2007年03月20日
今の原油は落ちてるケド・・・
Hello♪
久しぶりの更新です。
最近はめっきり更新がニブくなり始めて申し訳ないです。もうちょっと効率よく更新したいなぁと思ってはいるのですが…。商品だけでなく、幅広い金融分野を今は勉強しているので、いろいろ目移りが…(笑)
でも、やっぱり商品の値動きを見ていると面白いんですよね。この面白さを何らかの形でお伝えできればなぁって常日頃思うのですが…。
なかなかこの国では難しいのかなぁ。
でも、日本の年金基金などのファンド事情を見ると、この国も結構なリスクテイカーだとは思うんですがね。
Near-term oil prices slip on forecast for rising stocks but summer prices show strength(Boston Heraldより)
月曜日、NYMEXでは57ドルを下回った原油市場ですが、限月が先物になるにつれて価格は上昇。夏のドライブシーズンに向けての上昇も始まっているようです。
シティ・グローバルマーケットのエネルギーアナリストは、先週からの原油関連株の動きにも関係しており、先週のダウ下落からも原油4月限が下落する要因になったと。水曜にはEIAから石油在庫統計の発表もあることから、当面は落ち着いた格好になるだろうと。
ただ、アメリカ国内の製油所は、現在の製油所稼動量は、日量150万バレルから6月には1610万バレルに跳ね上がると予測しており、夏のドライブシーズンへの上昇要因が強いと見ている。今は弱い原油価格だが、今後数ヶ月には再び高い価格水準になるだろうと。
ここ最近の原油価格は、ウォールストリートからの影響も強く、オイルトレーダー達にとってはダウ価格の下落が痛手にと、アーロン・トレーディングコーポレーションのアナリスト。
ウォーストリート自体は、住宅マーケットの衰退化とサブプライムの問題を抱えており、このサブプライムはどこへ行くのだろうかと言った問題にもよると、ユーラシアグループのアナリストは言及。
「アメリカのマクロ経済は世界の石油需要成長には欠かせないキー要因である」
と。
いくら株式と相反する動きが特徴とは言え、同じ経済マーケットの上で動いている指標である限り、商品も影響は受けるんだよなぁ〜と、先月末あたりからつくづく感じる日々なんですが・・・。
笑えたのは、昨日の日経金融新聞の2面。
グリーンスパン前FBR議長がしゃべりすぎだ、と言う内容の記事。
確かにそうかもしれないなぁ〜と思いつつも、FRBを去って寂しいのかな?なんて思ったりもしましたが・・・。
さて、どーなんでしょう。リタイヤする気はまだなさそうですね。
2007年03月06日
とうもろこし作付け開始
U.S. Corn Crop Planting Underway In Southern States(Commodity News for Tomorrowより)
すでに米国南部の地域、テキサスなどではトウモロコシの作付けが早くも始まっているようです。また、中西部のミズーリー州南部でも10日頃までには始まり、4月上旬までは取引の目安になる作付面積が出るだろうとのこと。
従来は綿花の産地である南部がこぞってトウモロコシに流れている動きは前からここでも行ってきましたが、ミシシッピ州では2006年度は34万エーカーの作付けが今年は二倍の70万エーカーになるとの予想。
普段、トウモロコシは家計の財布の足しにはならないと言われているジョージア州でも今年はいいお小遣いになるとも言われているとか。
これもお馴染みの理由ですが、爆発的なエタノール需要でトウモロコシへの需要が増えるのと同時に今年の作付面積も広がるということですが、先週、USDAのチーフエコノミストはアメリカ国内の農家は8700エーカーのトウモロコシを作付けするだろうと予測。この8700万エーカーは2006年度から比べると850万エーカー広いことになります。
昨日もストップ安で終わった東京トウモロコシ。金も久しぶりの2400円台で、一時的には下げ基調ですが。トウモロコシはもう一回くらい、作付面積予想発表の今月末までは一時的にしろ、上昇を見せると思うのですが。
いかがでしょうか。
Oil down 2% as stock markets slide(The Sydney Morning Heraldより)
原油の下げも、先週から起こっている一連の株安を受ける”based on the fundamentals of risk with regard to the economy(経済を基調にしたファンダメンタルのリスクがもと)”となっている部分が強い感じになっています。
円キャリートレードの話題がここにも載っていますが、円キャリくらいしか日本の出る幕はない・・・と言った感じな気が。
ここで言われているように当分、すべての相場は株式市場次第と言う部分が強いでしょうね。
15日にはOPEC総会がありますが、今のところ特に目立った動きをするとも見られていないので、あっ!と驚く展開は期待できないでしょう。
カタールの石油相は、「もしこのままの価格が維持されれば、OPECは減産・増産ともになにも動かないだろうと。原油60ドルは妥当な値段だろう」とコメントしています。
当分はこのままでしょうね。
NYにブリザードが降り注げばまた別でしょうが(笑)
2007年03月01日
トウモロコシの値下がりは一時的なもの
Good Morning♪
あっと言う間に2月も終わってしまい、今日から3月、2006年度の最終月ですね。
関係ない話なんですが、個人的には今日の日経新聞1面の確定拠出年金の記事を見て「んー」と疑問を持ってしまいました。
おそらく、日本国民が「国に守ってもらう/守ってもらって当然」と言う概念を減らすことは難題だろうなぁって。「国に守ってもらって当然」の社会だからこそ、投資は発展しないし、世界にも追いつけないのでは。
曲がった見方かもしれないけれど、そういう意味では今日の朝日新聞の3面の記事もちょっと違うかな?と思うのですが・・・。どうでしょ?
Asian Grain Outlook: Premiums Seen Up On Strong US Fundamentals(CBOT Commodity News For Tomorrowより)
ここ連日続いたコーンの下落は一時的なものと見ているアナリストがほとんどのようだ。その理由は、依然として強いファンダメンタル要因(需要と供給)が続くからだ。
Doug Houghton、アメリカのブロック・アソシエイトに所属するアナリストは、先週10年来の最高値をつけたあと、おそらく今月30日、USDAの作付面積予想がでるまではピークが続くだろうと予測。
作付面積予想はおそらく、急速に上昇する需要に追いつくことのできない数字が発表されるだろうとみているよう。その上で、一番ブリッシュ(強気な)ニュースになるだろうと。
トウモロコシ需要は続くのかな?
VeraSun Energy chief warns corn ‘overpriced’(MSN Moneyより)
アメリカのエタノール生産第二位のVeraSunのチーフは水曜日、トウモロコシはあまりにも価格が高騰しすぎていると。
ホワイトハウスのバックアップによるガソリンへの添加(エタノール混合ガソリン)が拡大したとしても国内のトウモロコシ供給は十分であると。
このような発言をする背景には、トウモロコシ価格高騰によってエタノール供給側の利率が下げられるからだ。VeraSunは去年、エタノール需要UPで潤っているのだが、トウモロコシ価格高騰でこの潤いが次第に枯れていくのでは???と懸念していると見られる。
「トウモロコシ価格はピークであって、今後、下落がみられるだろう」
と予想していますが・・・。
そう簡単に問屋がおろすか???
今年収穫分のトウモロコシの20%はエタノールに使われるとしており、農家は1100万エーカーのトウモロコシを追加作付しようと計画。うち700万エーカー分はエタノールなどのエネルギに消費されると予想している。
去年54億ガロンのエタノールを生産したアメリカは、今後3年間の間に60億ガロン追加生産が可能になると言われています。
28日にはエネルギー省が3億8500万ドルを投資して6つのセルロース燃料計画を打ち出し、1億3000万ガロンのセルロースエタノールを生産するとしていますが・・・。
エタノール需要UPで喜ぶトウモロコシ農家と、高騰しすぎて潤いが低下するのを恐れるプラント企業。なんか、どっちもどっちじゃない?プラント企業も次第に石油企業のようになっていくのは見え見え。農家ロビー活動ならぬトウモロコシロビー活動もさらに激化するのでは?
2007年02月28日
中国から始まる相場
Good Morning♪
久しぶりです。朝の更新は。
Stocks Falls on Weak Economic Data, Geopolitical Woes, Shanghai Tumble(ウォールストリート・ジャーナルより)
日本のテレビでもすでに報じられている通り、NY市場のダウが大暴落しました。546.20ポイントの下落は5年以上ぶりということで、株式市場だけでなく商品や他の市場にも影響が及びました。
事の始まりは上海市場でインデックスが9%近くも下落したことも影響。10年以上なかった大暴落が起こったことで、政府がなんらかのコントロールをする前に早く利食いをしてしまおうと走った投資家の流れを受けたとも。中国の指標でもあるインデックスが崩れることは世界にも影響するとウォールストリート・ジャーナルでコメントをしているJ&W Sligmanのピーター氏。
この中国発ってのがすでに表している気がするんですよね。今更、何を言っているの?と言われそうですが、中国の台頭。もうチッポケな日本市場なんて大した影響力がないのよ。
メガ・マーケットである必要はないけれど、世界に影響を及ぼせるくらいの世界規模の市場は必要なんじゃないかなぁ。これは東証にも東工取にも言えることで。
Gold Slides on China Concern(ウォールストリート・ジャーナルより)
株の大暴落で金が上昇するかと単純に考えれば、金も暴落でした。
中国のコモディティ需要が弱まるだろうとの見方が市場全体に広がり暴落。
なんでもかんでも中国で動くのってすごく気に入らないけれど、まぁ、事実なので仕方ない。
ただ、アメリカの株式市場の大暴落を受けて安全資産として見られる金にも買いが入ったことで多少なりとも持ち直したとは言われています。
が…、
NY18時46分時点では、
金 4月限 669.40ドル ↓17.80ドル
となっています。
日本の市場でも恐ろしいほどの加熱ぶりだったので、多少は落ちても仕方ないと思う。
これでも、これでもと言うほど下がる見通しがなかったので・・・。
ここいらで一息、春休みになるんでしょうか。
中国に関しては、大して重要視していない投資家も。
「今までだって、このようなニュースがたくさん出回ったけれど、結局は中国で商品相場が跳ね上がっているだけじゃないか」
とコメントしている人もいるくらいで、意図的に下げているのかも?と言う見解もあると言うことでしょうね。
Have a nice day!
2007年02月27日
石油とミツバチ
Chavez decree Takes 60% Share in Foreign Oil Ventures(Bloombergより)
NY時間0時18分時点、
原油 4月限 61.50ドル
となっています。
ベネズエラはロシアのように資源外交を徹底できるのかな?
どう見たってロシアのように資源を持っているワケではないから、どのみち原油次第ってところも強いのでは?と思うのですが・・・。
昨日のラジオ放送で、チャベス大統領は国内に残っている4つの民営石油ベンチャー企業の株式を60%所有したことを表明。5月1日からは国営となるそう。
「石油の民営化は終わりだ」
とコメント。国のものだ!と言うチャベス大統領ですが…、すでにベネズエラ国内の石油技師など優秀な技術者は国外へ流出しているということで、果たして今後のベネズエラは安泰なんでしょうか。
違うと思うけどなぁ。
Honeybees Vanish, Leaving Crops and keepers in Peril(NYタイムズより)
アメリカでミツバチが姿を消していっているようです。
全米24州で養蜂所からミツバチの姿が消えているようで、被害は深刻化しそうだと。生態系だけの問題ではなく、カリフォルニアのアーモンドや他の農産物にも影響が及びそうであるとのこと。結局、ミツバチによって受粉され、果物や野菜と実になっていくので、年間にすると140億ドル以上の総額になると。
そう考えると単純に生態系のお話ではなく、アメリカ経済に影響するお話です。
養蜂所にとっては、テキサス州や東海岸では70%以上、西海岸では30〜60%の収入ダウンにつながるそう。
ミツバチが消えてしまった原因としては、生態系の変化や、受粉する作物が多すぎて疲れちゃったとか、あとはミツバチが対抗できない菌が繁殖しているのでは?と言われています。
まるでカエルのようですね。
2007年02月22日
雨もしたたるいいコーンになるかな?

CBOTコーン
日中終値 5月限 439.00セント ↑10.6セント
夜間 18時50分時点 439.00セント ±0
Corn Surges to 10-Year High as Rains May Limit U.S. Planting(Bloombergより)
中西部に降り続く雨の影響で今年収穫分の作付けに影響がでるのではないかとの懸念でトウモロコシは10年来の高値を記録。
エタノール需要の影響も出ているものの、エタノール熱はいったん治まっているかな。これはブーム的なものではなく、今後、持続的に続くものなのでエタノールに関しては触れないことに(笑)マンネリ化しそうだし。
世界のトウモロコシ生産は29年来の低水準。
雨が降り続くとコーンベルトを中心とした中西部の土壌にも影響。来月には作付面積予想がでますが、エタノールの影響でトウモロコシへの作付けが拡大されるとすでに予想されている中、この天候状況はトウモロコシ生産拡大には悪影響です。
さて、最後にお天気ですが、温暖と言われていますが、お天気チャンネルを見ている限り、ここ数日のNYの天気は平年並みの寒さなんじゃないかなぁ。
将来のために:取引所はどうあるべき?
CBOT Successfully Launches Dow Jones U.S. Real Estate Index Futures (CBOTより)
21日付でCBOTに不動産インデックスの先物が上場されました。
シカゴのCBOTとCMEの両取引所はNYMEXにはない強みがありますね。コモディティにも特化しつつ、他の金融先物にも拡大し、それぞれのニーズに合う商品をうまく提供している気がします。
今回の不動産インデックスは、REITも含むインデックスであり、機関投資家や不動産産業のニーズを受けて、CBOTの流動性も十分であることから上場に踏み切ったとしています。
おそらくCBOTに上場することによって、リスクヘッジの意味合いも強い先物としての不動産価値を高めようと言う意図もあるのかな?と。
日経225先物と同じような感覚かしら?
とてもハチャメチャな考えですが、東証と東工取が一緒になったらどうなんだろうって考えてみた。今週発売の週間ダイヤモンドでは、大証が将来的にデリバティブ中心の商品取引も含んだ市場になるのではと位置づけていますが・・・。
やっぱり世界のコモディティ市場に生き残っていくには、CMEやCBOTみたいな政策が必要だろうし、NYMEXとユーロネクストのような大掛かりなプロジェクトも見逃せないだろうし。東京が世界から孤立しないよう(すでにしていますが…汗)将来に進むには、お役所様のいろいろも大切かもしれませんが…、やっぱり市場の生き残りをもっと進めるべきだなぁって思うんですよね。…とくに商品取引を管轄しているお役所さん…。
2007年02月21日
ブルとベアの置物
Analysts Differ On Expectations For Corn, Ethanol Use (CBOT Commodity News For Tomorrowより)
クレディスイスなどのアナリストたちの中には、USDAのエタノールに向けた計画はとても保守的であると。保守的=ネガティブ、弱気と言う感じかな。
クレディスイスのアナリストによると、
「USDAでは2008−09までに93億ガロンのエタノール生産にトウモロコシが向けられるだろうと予測しているが、我々はRFA(代替燃料連合)の拡大により114億ガロンまで行くと考えている」
と。
んー、保守的なのか、すでにエタノールプラントの縮小を予想しているのか・・・。
現に記事の中にも、プルーデンシャルのシニア・グレイン(穀物)アナリストのマケンブリッジ氏は、
「2008−09年はUSDAとクレディスイスの数字の間を取った幹事になるのでは?」
と予測し、その上で今後エタノール生産会社はプラントのキャパシティを減らさざるをえないとしている。年間1億ガロンを生産している中西部のエタノールプラント会社でさえ利益率低下で人員削減などの縮小傾向に向かっていると。
エタノールだ!と熱く語る反面、規模縮小とはなんとも消極的な…。
今日の関心ごとはやっぱり日銀でしょう。
福井さんらしさを見せていただければ・・・と思っておりますが。
商品とは全く違う話題なんですが、昨日、お会いしたある方のオフィスにはブルとベア(熊)が向かい合っている置物がおいてあり、とても印象的でした。あれを見て、パッと相場を思い出すところはなんとも…。もっと親しければ、写メを撮らせて欲しかったなぁ。
2007年02月15日
USDAの10年計画
Good Morning♪
今日は昨日が土砂降りだった分、気持ちのいい朝でしたね。
では早速、ニュースです。
USDA Releases 10-year Agricultural Projections (Hoosier Ag Todayより)
USDAは今後10年間の農業計画を打ち出した。レポートによるとアメリカ国内のエタノールによるトウモロコシ需要は、今後10年間で2004/05年の使用量の倍以上になると予想。その結果、トウモロコシの作付けは大豆の作付面積を食いつくし、今後、大豆の作付面積は縮小されていく見込みとしている。2016年に向けたUSDAの農業計画には、2007年〜2010年にはアジアの原油需要が新しい供給元の開拓により原油価格が下がると予想している。そのため、原油価格が上昇したとしても、それはインフレと連動するような動きと見ている。
USDAでは、2010年までにはエタノールプラントの建設ラッシュは収まると予想しているが、トウモロコシの作付面積はエタノール需要の増加により拡大していくと予想。その結果としては、トウモロコシ価格はこのまま上昇していくと見ている。また増加傾向にある輸出もエタノール需要により下方傾向になると予想している。
トウモロコシの作付面積が拡大する反面、大豆の作付面積は縮小していくとみている。ブラジルの大豆生産が今後も拡大していくと予想しているのと、アメリカ国内での大豆ミールの需要が、エタノールの精製時にカス(酒かすのようなもの)として出るトウモロコシの蒸留カスへシフトしていくと見ているため、飼料用のトウモロコシ需要は蒸留カスにシフトすると予想。ただ、世界的な食肉生産は今後も拡大すると予想されるため、結果的にアメリカからのトウモロコシ輸出は拡大すると予想。
アメリカの大きな輸出先になると予想される中国は2012/13年までには完全にトウモロコシの純輸入国に転じると予想され、国内生産だけでは追いつかなくなると予測している。トウモロコシ輸入の増加は大豆市場にも影響を与えると見ており、今後10年間で世界生産が2700万トン増えると予想される中の70%は中国で消費されるとも予測されている。