前回エントリの補足をします。
吉田氏の上申書は、吉田調書が政府事故調から国会事故調に手渡される際に、吉田氏がこの調書を改めて読み返したタイミングで出されています。
上申書によると、吉田氏は政府事故調の担当者には相当深い内容をフランクに語っていたことになる。これが、ヒアリングに参加していない政府事故調担当者によって誤読されること、それがさらに外部に漏れることを恐れた、ということです。
朝日新聞は最初の特集記事のプロローグで以下のように断りを入れています。
つまり、政府事故調のヒアリング開始時点で、吉田氏は自分の言葉が公開される可能性があることを承知していた、ということです。
ところが、国会事故調にこのヒアリング結果が引き継がれる際には「やっぱ非開示でお願いします」といったことになる。
この態度の違いをどう捉えるか、ということです。
政府事故調のヒアリング方法についての申し合わせ(PDF)によると、ヒアリングは原則非公開だが、対象者(この場合は吉田氏)が公開に応じた場合は公開してもいい、ということになっています。
そこで、先ほどの朝日新聞の引用部分が「吉田氏は公開を前提にヒアリングに応じた」という証拠になるのかどうか、です。
考えられるのは2つで、
1)当初、吉田氏は公開に応じていたが、ヒアリングが進むに連れ非公開を条件に秘密を暴露し始めた
2)1回めのやりとりは形式的なものに過ぎず、原則非公開の中で行われた
のどちらかでしょう。
ヒアリングの最後まで公開前提で話していたとすると、上申書(PDF)にある「私が貴委員会に開示を希望する旨の文書」を国会事故調が用意してきたというのが辻褄が合いません。
吉田氏が公開して構わないと言っていたものを、吉田氏が開示を希望する形にするよう求めるのは矛盾しています。しかも、吉田氏は「私の真意ではない」と言って署名を断っている。
よって、朝日新聞の引用部分が証拠になると考えても、ヒアリング終了時点で吉田氏は公開を望んでいなかった(つまり(1)になる)と考えるべきです。
(1)の場合、ヒアリング終了時点では非公開前提のものになっていたはずで、朝日新聞が調書の冒頭部分で「結構でございます」という文言を目にしたとしても、最後まで読みこめばこれがどういう扱いになったかというのは容易に想像できたはずです。
また、政府事故調の申し合わせ文書の最後の部分を読めば、開示されない理由は非公開前提で行われたものであったからだと類推できたはずです。700人以上の事例を研究した朝日新聞にそれがわからないはずがありません。
(2)の場合、非公開前提であることを吉田氏が知った上で、上記の「結構」を言ったとすると、このニュアンスは全く違うものであることがわかるでしょう。
吉田氏や他の人の迷惑にならない形で公式文書に引用される可能性だけを示唆したとすれば、原則非公開のヒアリングでこれを了承することはあると思います。
もし朝日新聞が「上申書の存在を知らず、吉田氏はこの調書の公開に応じてたと思っていた」などというのであれば、かなり取材が甘かったか読解力が不足していたことになります。
吉田氏本人が非開示を望んでいたことを知っていたとすると、朝日新聞は最初からそれを計算の上で逃げを打っていたことになります。
吉田氏の上申書は、吉田調書が政府事故調から国会事故調に手渡される際に、吉田氏がこの調書を改めて読み返したタイミングで出されています。
上申書によると、吉田氏は政府事故調の担当者には相当深い内容をフランクに語っていたことになる。これが、ヒアリングに参加していない政府事故調担当者によって誤読されること、それがさらに外部に漏れることを恐れた、ということです。
朝日新聞は最初の特集記事のプロローグで以下のように断りを入れています。
第1回の聴取の際、政府事故調は「お話しいただいた言葉がほぼそのままの形で公にされる可能性があるということをお含みいただいて、それでこのヒアリングに応じていただきたいと思います」と説明した。吉田氏は「結構でございます」と即答したことをここに記す。
つまり、政府事故調のヒアリング開始時点で、吉田氏は自分の言葉が公開される可能性があることを承知していた、ということです。
ところが、国会事故調にこのヒアリング結果が引き継がれる際には「やっぱ非開示でお願いします」といったことになる。
この態度の違いをどう捉えるか、ということです。
政府事故調のヒアリング方法についての申し合わせ(PDF)によると、ヒアリングは原則非公開だが、対象者(この場合は吉田氏)が公開に応じた場合は公開してもいい、ということになっています。
そこで、先ほどの朝日新聞の引用部分が「吉田氏は公開を前提にヒアリングに応じた」という証拠になるのかどうか、です。
考えられるのは2つで、
1)当初、吉田氏は公開に応じていたが、ヒアリングが進むに連れ非公開を条件に秘密を暴露し始めた
2)1回めのやりとりは形式的なものに過ぎず、原則非公開の中で行われた
のどちらかでしょう。
ヒアリングの最後まで公開前提で話していたとすると、上申書(PDF)にある「私が貴委員会に開示を希望する旨の文書」を国会事故調が用意してきたというのが辻褄が合いません。
吉田氏が公開して構わないと言っていたものを、吉田氏が開示を希望する形にするよう求めるのは矛盾しています。しかも、吉田氏は「私の真意ではない」と言って署名を断っている。
よって、朝日新聞の引用部分が証拠になると考えても、ヒアリング終了時点で吉田氏は公開を望んでいなかった(つまり(1)になる)と考えるべきです。
(1)の場合、ヒアリング終了時点では非公開前提のものになっていたはずで、朝日新聞が調書の冒頭部分で「結構でございます」という文言を目にしたとしても、最後まで読みこめばこれがどういう扱いになったかというのは容易に想像できたはずです。
また、政府事故調の申し合わせ文書の最後の部分を読めば、開示されない理由は非公開前提で行われたものであったからだと類推できたはずです。700人以上の事例を研究した朝日新聞にそれがわからないはずがありません。
(2)の場合、非公開前提であることを吉田氏が知った上で、上記の「結構」を言ったとすると、このニュアンスは全く違うものであることがわかるでしょう。
吉田氏や他の人の迷惑にならない形で公式文書に引用される可能性だけを示唆したとすれば、原則非公開のヒアリングでこれを了承することはあると思います。
もし朝日新聞が「上申書の存在を知らず、吉田氏はこの調書の公開に応じてたと思っていた」などというのであれば、かなり取材が甘かったか読解力が不足していたことになります。
吉田氏本人が非開示を望んでいたことを知っていたとすると、朝日新聞は最初からそれを計算の上で逃げを打っていたことになります。


