2013年03月24日

The Beatles 『Abbey Road』

KC461195

The Beatles 『Abbey Road』(1969)
ビートルズは完全なる「後追い世代」。でも音楽を聴くということに関して「後追いでいいんだ」ということを私に最初に教えてくれたのがビートルズでした。以降の私の音楽ライフは、リアルタイムのヒット曲を追いかけるのも程々に、この“後追い”の聴き方がその大半をしめていくことになります。
83年頃。当時中3だった私が彼らのベスト盤(いわゆる『赤盤』『青盤』)にハマり、次に憧れたのがこの『アビー・ロード』のジャケでした。地元の“街のレコード屋さん”で手にとってマジマジと眺めては、幼いなりにも時代の空気を感じたり、裏面の曲目を見てその内容を想像したりしていたものです(B面に10曲も入ってる。一体どういうことになってるんだろう・・・)。LP1枚2500円。中学生の私にはポーンと買えるほどのお金の持ち合わせもなく、結局このアルバムを最初に聴いたのは「貸しレコード」でした。“B面10曲の謎”はメドレーという形で解決されることになります。雲が晴れるような感覚ですね。
ビートルズは全アルバム・全曲をほぼソラで歌えるほど聴いているので、どのアルバムも自分の中の“古典音楽”として深く根付いています。中でもこの『アビー・ロード』はまさしく「有終の美」「ビートルズサウンドの集大成」。いわばビートルズの卒業アルバム。当時の4人の状況を考えると「よくここまでのものを作ったなぁ」というのが率直な感想ですが、最後だからこそ(最後かもしれないからこそ)力を結集してここまで素晴らしいものを作ることができたのだと言えると思います。
音楽に限らず何か物事を終えようとする時、この『アビーロード』は「物事をいかにして終えるか」を考える上でのヒントをいつも私に与えてくれています。



furu_mint at 10:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
Archives
Recent Comments
記事検索