2006年10月18日

■vol.80 連動性(オートマチズム)に通じる親和性

 サッカー日本代表監督だったトルシエやオシムの口にした言葉の中に
 「オートマチズム(連動性)」というものがあります。
 連動性とは、”味方の動きに合わせて無意識に体が動いて起こる連続的な連係”のことですが、
 これはサッカー以上にフットサルで重要な意味を持ちます。

 フットサルはそのプレー環境が持つ特性から
 ボールを受ける立場のプレーヤーが動きを止めるとマークされやすくパスコースはなくなります。
 よって攻撃する立場でパスを繋ぐためには、ボールを持たないプレーヤーが
 如何にスペースやパスコースを作るために動けるかが問われることになりますが、
 もちろん個々が我武者羅に動いてよいわけではありません。
 「連動性」という言葉が示す基本は連係であり”パスが繋がる”状態です。
 意識的に作らなければスペースの発生しないフットサルでパスを繋げるには
 常に変化する状況に合わせ、プレーヤー自身が「自分の役割」を見いだせなければなりません。
 そしてそれはボール位置、敵の動き以前に”味方の行動”との兼ね合いがとても重要です。
 なぜなら如何に個としての身体能力や技術に優れ”やれること”の多いプレーヤーであっても
 自分本位に行動を決めてはチームとしての守備や攻撃において
 他の味方と位置・動き・役割が重なってしまったり、
 自分が望む形でボールを受けたいあまり一定のポジションを占有し
 味方の移動やスペースの発生を妨げるなどして
 直接的な被害を受ける味方に留まらず”チーム”としてのプレーを殺してしまうためです。


 A:「CがDへのパスを通すにはDFをひきつける囮が必要だ。オレがサイドへ開こう」
 B:「これ以上CがキープすればDFが前に出てプレスを受ける。
    オレが下がってパスコースを確保しよう」
 C:「Bがフォローしようとしている。
    前方へのパスの機会を窺いつつ逆へ移動しBが動けるスペースを作ろう」
 D:「パスコースが開いた。
    DFを背負っているがBが退いた後のスペースへ移動しながらパスがもらえる」

 A:「Dにパスが通った。シュートパスに備えて逆サイドのオレはファーポストへ詰めよう」
 B:「Dはコーナーへ追い詰められる可能性がある。近いオレが後方へフォローに入ろう」
 C:「Dはコーナーへ流れていくがヒールで中央に落とすかもしれない。
    Bがフォロー役で最後尾にいるならオレが中央へ駆け上がろう」


 このようにプレーにおける連動性とは、すなわち「意思疎通の連鎖」です。

 顔を上げ、味方の”今”に向き合い、
 味方の”意思”を読み取って”自分にできること”を探し行動する、
 この姿勢は普段のチーム活動に通じるものがあります。
 自分からこの意義を理解し、普段からチームの歯車としての役割を探せない者、
 仲間の声に耳を傾けられない者にピッチで仲間が発する「心の声」が
 聞こえるはずもないのです。
 意志の疎通=目には見えない絆は日々仲間との接点を絶やさぬ努力の上に成り立ち、
 その間で育む”信頼”の大きさに比例します。
 フットサルのプレーにおける「連動性」はチームの「親和性」に相関すると言ってよいでしょう。


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Posted by futsalfreaks at 00:05Comments(9)TrackBack(0)チームプレー編

2006年10月13日

■vol.79 予測:先見先知が持つ支配力

 予測とは文字通り「予め(前もって)測る(判断する)」こと、
 つまり蓄積された知識と経験によって事象の未来を推測する能力です。
 サッカーやフットサルでそれは
 攻撃を”受ける”立場のDFとして常に後手に行動しては
 OFのパスやシュート、ドリブル突破を防げないため
 その必要性・有効性を実感することが多いですが、
 実際には単調なパス交換では活路を開けない攻撃においても
 味方のパス交換の1つ2つ先を予想して動く「第三の動き」や
 DFを”騙して”その体を動かし逆を行く「フェイント」などで
 当然のように求められる能力です。

 予測は「経験」に大きく左右される能力です。
 ただそれは単に人より長く多くやってきたことに比例するわけではなく、
 どれだけ自分以外すべての人の立場で状況を考えてきたかによります。
 ゲームが”人”によって成り立ち、展開する以上は
 ”先を読むこと”とは「人の心」を読むことなのです。
 得点差、残り時間、展開する人とボール位置、
 それまでの言動から読み取れるプレースタイルや性格など、
 人がその都度”次の行動”を選択する際
 よりどころとなる様々な要素の存在をまず認識し
 ピッチの上でもそれ以外でも、目にしたすべての結果に対して
 普段から”なぜそうなるのか”を考え
 相手の心理状況からその答えを導きパターン化できれば
 今度はそれを自分の立場で利用することができます。
 このことからは予測に必要な経験を蓄えるには
 人に意識を傾ける「観察眼」や「洞察力」が大きく影響することがわかるでしょう。
 何事にも無関心であったり、自己中心的にしか物事を判断できない中で
 「予測力」は効果的に身に付かないのです。

 小さなピッチでスピーディに展開されるフットサルでは
 「予測力」を持つか否かが時として技術・体力以上に結果を大きく左右します。
 それはこのスポーツで”起こってから動く”ことでできることへの限界を示すものです。
 また予測によって「起こることに対して先手を打つ」ことは優位な状況を作るだけに留まらず、
 ”相手がやりたいことをやれない状況”や”相手がそうするしかない状況”を作って
 向き合う相手、ゲームそのものを自分達の意志下におく=支配する力となるでしょう。


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Posted by futsalfreaks at 01:11Comments(38)TrackBack(0)基本・全般

2006年07月10日

■vol.78 アスリートの知識:フットサルコートの種類

 一言でフットサルコートと言っても、そのプレー環境は様々です。
 それぞれ特徴があり、場合によってはプレーを選ばなければならないこともあるでしょう。
 今回はその中でも一般的な形態をいくつか紹介します。


(1)人工芝(ロングパイル)

 世界的にはフットサルは屋内スポーツだが日本では屋外の人工芝コートが大多数を占める。
 現在普及している人工芝は天然芝に近いプレー感覚があって耐久性に優れ
 ゴムチップと砂を合わせて使用することによりプレー時の体への負担を和らげると同時に
 透水性を高めて雨天によるプレー環境の悪化を防ぐ特徴を持っている。
 ”砂”の加減でコートによってグリップの差が大きくでるが、
 一般的に「屋外は滑る」と評されるのは長期使用による人工芝の劣化やゴムチップの減少、
 砂の表層への浮き上がり、メンテナンス時の砂の撒き過ぎで表層に残ってしまっているのが主な原因。
 砂が多いとスリッピーなだけでなく足裏のボールコントロールが不自由になるなど
 フットサルらしいプレーにも影響が出てしまう。

 <ロングパイル人工芝の構造> → 参考サイト

  上:ロングパイル人工芝
  ↑:ゴムチップ&目砂
  下:透水性砕石層or透水性アスファルト層


(2)板床

 学校の体育館や地域スポーツ施設など公共施設の大多数を占める「板張りの床」。
 平坦だがメンテナンス状態が悪いことも多く、埃の付着などによって
 非常にスリッピーな場所も少なくない。
 屋外の人工芝コートと異なり、滑るからといってスタッドソールのシューズに履き替えて
 対応することもできないため、状況によっては最もプレーが難しい可能性もある。


(3)スポーツコート → 参考サイト

 近年多く見られるようになってきたコート形態で「衝撃吸収タイル」を敷き詰めたもの。
 屋内ならではの特徴である素直なボール回転を実現する平坦さと
 クイック動作に耐え得るグリップ力を提供できる。
 AFCフットサル選手権をはじめ国際試合会場で多く使われるようになってきている。

 <主な使用コート>

 ・ミズノフットサルプラザ味の素スタジアム(東京)
 ・フィスコフットサルアレナ(東京)
 ・ミズノフットサルプラザ千住(東京)
 ・熊谷ドーム(埼玉)
 ・マグフットサルスタジアム(大阪)
 ・ロプタフットサルドーム(静岡)


(4)タラフレックス → 参考サイト

 フットサル世界選手権でも使用された「長尺塩ビ床材」によるコート。
 スポーツコートと同様の長所を持つが国内ではまだ数少ない。
 基本的には一定のグリップコンディションを保てるが
 表層コーティングの劣化によっては滑りやすくなったり、
 逆に過度のコーティングによってグリップが強すぎて引っかかる状態になることもある。

 <主な使用コート>

 ・スポーツコミュニティー浜野(千葉)
 ・FFC東川口(埼玉)
 ・ペラディッソ(大阪)
 ・アスコフットサルパーク摩耶(兵庫)


(5)その他

 上で紹介したものの他にも極端に短い芝のようなカーペット(?)のようなコートなど
 まだまだ未確認のものがあるようです。


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Posted by futsalfreaks at 00:52Comments(6)TrackBack(0)知識編

2006年07月03日

■vol.77 ゾーンかマンツーマンか

 「マンツーマンディフェンス」や「ゾーンディフェンス」は
 フットサルに限らず、サッカーやバスケットボールなどにも存在するチーム守備戦術で
 前者はその名が示すとおり”man to man”つまり一人のOFに一人のDFが常時対応し、
 後者は”zone=範囲”の表すように各DFが特に自陣をおいて守備領域を持って
 進入したOFに対してその都度必要な守備行動をとるものです。
 そもそも守備とはボールを持ち主導権を握るOFの「人」と「ボール」の動きを
 監視・抑制・阻止するもので、第一に”失点の回避”、次に”ボール奪取”を目的とします。
 フットサルにおいてマンツーマンディフェンス、ゾーンディフェンスどちらの戦術も
 この守備目的の中で生まれる”数的不利の発生防止”、”スペースの統制”という
 ポイントをカバーした戦術だと理解できれば、
 両者の使い分けだけでなく試合の中での切り替えや融合させた使い方も
 できるようになるでしょう。

 ゾーンディフェンスとは領域守備であり”スペース制御”がポイントとなる守備です。
 基本は陣形を”コンパクト”に保ち、要所にスペースを与えず敵に攻撃の起点を作らせないことですが、
 逆に守りに有利な場所へはOFやボールの進入を敢えて許し
 複数のDFで前後を挟んだり囲んだりして積極的にボールを奪いにもいきます。
 このことから単に自陣に縮こまる”カメ作戦”がゾーンディフェンスなのではなく、
 チーム全体でボールの動きに合わせて陣形の在り方やプレス量を適切にコントロールし
 決して受け身になり過ぎないことがポイントです。
 ゾーンディフェンスで難しいのはまさにこの点で
 各場所における適切な守備行動を各選手が理解できているだけでなく
 常に全体で一つの”意図”を持ち統制された”形”を形成・維持できなければ効果がないことや
 比較的「人」を自由にしまうため、動きに惑わされて一瞬でも
 DF対象の受け渡しや守備行動が遅れると
 即数的不利やシュートの隙を与えてしまいかねないなどがあります。

 マンツーマンディフェンスはマーク対象から離れず絶えずプレッシャーをかけ続けるため
 ”数的不利を防ぐ”のに適し、インターセプトを警戒させてマーク対象へのパスも
 牽制することができることから全員が一人一殺の均衡を保てさえすれば
 無理にボールを奪うリスクを負わずとも相手のミスからマイボールを狙えます。
 この戦術の成功には各選手に”抜かれない”ことを前提とした
 ある程度の1対1DF知識が必要ですが、チーム全体で機能するまでに時間(期間)を要する
 ゾーンに比べると考え方自体はシンプルで失敗した際の原因も明確なので比較的導入は楽でしょう。
 しかし相手が激しくローテーションを仕掛けてくるチームの場合、
 それに合わせて受動的に走らされることによる体力的な負荷の大きさや
 OFとDFのマッチアップに力量差が大きいと”穴”となって数的不利に繋がりやすいこと、
 人とボールの動きの両方を確実に把握しつつ周囲との連係も見失わないことなど
 ビギナーが乗り越えなければならない点が多いのも事実です。
 それでも上級者とは異なったプレー環境である”面積が狭いコート”においては
 必然的にOFに有利な”スペース発生量”、DFの負荷となる”走らされる距離”が
 共に少なくなるため、状況的に戦術の有効性を高めてくれるでしょう。

 ゾーンディフェンスもマンツーマンデフェンスもその特徴を理解した上で
 チームの技量やスタイルに合わせて選べればそれで良いのですが、
 ”組織的な守備”を初めて考えていこうとしているチームならば
 機能させるまでに高度な「戦術理解力」と「判断力」を身に付けなければならないゾーンディフェンスを選んで
 誤って単なる「受け身」や「他人任せ」のスタイルを身に付けてしまうよりも
 先に理解しやすい”1対1”を基本とするマンツーマンディフェンスによって
 守備に対する「責任感」と「助け合い」の基礎を覚えた方がチームとして後に強固な土台を築けます。
 また”マッチアップの力量差”をカバーする上でも柔軟性を持たせて
 マークの受け渡しを活用していけば、ゾーンディフェンスへの応用・移行もしやすくなるでしょう。


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Posted by futsalfreaks at 01:37Comments(1)TrackBack(0)守備編

2006年06月19日

■vol.76 フォーメーションは堅持すべきか?

 最近では雑誌やインターネットによってプレーヤーの専門知識も高まり
 少し前までは一般に知られていなかったフットサルのポジション名やフォーメーションの種類が
 広く認知されるようになりました。そこからの強い影響を受けてか今日では
 フットサルと言えば「ピヴォ」「アラ」「フィクソ(ベッキ)」で形成する
 ”ダイヤモンド型”のフォーメーション、と決め付けるプレーヤーが増え
 ”FWやってたからオレはピヴォ”、”守備型だからフィクソ”というような
 ポジションを固定する傾向の考え方を持つチームも少なくないようです。
 これはもともと日本にはサッカーが先にあり、ポジション別の「役割分担制」の考えが
 定着していたことを考えれば無理のない話ですが、
 フットサルにおいて「役割を固定する≒他人任せにする」傾向がどれほど危険なことかを
 認識できなければ、ビギナーチームがゲームで主導権を握るのは非常に困難になってしまうでしょう。

 フットサルのフォーメーションは基本的に
 前からピヴォ・両サイドのアラ・最後尾にフィクソ(ベッキ)を置き全体で菱形となる「ダイヤ」と
 前二人・後ろ二人で四角を作る「ボックス」に大別されますが、
 正確にはダイヤもサッカーのように「3・1」「2・1・1」「1・2・1」など
 細かくシステムが分かれます。
 現在は敵陣中央にピヴォを置き後ろを三人とする「3・1」システムが主流ですが、
 だからと言ってビギナーが形だけ真似ても有効な手立てとなるわけではありません。
 またビギナーは無根拠にダイヤを意識した「1・2・1」の形をとることが多いですが、
 求められる技術以前にそれぞれが各ポジションで果たすべき
 役割と動きを理解していないためパスが回らず、
 最後尾のフィクソがプレスを受けてあっさりボールを奪われる場面をよく目にします。
 これはそもそもDFとの1対1でも確実にパスを受けボールをさばく術を持たない
 ビギナーであるにも関わらず、ポジション意識を持ち過ぎてチーム全体で協力して
 危険を回避しチャンスを作るローテーションもせず各々がただ立ち尽くすだけになることで
 DFのプレスを個々が最大限に受け、ボールを奪われそうになれば無責任に
 後ろにパスしフィクソ任せとしてしまう結果です。
 ビギナーがボールを繋げたいならば”自分達にとって”無意味な「形」にこだわる必要はなく、
 それよりもゲームの中でもっと
 「パスを繋げる=ボールを受け、失わないために動く=助け合う」ことを強く意識して
 柔軟に動くことができれば、互いが常に支え合うに適した形を
 その中から見いだすことは難しくないはずです。

 フットサルは助け合いが基本です。
 個人として確実にある役割を遂行できる力を有していないビギナーレベルであれば
 それはチームとしてゲームに臨む”大前提”ともなります。
 このことからもチームとして選ぶ戦い方が無根拠な人真似であってはならず、
 必ず自分達に有効な手段として求めた結果でなければ成果として表れることもないでしょう。
 もし伸び悩んでいるチームがいるならば、もう一度その根本から見つめ直すことで
 答えの得られるチームは決して少なくない気がします。


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Posted by futsalfreaks at 23:55Comments(3)TrackBack(1)攻撃編

2006年06月14日

■vol.75 上級者の真似は上達への近道か

 サッカー経験者でも未経験者でも
 フットサルという未知の分野に足を踏み入れさらに興味を持てたなら、
 誰でも少なからず”今よりもっと上手くなりたい”という「向上心」は抱くことでしょう。
 このとき多くの人は自分の知らない知識や技術を手に入れる手段として
 本やDVD、または”上級者”のゲームを見本とするはずです。
 しかしここで誤解してはならないのは
 上級者を「真似る」ことが必ずしも上達への近道へとなるわけではないということです。

 フットサルにおいて誰もが認めるレベルで結果を残す上級者のプレーは
 確かにフットサルのひとつの”理想形”といえるでしょう。
 しかしそれはあくまでそのレベルでプレーを行う人たちにとっての理想形であって
 必ずしも立場や環境の異なるビギナーにとっても”ベスト”な形であるわけではありません。
 まず「環境面」でその理由を挙げるなら
 都道府県以上のリーグに所属する競技志向プレーヤーのほとんどは
 ”屋内コートの床”でプレーしているのに対し、
 フットサル人口の大多数を占めるエンジョイ志向プレーヤーは”屋外コートの芝”での
 プレーがほとんどを占めるはずで、両者のプレー環境には
 起伏や摩擦、天候の影響が生じて”やれること”やその”度合い”に差が生じてしまいますし
 ”コートの大きさ”の違いはそのまま”スペース発生量”に比例して
 頭越しの浮き球の有効性やDF手法の種類、ローテーション手法などの
 様々な面で上級者のそれとは異なる戦い方を求められます。
 次に「知識・技術面」ですが、
 上級者の戦術にはビギナーが読み取れるものよりずっと多くの要素が調和することで
 初めて実現可能になるものが多くあります。
 例えば守備における1対1で積極的にボールを奪いにいく姿勢や
 さらに一人加えて2対1で挟むプレーなどは普通に考えればとてもリスクが高いものですが、
 上級者はそこに様々なテクニックを凝縮させることで
 不可能を可能に、リスキーなプレーをセーフティーなプレーに変えてしてしまいます。
 このテクニックとは首振り、間合い、ポジショニング、コース切りなど
 どれもがビギナーにとって馴染みの深い最も”基礎的な要素”ですが
 上級者の優れているのはそれらひとつひとつが持つ有効性や意図をはっきり認識した上で
 使う場面が適確で無駄なく複数のことをほぼ同時かつ確実に、また他選手と連係して
 自分達が求め実現できる最大限のレベルでプレーし最大限の効果を引き出せる点です。
 これに対しまだ一つのプレーを”大まかに一連の流れ”でしか理解できない
 また相応の技術も持たないビギナーが安易に真似たなら
 予想に反した痛手を負うのは間違いありません。

 上級者と言えど元は誰しも”フットサルビギナー”だったわけですから
 成長の過程ではその都度理解できた戦術レベル、
 実践できるようになった体力・技術レベルに合わせて
 ”やれること”を徐々に付加していったに過ぎません。
 またそのように基礎をひとつひとつ着実に積み重ねたからこそ
 その豊富な基礎の組み合わせを変えることで新たな戦術を生み出す力を手にできたわけです。

 開拓者である先人たちは当時真似られるだけのものを目にする機会がなかっただけに
 自ら”考える”ことでまず理想的な形を見いだし、それに見合う技術を身に付けていきました。
 今は先に理想的な形があるだけに誰しも順番を誤り”真似る”ことを安易に選んでしまいますが、
 重要なのは考え、理解し、今の自分達の環境と技術に合う「形」を作り上げることです。
 ビギナーにはビギナーに合った戦い方があります。
 まずチームで今の自分達についてもっとよく知り、
 チームに最適な形で力を蓄える基礎を築くことが上達への最大の近道となるはずです。


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2006年05月09日

■vol.74 キックの特性と使い分け:その3.「トゥキック」

 サッカーとフットサルを比べた場合、最も特徴的な差として表れるものの一つは
 この「トゥキック」の利用でしょう。
 トゥキックは文字通り「トゥ[toe]=つま先」でボールをミートする蹴り方で
 軸足より前にあるボールに対し足を振り回さずビリヤードのキューで行うように
 ボールの中心を”突く”ことをイメージします。
 その特徴は足の振り上げ=キックモーションが要らず、
 ボールの真横に踏み込まなくともよいことから
 咄嗟に、また対峙する相手が読みずらいタイミングで勢いあるボールを蹴れる点にあります。
 この長所から多くはDFやゴレイロの意表をつくシュートに利用されますが、
 応用範囲は意外と広くどの場面でも使用可能なテクニックです。
 また勢いのあるシュートを打つのに”力がいらない”という利点は
 女性の非力さを補うには非常に有効で、味方からのパスに対し「トラップ」と「ミート」に
 専念できれば得点に向けての強力な武器になります。
 もちろんいいことばかりであるはずもなく
 ボールと足の接点、インパクトが「点」であるために”方向が定まりにくく”
 意図したとおりに蹴れるかどうか、そのリスクの高さをマイナス面として持ちます。

 サッカーをやってきた人にとって部活動などでは
 トゥキックの使用を禁じられた経験を持つ人もいるかもしれません。
 確かにサッカーボールの高い反発力が原因でフットサル以上に方向は定まり難く
 基礎を身に付けるべき時期に安易に選びやすい選択肢として
 トゥキックを習慣づけさせたくない指導者の考えは正しいと思います。
 しかしフットサルは環境が異なり使う場面を見極められるのならば
 「オプション」として身に付けるには損のないテクニックだと言えます。


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2006年05月01日

■vol.73 キックの特性と使い分け:その2.「インサイドキック」

 インサイドキックはフットサルにおいて最も使用頻度の多いキックです。
 それはフットサルが浮き球を多用できないゲーム環境で
 「グランダーパス」を主体とする連携を求められることに対して
 「正確さ」を最大の長所とするキックが必要になるためです。
 インサイドキックの精度の高さの秘訣はその蹴り方にあり、
 ボールを「点」でなく足の内側の「面」で捉えることで
 ボールを捉える力=ミート力を最大限に高められる点にあります。
 イメージ的には利き足をゴルフのパターと重ね合わせて
 軸足の膝を柔軟に使って体全体で”まっすぐ”に押し出す感覚で打ちます。

 インサイドキックのミート力は”ダイレクト(ワンタッチ)”処理を行うためには不可欠で
 それによってパスの連携でリズムを生み、敵の虚を突きチャンスを作るだけに留まらず
 ゴール前でのラストパスに”合わせる”形で多くの場面で「得点手段」にもなります。
 フットサルにおいてこのフィニッシュ方法を確立できたチームは
 インステップシュートのように「力」に頼らなくても得点できることになり
 技術的に劣る初心者や力で劣る女性であっても
 経験に伴う「レベルの格差」など無視して得点が可能になります。
 このケースを考えてもインサイドキックのポイントは
 ボールのインパクトの瞬間の「ミート力」だとわかりますが、
 正しい蹴り方で「精度」に加えて「スピード」あるボールを蹴れるようになれば
 ボール保持からインサイドキックでも自在にシュートを狙えるようになります。

 安易に浮き球に頼ったり、フィニッシュに対して力任せとなるチームは
 インサイドキックだけのゲームを行えばいろいろなものが見えてきます。
 そこには連携の前提であるパスを受ける動き、スペースを作る動きの不足、
 フィニッシュに対してサポートがないこと、あっても見えていないことなど様々です。
 フットサルはインサイドキックだけで成立できます。
 もちろんこれは極論であって競技レベルが上がるほど様々な手段は必要になりますが
 それらはオプションであってベースとなるインサイドキックや人の動きの基礎が
 伴わなければ意味がないのです。
 フットサルを行う上でオールラウンドな役割を果たしてくれるインサイドキック能力を
 高めることはチーム、個人両面で基礎力アップに役立つことでしょう。


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2006年04月25日

■vol.72 キックの特性と使い分け:その1.「インステップキック」

 言わずと知れた足の甲でボールをミートさせて蹴る手法であり、
 多くの人が「シュート=インステップキック」の印象を持つことでしょう。
 しかしビギナーにとってその固定概念がフットサルにおいて多くのものを
 失わせることに気づいているでしょうか。
 (※当記事でインフロントキックやすくい上げる蹴り方は対象外となります)

 昔からサッカーでボールを足で扱うことに慣れている男性にとって
 インステップキックでゴールを狙うことは難しくはなく
 その脚力を考えれば敵陣すべてが”ゴールマウスに届く”という意味での
 シュートレンジであることは確かです。
 そしてこの”狙える”ということがサッカー以上にフットサルでは
 ”得点”に結びつかないことを知らないビギナーは
 「積極的」の度を越えて「無謀」にゴールを狙います。
 つまりゼロでない得点の可能性に対してその確率までを計算できないばかりか
 自分の行為の妥当性をチームプレーの中で見出せていないわけですが、
 このような錯覚をプレーヤーに持たせるのが
 シュートに適した「強さ」と「精度」をもたらしてくれる
 インステップキックが持つ怖さと言えるのかもしれません。

 インステップキックはシュートとして最大の効果を発揮する蹴り方です。
 しかしそれが”フットサルで得点する”という目的に対して
 常に最も効果的であるということはありません。
 特にビギナーほどシュートを意識した途端に周囲への視野を遮断する癖を持つ以上は
 自分をサポートするために走ってくれている仲間との連携への選択肢を放棄しないためにも
 インステップキックを封印するのもビギナーチームとして
 将来的に得点力を上げる一つの手段です。
 男性に対し脚力の劣る女性はその非力さゆえに
 力任せのインステップキックを無謀に振るうことはしません。
 それゆえにインサイドキックでコースを狙ったり
 男性以上にゴール前で冷静に周囲を見て連携を選べることで
 かえって得点に大きな貢献をしてくれるものです。
 何かと「力(武器)」を得れば乱暴に振るいたがるのは男性の性(さが)かもしれませんが
 それは扱い方と振るう場所を間違えれば自分(チーム)に危険が及ぶ
 諸刃の剣だと理解しなければ、得点機会を失点の危険へと変え続けることになるでしょう。

 インステップキックの蹴り方のポイントは
 軸足をボールの真横に踏み込み、膝は柔軟性を保って
 逆足のインパクトの瞬間まで軽く沈み込み
 インパクト後はボールと共に前に一歩踏み出すくらいの意識を持つことです。
 またビギナーや女性のシュートに力がない、
 方向が定まらないのは以下のような原因があります。

 ・軸足の踏み込み場所が手前過ぎる、遠すぎる
  → 足とボールとのミートポイントが合わない。力がボールに伝わらない。

 ・踏み込み時に軸足を突っ張って(膝が伸びたままで)いる
  → 踏み込みまでの勢いにブレーキをかけ、
    体全体でボールを前に押し出す力を打ち消してしまう
  → 体が後傾になり重心が後ろにズレ、力がボールに伝わらない
  対策:ミートの瞬間までボールに胸を被せる(覆う)ように意識する。膝の柔軟性を保つ。

 ・踏み込みの際、体の軸がズレている
  → ボールの真芯にミートしない、まっすぐ飛ばない、横向きに回転がかかる
  対策:ボールに対して回りこんでシュートする癖が出る練習をしない
     止まっているボールに対しまっすぐに進入してまっすぐ蹴る練習を繰り返し補正する
     上半身と下半身が別々の方向を向かないように気をつける

 ・ミートの瞬間に体がブレる
  → 前項に同じ
  対策:下半身だけでシュートしようとしない。上半身、特に腕を使ってバランスをとる

 感覚的なもので重要なのは「足を振り回さない」ということです。
 ゴルフのドライバーのような感覚で足を振り回して得る遠心力でシュートは打ちませんし
 基本的な蹴り足は半円を描くような軌道にはならないものです。
 「インパクトの瞬間から体全体で前に押し出す」
 この意識によってボールを面で押し出せるようになれば最終的には
 「ボールの真芯」「最大の力を伝えられる甲の一点」とが交わり、
 そこへ全身で押し出す「前への推進力」が加わって”無回転シュート”を打てるようになります。
 それは文字通り縦にも横にも回転を伴わず押し出される力と空気抵抗によって
 微妙な変化を伴って落ちるシュートとなり、
 ゴレイロがセーブする手を跳ねのけるほど質の”重い”シュートにもなります。
 フットサルが力任せであってはなりませんが、
 身に付ければ相手を牽制できる武器になることは間違いありません。
 インステップシュートを磨く上で「フォーム」は最も重要です。
 よって基礎を身に付ける前からポストシュートのような練習をしても
 無意味なだけでなく逆効果です。
 まずはボールを使わずにシュートモーションの理想形を
 イメージしてキックしてみることから始め、
 次にボールを置いてゆっくり踏み込みミートする練習を行い、
 慣れたら自分で前に転がしたボールに合わせて正確に踏み込んで
 同じシュートが打てるかどうかを試し、
 最後にドリブルまたはパスに対するシュートと移るのが理想です。


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Posted by futsalfreaks at 00:19Comments(2)TrackBack(0)基本・全般

2006年04月21日

■vol.71 OFを陥れるDFテクニック:ワンサイドカット

 OFと1対1で向き合うDFにとってボールを奪うことはとても難しいことです。
 しかしその事実に反してOFに対するDFの立場は優位だとも言えます。
 なぜならDF個人の目的は必ずしも”ボールを奪うこと”ではなく
 第一に”攻撃の進展を防ぐこと”だからです。
 つまりボールを奪取しなくてもタッチライン外に蹴り出すこと、
 単に遅らせるだけでもチームプレーの中での個人の役目は果たせるのです。
 もちろんこれはチームで防戦だけをしろということではなく
 ボールは組織的に奪うものであって
 個人が無理をして抜かれ数的均衡を崩すようなことになれば
 それこそ失点に繋がるDFとして最もやってはならないことになるという意味です。
 (詳細は別記事で触れているので割愛します)
 これらを踏まえ以下では1対1における具体的なDF方法の一つ
 「ワンサイドカット」を説明します。

 ワンサイドカットはその名が示すとおり、”片方のサイドを「切る=除く」”守備方法で
 ボールの進行方法つまりゴールとゴールを結ぶ方向で攻守両プレーヤーが対峙した際、
 DFである自分を中心に左右両側にあるOFのドリブル・パス方向を
 どちらかに限定するように半身で構えコースを消す行為です。
 DFはOFと正面に向き合って左右両方にある行動を制限するのは困難で
 自分より多くの選択肢を持つ相手に対してはどうしても受け身になります。
 しかしこのワンサイドカットを上手く利用すれば
 縦パスしか”あり得ない”状況で出されるパスに対する味方のインターセプトや
 ドリブルしか”あり得ない”状況での踏み出しの一歩を狙うことは容易にできます。
 またワンサイドカットがもたらす最大の利点はOFの行動を制限することによって
 DF全体が得られる「予測」しやすさでもあり
 チームでのボールカットに貢献できるものなのです。
 実行者としてカット=制限するサイドの選択は
 主として両ゴールの中心を結ぶ仮想ラインを想定し
 ボールを持ったOFが左右どちらに偏った位置にいるかを見て広い方をカットします。
 これは広い方ほど他のOFと共にパスコースが存在し
 ドリブルスペースも多くあるためですが、
 周囲、特により自陣ゴールに近いエリアの状況次第で例外もあり
 敢えて開けた縦方向に他のOFがフリーでいたなら
 縦パスによって無意味にボールをゴールに近づけ
 敵の攻撃の進行を手助けしてしまうため適用できません。
 またワンサイドカット時、DFは対象OFに対して正面よりカットするサイドに
 偏るポジショニングになりますが、あっさりドリブル突破を許しては何の意味もないので
 縦方向へのコースの開け具合やOFとの間合いは充分に注意が必要です。
 このときOFがドリブル突破を選んだなら「完全に抜かれない」「シュートコースを塞ぐ」
 の二点を守って徐々にタッチラインへ進路を狭めていくか、
 または中へ入れさせずコーナーへ追い詰めれば相手は何もできません。
 縦パスは出した先にいるOFをマークするDFが前を向かせない努力をしてくれれば
 リターンパスがないことを確認したのち加勢し
 サンドしてボールカットを狙う手法にも発展させられます。

 ワンサイドカットは”攻撃の進展を防ぐ”というチームの守備戦術の観点からすれば
 リスクを払って積極的に相手を追い詰める手法で是非は分かれます。
 特に男性と女性または初心者のマッチアップ時には
 脚力的にドリブル突破についていけない可能性が高く適用すべきでないのは事実です。
 あくまでマッチアップや周囲の状況を考えた上で
 ケースバイケースで実行しましょう。


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Posted by futsalfreaks at 00:33Comments(0)TrackBack(0)守備編

2006年04月17日

■vol.70 堅固なチーム作りに欠かせない「チームコンセプト」

 最近では「フットサル」という言葉も多くの人に浸透し、
 施設の充実に伴って確実に競技人口は増えチーム数もまた増えてきました。
 これら結成される多くのチームはもちろん趣味として楽しむことを目的としたものです。
 フットサルはその特徴でもあるルールで守られた安全性から
 老若男女幅広い層に受け入れられてここまで成長しましたが、
 それゆえに結成されるチームのメンバー構成はバラエティに富んだものが多く
 「個性」だけでなく一人一人が持つ「理想」が実はバラバラであったことに
 あとで気づいてしばしば大きな問題に発展します。
 それは「理想」や「方向性」に対する”すれ違い”は
 遅くなるほど修復しにくい特徴があるためなのですが
 ここではその有効な対策として「チームコンセプト」を紹介していきます。

 「チームコンセプト」とはチームみんなで共有できる「チームの在り方」であり
 チームとしての活動を支える”共通意識”です。
 ”こう在りたい”と思う「目標」に対して「方向性」を位置付ける重要な役割を持ち
 チーム結成時に掲げることで構成する人間の意識と方針の一本化、具体化が図れます。
 そもそも活動を続けるうちになぜ互いの考えに”ズレ”が生じるのかを考えると
 それは途中で生まれたものではなくチームメイトになったとき
 既にあったと考える方が自然です。
 つまり互いが持つ理想や方向性のズレを仲間となった時点では気づけず、
 後に表面化したに過ぎないのです。
 人は”このチームに入ろう”と決めたとき、
 その活動によって得られると予想できるものに大きな期待を抱くため
 その方向性のズレに後々気づいたときに大きな失望もします。
 ・初心者の自分も引き上げてくれるチームだと思ったのに置いてけぼりだな・・・
 ・女性でも安全にできるチームだと信じてたのに・・・
 ・てっきりみんなで県リーグ入りを目指しているのかと思った・・・
 皆それぞれフットサルを始める「きっかけ」やチームに抱く「期待」、
 自分としてどうありたいかという「理想」は様々です。
 その細部まですべてが合致する人だけを募りチームを構成するのは困難でしょう。
 しかしだからといってチームが一つになろうとする指針を掲げなければ
 いくら集まったところで結束も維持もできないのです。

 皆個性を持つ以上活動の中で意見の対立が起こることは必然でそれ自体が問題ではありません。
 問題はそれらをチームとして乗り越えられるかどうかです。
 互いがチームという括りの中で一つの大きな目標を持ち、
 活動の中で問題として浮き彫りになる不確定な部分については
 その都度皆ではっきり意見を主張して話し合い、
 最後にはチームコンセプトに則って歩み寄ることで解決し、
 意思統一と理想の具体化を重ねていく。
 この繰り返しがチームメイト間の信頼を築き、堅固なチームとして成長させることになります。
 フットサルの特徴でもある気軽さゆえにノリや勢いでチームを作る人は多いですが
 基本が「エンジョイ志向」であれ「競技志向」であれ、
 より深くより多くを得たいのであれば”結束”は必要で
 より明確に「チーム色」を示すことはチーム内部だけでなく
 同じ理想を持つ他のチームとの交流にも役立ち活動の幅を広げてくれることでしょう。


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Posted by futsalfreaks at 01:17Comments(0)TrackBack(0)チームプレー編

2006年04月13日

■vol.69 戦況の見極めから生まれる選択肢

 フットサルの攻撃ではしばしばチームでボールは保持していても
 シュートチャンスを見出せない「膠着状態」が生まれます。
 これは多くの場合、敵陣の狭いエリアで「OFとDFの数的均衡」が起こっているためで
 OFは「動けるエリア」を失うと同時に「行動選択肢」を限定され
 DFは予測できる”人とボールの動き”に対していつでも必要な行動がとれるよう
 有利な間合いやポジションを保って待ち構えることができます。
 当然この状況下ではさらに前掛かりな行動となる
 無理な突破やゴール前への無謀なパスを行えば
 DFの仕掛けた罠に自ら飛び込みボールを奪われてしまいます。

 このような場合における打開方法のひとつは
 過去に記事にしてもいるように一旦ボールの位置を自陣側へ下げることで、
 DFを自陣側へ誘き出すと同時に敵味方をコート全体に散らして
 中央または敵陣ゴール前に人やボールを供給できるスペースを作ることです。
 しかし相手が得点で勝っている状態では
 ボールを無理に奪う行動に出る必要がないため
 OFが退いてもDFを吊り出せないケースは発生します。 
 よってこのような状態ではコースさえあれば遠目からでも
 シュートを狙う作戦に切り替えましょう。
 これが二つ目の打開方法です。
 ロングシュートは得点の確率を考えれば見す見す攻撃権を
 放棄するに等しい行為ではありますが、
 身構えている相手に無理矢理攻めて前掛かりの状態でボールを奪われ、
 自陣が手薄な状態でカウンターを受けるよりも
 一旦ラインを下げている状態からなら
 同じボールを奪われるケースでも危険なカウンターは防ぐことができます。
 さらに攻撃側からすれば「入ると思っていない」威嚇のシュートも
 守備側からすれば「入るかもしれない」シュートであることには間違いないので
 何本か打つうちに必ずDFはシュートを嫌い、前に出ざるを得なくなります。
 このDFの不用意なプレスやシュートブロックは
 シュートフェイントやワンツーパスによって容易にかわすことができるため
 攻撃への足掛かりとなるはずです。

 フットサル最大のタブーは勝算のない「無謀」な行為を行うことです。
 状況的に追い込まれ自棄(やけ)になって仕方なく行うのではなく
 冷静に戦況を見つめた上で突破口を見つけましょう。


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Posted by futsalfreaks at 00:21Comments(1)TrackBack(1)攻撃編

2006年04月03日

■vol.68 選択肢を広げるフェイントの知識

 フットサルにおけるプレー環境を考えればサッカーのようなドリブルによる突破が
 容易でないことは明らかで、無意味なリスクを負うよりも
 パスによる展開を重視する方が良いことは当ブログにて何度も紹介してきました。
 しかしこのことは”フェイントの必要性”を否定するものではありません。
 フェイントと言えば「突破のための陽動」という位置付けは大きいですが、
 用途はそれだけに留まるものではありません。
 フットサルはその独特の環境ゆえにDFとの1対1色が強く、
 例え前を向いてパスを受けられたとしても何もせずにいては
 すぐにDFによって自由を奪われ、その後の展開の幅は大きく制限されてしまいます。
 その対策の意味での「牽制」にフェイントは不可欠で
 それによるDFの反応次第では敬遠すべきリスクの高い「突破」すらも
 ”安全な選択肢”に変えることができます。
 フェイントはその原理を正しく理解することで
 ボール保持した後の選択肢を大きく広げる手段になるのです。

 シザース、ステップオーバー、キックフェイント...etc
 それら形の異なるフェイントに共通するのは
 一つの行動を囮にして相手を騙し、本来意図している行動を可能にするという目的です。
 そもそもフェイント(feint)とは「見せかけ」の意で
 DFにとって防がなければならないと感じる”偽り”の行為を”真実”と思わせることによって
 守備行動を触発し”DFを動かす”ことが前提になります。
 この”DFを動かす”という言葉が示すのは
 シュートブロック、パスコースカットなど具体的な守備行動でもなければ
 ”1歩動かす”ということでもなく”重心をずらす”という意味で、
 実際には上半身の動き一つ操れただけでも
 重心のズレ(傾き)は発生してOFの次の行動に対処ができなくなります。
 これはサッカーのGKがPKやFKを一歩も動けず決められてしまったときの状態と同じであり
 フェイントに相手が引っ掛かったかどうかを判断するのも
 この「重心移動」を見極めればよいわけです。
 目では見えないこの重心を普段から意識してプレーできない人ほど
 見た目に派手で大袈裟なフェイントを選びますが、重要なのは
 ゴール前のシュート、後方からの縦パス、タッチライン際でのドリブルなどに対し
 状況が異なればDFが対処する優先順位も異なることを知った上での「囮動作の選択」や
 より自然な形で実行できる冷静さを伴ったリアリティー(現実感)ある「演技力」です。
 またこれらに共通するポイントは
 ”どれだけDFの心理を読めるか”また”知っているか”であり
 守備の経験が豊富な人ほど”どんなとき”、”何が”DFに決定的な危機感を与えるかを知り
 それを逆手に取る術としてフェイントがあることを理解できているものです。

 DFと対峙して行う1対1の攻防は「技」の戦いである前に「心」の戦いです。
 心理を見ず欲に駆られたプレーほど相手に見抜かれ失敗し、
 そのようなプレーほどチームに与える負の影響は大きいものだと覚えておきましょう。


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Posted by futsalfreaks at 23:41Comments(1)TrackBack(0)攻撃編

2006年03月26日

■vol.67 ピンチからの打開:サポートの位置

 フットサルはボールを保持して前進することが非常に困難なスポーツです。
 それは特にスペースコントロールされた組織DFの下に顕著で
 ボールをコントロールする本人は主導的に行動しているつもりでも
 実際にはDFの有利な場所、状況へと誘導され
 気づけばコーナーに追い詰められているということは少なくないはずです。
 ただでさえ移動スペースの少ないフットサルコートにおいて
 ラインを背負うこと、さらに角に追い詰められることは
 二方向をラインに、一方向をDFに封じらているどう捉えても不利な状況です。
 ただしそれは得点に向けてのボールの移動(シュート、パス、ドリブル)を封じられただけで
 実際には後方へのパスコースは空けられているはずです。
 なぜなら状況が1対1である限り、DFが後方へのパスまでもボールカットしようとすると
 逆に最もやらせてはならない前またはゴール方向への突破を許す可能性があるからです。
 (※後方へのパスカットを狙われる人はボールコントロールが未熟なことを気取られている為。
   通常DFはフェイントで逆方向に抜かれるリスクを感じてボールカットにはいけない)
 もちろんこのような退路によってボールを繋げられるかどうか、攻撃を継続できるかどうかは
 パスを受ける味方の存在が前提です。
 多くのチームはこのような味方のピンチに対し”後方でサポートする意識”は持っています。
 しかしそれが”サポートに適した位置”でないことに気づかないまま
 結果的に充分なサポート役を果たせずボールが繋がらないこともまた多いようです。
 フットサルは「攻め倦む」ことが頻繁であるがゆえ、
 それを打開する”意識”だけでなく、相手の立場を考えた適切な”方法”が求められます。

 よくフットサルのフォーメーションは「ダイヤ」という固定観念から
 タッチライン際またはコーナーに近いエリアでピンチに陥っている味方に対し
 サポートに入った最後尾ベッキ(=フィクソ)役のプレーヤーが
 コート中央で「ボールを戻せ」と叫んでいる場面を目にします。
 ゲームの中でOFは「ボールを下げる=DFは深追いしない=パスは繋がるもの」
 という先入観を持つこと多いですが、タッチライン際からコート中央へのパスは
 DFの目の前をボールが横切る場面も少なくはなく、これに対し
 DFの予測の方が少しでも早ければコースに割って入られボールを奪われる危険は充分あります。
 これは何よりも実際にパスが通るか否かを判断するボール保持者に不安を与える状況で
 それが理由でパスが出せないボール保持者を責めることはできません。
 またそもそもボール保持者の立場において”斜め後方”は
 自分をライン際へと追い詰めるDFが邪魔で充分なコースを確保しにくいのものです。
 これらのことからサポートは「ボール保持者の真後ろ(タッチライン際の後方)」とすべきで
 これならばビギナー特有の”窮地に陥るほどルックアップできずにパスコースを探せない”状況
 でもサポートに入った合図の声と同時にタッチラインに沿ってパスを出せばよいので
 パニックに陥って自滅する前にボールを味方に繋げられる=攻撃を継続できる可能性は高まります。
 とは言えもちろんパスはコート中央で受けた方が次に取り得る行動選択肢が多いのは事実です。
 しかし「今」起こっている状況を確実に捉え、その状況にあった形で最善を尽くせなければ
 「次」を考えるのは無意味です。(「vol.58 優先順位」参照)

 「vol.41 ダウン」でも触れているように
 ボール保持者にとってピンチと言えるこのラインを背負った状況も
 ボールさえ確実に繋げられる手段があればそれは一転してチャンスにもなりえます。
 DFにとってボールとマーク対象は視野に入れておかなければなりませんが
 ボールを持ったOFが敵陣深くまで切り込み、
 DFの注意を片方のサイドに向けているこの状況は多くが逆サイドにDFの死角を作り
 マークを見失うような隙が生じやすいためです。
 攻撃におけるピンチすべてを攻守交替のきっかけとするのも
 チャンスに変えるのも、すべてはサポートの在り方、
 味方の立場に立った考え方ができるかどうか次第だと言えます。


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Posted by futsalfreaks at 23:49Comments(1)TrackBack(0)攻撃編

2006年03月19日

■vol.66 「速攻」と「遅攻」:チャンスに潜むリスクの見極めと切り替え

 フットサルはそのコートの狭さゆえ、攻撃側に明確なミスがなくても
 ちょっとした精度の甘さやタイミングのズレに伴うターンオーバーの頻度は高く
 カウンターもまた多くなります。
 (※ここでの「ターンオーバー」とはサッカーの”ターンオーバー制”とは異なり
   バスケやアメフトでのボールカットに伴う攻撃権の移動を指しています)
 敵陣への展開スピードによって攻撃は「速攻」と「遅攻」に分かれ、
 カウンターは言わずと知れた速攻です。
 多くの人がこのカウンターを無条件に”チャンス”と位置付けますが、
 その”思い込み”に伴う行動が全く逆の結果を引き寄せるフットサルならではの怖さを
 理解できなければ勝利に繋がるゲーム展開は望めません。

 ビギナー同士のゲームではよく両チーム”カウンターの応酬”となる展開を目にします。
 これはボールカットからのカウンター中にボールカットを受け、
 逆にカウンターとなるケースが連続して発生する展開のことですが、
 そもそも両チームの危機意識の低さから招く展開に「備え」が充分であるはずもなく
 多くは失点によってその流れにピリオドを打つことしかできなくなります。
 これでは勝敗を決するのは「技術」ではなく「体力」で
 このような中身のないゲームをいくら積み重ねても成長に必要な経験とはなりません。
 ビギナーならではのこの展開から脱却するためには「速攻」と「遅攻」の使い分けを
 チームとして習得する必要があります。
 そこでまず理解しなければならないのは「速攻は有限のもの」という認識です。
 そもそも速攻がなぜチャンスとして成り立つのかを考えましょう。
 その理由は不意のボールカットによって起こる瞬間的な攻守交替での
 守備側「数的不利」の発生です。
 これにより攻撃側はボールを持ってドリブルで駆け上がるスペース、
 プレッシャーを受けずにパスを繋げるコースが生まれて”速い攻め”が可能になるのです。
 そしてこれは裏を返せばDFが自陣に戻って「数的有利」でなくなれば
 速攻はその時点で”終わっている”ということも示しています。
 言葉にすると当たり前のことになりますが”速攻はいつまでもチャンスではない”のです。
 これを理解していないビギナーは数的均衡に戻ったにも関わらず無理をしてボールを前に進め、
 ボールと同時にせっかく手にした攻撃権を見す見す相手に渡してしまうことになります。
 このようなミスを防ぐ方法の一つは、確実に攻め切ってシュート等でアウトオブプレーとするか
 逆に状況の悪化に合わせて「攻撃権を失わない努力=チームとしてのボールを保持」のために
 無理せずボールを一旦下げるなどで「遅攻」に切り替え、
 ボール回しから守備を崩しチャンスを窺うかのどちらかです。
 数的有利であるならチャンスですので前者は推奨されます。
 しかしビギナーの成長を考えれば後者は強く意識して無理せず早めに判断する習慣を
 まずは身に付けるべきでしょう。
 いずれにしても大切なのは攻撃を一発勝負の博打的に捉えないことと
 状況の変化を見極めるボール保持者の”判断力”、
 チームとしてこの状況を共有し対応しようとする”コミュニケーション能力”になります。
 特に速攻となったらその状況が最もよく見える位置にいる最後尾のFPやゴレイロが
 「2対1!」「3対2!」「左から一人オーバーラップするよ!」
 「DF戻った!(数的均衡になった)」
 と逐一変化する状況を伝えることは攻撃全体の結果を左右するとても重要な行動だと言えます。


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Posted by futsalfreaks at 23:54Comments(0)TrackBack(0)攻撃編

2006年03月13日

■vol.65 得点に向けてのパスの受け方:「前」「裏」「間」

 ピッチでの選手密度を考えた場合、自陣からの単独突破による得点が難しいフットサルでは
 必然的にチームメイトが協力してボールを前に進める「パス」の重要性は高くなります。
 パスは得点まで丁寧に確実に繋くことが必要ですが、
 安全に繋げるパスコースを味方が用意しなければボール保持者は
 無茶なパスや不必要なキープ、リスクの高い突破のドリブルを
 強いられることになってしまいます。
 またパスは味方同士の二者間で行われるボールの受け渡しであり
 その手法はこの間に障害がなければ「グランダパス」、
 敵DFが立ち塞がる場合は「ループパス(浮き球)」に限られるといった
 ”状況”に左右されることが多く、厳しいプレスを受けるボール保持者にとっては
 自らの意思によって”選択する”よりも
 受け手プレーヤーの”もらい方”に合わせざるを得ないのが現実です。
 ビギナーのパスが途切れる原因は”精度”と同じだけこの”受け方”にも問題があるのです。

 攻撃における目的は「得点」でありパスはそれに至る手段です。
 フットサルはオフサイドがないためゴール前に単独でパスを待つことは可能ですし
 ゴール前にボールを放り込むことも容易です。
 しかしそのような一発勝負の浮き球を期待しDFの背後=「裏」でパスを受ける行為から
 結果的に得点することは「出し手」と「受け手」両者の技術が高度に調和する
 上級者でもなければ稀なことです。
 またDFが目でボールを追うその視野に収まる範囲=「前」でパスを受けることは
 確実にパスを受ける努力をしているため”中継”には役立ちますが、
 1対1のDF優位の状態を崩せてはおらず
 インターセプトの危険を避けてパスを受けた後も
 容易に行動を制限されてなかなか得点に繋がる直接的な足掛かりとすることにはできません。
 これらの受け方に共通するのはその行為によって”守備を崩していない”ことです。
 「守備」を崩すとは「そのチームのDF手法」を乱すことで
 チーム戦術が異なろうとも少なからずマンツーマンの意識を持たざるを得ないフットサルでは
 1対1=一人一殺の均衡を崩すことを指します。
 「裏」も「前」も相反する二つを表裏一体の技術として用いることができれば
 単独でマークを引き剥がしてチャンスを作ることは可能ですが、
 そこまで一人で体力を浪費しなくても比較的容易にチャンスに作る方法はあります。
 それがDFとDFの「間」でパスを受けようとする”間を取る”動きで
 言い換えればDFとDFの間にある”グランダパスコースを確保する”動きです。
 (感覚的にはスルーパスを受ける動きですが、サッカーのようにオフサイドを警戒する必要があり
  スペースに出されたパスを後から追うのではなく、まずその位置に入ることが前提です)
 この動きの重要性は実際にその位置でパスを受けることよりも
 それによってパスコースを作った当事者となるDF同士の行動を操れる点にあります。
 DFはゴールに近い位置、または単純に未知の危険の潜む背後へのパスを嫌うため、
 背後のパスを求める声には自然とパスコース上に体を移動させ
 パスの実行を封じる動きを行います。
 この場合、パスに対する危機感は両側のDFが感じ
 両者が互いの距離を狭める(=門を閉める)ことでパスの実行を防ごうとするはずですが、
 一人の行動で一瞬であれ二人のDFを釘付けできるということは
 少なくともボール保持者に対するプレスを弱め、上手くいけば有利な場所に
 フリーの選手を作って決定機へと繋げることが可能になります。

 この動きに馴染みのない人、チームでも一般に「鳥カゴ」と言われる練習方法を用いれば
 容易にその技術を身につけることはできます。
 (※やり方やポイントはフットサルフリークスの「練習メニュー」にて解説)
 ビギナーであればOF:DFの比率を5対2くらいで始め、
 慣れたら4対2、3対2へと発展させるとよいでしょう。
 これは攻撃側のパス回しの練習のみならず、数的不利での守備方法、予測方法、
 インターセプト、1対2からのボールカット、門の意識、ピヴォ当て対策なども
 習得できる練習です。


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2006年02月27日

■vol.64 浮き球(ループ)パスの妥当性

 サッカーにおいて広いピッチを効率よく攻略するため、ロングボールの使用は不可欠です。
 これらは戦術的な意味から多くがDFの頭越しを狙う「浮き球」となりますが、
 この浮き球はフットサルで必ずしも同様の効果を得られるわけではありません。

 フットサルとサッカーを比較した場合、
 大きく異なるのはピッチの広さと選手密度に伴う「スペース」発生量です。
 サッカーにスペースは多くDFの裏にあるスペースに走り込んで
 DFの頭越しのパスを受けたり、ボールをスペースに放り込んで
 選手を走らせる手法は有効ですが、
 環境の異なるフットサルが同様であるはずもありません。
 それまでサッカーに慣れ親しんできたフットサルビギナーの多くは
 フットサルのピッチでも同様のことを行い失敗しても
 その責任をパスを受けた側の技術の未熟さに求めますが、
 原因を自分のプレーにも求め、なぜそうなったのかを考えられなければ
 チームで手にした攻撃権を見す見す手放す結果はいつまでも変えられないでしょう。

 「パス」とは味方に向けて蹴られたものすべてを指すのではなく
 選手間でボールの受け渡しが成立したものを言います。
 よってそこで選ばれる手法が受け手にとって困難を与えるだけの無責任なものは
 本来パスとは呼べないはずです。
 DFの頭越しを狙う浮き球は立ちはだかるDFの守備行動を無視して
 味方にボールを届ける便利な手段です。
 しかし”浮き球=ループ”の名が示すようにDFの頭上を通る山なりの弾道が
 同時にパスを行う選手間に「距離」を必要とすることや
 選手間を最短距離でボールが移動するグランダパスに比べ明らかにパスの到達時間が遅く
 受け手に対してDFが距離を詰める「時間」を与えてしまうこと、
 トラップを始めとした浮き球を処理する「技術」を無条件に相手に求めるなどが理由で
 経験の乏しいビギナーにとってはその多くをボールを奪われる
 きっかけとしてしまうのが現実です。
 ここで必要なのは
 ”浮き球を使ってボールを繋ぐためにはもっと両者が技術を磨かなければならない”
 と感じることよりも、そもそも
 ”浮き球のパスでなければチャンスは作れないのか?”と気づくことです。
 これまでの分析でもわかるように
 浮き球はパスが成立する状況の難しさや
 ダイレクトでシュートに繋げるのでもなければ
 必ずしも決定的なチャンスを作るものではないことから
 トータルで考えればリスクの方が極めて高い手段です。
 よってグランダでパスを繋げられる可能性を無視してまで優先される手段ではありません。
 フットサルですべきなのはまずグランダでパスを繋ぐ努力なのです。

 では上級者はなぜ浮き球を使うのか?
 それは浮き球の持つ「有効性」と「危険性」を理解した上で
 リスクを排除する最大限の努力をしているためです。
 上級者はグランダでパスを繋ぐ最大限の努力をしても
 楽にパスが通らない状況でのプレーを強いられているため
 DFの頭越しの浮き球を新たな選択肢として加えています。
 これはプレーするレベルが上がればコートも広くなる「環境」、
 選手として適した場所、適した場面で使用できる「判断力」、
 パスを出す側、受ける側の両者に必要な「技術」があってはじめて可能となることです。
 また同じ浮き球でもその弱点を考慮した
 DFの足の届かない高さで脇の下をすり抜けるような無駄のないパスも操り使い分けます。
 それに対してビギナーの用いる浮き球の多くは
 チームメイトがグランダの”パスコースを確保する努力を怠った”ために
 それしか方法がなかったり、
 ボール保持者が自分に迫るボールカットの危険から逃げ出したいあまり
 受け手側の技量や状況を考えられずに行った”無責任な行動”の表れかどちらかです。
 
 浮き球はそれが持つ「有効性」と「危険性」を理解した上で
 リスクを排除する最大限の努力をしたとき初めて”使える”テクニックです。
 このことからも
 「サッカーで使ってきたから」「周りの人が使っているから」「上級者が使っているから」
 などという無意味な理由による安易な真似事では
 フットサルにおける進歩は望めないことがわかります。
 大切なのは”なぜそうなるのか”、”なぜそうするのか”の疑問を持つことで
 考えるところから脱初級者の道は始まります。


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2006年02月16日

■vol.63 ゲームを左右するコーチング:選択肢を与えるアドバイス

 コーチングとはゲーム中ボールを持たないプレーヤーが
 そのプレー的なゆとりや状況を把握しやすい有利な立場を活かして
 味方にアドバイスする行為を指します。
 その目的は当然「味方の行動を楽にすること/助けること」ですが、
 実際はその行為によって味方が苦しんでいる場面を非常によく見かけます。

 よくゲームで聞かれる声は
 「ダメだ!行くな!」「違う違う!前向けって!」「遅い!」などで
 これらには言葉の違いはあっても共通点が見受けられます。
 それは「威圧」「命令」「否定」です。
 ビギナーレベルではチームメイト間で技量に差が生じるのが普通です。
 そのため本来はボール保持者以外の誰もから平等に発生すべき声も
 実際には経験の多いものがより技術的に未熟な仲間に対して行う場面の方が
 多くなってしまいます。
 ボールコントロールに不安を感じるレベルでルックアップできずに
 状況把握能力が劣ることは別記事で説明しましたが、
 前述のような立場の上の者からの声はボール保持者の
 「焦り」と「不安」を煽るばかりで本来のヘルプの役割を果たしません。
 そればかりかミスを誘発して個人だけでなくチームへも不利益を与えてしまいます。
 さらに当人の選んだ選択に対する否定的な言葉は
 その後のプレーに「萎縮」を招いて積極性すら奪っているのが現状です。
 技術的、経験的に上にいる立場の人ほど他者の行動を「自分の基準」で判断して
 否定的に捉えがちですが、ボール保持者が”その局面で自分ができること”を考え
 行動したことを誰であっても否定することはできません。
 それをしてしまったら「言われたこと以外するな」と言うようなものです。

 コーチングにおいて重要なのは
 「自分の考えを押し付けようとしないこと」
 そして結果に対しては「相手の行為を受け入れること」です。

 コーチングはボール保持者の置かれた局面を
 「同じ立場で(=平等に)」捉え「違う視点で」考えて、
 打開に必要な本人の見えていない「選択肢」を伝え
 自分にあったものを選ばせるのが理想です。
 「フリーだよ。前も向ける!」「後ろも下げられるよ!」「右からフォローが行った!」
 という言葉でただ選択肢を広げて”ゆとり”を与えてあげればよいのです。
 どんな状況であっても”行動を選ぶのは本人”です。
 指示する自分には出来ても本人に出来ないなら強制は無意味です。
 それを一番理解して行動しようとしているボール保持者に対し
 脅迫紛いの口調で迷いを与えては打開できる状況もミスで終わってしまいます。

 コーチングは冷静な立場ですべきです。
 熱くなり相手の気持ちを無視して言葉を選べなければ目的は果たせません。
 なぜなら「〜させよう」とする命令形の言葉は
 本人への「焦り」以外でも聞く側にとって「不快」や「反感」を与えます。
 これは一つの言葉のコミュニケーションですから
 相手に受け入れられなければ”選ばせる”以前に
 ”伝えること”=選択肢を与えることすら果たせなくなります。
 コーチングは戦術的な意味よりもまず
 味方に「安心感」を与える声でなくてはなりません。


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Posted by futsalfreaks at 00:27Comments(1)TrackBack(0)チームプレー編

2006年02月12日

■vol.62 足裏を使う意味

 「フットサルと言えば足裏を使う」
 これは現在フットサルをプレーするほとんどの人に認知されている事柄です。
 しかし実際、ビギナーのどれほどがその「意義」までを理解して
 足裏を使っているのでしょうか?
 もしその意義を理解せず”意識的に使えていない”のなら
 それは多くの場合”有効利用できていない”可能性があります。
 これは同時に最も身近なプレーを改善することで大きく成長できる可能性でもあるので
 この機会にその有効性を考えてみましょう。

 フットサルコートでの選手密度は高く、OFは常にDFを近くに置き
 ボールカットの危険性を感じながらプレーしなければなりません。
 DFがボールを奪うタイミングは
 OFがパスを受ける前(インターセプト)と受けた後の二つがあります。
 サッカーではよく”トラップ直後を狙え”と言われるとおり
 サッカーで一般的なインサイドトラップ等はパスを受ける際、
 瞬間的であれ足からボールが離れると同時に
 勢いを殺すことに集中を削がれるため”隙”が生じやすいものです。
 バウンドの少ないフットサルボールはサッカーボールに比べれば
 生じる隙は少ないものの、その分DFとの距離が近いため危険性は変わりません。
 加えて、直後に足からボールが離れているサッカー的なトラップは
 DFのボールカットをかわす際、多くが再度踏み込みの動作を要するため
 回避が遅れがちとなります。またすぐ近くには別のDFもいることから
 スペースへ逃げるようにトラップと回避を同時に行えばよいというものでもありません。
 これらの状況からフットサルのトラップには
 ”ボールを「その場で」「瞬時に」制御下におけること”
 ”トラップ直後に行動可能なこと”
 の2つが強く求められます。
 これを満たすのが「足裏トラップ」なのです。
 
 地面と足裏で挟み込む形となるこのトラップは
 反発力の少ないフットサルボール、起伏のないコート、底の平らなフラットソールのシューズ
 に相性が良く、グランダパス主体のゲーム展開にも適していて、
 トラップと同時にボールを制御下に置くことができます。
 また足裏トラップはその瞬間からボールと接したまま足を離さないため
 DFがボールに足を伸ばしてきても即座に足裏で転がして移動したり、
 足と共にボールを引き寄せる”引き技”でかわすことが可能です。
 これは実際の危険に対し「かわせる」という事実以上に
 ボールカットを試みても”かわされる可能性が高い”という
 心理的効果をDFに突きつけて行動を起こさせない
 「牽制」効果にこそ大きな意味があります。
 対峙する相手を”受け身”にさせるこの牽制は
 ルックアップ(※vol.40参照)と併用することで最大の効果を発揮し
 ゲームを有利に展開させるための武器にできるでしょう。

 サッカーでこのトラップを用いない理由は
 フットサルとは逆の「環境面」に加え
 パスが足元よりスペースへ出されるケースが多く体の正面でボールを受けられないこと、
 浮き球が多いことなど「状況面」で足裏の「点」より「面」でボールを受けた方が
 リスクが低く効果的であることが挙げられます。
 またルール上、ボディコンタクトの規制が緩いサッカーでは
 例えDFが伸ばした足を引き技を使って小手先でかわしても
 接触を伴う激しいコンタクトの前では強引にボールを奪われてしまうため
 ”引き技の牽制”が意味を成さないのも大きな理由です。

 もちろん足裏がすべての状況において万能というわけではありません。
 それぞれの状況における効果を理解した上で使い分けることが重要です。


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2006年02月07日

■vol.61 アスリートの知識:「調整力」

 「体力」とは一般的に”スタミナ”の意味で使われますが、
 運動生理学的には以下のように分類されます。

 (1)行動体力:動かす力

  (顱剖變蓮 − 行動を起こす能力
  (髻忙久力 − 行動を維持する能力
  (鵝膨汗偉 − 行動をコントロールする能力

 (2)防衛体力:耐える力

 行うスポーツの種類によって求められる割合は異なりますが、
 状況の変化に素早く適確に対応できる力が特に求められるフットサルでは
 「調整力」は非常に重要な意味を持ちます。
 「調整力」とは簡単に言えば”体を上手く使うための能力”で
 素早い動作を可能とする「敏捷性」、繊細な動作を可能とする「巧緻性」、
 バランスを保つ「平衡性」などの要素を合わせて
 目的の動作・運動を可能にする力をさします。
 「頭の反応」に「体の反応」をどれだけ近づけ思いのままに実現できるかを表すものに
 マネウバ(マヌーバ)リング・スピード(Maneuver:巧みに操る・動かすの意)という
 ものがありますが、これを具体的に動作で表現する際に必要となる能力が調整力です。

 ゲームにおいて利害の対立する相手よりも
 ”先に”そして”多く”行動することはより優位な立場を築くために必要とされることです。
 このことからも「素早い実行力=敏捷性」の重要性は比較的多くの人に認知されてもいることですが、
 当然それらはただ「やれた」だけでなく「精度」が伴わなければ
 目標を満たす水準には達することはできません。
 そのため「体を支える力≒平衡性」、「絶妙な加減にパワーや角度を調節する力=巧緻性」
 といった力が必要になります。
 これら調整力の構成要素は偏りなく高めることが理想で
 その”バランスの良さ”が調整力として発揮できる能力の高さとなって成果に大きな影響を与えます。

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2006年02月04日

■vol.60 自らの内に作る敵:驕り(おごり) [追記]

前回文章中に「驕り=自信」と読み取れる個所もあってか
自信を持って積極的にチャレンジする意義を否定するものだ、
自由を奪われ束縛された中でプレーしても楽しくはない、
と受け取られてしまったようですが、そうではないのです。
少々誤解があるようですので今回はそれについて補足させて下さい。
(※ちなみにこのブログは
  脱初級者=楽しむだけのフットサルから一つ上を目指す人向けであることが大前提です)

チャレンジする意義については
過去の記事で触れてきたとおり個人・チームの成長には必要なものです。
チームメイトの積極的なプレーを支持しミスに寛容であることは
仲間として信頼関係を築き楽しくボールを蹴るための必要条件でもあります。
しかしその関係はどちらか一方の配慮でなく相互努力があってこそ成り立つものです。
特にボールを持たないプレーヤーの高いサポート意識が問われるフットサルでは
ボール保持者が取り得る行動選択肢の数はチームメイトの努力によって作られます。
つまり各局面においてボール保持者が様々なプレーの可能性を見出せること
そして実際にチャレンジする機会を得られることはすべて
チームメイトの存在あってのことなのです。
ここでその恩恵を受けるボール保持者として忘れてはならないのが
チームメイトの用意した選択肢を選ぶ選ばないと問わず、
その行為の意義をきちんと”受け止める”という行為です。
いくら仲間だからと言ってもサポートする側として
明らかに自分の行為が視野に入っていない、声が届いていないと感じることが多くなれば
感情論抜きに”サポート意欲”を失い
別の機会で必要な一歩を踏み出させなくさせてしまいます。
この場合、
スタンドプレー → 味方のサポートの軽視・無視 → サポート力の低下
 → 行動選択肢の減少 → 挑戦機会の損失 or 強引な行動の誘発 → スタンドプレー...
という悪循環を招きます。
だからと言って誤解して頂きたくないのは
これらが局面を”独力で打開すること”への否定ではないということです。
各局面でいくら味方が選択肢を増やしてくれたと言っても選ぶのは常にボール保持者です。
”自分にとって有効”で、”チームにとって有益”である選択は
本人にしか判断できないのですからそれは当然です。
ただその判断がチームやチームメイトを無視した利己的な思考で導き出された結果だと
チーム内の”仲間のために努力する意識”を減退させて
「味方の支持(精神的支え)」と「サポート(行動的支え)」を得られず
チームとしての戦力低下のみならず、
楽しさの追求にも支障を与えるということが言いたいだけなのです。

「驕り」とは”自信”の冗長部分から生まれるものを指します。
そしてそれに伴う排他的・盲目的な言動は
チームとして活動する以上は本人の”自由”とは明確に区別して問題視すべきです。
なぜなら驕りにより生ずるプレーは総じて”利己的”だからです。
それは時に「盲目的な行動」として
チームメイトの存在意義の軽視からスタンドプレーが先行し、
時に「排他的な行動」として他人のプレーを尊重せずに
攻撃・否定を伴った言動で人を傷つけることすらします。
これらはチームが目指す目的別に考えても
「みんなの力で勝ちたい!」というものに対しては”非効率”ですし、
「みんなで楽しみたい!」というものに対しては方向性すら異なってしまいます。

フットサルを楽しみ追究していけば
いずれは各局面における個人的なプレーよりも
他者との連携にどう絡みどう繋げるのかに
フットサルの奥深さと楽しさを見出せるようになるはずです。
このようなチーム全体の利益を考える段階になったとき
誰もが自身に潜む「驕り」と向き合わなければならなくなるでしょう。
これは学生が社会に出たときに直面するものと同じです。

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Posted by futsalfreaks at 23:57Comments(0)TrackBack(0)チームプレー編

2006年01月31日

■vol.59 自らの内に作る敵:驕り(おごり)

 同じ未経験者でも初めてフットサルをプレーした際
 男性と女性ではその積極性に大きな差があります。
 それはお互いフットサルの知識は乏しくとも
 男性には特にそれまで少なからず映像で目にし蓄積してきたサッカーの知識があるためで
 これがサッカー経験者ともなればさらに顕著に表れます。
 しかし皮肉にもこの経験が仇となってゲームで無謀なプレーが多発するのですが、
 それがいつまでも繰り返される理由はプレーヤー個人の”内”にあります。

 いくらサッカーでのイメージをそのままフットサルにピッチに持ち込む者が多いと言っても
 それが10回やって10回失敗すれば、さすがに誰でも自分の手法に疑問を持つはずです。
 しかしそれが起こらないのは
 チャレンジする機会の多いフットサルにおいて
 それぞれの局面で対峙するビギナーの未熟さによって”成功”を経験してしまうためです。
 フットサルでは主導権を握る攻撃においても一つ一つのプレーを大事にできなければ
 たちまちそれは失点という全く逆の結果を招きかねないスポーツなのですが、
 数度のチャンスにおける一つの成功に味をしめ、
 自分一人が冒すリスクによってチームが負うマイナス面に気づけないのは
 その者の中に「驕り(おごり)」があるためです。
 驕りは自分が現在持っている「技術」「知識」「経験」に対する自意識の過剰さ(=自信)から
 自らの行動を”正しい”とする思い込みによって生まれます。
 客観的に自分の行動を評価できないその「盲目さ」は
 結果的に「失敗」と「改善」を経験できず成長ができません。
 それはいつまでたっても自分の内面に蓄積したものしか信じられないため、
 間違ったものは間違ったままな上、新しい経験を取り込む意義を理解できないからです。
 このような”殻に閉じこもったプレーヤー”の殻を割るには
 仲間の助言程度では難しく、その者の常識を根底から覆すだけの強い衝撃を
 ”経験”によって与え、自らが理解することで内側から殻を破らせる以外方法はありませんし
 それでなければ意味もないのですが、厄介なのは
 そういう者ほど自己満足できる世界にしか身を置かない「井の中の蛙」であるという現実です。
 この場合、自己満足できるその者は幸せでいられますが、不幸なのはチームメイトです。
 驕りは「自らの肯定」と同時に「他者の否定」を生むため、
 チームワークに破綻をきたす原因となるのです。

 驕りを生まない為に必要なのは
 自分自身で勝手な基準を設けず、目にしたすべての結果を「受け入れる姿勢」です。
 例えば、サッカー経験者の自分が行ったパスに対して未経験者のチームメイトが
 トラップできなかった場合、主観的な評価で「オレよりずっと経験が浅いから仕方がないな」
 と突き放して完結するのではなく、一度自分の中で起こった事実を蓄積し
 次に相手の立場に立って客観的に自分の行為を振り返ることで
 「パスを少しでも弱めてあげればトラップできたのかもしれない」
 と妥協点、改善点を模索すれば次の同じ場面では結果が異なるに違いありません。
 また同様に「偏見を持たない」ことも重要です。
 現状で持っている技術の差、知識の差だけで仲間を評価していては
 それぞれが持つ個性や自分とは異なった視点を持つことのすばらしさに気づけません。
 仲間から受ける新しい発見やひらめきによって自らの能力を開拓できれば
 共に過ごす時間に比例して試合の対戦相手から学ぶよりずっと多くのものを得られるはずです。
 さらに他人の「良さ」を見出せるという行為は
 自身の内に受け入れる”ゆとりを作る”≒他人を”尊重できる”ということなので
 チーム活動における「協調性」、プレーにおいては「調和力」となってプラスに働くことでしょう。

 仲間の為に何ができるかを考え、最大限努力することが結果に繋がるフットサルでは
 一個人として出来ることの小ささを知り「驕り」を捨てて仲間と平等になれた者だけが
 本当の強さを手にすることができるはずです。


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2006年01月26日

■vol.58 チームを繋ぐ「優先順位」

 ビギナーのゲームではよく
 ボールを保持していないプレーヤーがDFを欺き有利なポジションを得た際、
 DFに気づかれることなく自分が決定的な位置でボールを受けたいがために
 声を出さずに”パスをよこせ”とアピールしている場面を見かけます。
 しかし例えここでボール保持者がそれに気づいても
 パスは出せずにボールを奪われてしまうことが多いものです。
 それはなぜなのでしょうか?

 このような場面ではさらに
 パスを待っていたプレーヤーがボールを奪われた味方を
 非難するかのような態度をよく見ますが、
 もし仮にそのプレーヤーがDFが危機を感じる場所で
 その存在をアピールすることにもなる「パスを求める声」を出せたなら
 パスを警戒してボール保持者に対するDFのプレス量は弱まり
 結果は変わっていたに違いありません。
 (※別ブログで詳細を書きます)
 つまりボールをDFに奪われ攻撃権を失った原因は
 ボール保持者の未熟さにあったわけではなく、
 自分のことばかり考え、最も厳しい状況におかれている味方の立場を理解できなかった
 パスを待つ味方の「優先順位」を誤ったプレーにあるのです。
 攻撃にとって最も重要なことは
 ”決定的な場面を作るまでのチームのボール保持”であり
 「全員による全力でボールを繋げる努力」です。
 例のような先を見過ぎて”今できること”、”今しかできないこと”を
 見誤るのはビギナーにはありがちなことですが、
 その過ちを犯した者による不愉快な態度は
 連携の「鎖」だけでなくチームの信頼の「鎖」をも
 断ち切りゲームそのものを成り立たせなくしてしまう危険性があります。

 ビギナーは常にチームメイト一人一人の立場になって
 お互いの未熟さを補い合うことで粘り強くチャンスを作り上げなければなりません。
 そして状況判断に必要な行動の「優先順位(プライオリティ)」は
 ”自分(個人)”ではなく”チーム”の利益をもとに
 考えなければならないことを忘れずにいましょう。

■別コラム、ルールテスト、練習メニューなどはこちらにて

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2006年01月23日

■vol.57 個人の成長を促すもの奪うもの

 ビギナーの上達に必要なものはなんでしょう?
 いくつかありますが、非常に重要なのは「環境」です。
 そしてこれから説明する意味からすればこれは「仲間」とも言い換えられます。

 プレーヤーの立場で用いる「ビギナー」の定義とは
 大会参加基準に用いられる
 ”始めて間もない人”という「経験・期間的」な指標よりも
 ”相対的に技術の未熟な者”という「技術レベル」判断されるのが一般的です。
 相対的と言っているのはつまり絶対的基準で”どこまでがビギナー”というものがなく
 他人との「比較」によって”未熟”と判断されるレベルを指すためです。
 今回ビギナーの成長を考えるにあたり注目したいのはまさにその”他人”の存在になります。

 説明したレベル判断基準が証明しているように
 ビギナーは常に技術の不安から他人に”引け目”を感じてプレーが小さく消極的になるものです。
 しかし成長に必要なのは「挑戦」「失敗」「改善」そして「蓄積」という
 『経験』であることを考えれば、”やらない”ことで伸びる力は一つもありません。
 よってプレーヤー自身がミスを恐れてはいけない以上に
 チームはミスを恐れる原因である”責任を感じさせる環境”を作ってはいけないことになります。
 フットサルがどれだけ高いチームプレーを必要とするスポーツかを知れば
 味方への許容と理解とで生まれる信頼関係こそが大切だと容易に理解もできるはずです。
 しかし技術以上にチームそのものが未成熟なビギナーチームでは
 往々にしてミスの叱責や心無い態度から
 ゲームで”機能しない人間”を作り出してしまうものです。
 これはやれることの少ない人からさらに”やれること”を奪って
 ピッチに存在できる場所さえも奪うチームメイトにあるまじき卑劣な行為です。
 このことから勝敗を左右するチームの持てる力=チーム力は
 「技術の未熟な者」が落とすのではなく普段から互いを高め合う意義とその方法を知らない
 「調和を奪う者」の手によって落とされるのだということもわかるはずです。
 全員のプレーが密接に関連し影響しあって成立するフットサルにおいて
 非難の対象としたミスに「自分が無関係だった」とする言動は
 ”自分にやれた何か”を考えることすら放棄して
 ミスの責任を他人だけに押し付ける「責任転嫁」でしかありません。
 徹底して味方を支える意識とその技術を問われるフットサルにおいて
 自らその過ちに気づけない限りその者の成長は有り得ないとも言えるでしょう。

 上でゲームにおける「ミスできる環境」と表現したものは
 実際には活動すべてにおけるチームメイト=仲間との「信頼関係」の一部に過ぎません。
 個人の成長は”仲間と尊重し合える関係”から生まれ
 ”仲間の為に努力する意識”によって最大限の成果を期待できますが、
 それをゼロにもマイナスにもできるのもまた「仲間」なのです。
 個人の成長はチームの成長。
 仲間の存在は切磋琢磨するには不可欠な要素ですが、
 チームメイトがその恩恵を理解して行動できるかが
 チームの将来像を大きく左右することになるでしょう。

■別コラム、ルールテスト、練習メニューなどはこちらにて

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2006年01月20日

■vol.56 スペースの使い方:「ボール」が先か「人」が先か

 フットサルでは”パスは足元”という言葉があるのをご存知の方は多いでしょう。
 これは当然棒立ちの味方へパスを繋げということではありません。
 OFのポジション移動を伴わないパス交換は常にDFを背負い
 その守備によって行動を制限され続けなければなりません。
 それは攻撃に決定的な進展をもたらさないばかりか
 パスの度にボールが奪われる危険性を増すことにも繋がります。
 このことから選手は移動を繰り返しながらパスを求めることが必要になってくるのですが、
 それには人もボールもない空間=人やボールを供給できる空間
 =「スペース」の存在が前提となるのは言うまでもありません。
 このような理由でフットサルでもサッカー同様スペースは使いますが、
 それが極端に限られているフットサルでの使い方はサッカーと
 全く同じというわけではありません。

 サッカーではよくスペースにボールを送り込んでから人を走らせますが、
 ただでさえコートが狭く中央に絞って守備をするフットサルで同様のことをやれば
 ボールはそのほとんどがラインを超えるか
 DFにカットされるかのどちらかになるでしょう。
 よってフットサルでは
 「スペースにまず人が走り込み、それに合わせて足元でパスを受ける」
 動きが基本となります。

 狭さゆえ選手自身でコートを埋め尽くしてしまうフットサルでは
 効果的なスペースが同時に複数箇所できることはあまりありません。
 よってゲームでは一つのスペースに選手Aが動き
 マークしているDFも遅れてそれに追随する、
 すると選手Aがいた場所には誰もいなくなって新たにスペースが発生するので
 そこに別の選手Bが動く・・・、といった一連の動きが発生します。
 ピッチの限られたスペースを求めて移動を繰り返すこの人の動きは
 ちょうど「15パズル」の動きに似ています。
 これらは後手に回るDFに”ついていくだけで精一杯”の状況を突き付け
 DFとしての仕事をさせないばかりでなく状況判断を狂わせ
 空けてはならないゴールに繋がるスペースさえも空けさせることが可能です。
 スペースへの人の動きはそれ自体が直接チャンスとならなくても
 連動させることで必ずどこかで大きなチャンスをチームにもたらします。

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2006年01月18日

■vol.55 上達へのスタートライン:ケガをしない、させない努力

 ビギナーが犯す危険なプレーのほとんどは自分の意図としない
 「技術的な未熟さ」から偶発的に起こりますが、
 だからと言って”仕方がない”で済ませていては
 いつまで経っても”安心して”プレーできる環境が整うはずがありません。
 フットサルはルール上、プレーヤー同士の接触には厳しい制限がありますが
 競技レベルが上がればプレースピードも上がり
 避けられない接触もまた多くなるのは事実です。
 ビギナー脱却を図ろうとする時期は
 上級者のゲームを目にする機会も多くなることから
 ”それが当然”かのように勘違いしている人が多くいますが、
 少なくとも初級・中級を名乗る人が危険を冒さずにゲームをプレーできないのは
 原因を考え改善しようとする努力を欠いたあってはならない怠慢か
 「己を知り己をコントロールする」ことができていない=「初心者」レベル
 であることを自ら証明しているのと同じことです。

 以下ではビギナーの不可抗力で起こる危険とその原因の一例を挙げます。
 故意であろうがなかろうが、どちらに原因があろうが
 その危険を”回避できなかった”自らの未熟さを理解すれば
 「罪の押し付け」や「開き直り」がどれだけ惨めなことがわかり
 素直に謝れるケースは多くなるはずです。
 それらは互いのフェアプレー環境を作り、
 純粋に楽しみや技術を追求する場を両者にもたらすことでしょう。

 ・ルーズボールの競り合いでの接触
   → 間に合わない、このまま進めば接触するという危険を察知できていない
   → 予測力、判断力が足りない

 ・蹴り足のキャンセルができない
   → 足を振り回し過ぎてミートを普段から重視できていない
   → 静と動の切り替え=体の制御ができていない

 ・止まれない、避けられない、体勢を崩してもたれ掛かる
   → ボディバランスを保てていない
   → 足元に注目し過ぎて視野が狭まい=状況が把握できていない


 またゲーム中に発生するケガへの回避には
 「ケガをさせる側」だけでなく「ケガをする側」からも”予防”を考えなければなりません。
 特に競技志向のような”競う”こと前提で普段から身体作りを意識していない
 エンジョイ志向や初級者レベルでは
 運動前の入念なウォームアップやストレッチ、運動後のクールダウンが不可欠なのはもちろん
 (※詳細は別途ブログで取り上げます)
 もしもの時の”受け身”や”転び方”も自己責任で習得しておかなければなりません。
 これらを怠る人は「自分の体=自分の力」へ理解が足りていないことになります。
 上達は「己を知ること」から始まり
 それは当然”技術の習得”や”知識の蓄積”よりも先でなければならないはずです。
 なぜなら自分の「100%の力」を理解できないと
 100%を大きく越える無理なプレーによって引き起こすケガが
 その都度の成長を”振り出しに戻す”結果となったり、
 逆に100%の力を出し切る準備が出来ていないために
 やれることをやれずにその都度の”成長の伸び”を縮める結果となるからです。
 
 ここまでで「ケガを防ぐ努力」はプレーヤーとして最低限必要なことだと
 ご理解頂けたとは思いますが、万が一事故が起こった場合を想定して
 以下の保険への加入をお勧めします。
 特にゲームを行う機会の多いチームに所属し活動する方は
 接触に伴うケガの発生が敵味方関係なく無条件に
 「加害者」と「被害者」とに分かれてしまう現実を考慮し
 チーム全体での取り組みも視野に入れて検討してみて下さい。

 ◆スポーツ安全保険 年間¥1,500(一般)≫「スポーツ安全協会


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2006年01月14日

■vol.54 フィニッシュパターン:入る根拠のあるシュート

 フットサルビギナーの多いゲームではロングシュートが非常に多く飛び交います。
 ”ゴールが見えたら打て”
 サッカー経験者の中では学生の時、先生やコーチからこうアドバイスを受けた人も
 少なくないからかもしれませんが、これは多くが積極性を出させるための言葉であって
 結果的にそれが得点に繋がるのもサッカーであるからこそです。
 フットサルで得点するにはまずそれが如何に非効率であるかを認識し、
 なぜそうなのかを理解しなければなりません。

 フットサルでも状況によっては遠目からのシュートは打ちますが、
 根拠なしに闇雲に打つロングシュートはせっかく手にしたチームの攻撃権を
 見す見す手放すだけになります。
 サッカーに比べフットサルのゴールは非常に小さく(横が3m縦2m)
 キッカーに対してゴールマウスが最も大きく開く正面であっても
 ゴレイロが一歩の移動で反応できる範囲にしかボールを飛ばすことはできません。
 さらに、

 ・多くがボールをキープした状態で「打つぞ!」という
  ”溜め”があってから放たれる = タイミングがわかる = 反応できる

 ・ゴールまで距離がある = 到達時間が長い = 広範囲の守備行動ができる

 ・正面 = 死角がない = 意外性・不安要素を排除して対応できる

 という点を考えれば如何に遠めからのシュートが
 直接得点になりにくいかは理解できるはずです。
 これがビギナーレベルのゲームにおいてそれが得点になってしまうのは
 ビギナーレベル相応のゴレイロに対して
 キッカーがサッカー経験者またはビギナーには不釣合いな
 鋭いシュートの持ち主であったというだけです。
 ここで問題になるのは得点者がこの力の格差が招いただけの結果に対して
 己の力を過信し、偶発的な得点に頼って論理的な得点手法を身に付けようとしない点です。
 これらは当然ゴレイロが経験者に変わっただけで手も足も出なくなります。
 なぜならその得点パターンにはそもそも「入る根拠」がないためです。
 ゴレイロの反応速度を上回る強烈なシュートを持たないビギナーが
 フットサルをサッカーを小さくしただけの”ミニサッカー”に位置付け、
 ゴールマウスを狙っただけのシュートが入ってくれるほど
 本来フットサルは簡単ではないのです。
 結論から言えばフットサルにおいて得点するのに力はいりません。
 得点で「力」が必要条件なら初心者や女性は得点できないことになってしまいます。
 では誰にでも有効な得点手法を考える上で原点に戻って考えていきましょう。

 得点は”ボールをゴールに放り込むこと”で成立します。
 最終的にその妨げになるのはゴレイロですが、フットサルにおいて
 得点が難しいのは既に説明したとおりゴールの大きさに対して
 ゴレイロの体の占める割合が多いからです。
 これは言わばゴールに「フタ」をされているようなものです。
 では実際にゴールを「ナベ」に見立てて打開策を考えてみましょう。
 残る要素のボールは「ダンゴ」に見立てます。
 フタをしたナベにダンゴは入りません。
 フタが完全に外せないほど重かったらどうやってダンゴをナベに入れますか?
 外せないまでも少し持ち上がるのであれば、
 ずらしたり片方だけ最小限持ち上げフタを傾けて隙間から入れませんか?

 得点の原理はこれを同じなのです。
 完全にナベを離れずクチを塞ぐフタは、ゴールに立ち塞がるゴレイロです。
 そのゴレイロも左右どちらかから侵入する相手に対しては
 仮にシュートを打たれた場合を考えると、距離が近く反応が間に合わないニアポスト側は
 予め体でコースを塞がなければならず、
 逆サイド=ファーサイドから見て大きくクチを開けなければならないのは必然です。
 この原理を利用すればボール保持者がシュートを意識してゴールに近づき
 ゴレイロを一方のサイドに引きつけてから反対サイドにパスし
 ガラ空きのゴールに味方が押し込む「揺さ振り」は
 圧倒的な得点成功率を誇る武器になります。
 また同様の利点を考えれば、対角に向けて打たれる味方のシュートにはチャンスがあり
 必ず他の味方が詰めていなければならないことに気づけるはずです。
 これはゴールマウスを少し外れてしまったボールのときほど有効で
 ゴレイロは通常、ゴールを外れ失点の可能性の無くなったボールを
 ファンブルする危険を冒してまで敢えてキャッチしようとしないので通常見送ります。
 よって味方がシュートの瞬間まで死角となるファーエリアに
 ゴレイロに気づかれず進入できれば棒立ちのゴレイロを尻目に
 ゴールに押し込むことが可能です。
 (ここでは単なる使い分けの理由でこれを「ファーサイド(ポスト)への詰め」と呼びます)

 どちらの手法にも得点率を左右するポイントがありますが、
 その一つ目は「ゴレイロの引きつけ」です。
 ゴレイロを陽動する役はパスに対するゴレイロのファーサイドへの反応を許さないよう
 充分な距離の引きつけ、キャンセル不能な”決定的な行動”
 つまり「滑り込み」やニアに焦点を絞って腰を落とす「シュート防御姿勢」を
 誘う行動が必要になります。
 これにはゴールを狙う意思を込めたシュートフェイントなどを使うといいでしょう。
 二つ目は反対サイドに詰める味方の「ポジショニング」と「シュート判断」です。
 いくらゴレイロを欺くとは言っても
 ゴレイロが反対サイドへの反応を諦めでもしなければ
 所詮できる「隙」は一瞬です。
 これを確実に活かすには適確な位置に、適確なタイミングで走り込むことと
 多くを”ダイレクトで”押し込む技術が必要になります。
 しかしシュートの判断はパスが弱くゴレイロの反応が間に合ってしまったときなどは
 もう一度反対サイドへ再度折り返さなければならないので
 状況に適した行動を取れる冷静さが必要です。

 ビギナーは誰かが”シュートモード”に入るとそれ以外の選手は
 すべてを任せて成り行きを”見守るモード”で棒立ちとなることが多いのですが、
 これら状況さえ成立すれば圧倒的な得点力を誇る手法を
 チーム戦術に組み込むには、普段から「常に自分ができること」を探す
 徹底したフォローの習慣が必須です。
 これらを怠って10本打って1本入るかどうかの工夫のないシュートを
 繰り返すのではなく、一つのチャンス、1本のシュートを
 確実に決める努力をするのがフットサルです。

 これらのフィニッシュパターンは
 「強く」「正確な」インステップシュートが打てない
 ビギナーや女性がいるチームであっても、
 フットサルにおいては”仲間のことを考えて努力できるか”次第で
 ハイレベルな相手とも対等な勝負ができるということを証明するものです。
 つまりフットサルの強さに必要な要素は「フィジカル」以上に
 「手法の確立」と「チームプレー」なのです。
 だからこそビギナーにとって「考えること」「楽しむこと」が
 上達への近道なのだということを理解し
 普段から意識的に取り組む必要があるのです。


■別コラム、ルールテスト、練習メニューなどはこちらにて

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2006年01月10日

■vol.53 OFテクニック:「第三の動き」

 フットサルにおいてボールを保持するOFが
 選手AからB、BからCといった単発のパスを繰り返していては
 永久にチャンスは巡ってきません。
 それは二点間のパスのみで構成される展開は
 一つ一つの区切りでDFが「決定的なことをやらせない」
 必要最低限の守備を行う余裕を与える上、
 攻撃のリズムを単調にしDFの予測を助けて
 「インターセプト」されやすい状況を作ってしまうためです。
 これらの状況下でOFはフリーでボールを持つ機会を持てず
 常にDFのプレッシャーを感じながらプレーしなければなりません。
 つまりボールを保持し主導権を握るべき立場にいながら
 常に”DFに動かされている”感覚を受けるはずです。

 「第三の動き」とはOF側が選手AからBへのパスが成立する前に選手CがBからパスを
 受けられる位置にタイミングよく移動する行動を指します。
 つまりこれは選手Bのワンタッチパスを可能にする前提となる動きであり、
 このダイレクトプレー自体がチームのリズムに変化を与えて
 DFのマークを引き剥がしてボールをフリーでプレーするチャンスになるだけでなく
 DFにパスの選択肢を警戒させて
 パスを受けた選手Bに対するプレスを遅らせたり、軽減することが出来ます。
 (この原理は「パス&ゴー」同様ですが、死角にいる場合”呼ぶ声”が必要です) 

 第三の動きのポイントは
 現状を理解する「状況把握能力」と
 ”次にそこでボールを受ければ有利に展開できる”
 という位置を瞬時に見定める「予測力」、そして行動を起こす「タイミング」になります。
 ボールの動きばかりに目を奪われるプレーヤーは
 そのすべてを行う機会を失うので注意が必要です。

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2006年01月07日

■vol.52 OFテクニック:「消える動き」

 サッカーやバスケットなどOFとDFに分かれるスポーツに使われる言葉で
 OFがDFの”死角に移動する”ことによって
 マークを振り切るきっかけを作る動作を指します。

 DFのマークの基本は対象となる「OF」と「ボール」を
 同時に視野に収めるポジションを取り続けることですが、
 サッカーに比べてコートが小さく、同じパスでも対象FPにボールが届くまでの
 時間が短いフットサルは必然的にその相手との間合いを狭くし、
 相手のちょっとした動作にも機敏に反応しなければなりません。
 これはOFにとって厳しいプレッシャーとなって襲いかかると同時に
 フリーでボールを受けるチャンスが常にあるということも示しています。
 それは”DFがOFの動作に合わせて敏感である”という事実が
 OFのフェイントに引っかかりやすいとも言えるためです。
 執拗なマークにあった際、OFはDFの嫌がる死角=背後をとる動きをすれば
 DFは必ずその動作のあとからOFとボールを
 視野に収める位置に修正しようと移動を試みます。
 しかしその瞬間、その動作を逆手にとって逆の方向へ移動すれば
 重心を移動した直後のDFの対応は致命的に遅れ、
 フリーでパスを受けるには充分な距離と時間を稼ぐことができるはずです。
 もし仮にOFがこの「消える動き」を行ってもDFが位置を修正しなければ
 それは既にOFを見失っている=マークは外れている状態なので
 そのままDFの裏、または死角でパスを受ければいいだけです。

 OFにとってDFの執拗なマークは行動を制限される非常に嫌なものですが、
 それはOFが受け身であるのが原因です。
 逆に先手をとって相手をコントロールしてしまえば
 動かされる側=DFの体力を削って、いずれにしても後々決定的な隙が生まれます。
 ゲーム中は常に意識的に行うことを心がけましょう。

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2006年01月03日

■vol.51 アスリートの知識:「アスリートの目」

 その対象が「人」であれ「物」であれ、「運動物=素早く移動する物体」を認識できなければ
 ほとんどのスポーツはプレーすることができません。
 フットサルもその例外ではなく、むしろプレーヤー各々が持つ”目の力”によって
 プレーレベルが大きく左右されるスポーツだと言っても過言ではないでしょう。
 今回はアスリートと関係の深い”目の知識”を紹介します。
 
 ◆視力

  ◇静止視力
  :止まっている遠くの物体を識別する力。
   学校などで「C(ランドルト環)」を用いて行う検査で測定するもの。

  ◇動体視力
  :動いている物を目で捉える力。以下の二つに分類される。

   <DVA動体視力(DVA:Dynamic Visual Acuity)>
    ・「横方向の動き」を識別する能力
    ・サッカーなど広いコートの中で相手の選手やボールを目で追うスポーツで求められる

   <KVA動体視力(KVA:Kinetic Visual Acuity)>
    ・「前後方向の動き」を識別する能力
    ・野球でピッチャーが投げるボールを打つ時などに求められる
    ・元巨人の大打者 川上哲治氏は「ボールが止まって見える」という言葉を残した

  :個人差がある
  :訓練で鍛えられる Ex. 車のナンバーの識別、電車から外の看板を読み取る etc...

  ◇深視力
  :目で捉えた情報を立体的に認識するための「遠近感」を感じ取る力。
   対象との正確な距離を見極める能力。
   ゴルフ、野球、サッカーなどボールの落下点を予測するスポーツには欠かせない力。

 ◆瞬間視
  :目で瞬間的に捉えた状況を次の「行動」へ素早く連動させる力。
   バスケットボールやフットサルには欠かせない能力。
   vol.50の首振りによる瞬間的な状況把握能力がこれに該当する。

 ◆視野
  :目で物を捉えられる範囲。以下の二つに分類される。

  <中心視野>
   ・視線を中心にした約20度の範囲。
    物体を細部にわたって判別したり色を認識したりできる。

  <周辺視野>
   ・中心視野から外れた上下130度、左右180度の範囲。
    物体を捉えてはいるもののはっきりと識別できない。
    しかし移動または変化する物体に対して中心視野より優れた力を発揮する。
    遮断すると平衡感覚が鈍るなどの実験結果がある。

  :視野は年齢と共に狭まる

 ●補足「動体視力チェック!?」

  以下のサイトの「GAME」→「動体視力チェック!」を選ぶとちょっとしたテストができます。
  ただしこれは動体視力ではなく、どちらかと言えば瞬間視で
  もっと厳密に言えば瞬間記憶力のテストだったりする気がしますが...
  http://www.laccity.com/hiroshima/

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●筆者より

 サイトやブログへコメント下さった方ありがとうございました。
 皆さんのご意見を参考により良いものが提供できるよう
 今年も頑張っていきます。  
Posted by futsalfreaks at 00:47Comments(4)TrackBack(0)知識編

2005年12月30日

■vol.50 状況把握能力:後ろに持つもう一つの目

 フットサルコートは狭くボールを持っての前進をDFは容易に止めることが可能です。
 このときOFが自分より後方にいる味方のフォローを使えるかどうかは
 攻撃におけるチームのボール保持率と展開力を決める大きなポイントになります。
 そしてこの無理せずボールを繋げられるか否かは
 パスを選択支の一つとして加えるために味方のフォローに気づいたかという
 ゲーム中の「状況把握能力」によって決まるのです。

 人間の視野は前方160°程度ある言われています。
 サッカーと異なり狭いピッチで目まぐるしく選手とボールが動き、
 絶えず変化するその状況を把握するには
 常に視野の外にも注意を払っておく必要がありますが、
 ビギナーほどボールの動きばかりを目で追い
 攻撃での「第三の動き(※)」「消える動き(※)」「フォロー」、
 守備での「マーク」「パスコース切り」など”やるべきこと”を疎かにしてしまうのが現実です。
 (※別途ブログにまとめます)
 視野の外の状況は”首を振って”死角の状況を視野に入れることで確認すれば良いだけです。
 経験を積めば首を振らずに必要となる状況の多くが視野に収まるようなポジショニングが
 とれるようになったり、一度確認した背後の敵に対して足音や気配だけで動きを追跡したり
 できるようにもなりますが、慣れるまではその都度物理的に確認するのが無難でしょう。

 フットサルにおいてチームで一人の視野が狭い=状況把握能力が低いだけでも
 チームにとっては致命的な機能低下をもたらします。
 それはゲームにおいて多くのことが「出来る」には多くのことを「把握する」必要があるためで
 状況を把握していない者は”必要な仕事ができない=チームプレーの歯車に加われない”
 ことを意味するからです。
 そうならないためにも状況の把握に必要な「首振り」は絶やさない”意識”が大切で
 これが後ろにも目を持てるかどうか、「360°認識能力」を持てるかどうかのポイントになります。
 よって普段のゲームや練習、例えば対面パスで
 ボールを受ける前に首を振る動作を組み込むなど習慣として身につけると同時に、
 自身のボールコントロールに支障をきたさないためには
 どのタイミングで首を振るかを自分なりに模索し理解しておく必要があります。

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■筆者より

 年内の記事はこれで最後となります。
 今月は体調を崩すなど更新が滞りましたが、なんとか目標の50号も達成することができました。
 これもブログを読んで頂いている皆さんのおかげです。
 しかし書いていて不安になることも多く、できれば来年は皆さんの声を
 ブログまたは「フットサルフリークス」へとお寄せ頂けると励みになります。
 来年もよろしくお願い致します。   
Posted by futsalfreaks at 14:53Comments(3)TrackBack(0)基本・全般

2005年12月26日

■vol.49 ピヴォ当ての攻防:ピヴォが果たす役割と真価

 フットサルが一般に認知されるようになってしばらくが経ち、
 ゲームの中にも戦術性を求めるプレーヤーが多くなりました。
 おそらくそれらの人の多くが初期に耳にする言葉の一つに「ピヴォ当て」があるでしょう。
 ここでは「守り手」の視点も混ぜて「攻め手」の新たな打開方法を考えていきます。

 グランダーパス主体のフットサルにおいて、警戒される中でも
 狭いDFの間にボールを通さなければならない前方へのパスは困難を極めます。
 フットサルが戦略性なしに戦えない理由がここにあり、
 その攻略方法を知らないビギナーにとっては最初に突き当たる大きな壁の一つと言えます。
 頻繁に雑誌等で紹介されることもあってご存知の方も多いと思いますが、
 「ピヴォ当て」とはダイヤフォーメーションで言う最も敵ゴール近くの中央に位置する
 ”ピヴォ”という役割のプレーヤーに対して行う縦パスのことで
 一度そこへボールが渡ると
 ピヴォによる「振り向きシュート」というゴールを脅かす直接的な脅威だけでなく
 DFを背負った状態からポスト役となって
 サイドを駆け上がる味方に対しての「パスの中継」で数的有利を作る起点となったり
 受けたパスを落として「後続にシュート」させたりと、
 防ぎ切れない選択支をDFに課して無力化できる非常に強力な攻撃手段となります。
 一般にピヴォ当ては”パスが通った後”の有効性ばかりを騒がれがちですが、
 攻撃側にとって真の有効性は”パスが通る前”にあると言えます。

 自陣でボールキープするOFは
 DFの向こうにいるピヴォへのパスコースを優先的に探す意味で
 後衛二者間の横パスでDFを揺さ振ったり、ローテーションを行いますが、
 「ピヴォ当ての脅威」を知るチームのDFならば、
 その対策として、ボール保持者とピヴォ役の間に位置する
 ”DF同士の門を閉じる※”=「中へ絞る」のは定石で、
 この比較的簡単にピヴォ当てが防がれてしまう展開からしばしば膠着状態が生まれます。
 しかし攻撃にとって重要なのは”ピヴォ当て”ではなく”ボールを敵ゴールに近づけること”
 であることを考えれば、ピヴォ当てを警戒させることでDF前衛を中央に寄せてできる
 手薄な両サイドのライン際の縦パスを使わない手はありません。
 (このライン際パス後の展開を封じる手法もありますがここでは割愛します)
 もちろんタッチラインによってその後の展開を制限されるこの位置へのパスは
 中央へのピヴォ当てよりも与える脅威は少ないものの、
 ボールを前進させる目的を果たしてもいれば得点チャンスへ繋げる重要な役割も果たせます。
 ピヴォ当てはその後の展開上、確かに絶大な効果をもたらす戦術ではありますが、
 常にベストな選択支ではないのです。
 このことからもわかるように「オトリ」としての利用価値も考えて
 マイボール時”攻撃は広く展開する”の原則は大切にしながらも
 「積極的にピヴォのポジションに入ること」が
 攻撃を有利に展開する上でとても重要なのがわかります。
 そしてそれは個々の身体能力が高く、スペシャリストのいる上級者チームでもなければ
 一定の誰かによる”固定ピヴォ”よりも流動的なローテーションの中で
 その都度効果的なタイミングで適当なプレーヤーによって行われる方がより有効だと考えます。
 これはピヴォに限ったことではありませんが、
 ポジションを固定するプレーヤーを作ると一人が”動かない”ことで
 「占有されるスペース=他のFPが利用できないスペース」が発生し、
 限られたスペースを有効に活用し、また必要なときに作り出せないチームにとっては
 自分達の首を締める結果になる為です。

 ピヴォ当ては強力です。
 しかしそれだけに頼るのではかえって
 攻撃を単調にさせてそれ自体が弱点にも成りかねません。
 ピヴォはそれ自身が持つ脅威により他の選択支を広げ間接的にもチャンスを作り得る
 ことを理解し、何事も一つの選択支として柔軟性ある攻撃展開を築く必要があります。

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2005年12月08日

■vol.48 ピンチに変えない交代術

 フットサルの大きな特徴の一つは「交代の自由」です。
 体力不足のビギナーにとっては例えそれが8分や10分ハーフで行う
 各施設のワンデーマッチであっても有り難いルールと言えます。
 しかしその多くをインプレー中に行うフットサルの交代は
 使い方を誤るとチャンスを逃し、ピンチを招きかねないので注意が必要です。

 なんと言っても最大の注意点は交代時の違反で即イエローカードになるケースです。
 vol.17で既に触れているので詳細は述べませんが、
 インプレー中ピッチに規定人数より多い選手が立つ瞬間があってはなりません。
 次に気をつけるのは”タイミング”です。
 交代するにはそれが許される「交代ゾーン」が決まっています。
 いくら「3分で交代しよう」と仲間同士決めていたとしても
 わざわざ交代ゾーンから遠い位置にいる状態から走ってくるのは
 例えば守備のときには一時的であっても一人のマークが外れて数的有利を与える
 とても危険な行為です。
 このため交代は「マイボール時=攻撃時」に行うのが基本です。
 
 また交代は使い方によってはチャンスをも作ります。
 それは攻撃時、マークの注意をひきつけながらも
 交代に気づかれないようにさり気なくゾーンに近づき
 隙を見て瞬時に選手の入れ替えを行います。
 上手くいけばこれによってフリーの選手を作り出すことも可能です。

 ゲームを見ているとビギナーほど交代を暗に拒む傾向があるようです。
 これは単に「何としてでも得点したい」「ミスを挽回したい」
 「交代したら次にいつピッチに戻れるかわからない」という理由のようですが、
 個人的なわがままで交代のタイミングを逃しパフォーマンスを落とすことは
 ボールを持ったときに起こす自分のミスだけでなく
 攻撃におけるボール保持者に対するサポート能力の低下や
 一人の足が止まる→全体のローテーションが滞る→全員がDFとの距離が狭まる
 →パスの出しどころを失う→DFのプレスを許す→ボールを奪われる
 というパターンを招いたり、
 守備においてはマーク相手を自由にして数的不利を作るなど
 確実にチームを破滅に追いやります。

 フットサルのゲームにおいて最も基本的なチームの約束事は
 「全員がベストを尽くせる状態でピッチに立つこと」です。
 上手い下手でなくベストを尽くして犯したミスなら
 これを他のメンバーは”チームメイトとして”許さなければなりません。
 それはミスを全員で取り戻すためには必要不可欠なことです。
 しかしベストを尽くせない状態でピッチに立ち、犯したミスは
 チームの為に最善を尽くした結果とは言えません。
 そのためチームの士気の低下を招いてミスを取り戻すきっかけを失うだけでなく、
 チームの結束をも崩しかねません。
 チームの勝利に必要なのは全員が”チームの為の”行動に徹することです。
 その意味でも「選手交代」を軽んじることなく
 計画性を持ったチーム戦術として取り入れられるか、
 または正しい状況判断の下、柔軟に対応できるかが
 ゲームでの流れを左右する大きな要素となります。
 交代もチームに対する貢献であり、
 チームプレーの一つであることを意識しましょう。

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2005年12月05日

■vol.47 フットサルの魅力:「One for All, All for One」

 ”みんなは一人のために、一人はみんなのために” という意味です。
 ラグビーでよく使われる言葉だということなので知っている方も多いと思いますが、 
 フットサルにこれほど相応しい言葉は他に見つかりません。

 狭く密度濃いコートで得点を目指し、ゴールを守らなければならないフットサルほど
 一人の力の無力さを思い知るものはないでしょう。
 それは独力でボールを前に進めることの困難さを知れば誰もが理解できる事実です。
 このことからフットサルは如何に
 「数的有利を作り」「数的不利を作らないか」
 を突き詰めていくスポーツだということがわかりますが、
 それには当然
 ”チームが一人の落伍者を出すことなくゲームを最後まで戦い抜くこと”
 という大前提を全員が理解していなければなりません。
 ピッチに立てば誰もが戦力です。
 それは技術力云々ではなく数的有利/不利を考える上で必要不可欠な要素なのです。

 ビギナーのゲームではよく、味方の援護を全く視野に入れず突破のドリブルを選び得点した時、
 ”自分の力だけでゴールした”かのように周囲にアピールしたり
 当然だ、とでも言わんばかりの態度を示す光景を目にしますが、
 もしピッチ上に味方のいない1人対5人の状況でも同様の結果に至ったかを考えれば
 まずはサポートに入った仲間への感謝を示し共に喜ぶべきです。
 失点もまたその過程に無関係なプレーヤーなどいるはずがないのですから
 誰かの責任を問うことなどできるはずがありません。
 このようにフットサルは一つの得点も失点も全員が共有できるスポーツです。
 一人のために他の全員が”自分にできるすべて”を注ぐからこそ 
 起こるすべての瞬間を仲間として共有し、
 どのような結果であってもそれを受け止め、次への一歩を共に踏み出すことができるのです。

 「自分が誰かを支え、誰かが自分を支えてくれている」
 経験や技術力など関係なく、
 ”ピッチに立ったら互いは平等に助け合って存在している”ことを理解すれば
 エンジョイ志向チームが一体感、充実感を大切に守りながらも
 高度な技術、チームとしての結果を求めることは可能になります。
 一人一人に技術力があっても、起こる局面すべてを個人技主体で打開しようとするチームが
 フットサルの精神を持つチームに勝つことはできません。
 これこそフットサルが「力」だけでは勝てない理由であり、最大の醍醐味なのです。

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2005年12月01日

■vol.46 なぜパスが通らないのか?:手段の選択とコースの開け方

 自陣側にいるFP(フィールドプレーヤー)から敵陣側にいる味方への縦パスは
 自陣で行う横パスと比べ、成功させることが非常に困難です。
 これは失点の危険性へ繋がるゴール近くへのボール移動は無視できない
 DFの心理を考えれば当然の結果です。
 ではこの場合、具体的にパスを成立させない要因は何なのでしょう?
 パスは言うまでもなく「出し手」と「受け手」がいて、
 ボールが後者の制御下に移ったとき初めて”成功”となります。
 ここでは縦パスを想定しますので両者の間にはDFがいる前提で
 パスがDFにカットされた=失敗した場合を考えますが、
 その原因を大枠でまとめるなら
 ”パスコースが充分確保されていなかった”ということになるでしょう。

 フットサルはコートが狭く、人の密度が濃いという事実は
 敵DF同士の間にできるパスコースは「狭く」「一瞬」であるということも表しています。
 このような理由もあってビギナーの多くは
 パスのタイミングを見出せずに不安なボールキープを強いられそうになると
 DFの頭越しの「浮き球」を使ってパスしようとしますが、
 これはDF絶対優位の状況下で受け手側に迅速で高度なボールコントロールを強いる
 身勝手かつ無謀な行為に過ぎません。 これでは「パス」ではなく「クリア」です。
 だからと言って「無理なキープ」はすべきではありません。
 このようなケースで足りないのは出し手側の”パスを成立させるための努力と工夫”なのです。
 
 前述の理由からフットサル、特にビギナーでは
 サッカーのような浮き球で「ポイント(点)」に合わせる努力よりも
 グランダーでパスを繋げる為の「ライン(線)」確保に努力をする必要があります。
 おそらくこの説明では多くの人が”出し手側がパスコースが生まれる位置まで移動する努力”と
 解釈するかもしれませんし、それも必要なことではあるのですが、
 これはビギナーの場合、
 一歩判断を間違えると「無理なキープ」にも繋がるのでここではより安全な別の方法を示します。
 ”パスコース”は「自分が動く」他に「敵DFを動かす」ことでもその確保が可能です。
 要はパスコースから”敵DFにどいてもらう”のです。

 ボール保持者に対するパスカットの基本はパスコースを遮る「ディナイ(=させない)DF」です。
 もちろん敢えてコースを開けてパスを出させて途中でカットする「インターセプト」もありますが、
 リスク回避の組織DFを前提とするなら前者がほとんどのはずです。
 そのときいちいち背後を振り返り隙を作るわけにはいかないDFは
 ボール保持者の行動から「パスの方向」を予測してパスコースを遮ります。
 その基準は「ボール保持者」と「ボール」の延長線上が「パス目的地」である、という判断です。
 つまりこれを逆手に取ればボールを自分の前で左右に動かすだけで
 思いの外DFを誘導することは可能なのです。
 これは「突破のドリブル」等に用いるシザースやキックフェイントの基礎
 となる考えに基づくものです。
 プレスの早いフットサルではパスを受けたあとボールをそのまま足元一点に留めるよりも
 このフェイクでDFを揺さ振る方が次への活路も見つけやすくなります。
 またこの動作は「足裏」で行うことでよりストップ⇔クイックモーションの
 メリハリがつき、さらにトラップとの連動性も生まれて有効度が上がります。
 上級者ならば無意識で行う基本的な動きの一つではありますが、
 ボディバランスが安定せず一度体勢を崩すと次の動作まで致命的な隙を生じる
 ビギナーのゲームであるほど有効なテクニックなので覚えておいて損はないでしょう。

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2005年11月27日

■vol.45 アスリートの知識:「クエン酸サイクル」に学ぶ疲労・肥満の防止策

 最早アスリートにとっては常識となりつつあるこれらの知識ですが、
 この中にはトップ選手でなくとも実践しやすくその恩恵に与れるものが多くあります。
 今回はサンデープレーヤーにとっても非常に有り難い
 ”疲労蓄積を抑える”効果で有名な「クエン酸」を少し専門的な部分と合わせて紹介します。

 人間は摂取した「炭水化物(糖質)」「タンパク質」「脂肪」等の栄養素を分解し、
 細胞内でエネルギー源=ATP(アデノシン三リン酸)を生成して
 「水」「二酸化炭素」を排出します。
 これを「クエン酸サイクル(TCAサイクル)」といい、文字通りこの活動に重要な役割を果たすのが
 柑橘類に多く含まれる酸味成分としても知られるクエン酸です。
 糖質やタンパク質は分解の過程で「ピルビン酸」を経て「アセチルCoA」に変化し、
 細胞内のクエン酸サイクルでATPを生成するのですが、
 酸素が不足すると酵素分解がうまく機能せず、
 「ピルビン酸」は「乳酸」、「アセチルCoA」は「脂肪酸」を生成することになります。
 これらは言わずと知れた”疲労”、”肥満”の原因となる物質です。
 クエン酸はこの発生・蓄積した乳酸を再度アセチルCoAへと変化させクエン酸サイクルにて
 エネルギーへと変える働きを持っています。
 運動時に発生する乳酸を抑制、分解してくれるクエン酸は
 「翌日に疲れを残しにくい」という効果以外にも
 「キレート作用」というミネラルの吸収を促進する働きもあり、
 運動時に汗と一緒に失われ熱中症や足がつる等の原因にも繋がるカリウム、ナトリウム等の
 不足を補う際、その吸収率を高めます。
 これらのことは行う競技、プレーヤーのレベルを問わず
 最早アスリートにはなくてはならない物質であることを証明していると言えるでしょう。
 
 クエン酸は水に溶けやすくツンとくる酸味を伴わない摂取しやすい物質ですが、
 体内ですぐ分解され尿として排出されてしまうため回数を分けて摂るのがよいとされています。
 一日に必要な量は通常1〜2gと少ないですが、
 スポーツ選手の必要量は多く15gとも言われています。
 以下に挙げる食物の含有量を目安に効果的な摂取を行って下さい。
 (※厳密な数値ではありません)

 ・グレープフルーツジュース  200cc : 約2.6g
 ・オレンジジュース      200cc : 約2.0g
 ・レモン            1個 : 約1.5〜4.0g
 ・みかん            1個 : 約1.0g
 ・バナナ            1本 : 約0.4g
 ・梅干し            1個 : 約0.35〜1.0g

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2005年11月25日

■vol.44 士気の維持:「信頼=挫けない力」

 フットサルは多くの球技と同じ得点を競います。
 当然失点は避けなければなりませんが「失点=負け」ではありません。
 フットサルはその特徴上、得点の可能性も高い代わりに失点もし易いスポーツです。
 これは上級者チームと言えど例外ではなく、
 どんな強固な守備を誇っても些細な原因での失点はあり得るのです。
 よって特に失点し易いビギナーチームが取り組む優先課題は
 「絶対に失点しない」手法の確立よりも
 「失点したあとも戦力を維持する」重要性への理解だと言えます。
 しかしこれに反してビギナーチームの多くは
 失点を取り戻せる実力は持ちながらも技術以上にチームワークが未発達であるが故に
 チームメイト間の心無い一言で些細な亀裂が生じたり、心が挫けたりして
 試合終了を待たずに負けを決定づける場合が少なくありません。

 失点はGKひとりの責任ではありません。
 もちろんそれを他の誰かの責任にしてもいけません。
 フットサルは全員が攻め、全員が守るスポーツである以上は失点の責任は全員にあります。
 だからこそ「責任がどこにあるか」「何がいけなかったのか」などという
 後ろ向きで無意味な言い争いをする状況はもちろん
 誰かが責任を感じてうなだれてしまう状況も作ってはいけません。
 フットサルは攻守の入れ替えが激しく、一人でも失点を引きずって
 気持ちの切り替えができていない、注意力が足りていないなどで機能していなければ
 たちまち数的不利を作るなど相手にペースを握られ追加点を許してしまうことになります。
 それこそが「敗北」に繋がる致命的なミスです。

 ”士気を維持する力=挫けない力”は
 それまでの活動でどれだけ仲間同士が喜び合い、称え合い、励まし支え合ってきたか
 その築き上げた「信頼関係」の強さに比例します。
 楽しいとき、苦しいとき、同じ時間と気持ちを共有してきた仲間であれば
 どんな窮地に立たされても「自分一人が諦める=逃げる」ことなどしないはずなのです。
 ”まだやれる!”
 そう思えるのは仲間への信頼の証であり、どんな逆境にも可能性を見出せる唯一の力です。
 「仲間=チーム」を大切に思う気持ちは必ずチームを強くもしてくれることでしょう。

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2005年11月21日

■vol.43 パス&ゴーの重要性:ローテーションに繋がる基礎知識

 なぜビギナーチームはボールを持っても優位に立てず追い込まれてしまうのか?
 それはDFからのプレスを回避する術を知らないためです。
 このブログでも過去何度かその点に触れていますが、
 その最も基本的な手法は「パス&ゴー」になります。
 ボールは一箇所に留めるとDFのプレスを受けます。
 よって味方へパスして「ボールを動かし」的を絞らせない必要があるのですが、
 コートが狭くDFとの距離が常に近い上、多くをマンツーマンでマークを受けるフットサルでは
 サッカーに比べてDFのインターセプトの危険性がかなり高く、
 ビギナーチームのボール保持者はパスが通る確率に不安を感じると
 不必要なキープを強いられていずれはミスからボールを奪われてしまいます。
 これらを踏まえると根本的な問題解決には「人が動く」ことが必要だとわかります。
 ボールを持たない者がボールをもらう動きをするのは当然として
 ボール保持者もパスが出せるときには味方に積極的にボールを預けて
 自分は敵ゴール方向へ走り抜ける必要があります。
 (同時に前線にいる他の一人がボール保持者をフォローする意味で後方へ下がります)
 このときコート中央、つまり広く展開するプレーヤー同士の間を走り抜けることで
 DFすべてがワンツーパスの可能性を警戒して隙が生じます。
 当然次のボール保持者のマークもコースを塞ぐことに一瞬でも注意が削がれるため
 ボールに対するプレスが遅れ、弱まります。
 ここで生まれるDFとの距離的、時間的「間」はボール保持者にとって
 次のプレーへの「選択支」と「正確性」を増すことに繋がり、
 「一つ一つのプレーが繋がる=連携」の土台を築くことになります。
 これはフットサルの攻撃における最も基本となるもので
 この動きの連鎖、連動によってFP全体のポジションチェンジが起こり、
 それに伴うマークのズレから決定的なチャンスが生まれます。
 これがエイトの基礎であるローテーションの起こりです。

 昔から存在する「エイト」ではありますが、特に最近雑誌などでとり上げられた影響からか
 何も考えずに型だけ真似るチームがいます。
 しかしその意味、その効果を知らずして実践しても効果的であるはずがありません。
 エイトに限らずまずすべての練習は
 「なぜそうなるのか」「なぜそうする必要があるのか」を考え、
 理解してから練習に臨むことが早く確実な成長へと繋がります。

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2005年11月18日

■vol.42 ドリブルはタブーか?

 当サイトでもよくリスクを考えない行為の代表例として突破のドリブルを挙げていますが、
 何もそれ自体が否定される行為ではありません。
 要はビギナーの「使い方」が効果的でないだけです。
 フットサルはピッチでの選手密度の関係上、常にDFとの距離は近くスペースもないため
 1対1の状況では「抜かれないこと」さえ意識できればDFは絶対優位です。
 ところがそれでもビギナーレベルでは、DFのミスからドリブル突破を許す場面は多く、
 それによって「突破のドリブルの有効性」を高めてしまうのが現状のようです。
 冷静に考えてもボールを足でコントロールするハンデを負うOFに対して
 DFがゴールに向かってくるとわかっている相手と向き合って阻止できる確率、
 抜かれなければほぼ満たせるその条件の確率が低いはずがありません。
 つまりドリブルをする側=OF側の方が目的を果たす為に必要なリスクは高いのです。
 「攻撃にリスクはつきものだ」
 という意見を否定するつもりはありません。
 しかしフットサルが無謀にリスクを負った結果としてボールを奪われ、
 即失点の危機にも換わり得るスポーツである以上は、DF絶対優位の状況のままで
 ボールコントロールもままならないビギナーが行う「突破のドリブル」は間違いなく無意味です。

 フットサルはボールを相手ゴールに近づける手段として
 「ボールを持って前に進む」より「人が動いてボールを前で受ける」ことに
 努力すべきスポーツです。

 ピッチでの状況を考えれば、ゲームは必然的にパス主体の展開にはなるはずです。
 しかしボールを保持したプレーヤーの立場として
 「一箇所に留まりDFのプレスを受ける危険」を回避する意味でも
 有効なドリブルを選択支の一つに持つ必要性はあります。
 では有効なドリブルとは何なのでしょう。
 一つはDFとの一定の距離を保った「移動」を目的としたドリブルで、
 既に触れた危険回避やパスチャンスを窺う為のボールキープと言い換えていいものです。
 これはDFからの干渉を避けながら行うので
 必然的に進行方向はスペースのあるプレスの緩い方=敵ゴールに向かわないもの
 がほとんどになります。
 そしてもう一つが「陽動」です。
 これは一見、敵ゴールや有利な位置の縦方向を意識して進むように見せかけて
 実際にはDFを動かし、誘い出すことを目的として味方に活路を与えるものです。
 例えば敵ゴール方向へのドリブルを始めてDFのジョッキー(※サイト参照)によって
 コーナーに追い詰められていく状況を演出し、自らドリブルしてきた道にできたスペースに
 味方を走らせ、ボールを後ろに流してシュートさせるなどの戦術に応用されます。

 最後に補足として触れておきますが、
 「突破のドリブル」も条件さえそろえば有効な攻撃手段とは成り得ます。
 それはDFよりOFの多い「数的有利」が発生した場面です。
 ボール保持者より前方に
 つまり「より決定的な位置・状況」でパスを受けようとするOFがいた場合、
 自分の目の前にいるDFはドリブルとパスの両方を防がなければならない為、
 パスをフェイクに使ってDFの体勢を崩せばリスクを減らして突破は可能です。

 何事も「考え方」と「使い方」次第です。
 ドリブルに限らず「サッカーでそうだから」というような曖昧な思考でプレーをせず
 フットサルにあった有効な技術をその都度模索し身につけていくことが重要です。

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2005年11月12日

■vol.41 なぜビギナーの攻撃は止まるのか?:波状攻撃に繋げる「ダウン」

 勝敗は得点と失点の差で決まり、得点はボールを保持している攻撃でしか生まれません。
 (オウンゴールを除く)
 そしてフットサルの得点と失点は紙一重です。
 攻撃中、不用意にボールを失えば守備が間に合わず簡単に失点もします。
 だからこそ攻撃のあり方はサッカーのそれ以上にゲームの結果を左右するのです。
 この事実への理解度はビギナーか否かを一目で判断するのに充分なほど
 はっきりゲームで表れます。
 例えばまるでラグビーか何かと勘違いしているのではないかと思ってしまうほど
 ボールを持ったら相手ゴールへの突進を始めてしまう人、
 またそうならないよう他のFPがフォローし、
 改善できないようなチームはビギナーの典型と言えるでしょう。

 スペースが少なくドリブル突破や浮き球によるチャンスメイクの難しいフットサルは
 必然的にグランダーパス主体の展開となります。
 よって重要になるのは「ボールを持って前進する努力」よりも
 「より多くのことが確実に行える状態(=フリー)でパスを受けられる努力」をして
 連携によってボールをゴール前まで繋げていくことになります。
 もちろんこの時DFはそれを阻止すべくボールを相手の有利な位置に運ばれないよう
 ドリブルコースやパスコースを塞ぐでしょう。
 このようなDFの「OFがやりたいことをやらせない行為」は
 OFが目的を果たすより早く簡単に出来てしまいます。
 つまり一般的にOFよりDFの方が優位なのです。
 この大前提を理解せず無謀なリスクを負って無理な突破を図る行為を繰り返しては
 攻撃が得点に結び付くはずがありません。
 それはフットサルでは「失点へのきっかけを作っている」としか言えないのです。
 
 フットサルの攻撃の秘訣は
 一度手にした「ボール=攻撃権」を如何に決定的なチャンスに確実に繋げるか、
 その手法の確立にあります。
 それには攻め倦んだとき、タイミングを逃したときに無理をせず、
 新たなチャンスを作るべく「建て直し」が出来るかどうかが重要で
 そのための一旦DFのプレスの弱い後方へボールを下げる行為を一般に「ダウン」と呼びます。
 よくビギナーは攻撃をカウンターベースで考え、
 ボールを奪って攻撃権を手にしたらDFの布陣が整う前に攻め上がり、
 シュートをしなければならないと思ってしまいがちのようですが、
 ビギナーほどボールコントロールに不慣れであるのに
 ボールを持たないDFとの駆けっこに勝ってシュートまで確実に済ませることなど無理な話です。
 また「せっかく敵陣まで運んだボールを自陣方向に下げてどうする!」
 と思ってしまう人が結局無理を冒すのですが、
 いくら敵陣にボールがあっても対処に充分な数のDFが既に前にいる状態でボールを進めても
 さらに人の密度を高めてボールを奪われる危険を増やすだけなのは
 ゴール前での密集状態でチャンスが作りにくいコーナーキックを
 イメージすればわかることです。
 ダウンは一旦相手のプレスの危険から逃れると同時にDFをおびき寄せて
 ゴール前に人とボールを送り込むスペースを作ります。
 さらに後ろのプレーヤーほど視野は開けていて状況を把握しているので
 受けたボールを前線へダイレクトにパスして敵の虚を衝くことも可能です。
 つまり一旦退いたと思わせることで生まれる「緊張が解かれる瞬間=油断」を
 利用して逆にチャンスへ結び付けることが出来るのです。
 ダウンは決して攻撃チャンスへの「諦め」でも「妥協」でもありません。
 その瞬間にFPがパスを受ける動きさえ徹底できれば、
 それは「閉じたチャンスを切り開く起点」となるのです。

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2005年11月09日

■vol.40 ルックアップがもたらす力:「状況把握能力」と「プレスへの牽制」

 ビギナーが周囲の味方と連携を取れない最大の理由は「ルックアップ」
 つまりボールコントロール中に顔を上げて周囲の状況を確認できない為です。
 この原因は足によるボールコントロール技術が未熟なことによって
 「奪われてはならない」と意識し過ぎてボールから目が離せないためですが、
 これによってフォローしに来てくれた味方の行為を無駄にし、
 その結果無謀に前に勝負してボールを奪われてしまうことを繰り返しては
 いつまでたっても攻撃らしい攻撃ができずにチームはいずれ防戦一方となってしまいます。
 根本的な問題解決にはやはり個人のボールコントロール技術を磨くしかありません。
 このことはおそらく多くのビギナーが理解していることですが、
 チーム戦術やセットプレー、ドリブル突破やシュートなど
 見た目の派手な技術を優先していつまでたっても努力をしないのは
 「ルックアップ」を習得する意義までを理解していないためです。
 それによって得られるものの大きさがわかれば
 どれだけ優先すべき課題かも理解できることでしょう。

 ルックアップがもたらす力の一つ目は既に述べた「状況把握能力」です。
 それは周囲との連携によって危険を回避したり攻撃バリエーションを増やすことに繋がります。
 二つ目は「プレスへの牽制」です。
 ビギナーがキープに必死になって顔を上げられないクセは
 対峙するDFに積極的なプレスを許す原因となります。
 つまりボールを守ろうとする行動が逆にボールを危険に晒すことになっているのです。
 DFの行動の優先順位は「ボールを奪うこと」よりも
 「ボールをゴールに近づけないこと」かつ「数的不利を作らないこと」で、
 ボール保持者にプレスするDFの心構えとしては、ボールを取ろうとして
 安易に間を詰めドリブルで抜かれるような行動は避けなければなりません。
 よってDFも通常はドリブル突破を警戒しながらプレスしているはずです。
 ところが用心深いDFであっても下を向いている相手つまり
 ボールコントロールに精一杯 = 周りが見えていない = 行動準備ができていない
 状況を目の当たりにすれば積極的にプレスしてミスを誘えると考えるのは当然でしょう。
 ルックアップは向き合う相手に「パスか?ドリブルか?何かやるな」と警戒心を与えます。
 なぜなら顔を上げて周囲を確認する仕草は
 DFの出方を窺っている状態 = いつでも行動できる状態 = 先に動いた方が負けの状態
 だと思わせる「心理的効果」があるためです。
 一瞬でもプレスに躊躇を与え、間を詰める行為を制止できれば
 それはボール保持者にとってそのまま時間的、距離的な「ゆとり」へ変わります。
 これは次の行動で「やれること=選択支」を広げて攻撃のバリエーションを増やし
 同時に正確性も高めてくれます。
 ビギナーのミスの多くはDFのプレスに焦ることで発生しますが、
 その問題を解決するための根本的な改善策と言えるでしょう。

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2005年11月06日

■vol.39 表裏一体の技術:逆の立場から学んで成長する

 フットサルに限らずサッカー、野球、バレーボール、バスケットボール...
 点を奪い合いその多い少ないで勝敗を決めるスポーツには「攻撃」と「守備」、
 オフェンス(OF)とディフェンス(DF)があります。
 両者は「点」を生む道具である「ボール」を保持するか否か
 その局面によって立場を変える対を成す『鏡』としてゲームの中に存在しています。
 よって参加するプレーヤー誰しもがOFでありDFなのです。
 もちろんこれは周知の事実です。
 しかし一体どれだけの人がプレーヤーとして成長するために
 この事実と向き合っているのでしょうか。

 テレビの影響だとは思いますが、
 多くの人は華々しい得点シーンに憧れ、個人ではシュート、フェイント、ドリブル突破、
 チームとしてもコーナーキックに用いるセットプレイなど
 攻撃に偏った練習には余念がありません。
 しかしフットサルプレーヤーはすべてがOFでありDFです。
 この事実はいずれ守備の重要性をビギナーにも気づかせてくれますが、
 それでも「攻撃は守備から、守備は攻撃から学ぶ」ということまでは
 気づかないか意識できないのが現実のようです。
 このことは本家であるフットサルフリークスのフットサルナビにある
 「フットサルTIPS」(http://www.futsalfreaks.net/21_tips/tips.htm
 で多くを述べていますが、
 例えばゲームで1対1をOFの立場で向き合った場合、
 「DFをドリブルでかわしたい」「DFを揺さぶってパスコースを確保したい」
 「DFのプレスを凌いでボールキープしたい」...
 という選択支であり願望に対してどのように取り組むのでしょうか?
 また失敗に終わった際、次の同様のケースで成功させるためには何を考えるでしょうか?

 そこで何かを考えられる人はそれだけまだ成長も早いを思われますが、
 最も効率的に上達、成長したいなら「逆の立場に学ぶ」ことです。
 ドリブルで抜けないならDFの立場でなぜドリブルを防げたのか、なぜ抜かれたのかを考え、
 逆にDFの立場でよくマークを外されて困っているなら、
 その理由をOFの立場で考えれば良いのです。
 いくつかのモデルケースは上記URLのページ「フットサルTIPS」で書いています。
 そのページにてきっかけだけでも掴んで頂ければ幸いです。
 (...といってもブックマークはトップページ以外ではご遠慮願います)

 フットサルは「攻防」表裏一体で、場面によっては多かれ少なかれ
 その両方の能力をすべてのプレーヤーに求められます。
 二つの立場を相互に理解していくことは必ずフットサラとしての成長を早めてくれるでしょう。

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2005年11月03日

■vol.38 ルールの把握:バックパス

 vol.25でも少し触れましたがきちんと説明しておきます。
 フットサルで俗に言う「バックパス」には意味的に以下の2つに分けられます。

 ・味方からの足によるパスをゴレイロが手で処理できない
 ・ゴレイロからパスされたボールは必要条件を満たすまで再びゴレイロがプレーできない
   条件:ボールが「ハーフウェーラインを超える」か「敵選手に触れる」

 前者はサッカーにも共通するルールですので比較的認知度は高いのですが、問題は後者です。
 読むだけなら理解したつもりになれますが、
 実際プレーしている場面を見るとかなり多くのビギナーがGKからボールを受けて
 敵のプレスでジリ貧になるとこのミスをやってしまっています。
 つまりきちんと理解してもいなければ意識もしていないのです。
 このルールはハイレベルのゲームの中ではそれが起きても審判が見落としてしまうほど
 状況が複雑になる場面はあります。
 しかしビギナーの多くが参加する各施設のワンデーマッチくらいだと
 起用されるアルバイト審判レベルではこの「フットサル特有のバックパス」を知らない者も
 いるほどで、笛が吹かれず軽く流される場面もしばしば見かけますし
 施設によってはビギナーレベルでこれを違反としない特別ルールを設けることもあるようで
 ルールが浸透しない原因となっています。
 エンジョイレベルあっても正しくルールは覚えるべきですが、
 多少でも勝ち負けを意識し始めたチームなら尚更です。
 それはバックパスを守備時に有効利用して危険を回避するのはもちろん
 攻撃時はそれを逆手にとって相手を追い詰める戦術にも応用できるためです。

 ちなみに当サイトの「フットサルルール確認テスト」のネタバレともなりますが、
 バックパス説明の
 前者はヘディングによるボールをGKが足で処理してもOKですが、
 後者はヘディングであってもそれが条件を満たしたものでなければ違反となります。
 かなり稀なケースなので実際に起こることはまずありませんが、
 両者を区別する意味で補足しておきます。

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2005年10月31日

■vol.37 ゴレイロを利用した危険回避

 ビギナーは個々のボールコントロール技術に劣り、
 チームとしてフォローし合う術を持たないため、
 最後尾の者にボールが渡った際に敵のプレスに怯えて
 ボールをキープしながらもズルズルと自陣深くまで下がってしまいがちになります。
 言うまでもなくこれは危険な状態です。
 それは自陣深くに追い込まれるほど逃げ場を失い、ボールを奪われる確率が高くなるばかりか
 もしボールを奪われたなら即失点の危険に晒されることになるためです。
 自らの未熟さを理解しているべきビギナーほど
 下げられたボールが他のFPへパスできないなら無理なキープなどせず
 早い段階でゴレイロ(GK)へボールを渡して危険を回避すべきなのですが、
 実際にはビギナーほど無理をしてしまいます。

 GKは「5人目のFP」です。
 いくら相手にマンツーマンを徹底されFP全員に1対1が成立していたとしても
 それでも最後尾にはフリーの5人目がいます。
 危険を回避するためにこれを使わない手はありません。
 ただし以下の点に注意しましょう。

 ・バックパスはGKが手で取ることはできない(サッカー同様)
 ・GKは自陣で4秒以上ボールをコントロールできない
 ・「フットサル特有のバックパス」のルール上、
  GKはパス後、条件を満たすまで再びボールをコントロールすることができない
  (※詳細は次回「バックパス」にて説明)

 難しく感じるかもしれませんがフットサルをやる以上は
 ルールを知らなければ困るのは自分達です。
 特に今回の例のように知っていれば楽に回避できる危険を
 知らないでいて失点に繋げてしまうのでいいのかどうか、
 自分一人に知識がないことで味方全員を巻き添えにして良いのかどうか・・・
 考えるまでもないことです。

 攻撃の基本は如何にチームとして得たボールを決定機に繋げるまでキープできるかで
 逆に攻撃中で最も怖いのは無理をして不意にボールを奪われて起こるカウンターです。
 よっていくら攻撃中でボールが敵陣やハーフウェーライン近くにあっても、
 一度攻め倦んだ上に味方のフォローが遅れて危険を感じた場合は
 前線でのチャンスに固執せず、チームとしてのボールキープを優先して
 積極的にGKを使うべきです。
 そしてこれをさらなる危険に繋げないためには以下のポイントを
 しっかり抑えた上で実行しましょう。

 ・GKがプレーに困らないだけの「時間」と「スペース」を確保する為、早めに決断してパスする
 ・ゴレイロはバックパス後、危険を感じたり味方へ安全にパスできないならば
  無理なキープをせずボールをクリアする。
 ・パスを受けたGKのプレーには制約がある為、次にパスをもらう動きを全員が徹底する
 ・ゴレイロからのパスを受けた後は「フットサル特有のバックパス」によって生じる
  制約解除のため早めに敵陣へボールを運ぶ

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2005年10月28日

■vol.36 ゴレイロで養う能力 その2.「シュートへの耐性」「士気の維持」

 ゴレイロ(GK)をやり慣れていないと向かってくる敵のシュートは怖いものです。
 それは当然です。
 しかしフィールドプレーヤー(FP)の立場でもシュートブロックで体を張る場面は
 あるのですから、ある程度の「慣れ」は必要になります。
 シュートに対して体が逃げてしまうのは、
 経験上ボールに当たった際の「痛み」を知っている為です。
 しかし人間は不意を突かれて当たるシュートほど痛く、来るとわかっていれば
 それなりに対処もできて感じる痛みは少ないので
 「逃げる」より「構えた」方が良いことがわかります。
 またこれはシュートの際、恐れて相手との「距離」が離れているほど
 「痛い」「怖い」と感じる上体に向かってシュートが飛んでくる可能性が高いことを考えれば
 怖がることが自分の立場を不利にするのだと理解できるでしょう。
 またゲーム中、シュートに臆病だと相手に見抜かれると、
 それをフェイントに利用されて簡単にドリブル突破を許すことにも繋がり
 相手を調子づかせて被弾するシュート数も増やします。
 万が一シュートに当たった場合の痛さを最小限に抑え、失点の危険を減らす為には
 シュートに対して毅然とした態度で立ち向かい弱みを見せない努力がFPには必要なのです。
 GKは必然的に「シュートと向き合う勇気」と「シュートのタイミング」を学べます。
 この経験はDFの立場で有利に働くことでしょう。

 またGKを経験する上で避けられないのが「失点」です。
 今までFPばかりをやってきた人、つまり自分が「得点」というチームに対する
 「プラスの行為」にばかり目を向けてきた人にとって
 失点がGKに及ぼす「負のダメージ」を経験することは
 チームの大黒柱であるGKの気持ちを理解する上でとても重要です。
 フットサルの基礎を理解していれば誰でも理解していなければならない大前提ですが
 軽率、緩慢なプレー以外で「失点=GKの責任」であるはずがありません。
 失点は「チームのミス」です。
 しかしそれに反してこのとき最も責任を感じているのはGKでしょう。
 それは経験すればわかります。
 そしてこのとき初めてチームメイトの「無言」がGKに対する「非難」であったことに
 気づかされるかもしれません。
 例えチームメイトにそのつもりはなくともGKにはそう映るのです。
 もしこのままチームメイトが何も声をかけられなければ
 GKはダメージを負ったまま、チームとしても大きなマイナス面を抱えたまま
 ゲームを続けなければなりません。
 それを防ぐにはミスをした者、立場上責任を感じる者の気持ちを汲み取って
 ケアする能力が全員に必要です。
 それができれば「士気」は維持でき以降のプレーに影響を与えることなく
 チームは何度でも立て直すことができます。
 「失点=負け」ではないのです。
 例えばもし「0−1」で負けたなら、失点した理由を考えるよりも
 失点後に挽回できなかった理由が「チーム力を落とした」ためでなかったか
 チーム力を維持、向上させる努力を個々が怠ったせいではなかったかをまず考えましょう。
 もしそうであったならチームが未だ技術を語るレベルにないことを恥じるべきです。

 このように経験が浅いビギナーほどGKの立場に学ぶものは多くあります。
 チーム活動で機会に恵まれない場合は
 必然的にGKを持ち回りとする「個人フットサル」などが良い経験の場となるでしょう。

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Posted by futsalfreaks at 00:20Comments(0)TrackBack(0)守備編

2005年10月25日

■vol.35 ゴレイロで養う能力 その1.「危険予測」と「指示能力」

 ビギナーほど周囲の「状況把握能力」が劣り連携が取れないことは既に説明済みですが、
 それは同時に守備時のマークにも影響を与えます。
 ビギナーチームが勝てない大きな原因は
 守備時に数的不利を簡単に作ってしまう点にありますが、
 その根底にはもちろん個々のマークの甘さがあります。
 これはボールの動きばかりを見てマークを見失うか
 マークの動きに対して適切なDFポジションをとれないことが原因です。
 ビギナーほど「いつのまにか見失っていた」として完結し原因を追究しないため
 結局同じことを繰り返すのですが、確かに経験の浅いうちはプレーをしながら
 あれこれ頭の中を整理し修正するのは難しいと思われます。
 その意味でゲームに参加しつつもプレーに絡む時間よりも見て考える時間の多い
 GKが役立つわけです。
 
 ビギナーがいつマークを見失ったか、そのタイミングがわからない理由は
 他人の局面に首を突っ込んで自分の役割を全うできないためです。
 これはチームメイトを心配してのことかもしれませんが、
 その「余計な心配」で作られる数的不利が如何にチームにとって不利益を与えるか、
 それによって危険な立場に追い込まれるGKの立場を経験すれば最も理解が早いでしょう。
 これは例えば普段自分の運転が周囲に与える危険に気づけない者が
 他人の同様の行為によって事故に巻き込まれ「被害者」となったとき
 初めて自分の行為の危険性に気づけるのと同じで
 「危険」を知るには危険を体験するのが一番なのです。
 (※中途半端に技術を持った自己中心的なプレーヤーもまた
  自分の行為を振り返れない傾向があります)
 GK経験は攻守にわたり必要となる「危険予測」という能力を与えてくれます。
 そしてさらに続ければ、自分に降りかかる危険を回避するには
 それが見えている、また予測できる立場の自分が
 ”味方に伝える”ことが重要なのだということも理解でき、自然と「指示能力」を高めてもくれます。
 普段ピッチで声を出せない人は経験の少なさから
 ”自分の判断に自信を持てない”のが大きな理由ですが、
 そんなビギナーでもすべてが冷静に見渡せて、
 立場上「そこに降りかかる危険はチームにとって絶対的に良くないこと」
 というGKならば発言に自信も持てるはずなのです。

 GKはFPの「欠けた視野」を補う「チームの目」です。
 立場を考えれば声を出さないGKほど無意味な存在はありません。
 その経験からゲームに役立つ積極的なコミュニケーション能力を身につけましょう。

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2005年10月23日

■vol.34 ゴレイロの経験:客観視で得るもの

 ゴレイロ(GK)を参加者で持ち回りとする「個人フットサル」に参加することのない
 多くの人たちにとって、GKは全く経験することなく終わるポジションかもしれません。
 週末のチーム活動が主体であればGK専門プレーヤーがいるでしょうからそれも当然です。
 しかしGKというポジションはやってみると普段見えなかったものが見える
 ポジションでもあるので「フィールドプレーヤー(FP)だからやる必要はない」と決めつけず
 機会さえあれば積極的にやってみることをお勧めします。
 これはビギナーはもちろん、経験豊富なプレーヤーにとっても
 チームとしてもビギナーを脱することができない原因を探る良いきっかけとなります。

 GKは最後尾に位置して常に前を向いています。
 そしてゲーム中はボールをコントロールすることが少ないため
 どのプレーヤーよりも「ゆとりをもって広い視野でゲーム展開を把握できる」立場にいます。
 ビギナーのミスはプレー中、周りが見えないことに起因するものが多いため
 ピッチにいながらゲームを客観視できるGKの立場で得る疑問の答えは多いはずです。
 またある程度経験を積んだプレーヤーにとっては
 ビギナーとの技術格差や認識の違いから生まれる連携のミスを
 弱者の立場を理解し「自分がどうフォローすればミスがなくなるか」を考える機会にできます。
 つまり両者どちらの立場であってもGKの経験はその取り組み次第で有意義なものとなるのです。
 
 チームである以上「連携」は必須で、その質がゲームの結果を大きく左右すること、
 そしてその連携はあらゆる立場を超えた「歩み寄り=調和」によって向上することは
 これまでの記事で既に説明してきました。
 その必要性に気づき、その方法を見出す「きっかけ」として
 ゲームを客観的に見ることはピッチを離れてもできることですが、
 GKは同じピッチに立ち、同じ「流れ」を共有することで
 目の前で起こる各局面に自分を想定しやすくより多くのことを得られる立場であると考えます。

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2005年10月19日

■vol.33 アスリートとしての知識 「応急処置方法:RICE(ライス)」

 フットサルはサッカーと異なり接触プレーをルールで制限されています。
 このため比較的安全で幅広い層の人たちが楽しめるスポーツとして確立しました。
 しかしそれでもプレーヤーにケガはつきものです。
 もしもの場合に備えて正しい知識を身につけておきましょう。

 RICEとは打撲、捻挫、脱きゅう、骨折、肉離れ、靱帯の損傷などのケガに有効な
 応急処置方法です。受傷後すぐの適切な対応は症状の悪化を防ぎ回復を早めます。
 「R」「I」「C」「E」それぞれは必要な処置の英語名の頭文字となっていますので
 以下を参考にして下さい。(処置に順番はなく同時に行うことが理想とされています)

 ●Rest(安静)

  受傷後はすぐに運動を止めましょう。
  運動の継続は損傷した部位が軽度であったとしても症状を悪化させ
  回復を遅らせてしまいます。


 ●Ice(冷却)

  患部を冷やすことで血管を収縮させ「出血」「炎症」「腫れ」「痛み」を和らげます。
  受傷後15分以内に行うことが効果的で、凍傷にならないように気をつけながら
  15〜20分程度で患部の感覚が無くなるくらいを目安としてアイシングを中断し、
  また痛みが出てきたら同様のことを繰り返します。
  (アイシングによる感覚の変化:痛い→暖かい→ぴりぴりしびれる→感覚がなくなる)
  程度にも寄るものの腫れのピークは5〜6時間後に来るとされ
  炎症も1〜3日は続くと言われています。
  アイシングに氷等を使う場合、氷嚢やタオルに包んで直接当てることは避けましょう。


 ●Compression(圧迫)

  「出血」「腫れ」を抑える目的で行います。
  包帯などを用いる場合、患部の下から心臓方向に向かって螺旋状に、
  下部は普通、患部はやや強く、その後上部に向かって徐々に緩く巻きます。
  くれぐれも神経や動脈を圧迫しないよう注意が必要です。


 ●Elevation(拳上)

  患部を心臓より高く挙げることが理想とされ
  血流量をコントロールして患部に対する血液やリンパ液の流入を抑制し
  「出血(内出血)」「腫れ」を和らげます。

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Posted by futsalfreaks at 00:03Comments(0)TrackBack(1)知識編

2005年10月17日

■vol.32 調和力 :「強さ」と「楽しさ」を得る力

 ”全体がほどよくつりあって、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること”(Yahoo!調べ)

 vol.31で触れた「調和力」を補足します。
 当サイト「フットサルフリークス」の脱・初級者向けコラム「フットサル≠ミニサッカー」
 の中でも個人に必要とされる力として紹介していますが、
 (http://www.futsalfreaks.net/30_column/03/column3_p05.htm)
 フットサルは「エンジョイ」の”楽しさ”であれ「競技志向」の”勝ち負け”であれ、
 自分達が望む結果を得たいならば
 選手同士が互いの存在を尊重した協調性あるプレーは必須となります。
 なぜならフットサルでは攻守共に
 そこに直面したチームメイト間でどのような技術、経験の差があろうとも
 互いのプレーが結び付かなくては局面を打開できずゲームが成り立たないためです。
 セレクションで選手を集めるチームや選り抜きの代表チームでなければ
 総じてどのチームにも選手格差は生まれます。
 そのためゲームでどれだけお互い調和できたか、シンクロできたかが
 プレーのクオリティを決定づけることにもなります。

 互いのプレーの結びつき=連携は
 個々が持つ技術力が高いからといって必ずしも”ベスト”な結果に繋がるとは限りません。
 なぜなら連携とは互いの判断、クセ、技術力、様々な要素を最大限配慮した行動でなければ
 それ自体が成り立たないためです。
 よって技術に溺れ、無駄にテクニックをひけらかすだけの選手、
 常に自分本位で無配慮なプレーしかできない選手との連携は成立しにくいわけです。
 さらにこれら選手ほど無意味な自信を持っているため
 その都度自分のプレーを省みず、連携の失敗の原因を相手の技術的未熟さに求めて
 責任逃れをし修正しないことがほとんどです。
 vol.31で既に述べているように「失敗の責任の共有」と「歩み寄り」がなければ
 如何なるプレーも調和できず、向上もしません。

 個人の力でゲームが成立しないフットサルにおいて
 一流のプレーヤーとは ”チーム力を高められる選手” を指します。
 それは献身的であるが故、全く目立つことなく終わるかもしれません。
 しかし他者より秀でた余る力を誇示する目的で使わず、
 チームメイトの未熟さを補い負担を減らす為に用いる者、
 つまり ”自分が相手に合わせる=同調させる” ことで
 チームのミスを減らし、自信を与えてチームメイトの力を最大限引き出すことのできる者こそ
 真の調和力を持つ「一流プレーヤー」だと言えます。

 調和力とは如何なる状況にある如何なるチームにも素早く溶け込み
 歯車となることでチームに貢献できる力であるがゆえ
 ・チームメイトのクセや力量を見抜く「洞察力」
 ・如何なる状況でも自分が合わせられる「柔軟性」「応用力」
 を必要とします。
 難しいことのように聞こえますが、
 一度意識できればあとは日々の積み重ねで確実に向上します。
 また調和力はある程度身につけばどの場所、どのチーム、どの場面でもコンスタントに
 能力を発揮することが可能になり、
 チームメイトに女性や初心者が加わったり、
 個人フットサルのようなその都度メンバーの変わるゲームであっても
 チームとしての一体感や達成感を共有しつつ最大限の成果を追求できるようになります。
 これは技術の向上以上にフットサルライフを幅広くいつまでも楽しんでいくために
 最も必要となる力と言えるでしょう。

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2005年10月14日

■vol.31 個人フットサル(個人参加) :「調和力」を身につける

 場所により名称にバラつきはありますが、主に平日夜間フットサルコート各施設で行われている
 個人参加形式のゲームのことです。(※ここでは「個人フットサル」と呼びます)
 平日とあって時間は仕事帰りを狙った夜8時から10時をメインとした2時間がほとんどですが、
 参加料金は都市部と郊外で開きがあり、私の知るところで¥1,000〜¥2,000となっています。
 現在フットサルを楽しむ人のほとんどは何らかの形のチームに属し、仕事の休日≒週末に
 練習や大会に参加するなどのチーム活動を行うことが多いようですが、
 週末が休日でなくチームに属すこと自体が困難な人も少なくはなく
 平日に早く帰宅できる人と合わせて「個人フットサル」は重宝される存在となっています。

 15人〜20人を定員とするこの集まりには様々な人が参加します。
 いくらレベル分けされてある程度同じ顔ぶれが集まるような場所であっても
 そこには30人から多ければ100人以上もの人が通うことでしょう。
 その都度集まる10〜20人それぞれに技術や経験の差が生じるの必然です。
 レベル、スタイル、思考の異なる人たちと5人のチームを組みゲームを行うのは
 他のスポーツと比べても非常に困難なことだと言えます。
 なぜならチーム全体としての組織力が問われるフットサルにおいて
 その要となりゲームを構成するのは瞬間的な状況判断と行動の連続である「連携」で
 これは本来「互いを良く知る」ことで初めて形と成りえるものだからです。
 味方でありながらチームメイトの何も理解しない状態のままでは
 ボールを前に進めることすらままならないでしょう。
 チーム分けをしてゲームを始めた段階では間違いなく5人はバラバラです。
 問題はこれ如何にして早く「一つのチーム」とするかです。
 ではそれには何が必要でしょう? 自分が何をすべきでしょう?
 まずそれを参加する全員が考えることから始めましょう。
 ここでは以下で私見を述べてしまいますが、本来それは個々が自発的に意識して
 はじめて意味のあるものだということは理解して下さい。

 チームとは共通意識を持った集団のことです。
 個人フットサルの場合、”共通意識”とは「フットサルを楽しみたい」で充分でしょう。
 問題はそれを”接点”として互いをどれだけ理解できるか、
 次に行動として表現できるかになります。
 しかし私が触れてきた数々の個人フットサルの場で見てきたものの中には
 ”自己中心的な言動のプレーヤー”によって
 チームプレーを踏みにじられていたものも少なくはありません。
 「自己中心的」とは他のプレーヤーとの接点が希薄で共通項を見出せない人の行動を差します。
 これはチームプレーには天敵です。
 既に述べたようにチームプレーには”互いの理解”による「結びつき」の強化が不可欠です。
 言うまでもなく相手を知るには”歩み寄り”が必要になります。
 ”歩み寄る”とはよく”妥協点を見出す”意味で捉えられることが多いですが、
 自分を表現し、意思を伝達する重要性も忘れてはいけません。
 これには「声を出し」「会話する」ことが一番です。
 ”プライベートエリア”意識の強い日本人は特に、初めて会う人でなくても
 他人との間に「壁」を持つことが多いのは周知の事実です。
 何よりもまずその壁を取り払う為にも
 ゲーム前や休憩中の何気ない会話、ゲーム中のパスを求める声、得点を喜ぶ声、称える声、
 ミスを慰める声はとても重要になります。
 特に個人フットサルに限らずチーム力の乏しいチームにとって重要なのは
 チームメイトが”ミスをした時”やチームの”失点時”です。
 詳しくは「vol.12 声だし」の回で述べていますが、
 ミスしてしまった時ほど人は傷つきやすく、落ち込みやすいものなので
 そういうときほど必ず声による救いの手を差し延べてあげましょう。無言は非難と同じです。
 よく味方のミスに対しあからさまに不快な態度を示す人がいますが、
 フットサルで上手くなりたいなら人を非難する前に、嘆く前に
 自分に出来た何かを考え修正しましょう。
 それを知らず個人で小手先のテクニックの上手さだけを振りかざすプレーヤーなど
 所詮チーム力を以って成し得る超高度なプレーを知らない ”井の中の蛙” に過ぎません。
 誰でもミスはします。
 そして突き詰めていけば個人でゲームが成立しえないフットサルはある局面で起こるミスは
 フォローできなかった全員のミスということがわかります。
 失敗を共有できれば互いの信頼関係を高めることはもちろん、
 ミスを恐れなければそれだけ積極的にもなれ、プレーの幅が広がります。
 チーム力を高めるのに技術的な高さなど必要ないのです。

 個人フットサルの醍醐味は最も困難なチーム状況を
 如何に早くどこまで高められるかにあります。
 この試みは技術以上「チーム力」を築く手法を学ぶのに最適です。
 持論や固定観念に捕らわれず、いろいろな人のプレースタイルや判断を許容し
 そこにどうやって自分が貢献し、チームメイトを繋ぐ「鎖」になれるかを
 模索する行為は「調和力」を磨くフットサル最良の練習方法と言えます。
 (※特にチームのキャプテンや指導者を目指す人には必須となる経験だと考えます)
 一人でも多くの人がこの力の重要性に気づき、自分のチームに持ち帰ることで
 フットサル競技者全体が良い方向に進んでくれることを願います。

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Posted by futsalfreaks at 12:00Comments(13)TrackBack(0)チームプレー編