レビュープラス様より献本いただきました。
ありがとうございます。


今回は有名人による責任編集企画はなしで、「世界が見た日本」特集だ。
この「世界が見た日本」は毎号あるコーナーで、世界各国のメディアが日本について書いたものを集めたもの。今回はそれの拡大版といったところだ。

このコーナーは極端におかしなことを書いている記事があると面白いのだが、今回は割と普通な印象だった。先月か先々月か忘れたが、韓国のメディアが鳩山総理向けのラブレターという体裁の記事を書いていたのは面白かった。ああいう記事は日本のメディアは書くまい。ただしそれが情報発信源として価値があるのかはまた別問題である。

そんな中、”BATSU”ゲームという記事を読んでびっくりした。
米国で日本のバラエティ番組を米国風に作り変えた番組が人気だという記事なのだが、罰ゲーム、というものは日本特有のものなのだそうだ。罰ゲームというのがどこまでの範囲を指すものなのかはわからないが、少なくとも出演者が粉まみれになるようなものは米国ではかなり斬新らしい。この番組の試写で気持ち悪くなって途中退室した放送局幹部もいたようだ。あまりにも当たり前のことなので考えたこともなかったが、そこまで斬新なのか。恐るべし、罰ゲーム。

タイトルの下の”恥じらいの国”とも言われながら、恥ずかしい姿を見せる番組が人気の日本というフレーズにもハッとした。考えてみると確かにおかしなものだ。記事では「ふだんの慎みを忘れてリラックスできる」とかコメントされているが、”おバカタレント”だとか名付けて売っている芸能人を見ると、やってる側もやらせてる側も見てる側もただバカなだけな気がする。


特集とは関係ないが、前々から疑問に思っていたことの記事があった。
「”テロワール”へと回帰するフランス、ビオワイン事情」という記事だ。ビオワイン信奉者とそれに懐疑的な立場の人の議論である。私は、ビオといってもたかがしれてるからどうでもいいじゃないか、という立場だ。そもそもどこからどこまでが”ビオワイン”だといういう定義もない。

ワインショップでアルバイトをしていたことがあるのだが、よく「酸化防止剤を使ってないワインはありますか?」という質問を受けた。そういうお客様は決まってご年配の女性だ。ワインの知識はもちろんない。もちろんそれ自体は何の問題もないことだが、困るのは酸化防止剤がなんなのかわかっていないのに、とにかく酸化防止剤が入っていないことに拘ることだ。何かのテレビ番組で特集でも組まれていたのだろうか。必要以上にビオを持てはやすのは問題がある。酸化防止剤が入っていないことが健康にも地球にも良い絶対の正義であるかのように刷り込まれているのだ。

例え酸化防止剤が入っていないワインが、入っているワインより人体に害がないとしても効果は相当に限定的だろう。この記事でも131ページの上としたで言ってることがまるで違うぐらいだ。一方では明確に害があるかのような”科学的根拠のようなもの”を示し、一方でもまた害がないかのような”科学的根拠のようなもの”を示している。これは先入観を持って調査すればそれに応じた結果が出るということを示しているようなものだ。要するにビオでもそうでなくても大差ない、というのが私の意見だ。

もちろんビオワイン自体を否定したいわけではないが、そんな目くじら立てるようなことでもなし。少なくとも消費側は気にせず楽しんだらいいじゃないかと言いたい。記事には次のようなコメントがある。
ワインを飲むのは快楽のためです。快楽を追求するために有害物質を人間の口に入れたり、環境を破壊したりする必要はないでしょう?
前半は同意だが、後半はやや同意しかねる。人が快楽を追求しているのだから、たいして有害でもないものを有害と言うような野暮なことはやめて欲しい。

それはそうと、93ページにあるシャトー・ラ・ミッション・オーブリオンの価格、5500ドル→3300ドルとなっているが、一桁間違いではなかろうか?Liv-ex.comというサイトがログインしないと検索できないようだったので調べてないが、日本の相場なら1本3万円前後だと思うが?