2005年08月23日

■vol.14 パワープレーの本質

 「パワープレー」とは特にゲーム終盤、負けているチームが逆転を狙って
 ゴレイロ(GK)の位置に”フィールドプレーヤー(FP)”を投入する戦術です。
 5対4の数的優位により高い位置(敵陣サイド)でボールを支配することは
 高い確率で得点を狙える一方で、ゴレイロが専門プレーヤーでない上、
 代わりのFPが攻撃参加するという、ゴールを守る選手がいないことが前提となる
 とてもリスクの高い戦術でもあります。
 実質「ボールを奪われたなら高確率で失点する」この戦術は通常、
 マイボールとなった瞬間にFPが入り、シュートが外れるなどして相手ボールとなったら
 (※アウトアブプレー時)すかさず正規のゴレイロが入るという
 高度な交代術を使って攻撃力と守備力のバランスを切り換え失点の危機を回避します。
 それでもリスクを大きさを考えればどんなチームにとっても
 一種の ”賭け” であることに違いはありません。
 しかしこれが最も恐ろしい結果を招くのはその本質を知らず、
 パワープレーを単なる「全員攻撃」程度の認識で実行したときだと言えるでしょう。

 パワープレーは問われるチーム全体の技術力が高い上
 ランニングタイムで試合時間も短い「エンジョイ志向」のゲームでは
 馴染みのない戦術だとは思いますが、
 厳密なパワープレーでなくとも負けたまま終了時間が迫って
 ゴレイロも中央付近まで上がる「パワープレーちっく」なものは
 誰もが経験あるかもしれません。
 いずれにせよパワープレー時、ゴレイロ役FPに問われる能力は「正確なパスの中継」と
 「センタースポット付近からでもゴールを狙えるシュート力」です。
 隙あらば打つ!これを実践することで

 ”無理に攻めずに得点のアドバンテージを守り通したい”、
 ”数的不利な状況を退いて守るしかない”

 このような相手に対して前に出ざるを得ない(=シュートブロック等の必要な)状況を作り、
 その一瞬の隙をゴール前での決定的な得点チャンスに繋げるのが本来の狙いですが、
 稀にゴレイロ役がシュートを「決めたい!」と必要以上に意識して前に出すぎる
 危険な場面を見かけます。
 パワープレーの目的は「少ない時間で必要な点を確実に得点すること」です。
 しかし「時間」を意識し過ぎて焦り、ただロングシュートを連発するのは、
 目的を果たせない典型的な例です。
 最大の目的は「得点」です。
 そして”確実さ”の意味で最良の手段は
 数的有利からパスを繋げ決定機を作った上で放つゴール前のシュートであって
 ”数打てば当たる”的なロングシュートではないのですから
 ゴレイロ役が前に出すぎて危険を冒した上、前線のスペースを潰してしまっては無意味です。
 また安易なロングシュートは敵ゴレイロにキャッチされたり、敵FPに拾われたなら
 ロングボールで即失点となるかもしれません。
 このことも考慮すればゴレイロから直接放つシュートはあくまで敵をつり出すきっかけ、
 ゴール前にパスを繋げるための「伏線」であるべきことは明らかです。
 ただ相手DFに本気で阻止させるため=隙やスペースを生じさせるため、
 ゴレイロの ”本気のシュート” は必要だということです。
 パワープレーを「目的」への最良の「手段」とするためには
 まずその本質を理解しましょう。

■別コラムはこちらにて >> フットサル情報サイト 『フットサルフリークス


この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/futsalfreaks/50029113