(ge1 da tang1/ガダタン)と読みます。
細かくなったすいとんのスープです。
メニューには「海鮮疙瘩湯」となっていました。
恐らく、貝やらなにやら入っているのでしょうが、海鮮は嫌なので「家常」にしてくれ!とお願いします。
「家常」には、海鮮は無く、その代わり、ブタニクを入れてくれるということでした。
同僚は「醤牛肉」を選びます。
多分、おいしそうに見えたのでしょう。
同僚にとって、一応、中国で最後の食事です。
よって、運転する部長さんには申し訳ありませんが、ビールも飲むことにしました。
ここでは「趵突泉」という済南のビールがあります。
私は、あまりビールの味がわからず、こだわりもありません。
飲んでみて、ビールだなと思いました。
で、料理が出てきました。
一つの皿が大きくて、何じゃコリア?という量です。
注文の際、料理を5つ注文し、お姉さんに、どう?と聞きました。
お姉さんは「六六大順」で、もう一皿!と言います。
ただ、どう考えても多いので、5つでやめておきました。
食べ残しをするな!と言われている中、本来であれば、5皿目を注文したところで、ちょっと多い!と言うべきです。
悪いお姉さんだ!と思いました。
結果的に、私の「干煸芸豆」と「炒合菜」は、正解だったようです。
同僚も、うまい!と言っていました。
「疙瘩湯」は今一つだったようですが、部長さんは、よく飲んでいました。
同僚が注文した「醤牛肉」は、一番高かったのですが、今一つだったようです。
同僚は、一番が「炒合菜」、二番が「干煸芸豆」、三番が「辣子鶏丁」、四番が「醤牛肉」、五番が「疙瘩湯」と言っていました。
自慢ではありませんが、私がうまいと思うものは、多くの人がうまいと思うようです。
これまでも、よく言われました。
今回、合計で280元で、日本円にして、約5,600円です。
日本で食べることを考えれば、高くはありませんが、ビックリするほど安くもないなと思いました。
先日、曹県へ行きました。
取引先の社長さんは「郷村小毛驢」というお店に連れて行ってくれました。
「驢(驴)」(lv2/リュ)とは、驢馬(ろば)のことです。
このお店の看板料理は、ロバの肉ということで、よって、ロバを食べさせてくれました。
食べたことがない訳ではありませんが、あまり、食べようとは思いません。
個人的な印象では、赤身の肉が多く、あまり脂身がないような気がします。
うまい!という人もいますが、私は、まずくもなく、特別、うまい訳でもなく、普通でした。
味覚は、人によって異なるので、評価は様々だと思います。
ただ、中国では「天上龍肉、地上驢肉」と言われています。
天上では、龍の肉がうまく、地上では、ロバの肉がうまい!という意味だと言いますが、本当かな?と思います。
そもそも、私が知る限り、龍の肉を食べた人はいないはずで、うまいのか、まずいのか、わかりません。
むしろ、龍の肉のように、ロバの肉は食べてはいけない!という意味ではないかとも思いますが、そんなことを言えば、ロバ肉業界の人に何をされるかわからないので、言わないようにしておきます。
ロバ肉で有名なのは「驢肉火焼」で「火焼」と呼ばれるものの間にロバの肉を挟んで食べるものです。
よく、ロバ肉バーガーなどと言われますが、河北省の保定と、滄州河間のものが有名です。
保定のものは、丸形で、河間のものは、長方形をしていると言われます。
私が食べたのは、確か丸い形をしていたので、保定のものだったのでしょう。
かなり前の話なので、忘れてしまいましたが、普通に、おいしいね、という感じだったような気がします。
今回も、おいしいね、という感じでした。
今後も、自分からは、注文しないと思います。
今回、曹県の取引先を訪問しました。
日本から、はるばる客人が来たということで、夜は一緒に食事をしよう!となりました。
この感覚は、大切です。
中国人は、日本からはるばるやって来た人に対し、用事が終わって、じゃあね!とはなりません。
間違いなく、一緒に飯を食べようぜ!になります。
そうならない場合、絶対に何か問題があります。
私が以前、北京の代理店を訪問したときです。
日本からはるばるやって来たというのに、用事が終わると、じゃあね!になりました。
えっ?と思いましたが、どうも、模造品を作っていたようです。
私に、多くのことを知られたくなかったのかもしれません。
いずれにしても、こういう常識のない会社とは、かかわりを持たない方が無難です。
今回も、曹県にやって来て、用事が終わり、じゃあね!となれば、この会社とは取り引きできないと思っていましたが、常識のある会社で安心しました。
ということで、その夜、郷村小毛驢というお店に連れて行ってくれます。
「驢(驴)」(lv2/リュ)とは、驢馬(ろば)のことですが、その名の通り、ロバの肉が看板のお店でした。
このお店では、料理の注文の際、いいね!と思った料理の竹刺しを取り、それを合わせて、お店のお姉さんに渡します。
で、よくあることですが、好きなものを選んでいいよ!と言われました。
そこで、私は遠慮せずに「皮雑」はある?と聞きました。
「皮雑」とは、中国の中でも曹県にしかない名物なのだそうです。
百度に、そう書かれていました。
使っているものは「粉皮」で、太くなったはるさめという感じです。
これに、皮をむいた落花生とひき肉などと一緒に炒め、最後は、ゴマ油で仕上げたものなのだそうです。
なお、発音は「皮雑(皮杂)」(pi2 za2/ピザ)と読みます。
ピザのようですが、中国でピザは「披薩(披萨)」(pi1 sa4/ピサ)と言います。
せっかく曹県に来たのですから、機会があれば、食べてみたいと思っていました。
すると、あるよ!と言うことで、注文してくれます。
そして「皮雑」が出てきました。
食べてみます。
うまい!と思いました。
同僚も、うまい!と言っていたので、本当にうまいのだと思います。
簡単に言えば、塩で味付けしたものですが、これまで中国では、食べたことがない味がしました。
本当に、これだけあれば十分です。
この「皮雑」を食べることができただけでも、今回の出張は、価値あるものでした。
これで「饸饹麺(饸饹面)」(he2 le mian4/ハラミェン)と読みます。
「饸饹麺」とは、中国の北方でよく食べられる麺料理です。
主として、コムギ粉に、蕎麦や高粱などを混ぜて作られる麺で、これらをこねたものを「饸饹床子」と呼ばれる器械の中に置き、上からぎゅっと、ところてんの要領で押し出します。
そして、円柱状になったものを、そのまま鍋に落とし、煮て食べるため「饸饹麺」と呼ばれるようになりました。
もともとは「河漏」(he2 lou4/ハロウ)だったのが、訛って「饸饹」(he2 le/ハラ)になったと言われます。
濰坊の名物「和楽(和乐)」(he2 le4/ハラ)は、この「饸饹麺」が改良されたものです。
濰坊では、蕎麦や高粱などは入れず、コムギ粉だけを使います。
スープは、アヒルとトリの「鶏鴨湯」を使うのが特徴です。
この日、濰坊の北海1号・F酒店に泊まりました。
その夜、何を食べようかと思い、ホテルの北側を走る、臥龍東街を歩きます。
そして「全羊饸饹麺館」と書かれた看板を見かけました。
どうも「饸饹麺」であって「和楽」ではないようです。
入ってみよう!と思いました。
支払いの際に気づきましたが、このお店は「臨朐全羊」と言うそうです。
臨朐は、濰坊管轄の県ですが、ヒツジの肉「羊肉」が有名です。
どうも、ヒツジのスープを扱うお店だったようです。
そこで、ヒツジのスープを使った饸饹麺である「羊湯饸饹麺」を選びました。
小が8元、中が10元、大が12元とあり、ここは、大にします。
作ってもらっている間、ニンニクはあるか?と聞きました。
あるよ!と言われましたが、ほとんど芽が伸びきったものです。
それでも状態のよさそうなものを選んでテーブルまで持ってきましたが、皮をむいてから、コリアダメだ!と諦めました。
最近、ニンニクが高くなっているのでしょうか。
先日、安丘の打鹵麺のお店のニンニクも、悲しい状態でした。
そして、私の「羊湯饸饹麺」がやって来ます。
「羊肉饸饹麺」を頼めば、ヒツジの肉が少し入っていたようですが、スープだけでした。
上に「雪菜」もどきが載っています。
「雪菜」とは、高菜のような漬物ですが、ただ、雪菜とも異なり、ザーサイのような味もしました。
ちょっと甘いのですが、まずくはありません。
これに、辣油がかけられていました。
よく見ると、壁にかけられたメニューのところに「饸饹麺」には、辣椒が入っているので、嫌なら言え!と書かれています。
私は、辛いのは苦手ですが、西北地方の辛さは何とか行けます。
スープを飲むと、ヒツジのスープで、これはうまい!と思いました。
麺は「饸饹麺」らしく、円柱状の少し太い麺ですが、やっぱり、コムギ粉だけ使っているようです。
このお店では「濰坊和楽」なるものも提供していました。
小が10元、中が13元、大が16元なので、羊湯よりも高めです。
「和楽」の場合、タマゴ焼きの皮に、憨肉と呼ばれる肉だんご、甘いニンニクと、決められた具を載せなければなりません。
そのため少し高いのでしょう。
食べていないので、何とも言えませんが、ここではやっぱり、ヒツジのスープだ!と思いました。
山東省菏澤市に曹県という県があります。
曹県に行くことになったため、曹県の名物について調べてみました。
曹県には「羊肉米飯」というものがあるのだそうです。
ヒツジの肉のご飯で有名なのは、新疆の「手抓飯」です。
本当に、手でつかんで食べるのかわかりませんが、ヒツジとニンジン、タマネギなどを、お米と一緒に炊いたものです。
もっとも、曹県の「羊肉米飯」の場合、お米はお米でも「小米」なのだそうです。
「小米」とは、アワのことです。
普通のお米は「大米」と言います。
ヒツジの肉とアワを一緒に煮込んだお粥を「羊肉米飯」と言いました。
曹県では、お粥のことを「飯」と言うのだそうです。
例えば、小米粥、大米粥、南瓜粥、鹹粥は、それぞれ、小米飯、大米飯、南瓜飯、鹹飯と言います。
これは知りませんでした。
曹県の人に、曹県では、お粥のことは「飯」って言うんだよね!と言えば、よく知っているね!となるかもしれません。
曹県には、回族が比較的多いそうですが、もともと、羊肉米飯は、回族の食べ物だったと言われます。
今は、回族じゃない人が食べても怒られません。
どんなものかわかりませんが、ヒツジのスープに入ったアワであれば、アワにはそれほど味はないため、うまいだろうなと思います。
機会があれば、食べてみたい、というか、飲んでみたいと思いました。
中国語では、お粥は、食べる「吃」ではなく、飲む「喝」と言います。
また、曹県では、烤全羊が有名なのだそうです。
要は、ヒツジの丸焼きです。
曹県の東にある単県は、ヒツジのスープ「羊湯」で有名なところです。
ちなみに、これで「単県(单县)」(shan4 xian4/シャンシエン)と読みます。
このあたりは、ヒツジの肉を食べることが多いのでしょう。
羊肉好きには、たまらないところだと思いました。
この日は、元宵節でした。
もともと、安丘中維新東方大酒店の中にある、食べ放題「自助餐」で、鍋でも食べようかと思っていたのですが、春節中でお客さんがあまりいないため、休止しているのだそうです。
で、じゃ、どこか外で食べようと思いましたが、こちらもやっぱり元宵節で、多くのお店が開いていません。
そういうことか!と思いました。
上海であれば、この時期、お店は既に開いていた印象がありますが、こちらはやっぱり、元宵節いっぱいお休みするようです。
元宵節以降も、お休みするのかもしれません。
もっとも、すべて閉まっていた訳ではなく、開いているところもありました。
限られた選択肢の中から選ぶしかありませんが、今回選んだのは、というか、今回も選んだのは「打鹵麺」でした。
永安路と濰徐路の交差点のところに「馬大帥(马大帅)」というお店があります。
前回、新東方大酒店に泊まった際、開店したばかりで、ちょっと気になっていました。
先日、濰坊に泊まったときも、2回連続で「打鹵麺」で、どうしよう?と思いましたが、バカの一つ覚えでも仕方ありません。
うまいものはうまいです。
入ってみました。
夕方6時すぎでしたが、お客さんがあまり、というか、ほとんどいません。
大丈夫?という感じでした。
打鹵麵専門のお店かと思えば、普通のスープのある「牛肉麺」なども扱っているようです。
ただ、打鹵麺を食べる!と思ってきたので、打鹵麺にします。
小は13元、大は15元とありましたが、大にしました。
15元というのは、どうも打鹵麺の相場のようです。
ガッツ石松さんに似た老板が、ちょっと待って!と言って、麺を湯がき始めました。
その間、ニンニクをゲットしようとしましたが、すべてしわしわで悲しい状況です。
さすがの私も、これはダメだ!と思い、諦めました。
老板が、できたよ!と言います。
別に構いませんが、黄色の麺でした。
鹹水(かんすい)が入っていると、黄色になるのだそうです。
ちなみに、蘭州で有名な「牛肉麵」の麺は、鹹水が入っているため、黄色です。
この上に具をかけます。
この具を「鹵」と言い、掛けることを、代動詞で「打」を使うため、麺の上に具をぶっかけたものを「打鹵麺」と言います。
どこのお店もそうですが、自分で具を取って構わないというスタイルのようです。
まずは、ダイコン、ニンジン、キュウリ、モヤシを麺の上に載せました。
ここから、具をかけていきます。
恐らく、長時間煮込んだためか、どれもドロドロになっていて、同じような感じでした。
その中で、ジャガイモ、トマトのタマゴ、トリの肉みそ、ブタの肉みそ、ナスの肉みそなどの具をかけます。
その他、スープのある具がありました。
私はてっきりスープかと思い、老板に、お碗をくれ!とお願いすると、スープじゃなくて、これも具なんだけどねと言われます。
それでもいいよ!ということで、お碗をくれました。
こんなもんかなということで、食べ始めます。
なお、濰坊のお店では、替え麺無料でしたが、ここではそういうサービスはやっていないようでした。
一口食べて、しょっぱ!と思います。
どの具も塩辛くなっていました。
思い出したのが、北京の炸醤麺です。
炸醤麺は、麺に、肉みそをかけて食べるものですが、この肉みそが、いつもしょっぱくて、私はあまり好きではありません。
あの北京の炸醤麺を思い出しました。
こういうしょっぱい味が、好きな人もいるのでしょう。
もっとも、それぞれがぐじゃぐじゃに混ざっていくと、なかなかいい味になってきます。
しょっぱい!と言いながらも、完食しました。
でも、次に行くのであれば、濰坊のお店にしようと思います。
濰坊で泊った「本屋生活酒店」の近くに、美食街がありました。
谷徳広場の裏側で、新城東路から入って行けます。
ということで、何があるのか見てみましたが、いろいろありました。
で、この日の夜、どれにしようかな?と考えましたが、そうだ、打鹵麺、食べよう!となります。
前回も、濰坊に来た際、打鹵麺を食べたのですが、あの時、うまかったなあ!という印象が強くて、よし、今回も!となりました。
打鹵麺は、麺の上に餡をぶっかけたものですが、いろいろなものを食べることができます。
お店の名前は「吉媽媽」と言いました。
何でも、2012年に長春で設立したのだそうです。
長春と言えば、満洲国の首都でしたが、今は、吉林省の省都です。
中国語では「省会」と言います。
吉林省だから「吉媽媽」なのかもしれません。
もっとも、英語名は「Lucky
Mama」となっていました。
2023年から、山東に分公司が出来たということで、この店は、昨年開かれたもののようです。
明るくて、きれいな店ではありました。
「招牌内路麺」が、15元です。
この間食べた打鹵麺同様、餡は自分でかけることになっていました。
今、こういうスタイルが流行っているのでしょう。
麺をゆでるのに7-8分ほどかかると言われ、その間、ニンニクの皮をむいて待ちました。
麺がゆで上がります。
この上に、餡をかけて行きます。
ここでは、肉みそ、トマトとタマゴ、青トウガラシとタマゴ、肉と茄子、肉とシイタケ、ジャガイモの6種類の餡があり、タマネギ、香菜、キャベツ、ニンジンなどの具もありました。
本来は、一種類がいいのでしょうが、これだけあると、すべて試してみたくなります。
よって、少しずつ餡をかけ、その上に具を載せ、いただきます!をしました。
はじめのうちは、なるべくかき混ぜないようにして食べるのですが、そのうちどうしても、ぐちゃぐちゃになってしまいます。
ただ、ぐちゃぐちゃになったものの方が、うまい!かもしれません。
このお店では、麺湯ではなく、わかめスープを無料で提供していました。
せっかくなので、頂戴します。
うん、わかめスープだ!と思いました。
また、無料でおかわりもできます。
これを「加麺」と言います。
お兄さんに「加麺」をお願いすると、お碗を持って来い!と言われ、再度、麺を載せてくれました。
今度も、6種類の餡を載せ、結局、ぐちゃぐちゃにして食べます。
この日もまた「馬贏了」でした。
馬勝った!です。
日本から同僚がやって来て、昌邑の顧客を訪問しました。
私も通訳として同行します。
この日もまた、飯(めし)に行こう!となりました。
まあ、日本からお客さんが来たのに、じゃ、これで!となることはまずありません。
もっとも、前職で、一度だけありました。
北京の代理店が、ニセモノを作っている疑惑があり、本社から、子会社を飛ばして、お前行ってこい!と言われます。
行ってこい!と言われた以上行くしかありません。
ただ、わざわざ日本からメーカーの人間が来たというのに、話が終わると、じゃ、これで!となりました。
その後、私は、この廊坊生まれの北京の代理店と、黒龍江省出身の子会社のヤツに、はめられることになるのですが、今から思えば、このときから変でした。
きっと、私に知られたくないことがあったのだと思います。
で、昌邑のお客さんと、食事に行くことになりました。
今回は、昌邑の金陵御景湾酒店というホテルの中のレストランです。
ちなみに、このホテル、五つ星ですが、朝食付きで、1泊400元ほどし、昌邑では一番高いホテルになっています。
この日、出てきたお酒は、茅台酒でした。
茅台酒と言えば、中国共産党のお役人が飲む酒として知られ、中国では、一番の高級品と認識されています。
もっとも、今回のお酒は、43度でした。
日本人であればなんとも思いませんが、中国人であれば気を悪くします。
中国共産党のお役人には、茅台酒でも53度のものを出さなければなりません。
この日は、4人で飲みました。
茅台酒は有名ですが、醤香型のお酒です。
どこがうまいのか、さっぱりわかりません。
で、今回、おっ!と思ったのは「熱合菜(热合菜)」でした。
昌邑の名物が「熱合菜」です。
何でも、ほうれん草、白菜、はるさめ、ニンニクなどを一緒に炒めのもののようです。
美味しかったですが、ちょっと味が濃い感じがしました。
山東料理は「魯菜」と呼ばれ、中国四大料理の一つです。
なお、山東料理、北京料理、上海料理、広東料理が中国の四大料理だ!なんていう人がいますが、笑っちゃいます。
四大料理、というか、正確には「四大菜系」と言いますが、魯菜が筆頭となります。
その他は、四川料理の「川菜」、江蘇料理の「蘇菜」、広東料理の「粤菜」とされます。
山東料理の特徴は、黒くて、ねばねばして、味が濃いことです。
これを「黒乎乎,粘乎乎,鹹乎乎(黑乎乎,粘乎乎,咸乎乎)」と言います。
「熱合菜」は、普通の家庭料理でした。
これを「家常菜」と言います。
ただ、中国では、家庭料理の方がおいしいと思います。