2013年7月21日 某自治体の開票所で比例の開票立会人として見聞きしたことをここに記録します。
午後8時30分までに開票所に入った。既に数名の立会人は着席していた。全員がそろったところで
総務部長と思われる人が開始にあたって簡単な説明をしてくれた。それに対して、質問をぶつけて
みた。開始午後9時までにはまだ時間があった。(音声の記録より抜粋、氏名は消してます)

 

投票箱が開けられ、ムサシの票読み取り機にかけられ、政党別、個人別(あいうえお順)に 分類さ
れた票から点検台という作業台に運ばれ、人海戦術で比例個人票を分けられていく。また読み取り
機ではじかれた票は人の判断で分類されていく。政党別、個人別の票の束(100枚)が輪ゴムでくく
られ、それを5つにして500枚束は太い輪ゴムでくくられる。底の浅いザルに入れられた政党別の票
が立会人の前に持ってこられ、問題なければ立会人のハンコを添付された紙に押印する。




比例の無効票が持ってこられたので見たら。。



政党ごとの比例票を順次、確認していく。自民党の比例票を見ていたら。。 



社民党の比例票を見ていたら。。 逆転ホームランか



「みどり」の按分について 



そろそろ終わりが近くなってきた。 



庁舎を出る頃には、空が明るくなりはじめていた。
長い一日だった。。

立会人後記:
 まず感じたのは、選管がカメラ使用に異常に警戒していることだ。立会人席から見えるというが
 点検台という作業台は人のヘソあたりの高さまでかさ上げしているから、立会人席でイスの上に
 立っても作業者の手もとはよくわからない。作業しているなという程度である。
 今回、選管はカメラ禁止の納得のいく理由を出せなかった。選管を代弁するとしたら、「まずい
 ところを撮られると非常に困るから、遠くで眺めていてください」なのだろう。
 開票所には私服警官が二人、一般参観者席近くにすわっていた。立会人より遠いところでは何も
 わからないだろう。

 今回、自民党比例票に、不自然な票があることに気がついたが、これはやはり1枚1枚見ないと
 わからなかったと思う。あそこでもう少し、粘って文字の一部を消しゴムで消えるか選管立会い
 で試しておけばよかったと思う。仮に鉛筆だとしても、線が細いので尖った鉛筆で1束当り約70枚
 も書いてあるのは不自然である。やはりあれは、印刷してあったのかもしれない。どれも細い
 線で書き損じはなく筆跡はばらばらで下手な字ではなかった。

 印刷だとすると、なぜ細い線なのか。鉛筆に似せて太い部分もあるようにしたら、かすれとか薄い
 部分とかを鉛筆のように真似したとしてもばれないようにするのは難しいと思われる。だから、
 水性ボールペンのような細い線にしたのかもしれない。

 筆跡はみな違うがこれはどうしたのか。ムサシの読み取り機を見たら、モニターに読み取り文字が
 出ていた。つまり、過去の読み取り文字をデータとして保存しておくことは可能である。このデータ
 から、筆跡バラバラの文字を転用することは可能である。

 こんなに固まって票が見つかったのはなぜか。開票は作業台の上に投票箱から票を吐き出して
 それを作業者が上下、裏表関係なく束ねていく。それをムサシの読み取り機に持っていき分類
 する。固まって見つかったことから、特定の投票箱からこの票は吐き出されたと思われる。そん
 な不正ができるのは、期日前投票の投票箱しかない。

 期日前投票に大量の票を追加したら、投票率などでばれるのではないか。いや、ばれない。
 仮に500票を不正に追加したとしても有権者数3万とすると投票率が1.6%アップするだけで
 誰も気づかない。1開票所で500票でも、全国でこれをやれば大変な票数になる。比例票には
 大きな影響が出てくる。さらに慎重にするとしたら、500票追加した分、野党などの票を500票
 抜き取れば、完全である。

 開票立会人は1枚ずつチェックしないと不正を見逃してしまう。しかし全部見るのは大変なので
 ポイントを絞るといいかもしれない。与党の票を重点的にチェックする。無効票の判断は適切か。
 チェックの方法は1束100枚をくいくいとずらし、全体を少し折り、1枚ずつ戻すようにしてめくれば
 100枚で約1分かかる。千枚なら10分。1万枚なら100分。さらに立会人全員で分担すれば早く
 終わる。料理用ハカリを持ち込み重さで確認すると早い。票100枚の重さは75グラム。

 最後に、票を箱に入れ紙で包みまるで骨壷を入れたような白い箱に立会人の割り印を押して
 封印する。参議員任期6年間は何もなければ、開けられることなく最後は廃棄処分される。
 さらに開票録という書類に立会人は署名、捺印して、綴じ代に立会人の割り印を頁ごとに押す。
 選管職員を見ていると封印してしまえば、こっちのものという感じを受けた。開票立会人は
 高齢者には任せられない、体力と根気が必要な仕事であった。