居酒屋 赤とんぼ@浅草 ●浅草ホッピー通り通信:その70●カフェ・ラミル 上野広小路店@上野

2012年08月24日

伊豆栄本店@上野5

12-07-22訪問
(写真)鰻重松 全景
伊豆栄本店:①鰻重松2625円全景120722
この日は連れを伴って、久しぶりに上野に出た。
普段はあまり鰻を好まぬ連れが、鰻を食べたい…と言ったためであった。

最初、湯島にある小体(こてい。=こぢんまりと、つつましやかなこと。)な鰻屋…噺家の故5代目柳屋小さんが通った店、小福、に連れて行こうと思ったのだが、この日は生憎(あいにく)の日曜日で、小福、は、休みであった。
小福、については、以前2度程ご紹介しているので、そちらをご覧頂ければと思う。

【★下町外飯徒然草★掲載の小福の訪問記】
⇒小福@湯島

そうなると、やはり、伊豆栄、だろうという事で、上野に出たのであった。

伊豆栄は、不忍池畔から上野公園に掛けて3軒あり、何れも訪れた事があるのだが、3店にはそれぞれ特色があり、利用するのに最も適したシチュエーションがある様に思える。

例えば、花の時期(=桜の時期)なら上野公園内にある、梅川亭。

【★下町外飯徒然草★掲載の伊豆栄梅川亭の訪問記】
伊豆栄梅川亭@上野公園

お忍びで夜訪れるなら、上野の喧騒から離れて湯島に近い、隠れ家然とした、不忍亭(別館の事である。)。
因みに、不忍亭、は、近年改装を行った様で、以前は黒塗りの車が停まれる様な駐車場付きの古い建物だったのだが、先日、前を通りかかると、駐車場は無くした様で、建物自体も、以前の様に一見の客を拒む様な雰囲気は無くなり、明るく綺麗に、入り易い雰囲気になっていた。
不況のためか世の流れか、社用族が夜の接待に使ったり、夜の闇に紛れてお忍びの男女が訪れるといった、夜に力点を置いた営業形態(一応、昼もやっていたのだが。)では、厳しくなったのであろう。

【★下町外飯徒然草★掲載の伊豆栄不忍亭の訪問記】
伊豆栄不忍亭@湯島

そして、JR上野駅やメトロ上野広小路駅に近く、1年を通して、1人客から家族連れ、女性のグループから法事まで、どんな客にも対応する、本店。

【★下町外飯徒然草★掲載の伊豆栄本店の訪問記】
伊豆栄本店@上野

僕も殆ど本店を使っているので、今回も、本店に連れを伴った次第。

開店と同時に暖簾を潜ると、僕等が口開けの客という事で、番頭格の中年男性だけでなく、珍しく初老の女将までが迎えてくれた。
やはり、早起きは三文の得なのであろうか、通されたのは、2つしかない1階の窓際テーブル席であった。
この1階窓際テーブル席は、帳場の横に立って店内に目配りしながら仲居達の指揮を取る、女将の目が届く席の中では最も静かで落ち着ける特等席という事で、早く来た2名以上のグループ客を優先的に座らせる。
そんな訳で、これまで僕はいつも、2階のテーブル席か小上がり席に通されていた。

そんな幸運にも恵まれ、ゆったりと落ち着いて、酒食を愉しむ事が出来た。 

(写真)高清水 しみずの舞 吟醸
伊豆栄本店:②高清水しみずの舞吟醸1575円120722
●高清水 しみずの舞 吟醸 1575円 × 2本

先ずはゆっくりと、冷酒でも傾けよう…と、注文。
サラリとした飲み口で口当りが良く、1本目は直ぐに空いてしまった。(笑)
そんな訳で、2本目も追加。

(写真)新じゅんさい
伊豆栄本店:③新じゅんさい735円120722
●新じゅんさい 735円

そろそろ旬も終わりを迎える、茆(じゅんさい)である。

勿論、茆だけを器に入れて出す様な、野暮な出し方はしない。
写真の通り、涼やかな硝子の器に出汁と共にたっぷりと茆を盛り、その上には朱と白が鮮やかなコントラストを見せる大振りの芝海老の剥き身が載る。
その他にも、紅白の生麩、薄く輪切りにした胡瓜の緑と薄緑、芝海老の上に載る赤大根の小皿の紅白に山葵の渋緑…と、豊かな色彩が目を愉しませてくれる。

全く、食べるのが惜しい位だが、冷酒の肴に美味しく頂いた。

(写真)鱧湯引き
伊豆栄本店:④鱧湯引き1575円120722
●鱧(はも)湯引き 1575円

京都では、夏は鱧、である。
懐石料理、日本料理の発祥地でもある京都(京都盆地)で鱧が珍重される事から、いつの間にやら東京でも、夏は鱧、という事になって来た様だ。
目の前に海を持つ東京人が、周囲を山に囲まれ、鱧以外に生きた海の魚を口にする事が出来なかった古き京都人の慣習を真似る必要は無いと思うのだが…。

学生時代を京都、西宮で育った僕の場合、夏になると母親が鱧を買い求めて来ては、鱧の湯引きの梅肉和えを食べさせた事もあり、夏になると鱧が恋しくなる。

前置きが長くなったが、連れも鱧が食べたいと言うので、注文した次第。

これまた写真でお解りの通り、皿の半分程は、添えられた多種多様な薬味で占められ、その彩が実に美しい。
折角添えてくれた薬味類は、惜しむ事無く全て使って、美味い美味いと舌鼓を打った次第。
鱧肉には全く臭み等は無く、骨切りの包丁の技も冴えて、ブリブリ、シャリシャリとした鱧特有の食感と、上品な白身の旨味を、多彩な薬味で存分に味わった。

(写真)玉子豆腐 全景
伊豆栄本店:⑤玉子豆腐840円全景120722
●玉子豆腐 840円

「茶碗蒸し、食べる?」
と連れに聞くと、
「玉子豆腐が食べたい。」
と言うので、注文したのだが、出されてビックリ。

前の2品から、それなりの盛り付けで出て来る事は想像していたが、これは想像を超えていた。
何せ、運ばれて来た硝子の大皿の中央には、鮮やかな紅色をした素麺を中心に、海老、茄子、冬瓜、椎茸、玉子豆腐2個が彩り良く盛り付けられており、その周囲を取り囲む様に、大きな角氷が配置されている豪華絢爛さ。
これを運んで来てくれた女将が、
「玉子豆腐です。」
と、言って置いて行ってくれなかったら、豪華な素麺が出て来たのではないか…と、勘違いしても可笑しくはなかろう。(苦笑)

(写真)玉子豆腐の玉子豆腐 拡大
伊豆栄本店:⑥玉子豆腐の玉子豆腐拡大120722
いやはや全く美しい。
この料理も、先ず目で見て盃を一杯、次に、舌で楽しみながら盃を重ね、2人共良い心持ちになった。

(写真)鰻重松 全景
伊豆栄本店:⑦鰻重松2625円全景120722
●鰻重 松 2625円

「そろそろ〆に鰻を頼もうか…。」
と、2人共、同じ鰻重、松、を注文した。

この店は、松が一番安い。
鰻重は他に、竹3675円、梅4725円。
値段の違いは、鰻の大きさ、つまり量である。

因みにこの店では、鰻重と鰻丼に優劣は無く、鰻丼も同じ値段で3種、用意されている。

写真でお解りの通り、酒の〆に軽く食べるなら、これ位で十分であろう。
十分に蒸された上で、備長炭でじっくり焼かれた鰻は、軟らかく、蕩ける様である。

(写真)鰻重松 拡大
伊豆栄本店:⑧鰻重松2625円拡大120722
硬目に炊かれたご飯と、ふっくら軟らかい鰻の相性も良く、これらを、甘味を抑えたスッキリとしたタレが1つに纏めている。

〆て9975円、久しぶりの伊豆栄を堪能した。

連れも、今まで鰻しか置いていない街の鰻屋しか入った事が無く、伊豆栄、の様に、割烹、或いは料理屋に分類される様な店は初めて…と、喜んでくれた。

伊豆栄 本店 ( 京成上野 / うなぎ )
★★★★★5.0
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furutone at 00:00│Comments(2) 上野・稲荷町・三筋 

この記事へのコメント

2. Posted by 古利根   2012年08月24日 13:14
布施 様

そうでしたか。
確かに、上の階には座敷もあるので、接待にも良いですね。
1. Posted by 布施   2012年08月24日 13:10
5 6年位前に接待で良く利用してました。肝心のうな重の前に色々食べるので鰻が苦痛でした。

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