風詩歌伝(ふうしかでん)

ゴッホやベートーヴェン、ジョジョに囲まれた部屋で“風(ふう)”がどう成長していくか見守る日記。

2024 ふうデミー賞

ふうは中3で受験勉強の真っ只中のはずですが、今年は15歳で「R-15」解禁になったこともあり、
洋画55本、邦画27本、あわせて82本を鑑賞し、昨年の70本を超えました。
4.5日に一本のペースで妻も呆れ顔。本人は「映画は英語のヒアリングの勉強になる。遊んでるみたいに言わんといて」とのこと(昨年もそう言ってた気が、笑)。
彼は鑑賞メモをつけており、小6から年始前後に「子ども視点のシネマレビュー」として紹介、今年も載せますね。
時々、毒舌のレビューがありますが子どもにはそう見えておりそのままいきます。
「アラビアのロレンス」「ベン・ハー」「カサブランカ」「ベニスに死す」「羅生門」という古典から、
「タイタニック」「ダイ・ハード」「羊たちの沈黙」「ゴーストバスターズ」など80~90年代の作品、
今年の映画など何でもありです。最後に主演男優・女優賞など“ふうデミー賞”を決定。

〔ふうシネマパラダイス2024〕
※点数は10点満点
※公開年ごとに並んでいます

★洋画編55本

〔2024年公開〕
●マッドマックス:フュリオサ(9)前作(デスロード)に比べてスケールが小さくなっていたけど、あの世界観は最高だし、フュリオサの過去がわかって面白かった。
●シビル・ウォー アメリカ最後の日(9)現代アメリカが内戦になり、戦う両方の陣営が戦争を楽しんでいるみたいで怖かった(特に赤いサングラスの男)。満点にならなかったのは最後の主人公の仕草。棒立ちしてたらダメだって。
●デューン 砂の惑星 PART2(8)巨大なサンドワームを乗りこなしているのがすごかった。物語の展開は遅いけど、あの砂の世界とハンス・ジマーの音楽にもっとひたっていたいと思わせた。
●ゴジラ×コング 新たなる帝国(9)最終決戦で2匹が協力して悪者を倒すときのバトルシーンが迫力満点!
●デッドプール&ウルヴァリン(8)マーベルのいろんなキャラが出て面白かった。先に『X-MEN』を見ていたらもっと楽しめたっぽいので、そっちも見よう。
●インサイド・ヘッド2(5)ひとつのエピソードが長く、いつまでやってるのと思った。思春期の感情は他にもたくさんあるのに。
●猿の惑星:キングダム(5)ゴリラと猿の喧嘩に途中で飽きてしまった…。

〔2023〕
●オッペンハイマー(10)オッペンハイマーという人間の内面、苦悩についていろいろ知ることができてよかった。核実験のシーンが世界の終わりのようだった。ノーラン監督にはずれなし。音楽はハンス・ジマーじゃなかったけど、ハンス・ジマーっぽくて良かった。
●関心領域(7)映画スタジオ「A24」の作品が好きだけど、いかに最短効率でユダヤ人を灰にするかのナチス会議で見るのをやめたくなった。会話が恐ろしすぎる。
●ジョン・ウィック:コンセクエンス(7)アクションシーンが凄かったけど、もう少しストーリーがないと3日で何を見たか忘れてしまう。
●ナポレオン(7)イベントだらけの人生なのに映画のテンポが悪いってどういうこと?要らないシーンが多すぎ。ワーテルローなど戦争シーンは迫力があった。
●インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(8)インディのタイムトラベルに興奮した。予想を超えたスケール!
●ザ・クリエイター/創造者(8)ハンス・ジマー最高だったし、ラブストーリーとしてもよかった。
●グランツーリスモ(9)カーレースをするときに最適ルートを見つけていく演出が凄かった。本物のル・マン24時間耐久レースが観たくなった。
●ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(8)魔法使いが自分の弱さを克服して覚醒していくのが『ダイの大冒険』のポップに似ていて、夢中で観ていた。
●イコライザー THE FINAL(8)戦闘シーンが派手じゃないのに迫力があった。こういうハリウッド映画もあるのかと思った。

〔2022〕
●FALL/フォール(10)サバイバルの舞台は地上から610メートルの電波塔!梯子を見ただけで高所恐怖症になりそう。それほどの恐怖の連続。
〔2021〕
●ゴーストバスターズ/アフターライフ(7)面白いけど、やっぱり初代ゴーストバスターズが面白すぎた。
〔2020〕
●ファーザー(10)アルツハイマーの主人公の視点で世界を体験しているようで緊張した。祖父が同じ病気だから、とても感情移入して観た。
〔2019〕
●ミッドサマー(10)ホラー映画なのに、音楽が病みつきになるほど素晴らしい。若者がひとりひとり消えていくのが怖かった。『ベニスに死す』のタッジオは年を取ってもイケメンだった。
※ホラーと思えないミッドサマーの神BGM
●ジョーカー(10)ジョーカーは被害者でもあり可哀想だった。彼が小柄な友だちを「君だけが優しかった」と助けてホッとした。ゴッサムの白人金持ちはみんな冷たすぎる。
●ロケットマン(6)ピアノを弾きながらに宙に浮くのが印象的だった。
〔2017〕
●ゲット・アウト(8)“中の人”がわかってから本当に怖かった。何もかもが狂っていた。
〔2015〕
●ヘイトフル・エイト(7)タランティーノだから仕方がないけど、無関係の人が犠牲になるシーンはきつかった。
〔2014〕
●インターステラー(IMAX)(1億)テレビでしか見たことがなかったので、IMAXの巨大スクリーンでリバイバル上映すると知って、お父さんに連れて行ってもらった。視界いっぱいの宇宙空間を体験、ハンス・ジマーの音楽も大ボリュームで聴けて最高。映画を超えた何かを体験してしまった。
〔2013〕
●ウルフ・オブ・ウォールストリート(7)ランボルギーニがボッコボコになるシーンに笑った。麻薬はアホになるからダメとよくわかった。
〔2012〕
●ジャンゴ 繋がれざる者(7)ジャンゴの相棒の歯医者さん、良い奴だったのに…タランティーノ、なぜ…。
〔2011〕
●J・エドガー(8)キング牧師とケネディが好きだったのに、2人とも浮気していて、見てて悲しくなった。
●遊星からの物体X ファーストコンタクト(7)誰が物体Xなのか分からないから、前作と同様にずっと怖かった。
〔2009〕
●エスター(7)彼女の中身が分かったとき本当にビックリした。チョット可哀想になった。ほんのチョットだけど。
〔2008〕
●ダークナイト(10)二つの船の爆弾シーンで、両方ともボタンを押さないのが感動的だった。ノーランは最高!
〔2002〕
●ウインドトーカーズ(7)ナバホ族の太っちょとその相棒が死んでしまって悲しかった。
●インファナル・アフェア(10)潜入捜査がいつバレるかとドキドキした。エレベーターのどんでん返しにビックリした!
〔2000〕
●約束 ラ・プロミッセ(9)いたずらが大好きな癌の少年と、目しか動かせないお爺さんが、仲良しになっていく様子が楽しかった。ラストに感動した。
●JSA(9)あの4人は朝鮮戦争がなければ親友になれていた。全員が助かるにはどうすれば良かったのか、考え込んでしまった。
〔1999〕
●ファイトクラブ(8)まさか幻覚だったとは!カード会社のデータの爆破は喜ぶ人が多そう。
〔1997〕
●タイタニック(10)沈みゆく船の乗客たちも可哀想だったけど、タイタニック号のめっちゃ優しい設計者が船と運命をともにしていくのも悲しかった。ガラガラの救命艇で先に逃げた客に「早く助けに戻れ!」って叫びたかった。
〔1994〕
●パルプ・フィクション(9)ユニークなダンスを踊るなど主人公と思っていた男が、トイレでゴミのように死んで「えっ!」って思考停止した。
〔1992〕
●レザボア・ドッグス(8)最後、ミスター・ホワイトが信じた人が裏切り者で可哀想だった。誘拐された警官を助けてあげたかったな。
〔1990〕
●羊たちの沈黙(10)レクター博士の存在感がやばい。残酷なのにバタフライ・シーンが美しかった。主人公の女性捜査官が、人間離れした反射神経で敵を倒してそうはならんやろと思った。
●グッドフェローズ(8)トミーが本当に狂っていた。この映画のせいで『いとしのレイラ』を聴くとマフィアのバイオレンスを思い出しそう。
〔1988〕
●ダイ・ハード(9)主人公がぼやきながら凄いアクションをやるのが楽しく、敵のボスとの駆け引きも面白かった。笑うシーンがいっぱいあり、時間が経つのが早かった。
〔1984〕
●ゴーストバスターズ(10)不朽の名作。ラスボスがゆるキャラなのが面白かった。
〔1983〕
●トワイライトゾーン/超次元の体験(9)差別主義者が色々な時代に行って差別にあう話が考えさせられた。あと、飛行機に乗ったら窓の日除けは閉めたままにしておこう…。
〔1982〕
●ブレードランナー(10)ロボットが人間に生命の大切さを教えるのが新鮮。あと、折り紙のユニコーンの意味が分かったとき、まさかと思った。40年以上も昔の映画と思えない。
〔1980〕
●13日の金曜日(8)はしゃぎすぎの若者たちが、死亡フラグを立たせまくるから、「だから言わんこっちゃない」とツッコんでしまった。
〔1979〕
●マッドマックス(7)相棒が焼かれて死んでしまったとき、そのキャラが一番好きだったから余計に悲しかった。
〔1972〕
●ゲッタウェイ(7)アウトローの映画にしては珍しくハッピーエンドで終わったのが嬉しい。絶対に全滅エンドと思っていた。スティーブ・マックィーンはやはりかっこいい。
〔1971〕
●ベニスに死す(10)主人公の音楽家の生命が消えていくなか、最後に見たタッジオのポーズが印象的で脳裏に焼き付いた。マーラーの音楽も本当に良かった。
〔1966〕
●エル・ドラド(8)登場人物たちのやり取りにユーモアがあって、セリフを聴いてるだけで楽しい西部劇だった。
〔1964〕
●博士の異常な愛情(9)キューブリック監督はぶっ飛んでる。水爆の映像の背後に、のんきな明るい「また会いましょう」の歌を流す発想が異次元すぎる。この映画が「20世紀最高の風刺映画」と呼ばれている理由がわかった。
〔1962〕
●アラビアのロレンス(10)ロレンスが砂漠で行方不明になったアラブ人を探すために、命がけで引き返すところかっこよかった。
〔1959〕
●ベン・ハー(10)古代の馬車の戦車で戦うレースがとても迫力があった。キリストが脇役で出てくることにビックリした。3時間32分の話題の超大作を観て、何かをクリアした感じ。
〔1957〕
●決断の3時10分(6)決断が思ったよりも重大な決断じゃなくて、少し物足りなかった。
〔1942〕
●カサブランカ(9)酒場の歌合戦で、ドイツの軍歌をフランス国歌で蹴散らすのが痛快だった。好きな女性を逃がすために身を引くハンフリー・ボガートがカッコよかった。
〔1939〕
●オズの魔法使(10)最初は8点だったけど、ミュージカルの『ウィキッド』を観て10点になった。
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★邦画編27本

〔2024年公開〕
●ゴールデンカムイ(9)原作のイメージ通りに再現されていて嬉しかった。
●機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(0)ガンダムの恥。なぜ『めぐりあい宇宙』よりヒットしたのか分からない。シャアやドズル、ギレン総帥に比べて敵に魅力がなさ過ぎる。あとヒロインのスーツどうにかならなかったのか。カメラワークもお尻ばっかり映して…。主人公がほんと幼稚。なんでアスランの嫁を奪ったくせにアスランに叱咤されないと立ち直ることができないのか。-100点にしかけたけど主題歌が良かったので0にした。チケット代を返してほしい。
●ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(1)ドラえもんの映画で初めて退屈した。新日本誕生、カチコチ、新宝島、月面探査機、新恐竜、宇宙小戦争、理想郷と良い感じだったのに急に完成度が落ちた。これまでのドラえもんは絶対感動できるシーンがあったのにこの作品にはひとつもない。途中、笛のルーツの女の子の姉さんの話が良い話になっていたけど、これまでに比べるとレベルが違い過ぎて…。藤子先生に敬意を込めて1点。

〔2023〕
●レジェンド&バタフライ(7)想像の世界であっても濃姫と信長が幸せになれて嬉しかった。
●SPY×FAMILY CODE: White(8)アーニャがいつもながら可愛い。あと、ヨルさんの戦闘シーンが見応えがあった。
●首(0)映画ではなくただの殺戮ショーです…。
〔2022〕
●破戒(8)島崎藤村は差別される側の気持ちを、誰にでもわかるように書ける凄い人だと思った。この映画を観た後、藤村の故郷の墓にお参りをした。
●ONE PIECE FILM RED(6)面白いけど、『頂上決戦』に比べると物足りなかった。
〔2015〕
●野火(9)「猿を狩りに行く」「これは猿の肉だ」の言葉が怖すぎる。教科書が教えてくれない戦争の現実。日本映画はもっとこういう作品も作ってほしい。
〔2013〕
●HK 変態仮面(6)笑えるけど、人によっては下ネタが多いから気持ち悪くなるかも。
●魔法少女まどか☆マギカ(新編)叛逆の物語(千点)最高。OPシーンから、明るい曲なのに映像がエグくて、もうその時点で引き込まれた。ストーリーもどんでん返しに次ぐどんでん返し。既に魔女になっていたと分かったシーンでは本当にビックリした。アニメ本編では「最高のバッドエンド」だったけど、今回は「最悪のハッピーエンド」になってて圧倒された。来年のワルプルギスの廻転が楽しみ!
〔2012〕
●のぼうの城(10)ダメな殿様に見えた“のぼう様”が、実はとても頼りになる人物で惚れ込んでしまった。
●桐島、部活やめるってよ(7)青春=地獄になるのは自分を誰かと比較するからかも。あの宇宙ゾンビの映画もっと見たいな。
〔2002〕
●ターンAガンダム月光蝶(1万点)エピローグでそれぞれのその後が描かれ、BGMで『月の繭』が流れて感動で泣きそうになった。ガンダム作品でトップレベル。ただ、一つ悲しいのが、アムロやカミーユ、バナージ、ブライトさんたちが頑張っても、地球文明は月光蝶で滅びる運命というところ。その哀しさすら巧みに物語に取り込んで心を揺さぶってくる富野監督はさすがだ。
〔1994〕
●ヤマトタケル(10)攻撃呪文“オン”が炸裂!日本神話が巨大ロボの活躍するエンタメSFに。この映画は歴史を勉強するつもりで観ると3点くらいだけど、ギャグ映画として観ると10点です!
〔1986〕
●植村直己物語(9)北極冒険など、犬ゾリで犬と一緒に旅するというのがどういう世界かよくわかった。植村さんがたくさんの人に応援してもらえたのは優しい人柄だからと思った。
〔1978〕
●ブルークリスマス(8)最後が悲惨だった。殺すことないじゃん…。
●さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(10)真田さん、徳川さん、土方さん、斎藤さん、雪などいろんな人が死んでそれだけでもう自分の心が持たないのに、古代まで特攻してとどめを刺された。お父さんが映画館で観たときに、映画の後でお客さんが何人もスクリーンの前に花束を置いていったらしい。わかる。
〔1977〕
●宇宙戦艦ヤマト(10)ガミラス星の人たちも滅びゆく運命だと知って、地球側も大変だけど敵も絶望的と思い考えさせられた。ヤマトの「第3艦橋」だけには乗りたくないと思った。
●八甲田山(9)青森第5連隊が本当に可哀想で、絶対に雪山に登るのはやめとこうと思った。
〔1976〕
●男はつらいよ/寅次郎夕焼け小焼け(8)寅さんがとってもとっても優しい。映画の中に入って、寅さんに会ってみたい。
〔1969〕
●日本暗殺秘録(6)中盤の血盟団からグダってきたのでもったいないなーと思った。
●赤毛(8)偽官軍として滅びていく運命は本当につらく、この件では新政府を許さない。
〔1968〕
●肉弾(8)戦争中はみんな狂っていることがわからないことが怖い。ドラム缶の骸骨は衝撃的だった。岡本喜八監督が戦争で死ななくてよかった。
〔1958〕
●隠し砦の三悪人(9) “一難去ってまた一難”の連続でハラハラした。「裏切り御免!」の武将に笑った。この映画からスター・ウォーズのC-3POとR2-D2が生まれたのも面白い。黒澤映画。
〔1955〕
●浮雲(6)主人公が浮気ばっかりするクズだったけど、そんな人を愛せることに驚いた。
〔1950〕
●羅生門(10)さすが黒澤監督、面白すぎる!事件にかかわった全員が言っていることが違い、それぞれの映像はどれも真実に見え、その説得力に感心した。最後の志村喬さんもよかった。
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★ふうデミー賞2024
●最優秀作品賞 ベニスに死す
※こんな映画、ほかに見たことない。ただ主人公の心だけを追っかけた映画。 ずっと“美”というものを見ていた感じ。
●監督賞 クエンティン・タランティーノ(レザボア・ドッグス、パルプ・フィクション、ジャンゴ)
※タランティーノが映画を愛しているのが伝わってくる
●主演男優賞 ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
※演技が凄すぎて、やばいくらい感情移入してしまった
●主演女優賞 アニャ・テイラー=ジョイ(マッドマックス:フュリオサ)
※目ヂカラがハンパない。フュリオサは台詞が少ないのにすごい存在感!アニャは海外ドラマの『クイーンズ・ギャンビット』でも演技がうまかった。
●助演男優賞 ビョルン・アンドレセン(ベニスに死す、ミッドサマー)
※最後の海辺のポージングが美しすぎて、もはや神話の世界だった。老人になってミッドサマーによく出てくれた。
●助演女優賞 アン・ハサウェイ(インターステラー)
※「インターステラー2」を作ってアメリアを助けに行きたい。
●特別賞 タイタニック号の設計者。船会社の都合で追いつめられ可哀想だった。あと、「インターステラー」の相棒ロボットTARS(ターズ)にも特別賞をあげたい。
※画像は『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセン

祝!15歳

今日でふうが15歳に。
15年。ここまで長かったような、アッという間だったような。
今年、身長を抜かれて、もう170cm。子どもに背を抜かれるのは嬉しいけど、ちょっと悔しくもあり(笑)
ふうは嫌がらずに墓巡礼についてきてくれて、最近は彼の方が先に墓を発見することもあり、そういうときは本当に助かる。
彼自身が歴史好きになったのが大きい。やっぱ、歴史が好きになると墓マイラーのモチベーションが跳ね上がる。
中学3年生は勉強、勉強と周囲に言われて大変と思う。ただ、知識が増えると将来に役立つし、
大事なことを決めるときに、他人の言葉に振り回されず自分の頭で考えることができる。勉強を楽しもう。

彼は「これでR15の映画を観られる!」と喜んでいる。
まず手始めにホラー映画『ミッドサマー』から観るとのこと。理由は『ベニスに死す』のタッジオが出ているから。(トラウマになるかもしれないけど)頑張って!

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大阪駅のジョジョモニュメントにて

2023 ふうデミー賞

コロナ禍の間にすっかり映画ファンになったふう。彼は中2でそろそろ受験生ですが、今年は70本を鑑賞。
つまり5日に1本のペースで観たことに。本人は「英語のヒアリングになるから勉強しているのも同然」といってます(笑)
この時期に恒例の、ふうによる2023年シネマレビューです。ときどき中2病の香りもありますが今年も載せますね。洋画55本、邦画15本です。

〔ふうシネマパラダイス2023 中学2年生版》
※点数は10点満点
《洋画55本》
●ロッキー
(10)誰にも注目されていなかったのに、頑張って世界王者アポロと名試合をするのが熱すぎる。BGM(ロッキーのテーマ)はめちゃくちゃ盛り上がるし、エイドリアンという名前を覚えてしまった。
●ターミネーター
(9)ロボットの動きがカクカクしていて昔の映画やなぁと思った(それはそれでいい)。ほぼ不死身のターミネーターを完全にやっつけたときに心からホッとした。
●ターミネーター2
(千点)前作では敵だったターミネーターが今回は仲間になったり、最後は「自分がいると未来に悪影響が出る」と親指を立てて消えるとか、何もかもカッコよすぎ!劇場の大画面で観たかった!
※お父さんは液体金属のT-1000が怖いと言ってたけど、マーベルの映画だとあれくらいの能力は普通。
●太陽がいっぱい
(9)前半のヨットのシーンが退屈だったけど、“事件”の後の逃亡劇にハラハラした。笑顔のラストシーンの余韻がよかった。アラン・ドロンは確かにイケメン。
●エクソシスト
(9)首が回転するシーンにゾッとした。悪魔に取り憑かれた少女を助けるために、神父が自分に乗り移らせて自殺して倒すというのが、悲しかったけど、勇気のある判断だと思った。
●タクシー・ドライバー
(9)デ・ニーロが全身に仕掛け銃とかヤバイけど、カッコいい。鏡に向かって「You talkin' to me?」(俺に言ってんのか?)と、悪者退治の練習をするシーンが面白かった。
●シャイニング
(10)天才キューブリックのホラー映画なので覚悟して観た。父親(ニコルソン)がどんどん狂っていくのが恐ろしすぎる。有名な血のエレベーターのシーンは本当に不気味。双子がただ立っているだけなのに、なんであんなに怖くさせることが出来るのだろう。これからホテルの237号室には絶対に泊まらない。
●時計じかけのオレンジ
(採点不可)中学生が採点してはいけない映画だった。本当に、最初から最後まで狂っている。「さすがキューブリック」。
●レイダース
(9)インディ・ジョーンズの始まりで、罠をクリアーしながらの宝探しが楽しかった。顔が溶けるとかグロいホラー要素もあったけど…。
●インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
(8)ド迫力のトロッコの追っかけあいとか、真っ二つの吊り橋の戦いが面白かった。
●ミスト
(10)襲って来るのが未知の生物で、どこからくるのか分からない恐怖に人々が狂い始め、カルトな宗教に染まっていくのが怖かった。怪物より人間の方がヤバイ。
●サイコ
(8)現代のホラー映画に比べたらそんなに怖くないけど、主人公が別人格に変わっていくのはビビった。シャワーシーンの金属的な効果音が耳に残ってしまった。
●ドラゴン怒りの鉄拳
(8)ヌンチャクとか高速の回し蹴りとか、ブルース・リーの体術のキレがすごかった。とりあえずホアチャーと叫んでみた。敵が日本人で歴史の勉強になった。
●ランボー
(8)ベトナム戦争の後、1人でゲリラ戦をするのが凄すぎる。警察はランボーをいじめすぎ。
●ミッション:インポッシブル
(9)パート1のトムは若い!最初に仲間が全員死ぬ展開にビックリした。宙吊りでデータを抜き取るシーンにヒヤヒヤした。
●ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE
(9)バイクで飛ぶシーンとか、いろんなアクションをトム・クルーズ本人がやっていて、もう60歳なのにすごいと思う。
●ナイル殺人事件(1978)
(9)さすがアガサ・クリスティー!まさかのトリックで、終盤になるまで犯人が全く分からなかったし、ポワロの空想(ifの世界)で容疑者全員に犯行シーンがあるのが面白かった!
●ナイル殺人事件(2020)
(7)せっかく新しく作ったのに、前作を超える驚きがなかった。俳優は良かった。ポワロがヒゲを伸ばす理由が悲しかった。
●プロジェクトA
(6)時計台からジャッキーが落ちるシーンは凄かった。アクションはいいけど、ストーリーが薄くて残念。
●エルム街の悪夢
(8)夢の中で襲われるので抵抗できないのかと思いきや、ヒロインが知恵を絞って戦うので感心した。
●父親たちの星条旗
(6)味方の誤爆で死んだ兵士たちがかわいそうすぎる。
●硫黄島からの手紙
(10)兵士たちは何とか少しでも生き延びようとしているのに、上官から理不尽に自決を命じられて、次々と散っていくのが悲しすぎる。
●フットルース
(8)若い頃のケビン・ベーコンが見たくて鑑賞した。ダンスを禁じている町で、再びダンスできるよう頑張っていた。主題歌がメッチャ良い。
●マイ・エレメント
(8)火と水という正反対の属性であっても、たとえ最初は怖くても相手を知れば仲良くなれるんだっていうメッセージがすごくよかった。
●バービー
(9)男性が優先でもダメだし女性が優先でもダメなど、差別がアウトなのを子どもにもわかりやすく伝えていた。
●アバター ウェイ・オブ・ウォーター
(7)海の映像美が素晴らしい。だけど、1よりもストーリーが薄かったのが残念。
●ザ・フラッシュ
(7)超高速の移動シーンの表現が素晴らしかった。でもストーリーはいまいち。
●ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
(8)BGMのアレンジが神がかっていた。いつも聴いている曲をさらに良く編曲してて興奮した!
●ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
(10)SF最高峰の冒険モノで、キャラクターの一人一人を好きになれる愛すべき映画。ストーリーも二重丸。
●ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
(9)小さい枝人間のグルートが可愛い。特にオープニングの戦闘シーンでちょこちょことダンスしているグルートがたまらない。
●ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
(10)アライグマのロケットが主人公のストーリー。これまでいかに彼がつらい体験をしてきたか分かったのは良かった。だってあいつ、何も自分から言わないし…。変わってしまったガモーラを、最後は主人公が受け入れたのも良い話なので、満点です。
●シャザム!神々の怒り
(5)前作はあんなに盛り上がったのに!あのワクワクはどこへいった?
●長ぐつをはいたネコと9つの命
(9)猫には9つの生命があって、残り1つとなったから願いは9つに戻すと思いきや、愛する猫と暮らすことを選ぶのでグッときた。生命の大切さを教えてくれた。
●エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
(9)色々な未来の自分の能力を使って戦うという発想が良かった。ギャグが下品という人もいるけど、そんなに気にならなかった。
●アントマン&ワスプ:クアントマニア
(7)おばあさん(ミシェル・ファイファー)にあんな過去があったとは。映画全体としては普通のヒーロー映画。
●スパイダーマン(2002)
(9)伝説の始まりで、蜘蛛に噛まれて能力が宿るというスパイダーマンの設定があらためて面白かった。
●スパイダーマン2 (2004)
(7)人助けをするために青春も恋も犠牲になってしまうピーター・パーカーが切ない。暴走列車を体がちぎれそうになりながら必死で止めるシーンに感動した。
●スパイダーマン3 (2007)
(5)ピーター、なにMJの前で他の女とキスしてんの!?調子に乗って、ふざけんな。フラれて当然だ。
●アメイジング・スパイダーマン (2012)
(7)別の時間軸のスパイダーマンがまた登場。だけどストーリーが良いから作る意味はあった。
●アメイジング・スパイダーマン2 (2014)
(9)MJが死ぬのは辛いけど、ヒーローでも一番大切な人を助けられないという悲しい現実をあえて描いたのはすごい。
●スパイダーマン:ホームカミング (2017)
(7)新世代のスパイダーマン、今回は糸を腕から発射するんじゃなく、機械を利用するという現代風なのが面白い。
●スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム (2019)
(千点)これまでのスパイダーマンがみんな出てきて、今までの敵を倒すというストーリーに驚いた!そしてMJの記憶から消えてしまうのに、ある決断をした姿に感動。かつて自分を犠牲にした師匠のアイアンマンのようだった。
●ブラックアダム
(8)主人公だけが凄いのではなく、他のヒーローたちも努力して頑張っていたのが良かった!
●西部戦線異状なしNetflix
(10)最初は遠足に行くような気分だった若い兵士たちが、戦場でどんどん悲惨でみじめになっていき、心も体もボロボロに。本当に戦争は恐ろしく、避けるべきものと感じた。
●ザ・バットマン
(6)正直、何を伝えたいのかあまり分からなかった。
●エリザベス
(8)裏切られたりしながらも、エリザベス1世が女王になっていく強い精神力に脱帽。
●エリザベス:ゴールデン・エイジ
(7)スペイン艦隊との海上戦は迫力があった。エリザベス1世も前線に行って、演説で兵士を鼓舞していたので、勇気があると思った。
●リスペクト
(9)夫がクズだったり、苦労がたくさんあるなか、アレサ・フランクリンは自分の目指す音楽をやって、歌の女王になった。拍手。
●ジョン・ウィック
(9)復讐の鬼が大暴れ。胸を撃って頭を撃つという即死コンボが、ゲームのアサシンみたいだった。
●ジョン・ウィック:チャプター2
(7)殺してるだけに見えてきた。ちょっと殺しすぎなんじゃないかって思った。でも、最後に出てきた敵だらけの公園は、犯罪組織がどれだけ大規模か分かって盛り上がった。
●ジョン・ウィック:パラベラム
(7)いったいニューヨークにどれだけ殺し屋がいるんだろう?倒しても倒しても新たな敵がやってくる。
●アダム&アダム
(10)今の自分と、未来の自分と、過去の父親で協力して未来を変えるために、立ち向かっている姿にしびれた!
●Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007)
(8)おかしなシーンが盛りだくさんで最初から最後まで笑った。オペラの真似をする大道芸が楽しくてそのシーンを何度も巻き戻した。
●ナポレオン
(7)リドリー・スコット監督は好きだし、戦闘シーンはすごかったけど、不要なシーンが時々あった。カットして短くしたらもっとテンポがよくなったのに。
●RRR
(9)インド映画を初めて観たけど、こんなに楽しいものだと知らなかった。映画からのエネルギーがすごい。途中まで満点だったけど、撃たないでと言っている人を撃つのはヒーローがやってはいけないことなので、マイナス1点。
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《邦画15本》
●羅生門
(9)自分でつくった嘘を信じて、幽霊になってもまだ嘘を信じている人間の弱さ。最後の赤ちゃんの話がよかった。黒澤映画にハズレなし!
●THE FIRST SLAM DUNK
(9)ついに山王戦をやってくれて嬉しかった!アニメの画風も声優も変わっていたけど、全く違和感なく楽しんだ。本物の試合を目の前で見ている気がした!
●ゴジラ-1.0
(1万点)これを求めていた!凝ったストーリーと、大好きな神木隆之介や浜辺美波、山田裕貴、吉岡秀隆などの豪華な俳優陣。ゴジラをどうやって倒すかを自分たちで考えて見事にやり遂げた。パラシュートに感動したし、素晴らしかった。
●君たちはどう生きるか
(7)絵がきれいだったし内容も面白かった。タイトルになった作品を読んでなかったのが良かったらしい。
●岸辺露伴 ルーヴルへ行く
(10)原作を忠実に再現していたし、高橋一生の演技も最高だった。世界一黒い絵の攻撃はマジで恐ろしい。
●シン・仮面ライダー
(8)戦闘シーンがカッコよかった。仮面ライダーってロングコートが似合うんやね。
●ドラえもん のび太と空の理想郷
(8)「けっしてパーフェクトにならなくてもいい、君は君のままでいい」という言葉が心に響いた。
●うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
(8)学園祭の前日という楽しい日を永遠に繰り返す、その発想が面白かった。夢の妖怪が「人間に良かれと思って良い夢を見させてあげても、人間が勝手に暴走させて悪夢にしてしまう」と嘆いていて、妖怪もかわいそうと思った。
●戦国自衛隊
(5)戦国時代に自衛隊が行っただけの話。もっと展開を工夫してほしかった。
●攻殻機動隊
(8)透明化とかいろいろなサイバー技術に興奮した。『AKIRA』と並んで世界に影響を与えた日本のアニメといわれるのも納得。トグサなど個性豊かな人たちも魅力的だった。ガトーが大好き。
●十三人の刺客(2010版)
(7)張り巡らした巧妙な罠に誘い込んで、相打ち覚悟の死闘で、200人を相手に13人でよく頑張った。『七人の侍』のような面白さがあった。
●犬王
(7)平家の怨念とともに演奏するのは良いアイデアだったけど、いくら何でも歌の時間が長すぎた。最後の現代のシーン、あれはなに?
●県警対組織暴力
(7)大好きな川谷拓三が、みじめで情けない役をこれでもかってくらい見事に演じて、やっぱりすごいとあらためて感じた。菅原文太は『仁義なき戦い』の方がカッコよかった。あと、逃亡犯が食べてるお茶漬けが美味しそうだった。
●白い巨塔
(8)主人公がどちらかというと悪であり、正しいことをしようとしている友人が報われないのは悲しかった。
●伝説巨神イデオン(接触篇・発動篇)
(1京)1億点でも1兆点でもなく1京点の神アニメ!ただただ圧倒された。他のロボットアニメのすべてがかすんで見える。すぎやまこういちの音楽も最高。巨大ロボのイデオンは、純粋な防衛本能の持ち主しか動かせず、攻撃の意思を持ってはいけないという設定が素晴らしい。和解の道を求めている人がいても、相手を知らないため恐怖に取り憑かれて戦争をする人がいると悲惨なことになる。最後まで生き残ると思っていた善良なキャラが死んだとき、富野監督のあだ名が「皆殺しの富野」という理由がわかった。小さな子どもにさえ富野監督は容赦なさ過ぎる。いや、「イデ」が容赦ないのか。破滅に突き進みながら、時々希望の光も見えて、最後までどうなるか全然予想がつかなかった。あのラストがハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、自分の中で結論が出ていない。最後の数分は富野監督の優しさというのは伝わった。ギジェやカララさん、忘れられないキャラがいっぱいだ。
※この作品に出会った結果、「イデオン基準」というものができてしまった。何か新しい作品を観ると「これはイデオンより上か、下か」と考えてしまう。そして、エヴァもジブリもはるかにイデオンに及ばないと感じて、残念な気分になる。その意味で、イデオンを僕に見せたお父さんを恨む。イデオンさえ知らなければ、「この作品は最高傑作だ!」とかもっと楽しめたのに…。
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ふうデミー賞2023
最優秀作品賞 伝説巨神イデオン
監督賞 スタンリー・キューブリック(独自のサイコ感、怖いのに美しい)、富野由悠季(イデオンの物語を生み出したクリエイター)
主演男優賞 ロバート・デ・ニーロ(タクシー・ドライバー)、ジャック・ニコルソン(シャイニング)
助演男優賞 アライグマのロケット(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス)
主演女優賞 ケイト・ブランシェット(エリザベス)
助演女優賞 リンダ・ハミルトン(ターミネーター2)
特別賞 RRR序盤でボートに乗っていた子ども

生後4909日目 ヒッチコック『めまい』

サスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコック!
ふうはこれまでに『裏窓』『北北西に進路を取れ』を鑑賞、どちらも大いに楽しんだ。
いよいよ、多くのヒッチコックファンが最高傑作と讃える『めまい』(1958)を鑑賞。
※2012年に英国映画協会は『世界の批評家が選ぶ偉大な映画50選』の第1位に選定!

高所恐怖症の元刑事(ジェームズ・スチュアート)が、先祖の亡霊に取り憑かれているというミステリアスな女性を尾行、
やがて2人は愛し合うようになるが…

教会の高い鐘楼で訪れる2度のクライマックスなど、高所恐怖症をストーリーに活かした見事な作品。
本作は単なるサスペンスに収まらず、「愛と喪失、そして人の癒しについての悲痛な黙想」と評された。

鑑賞後の会話。
僕「(ドヤ顔で)なっ!すごい映画やったやろ!?」
ふう「高い所から下を見たときのカメラのクラクラ感はすごかった。う~ん、でも欠点が3つある。
まず途中で○○は○○なことがわかったこと」
僕「嘘やろ?お父さんは高校生のときに見て、まったく展開が読めず衝撃を受けたのに」
ふう「次に主人公の態度が問題。あんなふうに人を追いつめたらアカン。ちょっと引いたわ」
僕「それは、そうなってしまうほど、主人公も精神的にきつい状態だったんや」
ふう「それでもだめ。あと、音楽がいまいち。ヒッチコックの映画って、見た後に記憶に残る音楽が全然ない。
モリコーネとかニーノ・ロータを使えばいいのに」
僕「たぶん、ヒッチコックはストーリーに集中させたかったんやろ(汗)」

中2で観るにはまだ精神的に早かった映画なのか、それとも彼が監督より上手(うわて)なのか。(^^;)
※ちなみに、ヒッチコックの映画にもドリス・デイが歌う『ケ・セラ・セラ』がアカデミー歌曲賞に輝いた
『知りすぎていた男』のように、音楽が記憶に残る作品もある。『サイコ』のシャワールームの音楽とか(怖)。

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ふう「あちゃ~、もう1回この教会に行くのはやばい。行ったらあかん」

生後4908日目 映画3本立て!

久々にお昼から夜9時までかけて映画館に入り浸り3本鑑賞。カジポン家では、年に1,2回そういう日がある。
映画3本となると、頭も体力も疲れ果てるんだけど、妻もふうも映画に関しては超タフ。好きなものだから観れてしまう。

1本目は庵野監督の『シン・仮面ライダー』。
ふう「格闘シーンは迫力があったし面白かったけど、ストーリーが物足りなかった。どこかで聞いたような話で
意外性がなかった。ショッカーの説明もほとんどなく、楽しめる人だけ楽しんでという、庵野さんらしい映画だった」
(僕が言ってるんじゃないですよ、ふうが言ってます。汗)

2本目は『長ぐつをはいたネコと9つの命』。当初は観る気がなかったけど、アカデミー賞にノミネート
されたので、断然観たくなった。ネコは9つの命を持っているが、主人公のネコは8つ目まで使ってしまい
もう次に死んだら終わりと分かり、冒険をやめて気の抜けたような守りの人生に入ってしまう。
ふう「最初から最後まで楽しい映画だった。ネコの表情がとてもいい。可愛い瞳で相手を見つめる
シーンでめっちゃ笑った」
僕「お父さんは、悪役がどうして共感力を失ったのか、そこを描いてほしかったわ。なんであんなに
冷酷な人間になってしまったのかが気になる。ふう、良い映画というのは、主人公の心だけじゃなく、
敵役の内面もきちんと描いた映画やとお父さんは思ってるねん。そういう作品は本当に少ない」
ふう「たしかに」

3本目は『シャザム! 神々の怒り』。DCのヒーロー映画。
ふう「続編は第一作よりイマイチな作品が多いけど、この映画は同じくらい面白かった!敵の3人が
対立していることに工夫があったし、脇役の仲間もエピソードがよかった。“シャザム”という言葉の
意味も分かったし。ギリシャ神話と絡み始めたから、次の第3弾が楽しみ」

ところで、我が家は観に行くことが決定している映画の「予告編は観ない」という鉄の掟がある。
最近の映画は予告編で良いシーンを見せすぎだから、逆にワクワクが奪われてしまう。
今回はインディ・ジョーンズの続編や、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの新作がNG。
画面に予告が映った瞬間、こんな感じになる(笑)→

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「うわ!退避!」(他にお客さんがいなかったのでパシャリ。とにかく予告を観ないよう必死!)




生後4907日目 坂本龍一さん、旅立つ

夜11時前にネットでニュースを見てたら、「元YMOの坂本龍一さん死去」と訃報が流れ、
僕は思わず「ええっ!?」と叫んでしまった。妻も絶句。
ふうは既に隣室でベッドに入っていたけど、一大事なので扉を開けた。
「ふう!坂本龍一さんが亡くなったって!」
「なんて!?坂本さんがっ!?うそや!」
「いまニュースで流れてきてん…」
「だって、この前、高橋(幸宏)さんが亡くなったばっかりやん」
「そうやねん…これは、衝撃的過ぎる」
「もう、あと細野さん1人だけになってしまったのか、YMO…」

2年ほど前、僕がパソコンのスピーカーでYMOのベストアルバムを聴いていると、
「めっちゃ良い曲ばかり。誰が演奏しているん?」と彼。
「YMOって言ってな。お父さんがふうくらいの中学のときに大ブームになったんやで。
この“テクノポリス”とか“ライディーン”、いま聴いてもゾクゾクするわ」
「っていうことは40年くらい前の曲ってこと?こんなに未来っぽいのに」
「まったく古くならないのがすごいわ」

それからというもの、定期的にYMOの楽曲を聴いてきた。
さらに、先日、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』を観ていたので、坂本さんは“ヨノイ大尉”と
して、彼の記憶に強烈に刻まれていた。
※『戦場のメリークリスマス』テーマ曲 https://youtu.be/Pd28ZfD2V2E (4分36秒)

「お父さんな、坂本さんが旅立ったときは、このYMOの『エピローグ』っていう曲を聴こうって
決めとったから、今から聴くわ。『エピローグ』は物語の終わりっていう意味。坂本さんが書いた曲。
夏の終わりに夜空に消えゆく花火というか、溶けていく生命のように感じるわ」
「こんな曲があってんね…」
※YMO『エピローグ』 https://youtu.be/gOl1ppP1wV4 (4分25秒)

(後日談。ふうはヤマハのピアノ発表会の曲を『戦場のメリークリスマス』に。夏に向けて練習するとのこと)

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生後4906日目 アートな1日

昨日は午前中に金属彫刻家ニッタヨシオさんの個展を見に行き、午後はオーケストラを聴きに行った。

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(1)金属でできたお月さまが水面に浮かんでいる。ふう「なんかドラ焼きが食べたくなってきた」
(2)お月さまが家になった!ふう「ここに住んだら楽しそうやなぁ。2階にベランダあるし煙突ついてるし」
他にも小舟に乗ったお月さまなどもあり。
僕「いろいろ見てどうだった?」
ふう「金属でできているのに、あたたかい感じがして不思議だった!」

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(3)大阪のシンフォニーホールにデビュー!大指揮者カラヤンが残響音の素晴らしさに感嘆した、
日本屈指の音楽ホールだ。普段はクラシック音楽をやっているけど、この日は春休みのイベントで
アニメとゲーム音楽をフルオーケストラが演奏するというスペシャル・イベントだった
(4)ここは本格的なパイプオルガンがある。地鳴りのような低音が聴ける貴重な機会。
僕「お父さんはな、大学生のころ、ここでベートーヴェンの第九を歌ったんやで」
ふう「マジで!?あの舞台に立ったん!?」
僕「めちゃくちゃ緊張したわ」

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(5)ふう「エヴァンゲリオンの次はファイナルファンタジーやね。知ってる曲が演奏されるとやっぱ楽しい」
そして演奏後の彼「セフィロスのテーマがド迫力だった!歌声つきだし!」
僕「なんであの曲を知ってたん?ファイナルファンタジーⅦをクリアしてないのに」
ふう「スマッシュブラザーズにセフィロスが出てくるねん。そのときにあの曲が流れるんや」

セフィロス(敵ラスボス)のテーマの正式な曲名は『片翼の天使』。舞台上で4人の歌手が
オーケストラをバックに歌い、鳥肌が立つと同時に頬を涙がツー。エヴァの音楽も良かったけど、
『片翼の天使』がこの日聴いた楽曲のベストだった。ここまで荘厳と思わなかった!

※『片翼の天使』(オーケストラ版)をYouTubeで発見。この壮大な音楽とともに最終決戦が始まる!
https://youtu.be/J8L0wonQZWU (4分26秒)

(6)演奏会のチラシ。
ふう「いや~、セフィロスすごかったな。「セフィロス!」って歌ってしまう」
僕「家のスピーカーと全然ちゃうな。家だと耳で聴いてる感じだけど、今日のはまるで体全体で
聴いてるみやいやった」
ふう「全細胞に響いてる感じやったね」
僕「ほんまほんま」
ふう「“ファンタスティック・コンサート その1”ということは、その2をまたやるってことやんね。
次回はぜひドラクエの音楽をやってほしいなぁ!ドラクエ~!」

コロナ禍のピークが去ったおかげで、こうしてコンサートも楽しめる。聴きに行って本当によかった!


生後4905日目 いわゆる“中2病”は訪れるのか?

ふうは新学期から中学2年生になる。
中学2年、14歳という年は思春期に入って一気に多感になり、自意識過剰まっしぐらになるという。
確かに僕も中学2年から世の中に息苦しさを感じ、妄想の世界が始まった気がする。

ウィキペディアでは『中2病』を「中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動」と説明していた。
ネットを見渡すと、だいたい次のように「中2病」の特徴が書かれている。

・「自分はみんなとは違う特別な存在だ」と思いこみ、それを無自覚に周囲にアピール
してしまう状態のこと。そして「まわりとは違う」趣味や価値観を持つ自分を、かっこ
いいと優越感を感じている。
・超能力など特別に秀でた力や才能を持った主人公などにあこがれて、現実と妄想の境界線があやしくなる。
・世の中で流行っているものやメジャーな作品は否定。
・不良っぽいことや喧嘩に強いことをカッコいいと思いこみ、自分が「ワル」だと アピールしたがる。

こんな感じだ。本当にこんな男子になってしまうのか、それを定点観測するために
4月1日に記録を始めよう。
「は!?オヤジィイイ!勝手にオレのプライベートなことを書くな!」と言い始めたら
この観察記録も強制終了となる可能性があるけど…。

2022 ふうデミー賞

コロナ禍で映画を見まくってきたふう。1年前に映画レビュー「ぼくのベスト100」をまとめ、
あれからさらに映画を見まくり、中学生になったので、衝撃のラストで知られる『俺たちに明日はない』や、
冒頭に凄まじい戦闘シーンがある『プライベート・ライアン』なども解禁。
小学生ではまだピンと来ないだろうと思って、心が成長するのを待っていた映画、『インタース
テラー』も
封印を解いた。以下、子どもの素直な感想ということで、映画好きの人に紹介します。54本!

《映画の感想集2022~中学1年生版》
※点数は10点満点。
洋画40本
●インセプション(2010)…(10)満点!夢の中で夢を見てまた夢を見るとか、ノーラン監督の才能はぶっ飛んでる。
●スティング(1973)…(10)映画を見ているときに拍手してしまった!悪党とのだまし合いがとても面白かった。ぼくもだまされた。
●ショーシャンクの空に(1994)…(9)どんなことも諦めたらだめと思った。モーガン・フリーマンというお爺さんがよかった。
●裏窓(1954)…(9)初めてのヒッチコック。主人公は足をケガして動けないのでハラハラした。カメラのフラッシュで戦うのはナイスアイデア。
●プラトーン(1986)…(10)エリアス軍曹の最期のことを何度も思い出してしまう。サッカー選手がゴールを決めて両膝をついてポーズを決めるたびにエリアス軍曹に見える。
●プライベート・ライアン(1998)…(10)本当にそこ(戦場)にいるみたいだった。絶対あのビーチに行きたくない。E.T.を作った監督とは思えない。
●遊星からの物体X(2011)…(10)誰が敵か分からず、涙が出そうなほど怖かった。カニ頭、かんべんして。
●勝手にしやがれ(1960)…(8)主人公がルパンみたいに明るいのがいい。最後の倒れ方がうまかった。タバコを吸いすぎ。
●俺たちに明日はない(1967)…(9)踊っているような2人の最後が忘れられない。お父さんは「死のバレエ」と言っていた。
●トップガン マーヴェリック(2022)…(9)友人グースの息子と仲直りできて良かった。
●エルヴィス(2022)…(7)腰の動きが危険。
●スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021)…(10)このストーリーを考えた人は天才!敵も味方も全員集合!以前は救えなかった好きな女性を、今回は助けられてジーンときた。
●明日に向って撃て!(1969)…(8)サンダンスとブッチの最期が映ってないのが、逆に心に残った。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビは最高。10点じゃないのは、途中で中だるみしたから。お父さんは「そこがいい」というけど、もっと短くできるはず。
●インターステラー(2014)…(10)一生忘れられない映画。子どもの方が親より年寄りになるなんて…時を戻してあげたい。
●X-MEN:ファーストジェネレーション(2011)…(10)敵を憎いから攻撃するんじゃなく、怖いから攻撃するのは話し合い不足と思う。
●マトリックス(1999)…(9)最初は弱かったネオが、最後は片手で敵を払いのけて爽快だった。
●マトリックス リローデッド(2003)…(10)トリニティが落下しながら戦うのと、高速道路のバトルがすごい。大量のスミスに笑った!
●マトリックス レボリューションズ(2003)…(9)敵が多すぎる絶望的な戦いなのに、人間たちが命がけで戦うところに熱くなった。
●ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022)…(6)ハリー・ポッターみたいに簡単な話にしてほしい。
●ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022)…(8)他のマーベル作品のキャラが出てきて面白かった
●アバター(2009)※リバイバル…(10)人間の方がひどかった。侵略したらダメ。ジェイクとネイティリに感動したので満点。
●アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022)…(9)海がめちゃくちゃきれい!映画館で見てよかった。ただ、物語のスケールが前作よりも小さくなった。
●ウエスト・サイド・ストーリー(2021)※スピルバーグ版…(8)ジェット団の次のリーダーになるアイスに期待。仲良くして!
●ライト/オフ(2016)…(10)電気を消すのが怖くなった。
●スパルタカス(1960)…(9)戦闘シーンに出てくる人の数がハンパじゃない。最後は奴隷同士で対決せず、協力してローマに立ち向かえば良かったのに。
●ラストエンペラー:ディレクターズカット(1987)…(10)王宮から出られない皇帝より、どこでも行きたいところに行ける庶民がいい。
●SING/シング: ネクストステージ(2021)…(7)おおかみの娘が仲間になって「やった!」と思った。
●ジュラシック・ワールド(2015)…(9)モササウルスの水中からのパックンが怖すぎる。
●ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018)…(8)恐竜を兵器にするのは反対!
●ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022)…(9)燃えるイナゴの大群が恐竜より恐ろしかった。
●パブリック・エネミーズ(2009)…(7)デリンジャーは才能を正義のために使えば良かったのに。
●ドント・ルック・アップ(Netflix)(2021)…(10)地球滅亡を叫ぶ科学者の警告をもっとちゃんと聞こう!
●ワイルドバンチ(1969)…(8)スローモーションの使い方がめちゃくちゃうまい。負けるとわかっていても友達を助けに行くのがかっこいい。
●バベットの晩餐会(1987)…(10)美味しい料理は人を幸せにすることがよくわかった。ああいう料理を僕も作りたい。
●マイ・フェア・レディ(1964)…(7)オードリーはアン王女のイメージしかなかったから、上品じゃないオードリーが衝撃的。
●ティファニーで朝食を(1961)…(6)主人公にあまり共感できなかった。でも音楽の「ムーン・リバー」はとてもいい。
●OK牧場の決斗(1957)…(9)カーク・ダグラスは脇役のドク・ホリディだったのに主人公より魅力的だった。
●スタア誕生(1954)…(9)ジュディ・ガーランドの歌声が圧倒的だった。俳優の仕事がなくなったノーマンが可哀想だった。
●オーシャンズ11(2001)…(8)頭を使って金庫に忍び込むのが面白かった。でもトリックは『スティング』の方が凄い。
●インサイド・ヘッド(2015)…(10)人間の感情は、喜びだけじゃなく、悲しみにも役割があることがわかった。
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邦画14本
●乱(1985)…(10)大殿は最初から三郎を信じれば良かったのに!最後のひとりぼっちの鶴丸が可哀想。城を本当に燃やすシーンは悲しみにあふれていた。道化のピーターと、家臣のクロガネが心の救いだった。黒澤監督はすごい。
●戦場のメリークリスマス(1983)…(10)坂本龍一の音楽がすごくいい!セリアズ、ヨノイ、ハラ軍曹、みんな存在感があった。デビッド・ボウイは超イケメン。
●映画大好きポンポさん(2021)…(10)ひとつの映画ができあがっていくのがドキドキした。続編を作ってほしい。
●太陽を盗んだ男(1979)…(7)理科の先生が家の中で原爆を作ることにビックリ。バッドエンドじゃなければ点数はもっと上。
●竜とそばかすの姫(2021)…(7)途中まで面白かった。映像はすごい。『サマーウォーズ』と話が似てる。
●魔界転生(1981)…(7)不気味なシーンが多かった。天草四郎、宮本武蔵、柳生十兵衛、細川ガラシャが復活して戦うアイデアはいい。
●無法松の一生(1958)…(8)好きな人に好きって言えないのが切ない。『七人の侍』の菊千代(三船敏郎)とまた会えてよかった。
●HOKUSAI(2020)…(8)幕府がいじわる。命がけで絵を描いたり、物語を書いたり、江戸時代の芸術家は大変。
●すずめの戸締まり(2022)…(9)お母さんを探しているときのせつない気持ち、応援したくなる。映像がすごくきれい。
●激動の昭和史 軍閥(1970)…(8)戦争をしたい人は少ないのに、止めようとする勇気のある人がいないと始まってしまうのがやばい。戦争を始めた人が、戦争が終わったあとどうなったか知りたい。
●超時空要塞マクロス:愛・おぼえていますか(1984)…(10)異常な密度の戦闘シーンが手描きと聞いてびっくりした。映画が終わってからも、ミンメイの主題歌を何度も聴いた。
●キネマの神様(2021)…(7)主人公に孫が協力してくれたのがよかった!
●機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022)…(9)映画館の大きな画面でガンダムの活躍が見られて良かった!
●シン・ウルトラマン(2022)…(10)保育園の頃にウルトラマンを見てたけど、ここ何年か見てなかった。この映画を見て、もう一度ウルトラマンシリーズを見始めたら、昔よりももっと魅力がわかって楽しい!
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★第2回ふうデミー賞(2022)
最優秀作品賞「インターステラー」「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」※同点
最優秀監督賞 クリストファー・ノーラン「インセプション」「インターステラー」
主演男優賞 トム・ハンクス「プライベート・ライアン」だけじゃなく、今までに見た「フォレスト・ガンプ」「キャスト・アウェイ」も加えて。
主演女優賞 ジュディ・ガーランド「スタア誕生」
助演男優賞 ウィレム・デフォー「プラトーン」
助演女優賞 ゾーイ・サルダナ「アバター」のネイティリ
最優秀音楽賞 ハンス・ジマー「インセプション」「インターステラー」
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〔写真「黒澤監督、ありがとうございます!」〕
墓前で故人に感謝の言葉を伝えることを「ソウルトーク」と呼んでます。昨秋、鎌倉で黒澤明監督のお墓参りを
した際、初めて父子一緒で「ダブルソウルトーク」!墓マイラー人生で忘れられない瞬間でした。

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ふう「黒澤監督に直接お礼を言えてよかった!」

生後4749日目 合唱コンクール

昨日、ふうの中学校でクラス対抗の合唱コンクールがあった。
彼はパートリーダー。生徒がみんな合唱好きというわけでもないので、
どうすれば皆が前向きにコンクールに取り組めるか試行錯誤してきた。
立場上、ふざけている子には注意する役目も引き受けなければならなかった。
達成感のある日はウキウキ、悩みながら帰宅したときはしばらくションボリと、いろんなことがあった。
その頑張りを、ついに本番で発揮するときがきた。

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(1)会場の体育館に入場
(2)さあ!歌うぞ!
曲名は「大切なもの」(課題曲)&「あすという日が」(自由曲)
※参考『あすという日が』 https://www.youtube.com/watch?v=UHzcVCaLQlY (3分38秒)

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(3)各クラスが歌い終わると、最後に学年全体で一緒に歌った
(4)審査の結果、彼のクラスが『金賞』に輝いた!おめでとう!退場する際、彼は目が合うと
「やったぜ!」と親指を立てていた(笑)

ふう、努力が報われてよかったなぁ。
クラスメートがふうに書いたメッセージを見ると、彼の想いは伝わっていたようだ。

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帰宅した彼いわく「最高の誕生日になった」。

祝!13歳

10月26日生まれのふうは今日で13歳になりました!
身長もずいぶん伸びました。中1でほぼ並んだということは、今後、確実に抜かれます。
父の威厳がいつまで持つことやら…。

 S__31752199b 朝、登校前に。

ふうは昨日「ああ、12歳最後の日か~」「あと○時間しかない」「もう小学生の年齢とお別れ」などと
センチメンタルになっていた。今までそんなことは言わなかったので、12歳→13歳は特別感があるようだ。

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(1)「わ~、おいしそう!」。僕「ロウソクは長いやつ1本と短いやつ3本で13な」
(2)来年は最も多感といわれる“魔の14歳”、反抗期の覚悟をしておかないと…(^^;)

2021 ふうシネマパラダイス

約2年のコロナ禍、ふうには“おうち時間”がたくさんあった。
夏休みはどこにも行けず、6年生なのに学校行事も多くが中止になり、ちょっと寂しい最終学年に。
その代わり、山ほど名作映画を観た。3時間超えの超大作もいっぱい。
コロナ以前に観た映画も含め、積もり積もって200本を鑑賞したので、その中から選んだベスト100を
6年生なりにまとめ、本人がコメントをプラス。
黒澤、スピルバーグ、ジブリ、チャップリンetc。映画を通して様々な国、いろんな時代を旅し
小学校生活最後の年に記録した映画讃歌です!
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★ふうシネマパラダイス ベスト100★(文章・ふう)

1.リメンバー・ミー(2017米国/105分/リー・アンクリッチ)
人は、忘れられない限り、死んだ後もいつまでも生き続けるという優しいメッセージがグッと来た。「たとえ別れても心は一つ」と歌う主題歌も素晴らしかった。
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2.ベイマックス(2014米国/102分/ドン・ホール)
2分に1回は笑うシーンがあってすごく楽しかった!「皆を健康にできるロボットを作りたい」というお兄さんは優しい人と思った!
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3.七人の侍(1954日本/207分/黒澤明)
悪者から農民を守る侍たちがカッコよかった。七人の中では、無口な剣豪・久蔵とゆかいな菊千代が好き。3時間半があっという間で、あんなに迫力のある映画を撮れる黒澤監督は天才と思った。
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4.トイ・ストーリー3(2010米国/103分/リー・アンクリッチ)
この物語を観て、おもちゃを大切にしようと思った!大ピンチになったおもちゃたちが、お互いに手を繋ぐシーンが心に残った。(お父さんは泣いていた)
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5.E.T.(1982米国/120分/スティーヴン・スピルバーグ)
仲間全員が自転車で空を飛ぶシーンにワクワクした!E.T.が酔っ払うと主人公も酔っ払ったり、理科室がカエルだらけになって面白かった。
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6.火垂るの墓(1988/日本/93分/高畑勲)
一番はじめのひとこと「昭和20年9月21日夜、僕は死んだ」に、まずビックリした。節子があまりスイカを食べなかったときにもう虫の息だと分かり、おかゆを食べないうちに死んで悲しかった。ジブリなのにとても暗かったけど、観て良かった。
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7.ドラえもん・のび太の太陽王伝説(2000日本/91分/芝山努)第21作
個人的にドラえもんの最高傑作と思っている映画です!のび太が途中で王様と入れ替わっているシーンがけっさく!
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8.ラストサムライ(2003米国/154分/エドワード・ズウィック)
主人公のほうが兵士が少ないのに、作戦をくふうして頑張っていた。最後、勝元が負けているのに「パーフェクト」といったのがジーンときた。敵側の大将のオオムラに僕はめっちゃ怒っています!
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9.アナと雪の女王(2013米国/102分/クリス・バック&ジェニファー・リー)
アナが真実の愛に救われたり、エルサが「レット・イット・ゴ-」を歌いながら城を作るシーンが良かった。のんきなオラフや、サウナつきのお店のやり取りも大笑い!
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10.スターウォーズEP4新たなる希望(1977米国/121分/ジョージ・ルーカス)
ライトセーバー、ファルコン号、Xウィング、最初のテーマ音楽、全部カッコよかった!ドジなロボットC-3POが大好き。フォースが便利すぎる。ルークが若い!
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11.ブルース・ブラザーズ(1980米国/133分/ジョン・ランディス)
カーチェイスに興奮!行儀の悪い食べ方と、悪党の車がワルキューレの音楽と一緒に空を飛ぶところがおかしかった。
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12.タクシー運転手~約束は海を越えて(2017韓国/137分/チャン・フン)
ケガをした市民をタクシーの運転手が助けたり、みんなで協力して新聞記者を脱出させるところに感動した。
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13.シャーロック・ホームズ/シャドウゲーム(2011米国・英国/128分/ガイ・リッチー)
モリアーティ教授との知恵比べや、推理をしながら戦う格闘シーンがとても良かった。音楽も名曲。
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14.ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003NZ・米国/251分/ピーター・ジャクソン)
サムが良い奴でよかった!サムがいなかったら冒険は失敗していたかも知れない。ゴンドール城の戦いがド迫力。
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15.レディ・プレイヤー1(2018米国/139分/スティーヴン・スピルバーグ)
やっぱスピルバーグは天才!アキラのバイクとかガンダムとか、知っているものばかり出てきて楽しかった。
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16.ルパン三世カリオストロの城(1979日本/110分/宮崎駿)
前半のカーチェイスや、ニセ札工場を見つけた銭形警部の「どうしよう」っていうシーンがサイコー!
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17. KANO 1931海の向こうの甲子園(2014台湾/185分/馬志翔マー・ジーシアン)
ピッチャーが苦しんだとき、守備の仲間が「俺たちが受け止めるから投げろ」と言ったシーンがよかった!
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18.チャップリンの独裁者(1940米国/126分/チャールズ・チャップリン)
ヒトラーがどんなに危険かを笑いで伝えるチャップリンはすごい。音楽にあわせてヒゲをそる場面がゆかい。
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19.スタンド・バイ・ミー(1986米国/89分/ロブ・ライナー)
線路を歩いてて列車がきたり、夜にキャンプしたり、冒険の途中で起きることの1つ1つが面白かった!
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20.スター・トレック(2009米国/129分/J・J・エイブラムス)
転送装置とか知恵を絞ってどんなピンチも切り抜けていき、夢中になった。エンタープライズ号も美しい。
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21.ジョーズ(1975米国/130分/スティーヴン・スピルバーグ)
ジョーズを爆破で倒したときの血しぶきがヤバかった。この映画、PG12っていうけど、R15並みなんだけど・・・
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22.キャスト・アウェイ(2000米国/144分/ロバート・ゼメキス)
無人島での生き方の勉強になった。諦めないという心も大事。ウィルソンとの別れは泣きそうになった。
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23.スターウォーズEP6ジェダイの帰還(1983米国/136分/リチャード・マーカンド)
ダースベイダーが最後にルークを守ってくれたから嬉しかった!
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24.ギャラクシー・クエスト(1999米国/102分/ディーン・パリソット)
この映画を観る前にスター・トレックを観ていたから、ギャグがめちゃくちゃツボに入った。
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25.シャザム!(2019米国/132分/デヴィッド・F・サンドバーグ)
体は大人なのに、心が子どものスーパーヒーローで、何度も笑いながら観た。後半の全員シャザムは想定外!
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26.フォレスト・ガンプ(1994米国/142分/ロバート・ゼメキス)
親友がベトナム戦争で死んで悲しかった。「人生はチョコレートの箱と同じ。何が出るかお楽しみ」を覚えておこう。
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27.ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011英国・米国/130分/デヴィッド・イェーツ)
ホグワーツのすべての先生が、生徒を守るために戦って胸にきた。最後のハリーのどんでん返しに拍手!
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28.ゴッドファーザー(1972米国/178分/フランシス・フォード・コッポラ)
コルレオーネ・ファミリーの良いところは、麻薬だけは絶対に手を出さないこと。暗殺シーンに緊張した。
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29.北北西に進路を取れ(1959米国/136分/アルフレッド・ヒッチコック)
わざと警察に捕まるためにオークションをめちゃくちゃにするシーンで涙が出るほど笑った。
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30.バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985米国/116分/ロバート・ゼメキス)
過去を変えると自分が消えるので、ハラハラした。マーティのパパがビフをやっつけて、よっしゃ!ってなった。
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31.風の谷のナウシカ(1984日本/117分/宮崎駿)
ナウシカと虫達が心を通わしてるところで温かい気持ちになった。
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32.ニューシネマ・パラダイス(1988伊・仏/124分/ジュゼッペ・トルナトーレ)
映画館の場面で、観客がみんなで笑ったり泣いたりしていて、映画はいいなって思った。
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33.アマデウス(1984米国/180分/ミロス・フォアマン)
モーツァルトの音楽がたくさん聞けてよかった。でも馬鹿にされたサリエリはかわいそうだった。
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34.銀河鉄道999(1979日本/129分/りんたろう)
永遠の命より、限られた命の方が、人は精一杯生きるし思いやりが生まれる。キャプテン・ハーロックが超クール。
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35.未知との遭遇(1977米国/135分/スティーヴン・スピルバーグ)
宇宙人と音楽や手話で会話するのはグッドアイデアと思った。
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36.ドクター・ストレンジ(2016米国/130分/スコット・デリクソン)
何回も何回も時間を繰り返すシーンに笑った!世界が逆さまになったり、すごい映像の連続だった。
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37.チャップリンの街の灯(1931米国/87分/チャールズ・チャップリン)
目が見えない女の人のために、チャップリンがボクシングしたり頑張ってて、いっぱい応援した。
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38.大脱走(1963米国/173分/ジョン・スタージェス)
脱走用のトンネルが敵に発見されないかめちゃくちゃハラハラした。逃げて捕まった人の運命が悲しい。
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39.2001年宇宙の旅(1968英国・米国/164分/スタンリー・キューブリック)
50年以上前にリアルな宇宙の映画を作ってて驚いた。コンピューターの反乱が怖かった。ラストわけわからん…。
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40.サマーウォーズ(2009日本/115分/細田守)
まさかインターネットが切れるだけで人が死んでしまうなんて、考えていなかった。
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41.この世界の片隅に(2016日本/168分/片渕須直)
どんな時も自分のリズムで生きている、すずさんを見習おうと思った。原爆は絶対にだめ。
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42.エデンの東(1955米国/118分/エリア・カザン)
父親と兄はもっと主人公の気持ちをわかってあげてほしかった。ジェームズ・ディーンは泣き方がうまかった。
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43.アベンジャーズ/エンドゲーム(2019米国/182分/アンソニー・ルッソジョー・ルッソ)
アイアンマンが大変なことになって悲しかったけど、世界が無事に元に戻ってホッとした。
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44.椿三十郎(1962日本/96分/黒澤明)
時代劇なのに笑うシーンがたくさんあった。でも最後の決闘のシーンで腰を抜かしそうになった。
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45.劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2019日本/120分/外崎春雄)
煉獄さんにはもっともっともっと生きて欲しかった…。
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46.燃えよドラゴン(1973英領香港・米国/110分/ロバート・クローズ)
ブルース・リーの攻撃が超スピードで仰天した。「アチャー」「アチョー」の声とヌンチャクが痛快だった!
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47.仁義なき戦い(1973日本/99分/深作欣二)
菅原文太の「弾はまだ残ってる」が渋かった。本当に仁義がないドロドロの世界だった。※残酷な場面は観てない。
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48.となりのトトロ(1988日本/88分/宮崎駿)
メイが初めてトトロと出会うシーンと、空を飛ぶシーンが楽しかった。ネコバスに乗ってみたい!
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49.ローマの休日(1953米国/118分/ウィリアム・ワイラー)
王女の秘密に気づいたジョーの慌てぶりが面白かった。真実の口の手品にビックリした!
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50.風と共に去りぬ(1939米国/238分/ヴィクター・フレミング)
スカーレットは最初はわがままだと思ったけど、本当の気持ちになかなか気づけない人だとわかった。
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51.ベストキッド(1984米国/127分/ジョン・G・アヴィルドセン)
準決勝では卑怯な方法で足をやられたけど、決勝では鶴の構えで勝って良かった!
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52.メリーポピンズ(1964米国/139分/ロバート・スティーブンソン)
大好きなチムチムチェリーの曲で煙突そうじ屋が踊るところがお気に入り。
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53.ワンダーウーマン(2017米国/149分/パティ・ジェンキンス)
「俺は今日を救う。君は世界を救え!」、そう言った人は天国に行ったけど、言葉は心に残っている。
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54.君の名は。(2016日本/112分/新海誠)
「入れ替わってる!?」って言ってからの大騒動に爆笑しました(笑)
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55.新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち(2011日本/109分/寺本幸代)31作
最後にリルルが消えてしまって悲しかったけど、正義の心になって帰ってきてくれたからとても良かった。
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56.天空の城ラピュタ(1986日本/126分/宮崎駿)
シータを守ったロボット兵を助けてあげたかった。呪文の「バルス」が衝撃的すぎる!
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57.スターウォーズEP5帝国の逆襲(1980米国/127分/アーヴィン・カーシュナー)
スノーウォーカーが敵なのにカッコいい。ルークはもうちょっとまわりの意見を聞かないとアカン。
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58.少林サッカー(2001香港/113分/チャウ・シンチー)
現実ではありえない大技を敵も味方も使うから楽しかった!ゴールキーパーのお尻に笑った。
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59.ラーヤと龍の王国(2021米国/117分/カルロス・ロペス・エストラーダ、ドン・ホール)
敵を信じるというのは難しいことだけど、そこからしか始まらないことを教えてもらった。
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60.ウエスト・サイド物語(1961米国/153分/ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンズ)
戦いのときもパーティーのときも、ずっとダンスしながらで驚いた。なんでもっと仲良くできないかなぁ。
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61.翔んで埼玉(2019日本/107分/武内英樹)
埼玉と千葉の対決や、群馬県の入口の「これから先、命の保証なし」っていう看板がおかしかった。
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62.カメラを止めるな!(2017日本/95分/上田慎一郎)
最初はとても怖いゾンビ映画やと思ったけど、種明かしが分かったら、怖いのが消えて笑ってばかり!
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63.ウエスタン(1968伊・米国/175分/セルジオ・レオーネ)
音楽がすごく美しい西部劇で、見終わってからもメロディーが頭からとれない。でも子どもは撃たないで…。
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64.インサイド・ヘッド(2015米国/102分/ピート・ドクター)
人間にとって、マイナスな感情の「悲しみ」だってとても大事なものだとわかった。
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65.シャーロック・ホームズ(2009米国・英国/129分/ガイ・リッチー)
ホームズとワトソンは最強のコンビ!けんかをしても息がぴったり。スリル満点だった(^^)
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66.ある日どこかで (1980米国/108分/ヤノット・シュワルツ)
古い絵の女性に恋をして、会うためにタイムトラベルする行動力がすごい。最後が切なすぎる…。
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67. Mr.インクレディブル(2004米国/116分/ブラッド・バード)
ヘンテコなヒーロー家族で、笑いもいっぱいあったから大満足。
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68.タイタンの戦い(2010米国・英国/110分/ルイ・レテリエ)
ギリシア神話の勉強にもなったし、メデゥーサとの対決が忘れられない。
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69.ピーター・ラビット(2018米国・豪州・英国/95分/ウィル・グラック)
かわいいウサギの話と思ったら、けっこうワルがしこいウサギたち。人間との知恵比べが面白かった。
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70.タイタニック(1997米国/210分/ジェームズ・キャメロン)
逃げなかった音楽家や、船が真っ二つに割れるところ、「僕を信じて」の言葉が印象に残った。
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71.パシフィック・リム(2013米国/132分/ギレルモ・デル・トロ)
主人公の巨大ロボットが仲間を助けるシーンや、タンカーを持って怪獣をぶん殴るバトルが熱かった。
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72.ボーン・アイデンティティー(2002米国/119分/ダグ・リーマン)
記憶を失った主人公が、格闘になると超強くて、「こいつは何者なんだ?」とどんどん興味がわいた。
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73.ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002NZ・米国/223分/ピーター・ジャクソン)
城壁の夜の戦いや、動く大木が塔を攻めるシーンがものすごく迫力あった。
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74.シン・ゴジラ(2016日本/120分/庵野秀明、樋口真嗣)
ゴジラを応援していたから、冷凍されて可哀想だった。第1形態と、第2形態は意外とダサかった。
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75.アンネ・フランク(2001米国/191分/ロバート・ドーンヘルム)
隠れ家の生活は音を出せないし大変。収容所のアンネは悲惨で、あと一ヶ月で自由になれたのに残念…。
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76.グーニーズ(1985米国/115分/リチャード・ドナー)
海賊船とか冒険とかワクワク。発明王の少年の“ひみつ道具”がいろいろ楽しかった。
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77.ハリー・ポッターと賢者の石(2001英国/159分/クリス・コロンバス)
トイレで戦ったトロルのシーンがドキドキした。空飛ぶホウキで戦うクィディッチが面白かった。
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78.ズートピア(2016米国/110分/リッチ・ムーア、バイロン・ハワード)
どんなときも努力し続ける新米警官ジュディにエールをおくりたい。ニックの大逆転、お見事!
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79.チャップリンの黄金狂時代(1925米国/112分/チャールズ・チャップリン)
雪山の山小屋の戦いと、靴を行儀良く食べるところが、おかしかった。
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80.ゴジラVSコング(2021米国/113分/アダム・ウィンガード)
ゴジラとキングコングが戦うなんておったまげた。4DXで観たら、水がいっぱいかかった!
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81.道~白磁の人(2012日本/118分/高橋伴明)
自分の信念を貫いた浅川巧さんは勇気があると思った。ソウルにお墓参りにいった。
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82.ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009日本/120分/庵野秀明、鶴巻和哉、摩砂雪)
エヴァを降りたシンジが、みんながピンチのときに戻ってきてグッときた。ゲンドウはもっとシンジに説明するべき。
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83.ゾンビランド(2009米国/88分/ルーベン・フライシャー)
生き残るためのルールが細かくて笑った。弱い主人公が頑張るところがいい。 (怖くなかった!)
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84.続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(19661伊・西独・スペイン・米国/238分/セルジオ・レオーネ)
最後の「おれズルい奴」「おれ悪い奴」「おれ良い奴」に爆笑した!この西部劇もモリコーネの音楽が魅力的。
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85.コマンドー(1985米国/92分/マーク・L・レスター)
娘を助けるために、そこまでやるかと大暴れするところが痛快だった。
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86.2分の1の魔法(2020米国/102分/ダン・スカンロン)
お兄ちゃんの車が空を飛ぶシーンと、透明の谷を渡るところがまた観たい。優しい空気の映画。
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87.我が輩はカモである(1933米国/70分/レオ・マッケリー)
透明の見えない鏡を使った2人のモノマネが最高に面白かった!
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88.アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018米国/160分/アンソニー・ルッソジョー・ルッソ)
たくさんのヒーローがラスボスの指パッチンで消滅してショック・・・。みんな最強クラスだったのに!
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89.チャップリンの殺人狂時代(1947米国/133分/チャールズ・チャップリン)
「1人を殺せば殺人者だが、100万人を殺せば英雄だ」というチャップリンのセリフが衝撃だった。
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90.ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017日本/119分/三池崇史)
スタンドがリアルだった!途中で終わっているので、続編が楽しみ。もう本当に、僕は続きを待ってます!
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91.あしたのジョー(1980日本/153分/福田陽一郎、出崎統) 今のアニメよりも絵に迫力があった。ジョーのクロスカウンターも、力石徹もカッコよかった。最後は絶句。
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92.時をかける少女(アニメ)(2006日本/104分/細田守)
僕はタイムリープは使わない。過去に戻らなくても良い!なぜなら、過ぎ去ったことはもうしょうがないからです!
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93.ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間(2001NZ・米国/228分/ピーター・ジャクソン)
ガンダルフが怪物バルログと戦いながら谷底へ落ちるシーンがやばい。
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94.ボヘミアン・ラプソディ(2018英国・米国/133分/ブライアン・シンガー、デクスター・フレッチャー)
クイーンの曲がたくさん聴けたし、曲が出来るまでがよく分かった!フレディが病気にかかってかわいそうだった。
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95.スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け(2019米国/142分/J・J・エイブラムス)
レイと敵のカイロ・レンが協力したので胸熱だった!さよならスターウォーズ。
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96.アーロと少年(2015米国/100分/ピーター・ソーン)
学童保育の映画会で観て、僕が初めて泣いた映画です。
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97.弱虫ペダル(実写)(2020日本/113分/)
山道で他のライバル全員を抜いたシーンが豪快だった!
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98.ねこねこ日本史~龍馬のはちゃめちゃタイムトラベルぜよ! (2020日本/73分/河村友宏)
弥生時代から幕末までの歴史を楽しく勉強できた。映画館でお母さんは気を失っていた。
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99.シン・ヱヴァンゲリヲン新劇場版(完結) (2021日本/155分/庵野秀明、鶴巻和哉、前田真宏)
綾波に稲刈りさせたかった・・・。
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100. TENET テネット(2020米国・英国/150分/クリストファー・ノーラン)
理解不能!理解不能!理解不能!
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次点シュガー・ラッシュ/万引き家族/1917 命をかけた伝令/ソウルフル・ワールド/アリータ:バトル・エンジェル/天気の子
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第1回フウデミー賞
作品賞 リメンバー・ミー 「音楽もセリフもストーリーも全部最高!」
監督賞 スティーヴン・スピルバーグ 「スピルバーグにはずれなし」
主演男優賞 リチャード・ドレイファス 「ジョーズと戦い、UFOで宇宙に行ったから」
主演女優賞 オードリー・ヘップバーン 「真実の口での驚き方がかわいい」
助演男優賞 川谷 拓三 「けたはずれの、みじめったらしいやられ方」
助演女優賞 エマ・ワトソン 「ハリーとロンをいっぱい助けたから」
主題歌賞 この星のどこかで(「のび太の太陽王伝説」より) 「メロディも声も頂点」

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生後4356目 ギャラクシー・クエスト

1999年公開の傑作カルトSFコメディ『ギャラクシー・クエスト』を満を持して鑑賞!
『ギャラクシー・クエスト』は「スター・トレック」のパロディーであり、最近スター・トレックの
TVシリーズをガチ見していたのは、『ギャラクシー・クエスト』を五臓六腑で楽しむためだった。
ストーリーは奇想天外。星間戦争で絶滅寸前の宇宙人が、ひと昔前の地球のテレビ番組「ギャラクシー
クエスト」を観て、本当の話と勘違い!番組では地球人の宇宙船プロテスター号がどんなピンチも
知恵と勇気で突破していた。宇宙人がわらにもすがる気持ちで出演俳優たちに「救援」を要請すると、
仕事にあぶれていた俳優たちが“新しいSF番組のオファーだ!”と浮き足だって引き受け、宇宙戦争の
最前線に立たされる というもの(俳優はテレビのロケと思っている)。

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(1)パロディといってもアラン・リックマン(ハリポタのスネイプ先生)やシガニー・ウィーパーと
いった名優が本気で演じており、B級映画のテイストで撮られた超A級ムービーだ
(2)スター・トレックでおなじみの転送装置や名セリフが登場し、終始笑いが絶えず(^^)

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(3)最初は本当の宇宙戦争に巻き込まれて逃げだそうとする俳優たち。だが、持ち前の正義感に
火がつき、往年のテレビ番組「ギャラクシー・クエスト」のように大活躍する
(4)トカゲヘッドの科学主任は、ミスタースポックのパロディ

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(5)俳優たちが乗船する『プロテクター号』。コメディでも特撮は本格的!
(6)危機に直面した俳優たちは、テレビシリーズのファンの知恵を借りながら、様々なピンチを
切り抜けていく。俳優とファンが協力して宇宙を平和にするという、心が激アツになる展開

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(7)たたみかけるようなクライマックスに、身を乗り出して鑑賞
(8)「オメガ・サーティーンを始動しろ」。果たして“オメガ・サーティーン”とは何か!?

鑑賞後のふう。「どんどん話が大きくなっていって、どんでん返しもあるし、ほんと楽しかった!」
僕「地味なキャラクターもみんなに見せ場があって、練りに練られたストーリーと思う」
ふう「SFファンの男の子が、大人たちに名案を教えるのが面白かった」
これで、ふうが『映画ベスト100』を作成するだけの名画は一通り鑑賞した!さあ、まとめよう!

生後4355目 淀川長治さん

映画の名解説者・淀川長治さんが亡くなったのは1998年で、もう23年も前の話だ。
今は便利な時代で、YouTubeには淀川さんの名調子が大量にアップされており、ふうは自分が見た映画の
解説を「淀川さんなら、何て言うだろう?」と興味を抱いて、自分で検索して見ている。

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(1)『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をウキウキと解説する淀川さん
(2)めっちゃ若い頃の淀川さんが『燃えよドラゴン』を解説中

ふう「YouTubeには他にも『ジョーズ』『2001年宇宙の旅』『コマンドー』『ローマの休日』とか
いっぱいあるで!」
そして、淀川さんと言えば番組最後の挨拶「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」。
ユーモアも愛嬌もいっぱいのお爺ちゃん、完全に6年生の心を鷲づかみに。

※『淀川長治のサヨナラ集』

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2016年に訪れた淀川さんのお墓。ふう「僕もここにおったん?」
僕「おったで。7歳だからちょっとは覚えてるやろ?」
ふう「がーん、全然覚えてへんわ」
僕「その頃はまだ淀川さんを知らへんかったからな。お父さんも、ふうを墓前で紹介しなかったと思う」
ふう「今ならちゃんと淀川さんのことが分かるから、もう一回お墓参りして、ちゃんと御礼を言いたい」
待ってて下さいね、淀川先生!

生後4354目 土方(歳三)のスマホ

新選組ファンのふうはNHKの『土方のスマホ』に大興奮。
もし歴史上の人物がスマホを持っていたら?という架空設定の時代劇。
前シリーズの『光秀のスマホ』が楽しかっただけに期待も大きい。
番組では土方のケータイの画面を中心に物語が進行する。

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(1)ふう「これ、鬼滅の刃の炭治郎のやつやん!(笑)」
新選組の隊服を決めるエピソード、デザイン候補に鬼滅ネタがあり、ふうにツボってた
(2)ふう「お父さん、ちょっと画面ストップ!ゴーザレ(グーグル)になんて書いてあるか見たい」
この回は土方が初代局長・芹沢を暗殺する話で、土方は初めて人を斬ることになる。
ふう「うわ、土方が“人、殺し方、初めて”で検索してるで。動画は“絶対にNGな人斬りテク”やって」

こんな感じで、物語は明治維新になり、土方が箱館で戦死するまで続く。
ふうは土方のフレンド欄を見て「近藤と沖田以外にも、山南、藤堂、永倉、斎藤とかみんな何か喋って
いて楽しい」と喜んでいた。
ふう「でもお父さん、一つだけ不満がある。土方が軽い~。鬼の副長なのに喋りすぎ」
僕「スマホの画面がメインの話だから、主人公が無口だと地味になりすぎてしまう。スマホ見ながら
独り言を言う人じゃないと」
ふう「そっか~」

※ふうのお薦め『土方のスマホ~池田屋から生配信』
土方役は『エール』の窪田くん

生後4353目 PCR検査

昨日、小学校から連絡があり、6年生でコロナ陽性が複数出たため、3日ほど学年閉鎖になるとのこと。
また、保健所でPCR検査を受けるよう指示があった。

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(1)日曜でも保健所のPCR検査はやっていた。朝10時に来るように言われた
(2)到着すると車で待っているよう指示され、係の人が唾液採取用のフラスコを持って出てきた。
けっこう量を入れる必要があったため、係の人は「10分後にまた来ます」といったん保健所の中へ。
ふう「10分しかないのに、なかなかツバがわいてこなくて焦る」
僕「なんか酸っぱいものを想像したら?レモンとか梅干しとか…」
ふう「ちょっと出てきた」
結果は早ければ翌日、遅ければ明後日に出るとのこと。

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帰宅後、検査結果が出るまでどこにも行けないため、『美味しんぼ』を読み進め、70巻まで読破。

《追記》翌日、保健所から電話があり「陰性でした」と報告。胸を撫で下ろした!

生後4352目 300(スリーハンドレッド)

ギリシャ神話を扱った映画の影響で、ギリシャの歴史に興味津々のふう。
古代ギリシャ最大の英雄スパルタ王レオニダスの活躍を描いた『300(スリーハンドレッド)』を鑑賞。
原作はアメリカのコミックなので、ビジュアル的にクール&スタイリッシュな映像の連続。
ふう「めちゃくちゃかっこいい映画やね!」
僕「だけど、この映画はお父さんが劇場で腰を抜かしそうになったエグい戦闘シーンがあるから、
そのシーンがきたら合図するんで、目を隠すんやで」
ふう「わかった。心の準備してる」

ときは紀元前480年、100万のペルシア軍がスパルタに迫り、ペルシャの使者はスパルタの王
レオニダスに無条件降伏を要求する。これに対するレオニダスの回答は実に簡潔だった。

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(1)序盤で最もインパクトがあるシーン。ペルシャの使者に向かって、レオニダスは
「ディス!イズ!スパルタ!(これがスパルタだ!)」と叫ぶ
(2)その叫びと同時に使者を巨大な穴に蹴り倒した。いわゆる“スパルタ・キック”だ

ふう「レオニダスのスパルタ・キック、とんでもないパワーや!」

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(3)スパルタ兵「この谷は絶対に通過させない!」

ペルシャ軍100万に対するのは、わずか300名のスパルタ兵。だがレオニダスには勝算があった。
敵がスパルタの領地に入るためには、テルモピュライという狭い谷を通らねばならない。
たとえ100万の軍勢であろうと、谷を通過するときは細長い行列にならざるを得ず、先頭が数名になる。
そう、スパルタは精鋭兵でもって、ペルシャ軍の先頭を叩き続ければいいのだ。

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(4)ふう「300対100万なんて、すぐに勝負がつくと思っていたけど、これならいけるかも!」
(5)ふう「レオニダスたち、鎧を着たら安全なのに、なんで水泳パンツだけで戦ってるん!?」
僕「たぶん、あのムキムキ筋肉は鉄の鎧より頑丈なんやと思うで」

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(6) テルモピュライの峡谷は海岸線にあるため、ペルシャ兵は大軍ゆえに断崖から海に落ちる者も
(7)100万の軍勢が300名に手こずり、「ノーッ!!」と叫ぶペルシャ王クセルクセス

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(8)しかしやはり多勢に無勢、次第にスパルタ兵の数が減っていく。全滅を前に部下は言う
「名誉です。あなた(王)と死ぬのは」
(9)レオニダス「誇りだぞ。お前と共に生きたのは」
この王と家臣の会話にしびれたふう。「お互いに心から信頼しあって、尊敬しあっているのがいい。
よく映画にある、わがままな王様が、兵隊を奴隷みたいに使ってのと違う」

鑑賞後のふう。「スパルタ兵が死ぬかも知れないのにニコニコしてるのがビックリした」
僕「彼らスパルタ人にとって、戦場で死ぬのが最高の名誉だからな。もし長生きして安らかにベッドで
死んだら、その最高の名誉が手に入らないまま死ぬわけで、不幸になってしまう」
ふう「戦って死ぬときが一番幸せとか、今の人間とは幸せの考え方が違うね」
僕「ほんまやな。お父さんは生きる道を探す派や」
ふう「お父さんはレオニダスのお墓に行ったん?」
僕「ギリシャはアテネしかお墓参りしてないねん。スパルタはアテネより遠いから…」
ふう「アカンやん!ちゃんとレオニダスのお墓にも行かないと!ほんならカジポン家で行かんとな。
お母さんも絶対に行きたいやろ、レオニダスのお墓!」
妻「え、ああ…うん」

※ちなみに続編の『300 帝国の進撃』は、大人が真っ青になる性描写があり速攻で画面OFF。
あぶない、あぶない。

生後4351目 宇宙大作戦(スター・トレック)

『スター・トレック』シリーズの最初のテレビドラマ『宇宙大作戦』を、ここ数日ふうと見まくった。
本放送は1966年。僕が再放送を深夜テレビで見てたのは大学生の頃だから、30年ぶりの鑑賞になる。
23世紀に宇宙探査船エンタープライズ号が5年間の調査飛行を行う話。全部で3シーズン79話あるため、
ネットのファンサイトを調査して高評価の回をリストアップして観ていった。

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(1)ふう「さあ、今日も見るで!エンタープライズ号の旅を!」
(2)カーク船長が大ピンチになり、緊張感に耐えきれず耳を押さえてうつむく彼

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★ふうが選んだベスト10エピソードは以下の通り。(話数はNetflix基準)

第1位 シーズン2第15話「新種クアドリティケール」
ふう「ペットのふわふわのトリブル(小動物)がどんどん増えていって、エンタープライズ号が
トリブルだらけになるの、めっちゃ笑った!」

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(3)宇宙モルモットのトリブルが大増殖、船内の至る所に(汗)
(4)頭上から大量のトリブルが降ってきたシーンに、大爆笑している

第2位 シーズン1第29話「危険な過去への旅」
ふう「過去の地球に行ったカーク船長が、人類の歴史を変えないために、愛する人が死ぬのを
見ているしかないのが悲しかった。助けたくても助けられないんやで…」

第3位 シーズン1第6話「二人のカーク」
ふう「カーク船長の体が2人に分裂して、良いカークと悪いカークに別れてしまい、どうなるかと
思った。《良い心》だけだと、優しすぎて、ピンチのときに何も決断できなくて、船長の仕事が
できないから、ちょっと強引な《悪の心》も必要というのが、“へぇー”ってなった」

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(5)悪役メークになったダークサイトのカークに「誰やねんこの人!(笑)」
(6)クルーたちは逆境でもジョークを忘れない。氷点下の惑星から船に戻れなくなっても
「長いロープにくくって熱いコーヒーを下ろせませんか」と軌道上の母船に頼んでいる

第4位 シーズン3第17話「宇宙犯罪シンジケート」
ふう「カークとスポックがギャングの親分のふりをするのが面白かった!」

第5位 シーズン2第12話「死の宇宙病」 ※シーズン1の「魔の宇宙病」と題名が酷似
ふう「カーク、スポック、マッコイがみんなウイルスでお爺ちゃんになってしまい、どうなるんだ
ろうってハラハラした」

第6位 シーズン1第12&13話「タロス星の幻怪人 Part1」「Part2」
ふう「ああいうハッピーエンドもあるのか…」
※事故で身体が不自由になった元船長パイクが、幻を見せる能力を持つタロス星人のお陰で、
幻とはいえ再び自由になる。
※この回は1967年にSF界の最高賞、ヒューゴー賞の最優秀ドラマ部門を受賞

第7位 シーズン1第27話「クリンゴン帝国の侵略」
ふう「一番弱いと思っていたオルガニア人が、地球人よりもクリンゴン人よりも、はるかに強いとは!
戦争が嫌いなオルガニア人に、地球もクリンゴンも政治を任せたらいいのに」

第8位 シーズン2第4話「イオン嵐の恐怖」
ふう「パラレルワールドのエンタープライズ号が海賊船みたいになっているの可笑しかった」

第9位 シーズン2第6話「宇宙の巨大怪獣」
「エンタープライズ号を奪ったデッカー船長は、作戦も立てずに怪獣に突っ込んでいくダメ船長と
思ったけど、最後はすごい勇気を見せたから見直した」

第10位 シーズン1第24話「コンピューター戦争」
ふう「コンピューターに選ばれた人は自殺しないといけない戦争って悪夢すぎる」

次点  シーズン1第11話「謎の球体」
ふう「圧倒的に文明が発展している敵を相手に、カーク船長がハッタリ(偽物の自爆システム「コーボ
マイト」)でピンチを乗り切るのがさすがと思った」

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(7)『死の宇宙病』ではクルーが急速に老化し、同じ話を何度も繰り返したり、腰痛になったり
(8)実在しない超自爆装置をハッタリに使い、敵と駆け引きするスリリングなシーン

TVシリーズは各話の英語タイトルと日本語タイトルが大きく異なるため、その比較も楽しんだ。
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ちなみにまだ観てない「名作」と言われている回はあと7話残ってる。ふうのベスト10もまた
変わるだろう。
シーズン1第23話「宇宙の帝王」※劇場版の前日譚
シーズン2第3話「超小型宇宙船ノーマッドの謎」
シーズン2第21話「エコス・ナチスの恐怖」
シーズン2第26話「宇宙からの使者 Mr.セブン」
シーズン2第10話「惑星オリオンの侵略」
シーズン3第12話「恒星ミナラの生体実験」
シーズン3第24話「変身!カーク船長の危機」

生後4350目 ギリシャ神話と映画(後)

『タイタンの戦い』シリーズは大人向けだったので、主人公が少年少女のギリシャ神話もの、
“パーシー・ジャクソン”シリーズを2作品鑑賞した。
原作は米国の作家リック・リオーダンが書いたベストセラー・ファンタジー(全5巻)。
映画『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(2010)は原作小説の第1巻を映画化。
監督は『ハリー・ポッターと賢者の石』『ホーム・アローン』のクリス・コロンバス。同監督は
『グーニーズ』の脚本家でもある。
ふう「ハリポタとかグーニーズの人だったら、この映画はきっと“あたり”のはず。わくわく」

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17歳の主人公パーシー・ジャクソンは、多動障害だったり難読症であったり、学校で苦労している。
ある日、自分が海神ポセイドンと人間の間に生まれた半神半人という出生の秘密を知り、
多動障害は英雄としてのずば抜けた反射神経の裏返しであり、難読症と思っていたらギリシャ語は
すらすら読めることが判明。
そして、陰謀によりパーシーはゼウスから稲妻を盗んだ犯人と神々に思われ、真犯人を突き止める
ため旅に出ることになった(2週間以内に稲妻を返さないと世界が破滅!)。
パーシーはアテナを母に持つ少女や、陽気で情にもろいサテュロス(半獣)、ヘルメスを父に持つ
少年などと出会い、世界を救う冒険をする。

鑑賞後のふう。「パーシーが水で傷を治したり、アナベス(戦の女神アテナの娘)が剣の達人とか、
親によって能力が違うのが面白かった」。
僕「お父さんが感心したのは、落ちこぼれと思っていた欠点が、角度を変えて見ると並外れた長所と
いうことやな。弱虫だから誰よりも早く危険に気づくことができたり、短所は長所にもなる。
これは子どもだけじゃなく大人も知っておくべき、人生のめっちゃ大事なことやねん」
ふう「ギリシャ神話を使った、ただの冒険の話じゃないんやね」
僕「素晴らしいメッセージを含んだ物語やと思う」
ふう「じゃあ、続編も観よう。『魔の海』編!」
2時間後。
ふう「……お父さん、面白かった?」
僕「……圧倒的にパート1の方が面白かったな。なんか、お話が薄くなかった?」
ふう「明日になったら忘れてそう…」

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それはさておき!今回、ふうにギリシャ神話の人物関係(誰と誰が親子とか、結婚相手とか)を
説明しようとして、僕には圧倒的に知識が少ないと痛感。彼に分かりやすく説明するためにも、
ギリシャ神話の登場人物や主な事件について、1週間をかけてまとめたので、以下に貼っておきます!

〔覚えておきたいギリシャ神話の神々と英雄たち〕

※()内はローマ神話や英語の読み方

 

最も有名な神「ゼウス」が世界を支配するのは3番目の王朝。
神話のおおまかな流れは、原初の時代→ウラノス王朝→クロノス王朝→神々の大戦「ティタノマキア」→
《ゼウス王朝が爆誕》→大戦「ギガントマキア」→ゼウスVS怪物テュポン→半神半人の英雄の時代。


《ギリシャ宇宙・原初の時代の神々》


●カオス…最初の神カオス(混沌)から世界は始まった。単身で大地の女神ガイア、奈落(地の底)の神タルタロス、愛の神エロス、夜の神ニュクス、闇の神エレボスの5神を生む。

 

●ガイア【重要】…大地の女神。ゼウスの祖母。単独で天空神ウラノス、海の神ポントス、山の神ウーレアを産んだのち、子のウラノスを夫としてさらに男神6人と女神6人のティタン(巨神)十二神を産む。十二神のクロノスとレアは夫婦になり「ゼウス」を産んだ。

※ティタン十二神…海洋神オケアノス(娘3千人)、テテュス(オケアノスの妻、ヘラの乳母)、太陽神ヒュペリオン(太陽神ヘリオス&月の女神セレネの父)、テイア(ヒュペリオンの妻)、イアペトス(アトラス、プロメテウスの父)、クレイオス(孫に西風の神ゼピュロスほか風神)、クロノス(ゼウス、ポセイドン、ハデスの父)、レア(クロノスの妻)、掟の女神テミス、追憶の女神ムネモシュネ(9人のミューズの母)、ポイベ(アポロンを産んだレトの母)、コイオス(ポイベの夫)。

 

●タルタロス…カオス(混沌)に次いでガイア(大地)とともに生じ、ガイアと交わり最強の怪物テュフォンやエキドナ(ケルベロス、スフィンクス、キマイラの母)をもうけた。タルタロスが支配する領域は冥界よりもさらに深い最下層の暗黒界。神々への反逆者が落とされる底なしの奈落(ならく)であり、タルタロスの名前はそのまま奈落の牢獄を指すものとなった。


●エロス(キューピッド)…愛の神。カオスの息子。男女両性を結びつける力として万物に先だって存在し、神々のうちで一番若く、翼を持ち弓と矢を携える。時代が下ると悪戯好きの幼児の射手や、アフロディテ(ヴィーナス)の子とされるようになった。美少女プシュケーを愛している。

 

●ニュクス…夜の女神。兄であり夫のエレボス(闇の神)との間に、「昼の女神ヘメラ」、「天上の輝く大気の神アイテル」を産む。他にも、ニュクス単独で「優しい眠りの神ヒュプノス」、「死の神タナトス」(英雄の魂はヘルメスが、凡人の魂はタナトスが冥府に運ぶ)、「復讐(義憤)の女神ネメシス」、「災いの女神エリス」(トロイア戦争を引き起こす)ら、15神を超える神を生む。

※ニュクスと娘ヘメラが夜と昼の対、エレボスと息子アイテルが天上の光明と地下の暗黒の対、表裏一体になっている。

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《ウラノス王朝》

●ウラノス【重要】…最初に世界を支配した最高神。大地の女神ガイアとの間にティタン十二神をもうける。続けて一つ目の巨人キュクロプスや、百腕の巨人ヘカトンケイルが産まれると、ウラノスは彼らの容姿を嫌って地の底タルタロスに幽閉した。これに怒ったガイアは息子たちに報復を呼びかけ、末っ子のクロノスが応えた。クロノスは大鎌で父ウラノスを去勢&退位させ、自身が宇宙の支配者となる。

 

●オケアノス…水の神。ウラノスとガイアの子。ティタン神族の長兄。同じティタンの妻テテュスとの間に、あらゆる河川の神々と三千人の娘を生む。長姉は冥界の大河の女神ステュクス(勝利の女神ニケの母)、他にクリュメネ(プロメテウス母)やカリロエ(エキドナの母)など。オケアノスはオーシャン(Ocean)の語源となった。

 

●ヘリオス…太陽神。4頭の馬の引く戦車で毎日東から西へと天空を横切り、夜間には黄金の杯に乗って大地のまわりを流れる大河オケアノスを渡り東へ戻るという。ティタン神族。

 

●キュクロプス(サイクロプス)…ひとつ目の巨人、ブロンテス、ステロペス、アルゲスのこと。クロノスによりウラノスの性器が切り取られた際に滴り落ちた血をガイアが受胎し産み落とされた。

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《クロノス王朝》

●クロノス(サトゥルヌス/サターン)【重要】…2代目の最高神。ティタン神族。姉である大地の女神レアを妻とする。クロノスは父ウラノスから玉座を奪ったが、父に「お前も自分の息子に王位を奪われるだろう」と予言され、この言葉を恐れるあまり、レアとの間にできた子供を次々と飲み込んだ。これを嘆いたレアは密かにクレタ島の山中で末っ子「ゼウス」のお産をすませ、夫には産着に包んだ石をゼウスの代わりに飲ませた。その後、ゼウスはクレタ島のニンフ(精霊)に育てられる。

成長したゼウスは食べられた兄姉たちの仇を打つため父クロノスに戦いを挑み、ゼウスを盟主としたオリュンポスの神々と、クロノス率いる巨神族ティタンとの史上最大の戦い『ティタノマキア』が勃発し、10年に及ぶ激戦となった。

この際、ゼウスが祖母ガイアからもらった嘔吐薬を、ゼウスの最初の妻メティスがネクタール(神酒)に混ぜてクロノスに飲ませたことから、ポセイドン、ハデス、ヘラ、デメテル、ヘスティアと、飲み込んだ際とは逆の順で吐き出した。彼らは兄弟の力を合わせてクロノス率いるティタン神族の王朝と戦った。ゼウスはガイアの助言を受けて、奈落(冥界のさらに下、タルタロス神の領域)に幽閉されていた三人のキュクロプス(一つ目の巨人)と三人のヘカトンケイル(百手巨人)を解放。キュクロプスは御礼としてゼウスに最強の武器「稲妻」を、ポセイドンに「三叉の矛」を、ハデスに「隠れ帽」を与えた。ゼウスの雷火で地球は焼き尽くされ、天界は崩れ落ち、ポセイドンは三叉の矛で地球を揺らし、ハデスは隠れ帽で姿を消して敵の武器を奪った。こうしてオリュンポスの神々は勝利し、クロノスら不死のティタン神族はタルタロスの奈落へ封印された。

※同名の「時間の神クロノス」とは別の神。

 

●レア(レイア)…クロノスの妻。ティタン神族。クロノスとの間にオリンポス十二神の半数となる、長女ヘスティア、次女デメテル、三女ヘラ、長男ハデス、次男ポセイドン、三男ゼウスをもうける。レアは大地の女神キュベレーと同一視されることもある。

 

●ギガス/ギガンテス…巨人、複数でギガンテス。大地の女神ガイアは、息子クロノスが率いるティタン神族と、孫ゼウスが率いるオリュンポスの神々の大戦『ティタノマキア』ではゼウスを支援したが、勝者となったゼウスがティタン神族を地獄タルタロスに幽閉したため反発。ガイアにとってはティタン神族も愛しい我が子。ガイアはタルタロスから彼らを解放するため、たくさんのギガスを生み出して戦をけしかけ『ギガントマキア』を起こすが、ゼウス側に敗れる。

 

●イアペトス…ティタン十二神の1柱。オケアノスの娘クリュメネとの間に、アトラス、プロメテウス、エピメテウス、メノイティオスをもうけた。『ティタノマキア』でゼウス側に敗れタルタロスの領域に落とされる。

 

●アトラス…巨神のティタン神族の一人。オリンポスの神々との戦い『ティタノマキア』に敗れ、罰として世界の西の果てで、天と地が接触しないよう天球(天界)を支える役を課せられた。ティタン神族オケアノスの娘プレイオネとの間にプレアデスと称される7人の娘をもうけた。そのうち長姉マイアはゼウスとの間に伝令神ヘルメスを産んでいる。マイアの祭日である5月1日は供物が捧げられ、メーデーの起源となった。ちなみに、プレアデスの7人は狩人オリオンに追われて星になり、 “首飾り”という意味の昴(すばる)に。その美しさから清少納言も枕草子で「星はすばる」と歌っている。

 

★プロメテウス【重要】…ティタン神族の一人。水と泥土から人間を創り、知恵と技術を教えた。イアペトスとクリュメネの子。アトラスの弟で、エピメテウスの兄。プロメテウスはティタン神族であるが、神々の大戦『ティタノマキア』ではゼウス側の勝利を予見してゼウスに味方した。それゆえ敗者のティタン神族がタルタロスの牢獄に投げ込まれても、彼だけは天界や人間界を自由に移動することを許された。人間愛の強い彼は、ゼウスへの捧げ物(牛の部位)を決める際、人間の味方をしてゼウスの裏をかき、神には骨が捧げられ、美味な肉は人間の食べ物にした。怒ったゼウスは人間から火を奪って使えなくするが、プロメテウスは天上の火を人間のために盗み与える(もしくはこのとき初めて人間は火を得たとも)。ゼウスは激高し、プロメテウスはカフカス山の岩に鎖で繋がれ、大鷲に肝臓をついばまれるという刑期3万年の責め苦に毎日あう(不死ゆえに肝臓は夜中に再生)。旅の途中のヘラクレスが大鷲を射落としてプロメテウスを救い出した。

 

●パンドラ…ギリシャ神話の「人類最初の女性」。天の火を盗んだプロメテウスを罰するためにゼウスが鍛冶神ヘファイストスに粘土で造らせた。ゼウスはプロメテウスの弟エピメテウスの妻となるパンドラに「全ての悪と災い」を封じこめた小箱(壺 とも)を持たせた。パンドラは「開けてはならない」と警告されていたこの箱を好奇心から開けてしまい、あらゆる疫病や災いが飛び出す。急いで蓋をすると、箱の底に希望だけが残った。

その後、人間が武器を手にして争うようになり、アルカディア王とその子らが、不信心なうえゼウスに人肉を食べさせようとした事件が起きる。ゼウスは人間に愛想を尽かし、いったん滅亡させて新しい種族を作る決断を下す。そして大洪水を起こしほとんどの生物を滅ぼした。事前にプロメテウスから警告を受けていた、プロメテウスの息子デウカリオンとその妻ピュラー(プロメテウスの弟エピメテウスとパンドラの娘)は、箱船を造って生き延びる。彼らは9日間水上を漂い、中央ギリシャのパルナッソス山に漂着した。この地でデウカリオンが投げた石から人間の男が誕生し、ピュラーが投げた石からは人間の女が誕生し、再び地上には人間があふれるようになった。

※「デウカリオンの洪水」や聖書「ノアの箱舟」の元ネタは紀元前3000年ごろのメソポタミアの大洪水とみられる。

 

●アシア(Asia)…オケアノスの娘。プロメテウスの妻になったという説がある。地名アジアの由来とも。

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【ゼウス王朝~オリュンポス十二神】

 

★第一世代~クロノスとレアの子どもたち

1)ゼウス(ユピテル/ジュピター)【重要】…最高神、雷神。気象を支配。2代目最高神クロノスの息子で母はレア。ハデス、ポセイドンの弟。女性が大好き。最初の妻はティタン神族の「知恵の女神メティス」(アテナの母。オケアノスとテテュスの娘)、二番目の妻は「掟の女神テミス」(ウラノスとガイアの娘)、三番目の妻が結婚の女神ヘラ(ゼウスの姉。クロノスとレアの娘)。ゼウスは父クロノスに飲み込まれた兄姉たち(ハデス、ポセイドン等)を救出し、父が率いるティタン神族との大戦『ティタノマキア』に勝利。従来の支配者(ティタン神族)を追い出した後、ゼウス3兄弟は支配地を決めるクジ引きを行い、天はゼウスが、海はポセイドンが、地下の冥界はハデスが治めることとなった。続く巨人族ギガスとの戦い 『ギガントマキア』にも勝ち、最凶の怪物テュポンには一度敗北するがリベンジした。女神や人間と交わる際は、妻や相手の配偶者に見つからないよう変身し、ダナエには黄金の雨、レダには白鳥、エウロペには白い牡牛、イオには雲の姿で近づいた。天体は木星。

 

2)ヘラ(ジュノー)…クロノスとレアの娘。ゼウスの姉であり妻。婚姻の神、女性の守護神。アレスやヘパイストスを産む。嫉妬深く、夫の愛人やその子供たち(ヘラクレス等)を徹底して迫害、ときに命まで奪った。

 

3)ポセイドン(ネプチューン)…クロノスとレアの息子。海神。ゼウスの兄、ハデスの弟。誕生時に、父クロノスに飲み込まれたが、のちにゼウスの機転で吐き出された。兄弟で父を倒した後、世界の支配をくじで分割し、海の支配権を得る。ポセイドンは三叉(さんさ)の槍「トリアイナ」を持ち、これで天変地異を起こす。青銅のひづめと黄金のたてがみを持つ馬が引く戦車に乗って海原を駆け巡る。ポセイドンの子に、深海の神トリトン(半人半魚)や狩人の巨人オリオン、単眼の巨人ポリュフェモスなどがいる。傲慢な人間を懲らしめるため巨大海獣ケートス(ティアマト)を作り出し、アンドロメダ姫を襲わせたが、ペルセウスに阻止された。天体は海王星。

※オリオン…巨人で美男の狩人オリオンはポセイドンの子。クレタ島で月の女神アルテミスと恋に落ちたが、彼女の兄アポロンは「純潔を司る処女神アルテミスに恋は許されない」として2人を罠にはめ、毒サソリから海中に逃げたオリオンをアルテミスはそれと知らずに射殺す。嘆き悲しんだアルテミスはゼウスに頼んで彼を天上の星座にしてもらう。オリオンは月に一度会いに来るアルテミス(月神)を楽しみに待っているという。

※ポリュフェモス…ポセイドンの子。キュクロプス(一つ目の巨人)の1人で、同族では最も体が大きく洞窟に住む。トロイア戦争の帰途、この洞窟に踏み込んだオデュッセウスはポリュフェモスに食べられそうになるが、ワインで眠らせ目を潰して脱出に成功した。怒ったポセイドンはオデュッセウスの艦隊を嵐で妨害し、海上を放浪させた。ポリュフェモスの母とメドゥーサは異母姉妹。

※メドゥーサ…ゴルゴン3姉妹の三女で海神ポセイドンの愛人。髪は無数の毒蛇で見たものを石に変える能力を持つ。メドゥーサは美少女であったが、海神ポセイドンとアテナ神殿で交わったためにアテナの怒りをかい、醜い怪物にされてしまう。英雄ペルセウスはアテナから借りた盾アイギスを鏡のように使ってメドゥーサに接近して首をはね、あふれ出た血から羽を持つ天馬ペガサスとクリュサオルが産まれた。クリュサオルはオケアノスの娘カリロエとの間に36足の怪物ゲリュオン(ヘラクレスに退治)と、下半身が蛇のエキドナを生んだ。エキドナはケルベロス、キマイラ、スフィンクスなど多くの怪物を生む。

 

4)デメテル(ケレス/セレス)…クロノスとレアの娘。穀物豊穣の女神。デメテルはゼウスとの間にできた愛娘ペルセフォネを冥府の神ハデスにさらわれ、行方を探して神の役割を放棄したため、地上は穀物が実らず荒れ地となった。ゼウスからペルセフォネを地上へ返すよう頼まれたハデスは、彼女にザクロの実を3分の1食べさせて返した。一度でも冥府の食べ物を口にした者は冥府の住人となる掟があり、ペルセフォネは1年の3分の1は冥府で生活しなくてはならず、デメテルが娘と一緒に過ごす期間は大地が豊かに実り、娘が不在の冬は嘆きによって作物が実らない。

 

5)ヘスティア(ヴェスタ)…クロノスとレアの娘。長女でありゼウスの姉、のんびり屋。竈(かまど)の火を司る女神、家庭生活の守護神であり、食前食後の祈りは彼女に捧げられた。ヘスティアは常に家庭の炉端にいるため、神々の戦争に参加することはない。

 

★第二世代~ゼウスの子どもたち

6)アテナ(ミネルバ)…ゼウスの娘。知恵・技芸・戦争の神。母はゼウスの最初の妻である知恵の女神メティス(ティタン神族)。パルテノス(処女)であり、彼女を祀る神殿はパルテノン(処女宮)と呼ばれる。フクロウ(知恵の象徴)を伴う。ちなみに、アテナの随神ニケ(ヴィクトリア)は勝利の女神であり、ニケの英語読みはナイキ。ナイキ社のトレードマークは有翼の女神ニケの翼をイメージしたもの。

※巨人戦争『ギガントマキア』では、アテナはギガス(巨人)の中で最も強力なエンケラドスと戦い、シチリア島を投げつけて圧殺した。トラキア(現ブルガリア)でもヘラクレスと一緒にギガスを打殺す。ギガスのパッラースの皮で盾を作りパラス・アテナと名乗った。

 

7)アフロディテ(ヴィーナス)…ゼウスの娘。愛と美の女神。母はティタン神族のディオネ(ウラノスとガイアの娘)とされるが、名の「アフロディテ」は“泡から生まれた”の意であり、クロノスに切られたウラノスの性器を浮かべる海の泡から生まれ、キプロス島に流れ着いたとも。「鍛冶神ヘファイストス」の妻となったが軍神アレスを恋人にしている。天体は金星。

 

8)アポロン(アポロ)…ゼウスの息子。音楽・芸術・予言・医療の神。若い男性の守護神。母はティタン神族のレト。レトはゼウスの妃ヘラの嫉妬により陸地でアポロンを出産できず、デロス島でアポロンと妹アルテミスの双子を産んだ。

※ダプネ…アポロンがエロス(キューピッド)の持つ小さな弓を馬鹿にしたことから、エロスは仕返しに、愛情の虜になる「黄金の矢」でアポロンを撃ち、愛情を嫌悪する「鉛の矢」でダプネを射た。アポロンはダプネを追い、彼女は逃げ続ける。ついにアポロンが追いついたとき、彼女は月桂樹に姿を変えて逃れた。絶望するアポロンを哀れに思ったダプネは、月桂樹の葉を頭に落とす。この故事により技芸の優勝者に月桂冠が与えられることになった。

 

9)アルテミス(ディアナ/ダイアナ)…ゼウスの娘。狩猟・純潔の神。若い女性の守護神。また、誕生・多産の守護神でもある。アポロンの双子の妹。のちに月の女神セレネ(ルナ)と混同された。天体は月。

 

10)アレス(マルス/マーズ)…ゼウスの息子。軍神。母はヘラ。戦いのときにはデイモス(恐れ)とフォボス(驚き)が従者となる。天体は火星。

 

11)ヘファイストス(バルカン)…ゼウスの息子。火と鍛冶の神。母はヘラ。妻は愛の女神アフロディテ。

 

12)ヘルメス(メルクリウス/マーキュリー)…ゼウスの息子。神々の使者をつとめる伝令神。死者の魂を冥界に導く役目を持つ。また幸運と富の神であり、商売・盗み・賭博・旅人の守護神でもある。母はアトラスの娘マイア。翼のついたサンダルと帽子、2匹のヘビが巻き付き翼がついた魔法の杖カドゥケウスを持っている。ヘルメスが“盗み”の守護神になったのは、ゼウスが妻ヘラの熟睡中にマイアと関係を持ったことによる。天体は水星。

※古代ギリシア人は他界後にまずヘルメスによって冥界の入口まで導かれ、死者の国との境界の川ステュクスを渡し守の老人カロンに運ばれたあと、猛犬ケルベロスの番するハデスの館で裁きを受ける。真の英雄は西の果て「エリュシオン」の野に送られ至福の生を営む。極悪人は奈落のタルタロスへ押しこめられ永遠の責め苦にあう。

 

13)〔十二神にカウントされることがある神〕ディオニュソス(バッカス)…ゼウスの子。豊穣と酒の神。人間にブドウの栽培とワインづくりを教えた。ディオニュソスは毎年冬に死んで春に甦ることから、人々は春に再生を祝う祭礼を催し、それがギリシャ演劇を発達させた。アテネでは5日間にわたって祭りが開催され、三大悲劇詩人ソフォクレス、アイスキュロス、エウリピデスらも、この祭礼のために傑作を生みだした。

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《冥界/冥府の神》

★ハデス(プルート)…冥界の王。ゼウスとポセイドンの兄。ティタン神族のクロノスとレアの子。厳格で冷酷な神だが、根は邪悪ではない。オリュンポス山ではなく冥府にいるため十二神にカウントされない。姉の女神デメテルの娘ペルセフォネをさらって妃としたが、1年の3分の2は地上への帰省を認めた。天体は準惑星の冥王星。

 

●ペルセポネ(プロセルピナ)…ハデスの妻で冥界の王妃。季節の神。ゼウスとデメテルの娘。母デメテルは豊穣の神であり、娘が里帰りすると嬉しさから季節が春になり、冥府に戻ると寂しさから冬になる。

 

●ヘカテ…暗黒の女神。ティタン神族のペルセスとアステリア(アポロン、アルテミスを産んだレトと姉妹)の娘。夜の暗闇、恐怖、妖術をつかさどり、魔術師や魔女は彼女を崇拝した。冥界の地位はハデス、ペルセポネに次ぐ。

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《ゼウスゆかりの者たち》

●イオ…ゼウスの妃ヘラの女神官。ゼウスの愛を受け、ヘラの嫉妬を避けるためゼウスはイオを白い牝牛(めうし)に変えた。イオはヘラの送った虻(あぶ)に追われてエジプトまで逃れた。人間に戻ったイオはナイル河の側でゼウスとの子エパポスを産み、エパポスはエジプト王となって古代エジプトの首都メンフィスを創建した。

 

●リビュエと子孫たち…エジプト王・エパポス(ゼウスとイオの子)の娘。古代アフリカは彼女の名にちなみ「リビュエ」と呼ばれ、のちに範囲が狭まり「リビア」となった。リビュエはポセイドンとの間に双子の兄弟アゲノル(フェネキア王/現レバノン)とベロス(エジプト王)を産む。

1)フェネキア王アゲノルは妻テレパッサとの間に娘エウロペ(クレタ王ミノスの母、ヨーロッパの語源)、息子カドモス(フェニキア王子)らをもうける。

2)エジプト王ベロスはナイル河の河神ネイロスの娘アンキノエとの間に4人の息子をもうけ、そのうちのアイギュプトスは占領地を自身の名にちなんでアイギュプトス(Aegyptus/エジプト)と呼んだ。別の息子ケフェウスの妻子が有名なカシオペイアとアンドロメダ姫。

 

アスクレピオス…医術の神。アポロンの子。母は軍神アレスの孫コロニス。ケンタウロス族の賢者ケイロンに育てられ、同時に医術を学び名医となる。だが、人を救うことに熱心なあまり死者までも蘇らせたため、冥界の死者が減ることを危惧した冥府王ハデスが「世界の秩序を乱すもの」とゼウスに強く抗議し、アスクレピオスはゼウスの稲妻で殺された。ゼウスは医業を讃え、へびつかい座として天に迎えた。世界保健機関(WHO)のシンボルマークは、国連旗の中心に医療の象徴であるアスクレピオスの杖(蛇の巻き付いた杖)をあしらったもの。

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《地獄タルタロスに墜ちた者》

●テュポン(テュフォン/Typhon)【重要】…ギリシャ神話中、最大最強の怪物で一時的にでもゼウスを破った唯一の存在。ティタン神族の大地神ガイアが、ゼウスらオリュンポスの神々を打倒するために産んだ最後の子。『ティタノマキア』『ギガントマキア』に連勝したゼウスは、敗れたティタン神族を地獄(タルタロス)に閉じ込めたが、ガイアにとってはティタン神族もギガスもかわいい我が子であり、ゼウスの非情さに立腹した。ガイアはタルタロスと交わりテュポンを産み、最後の戦いを挑む。テュポンは天にも届く背丈があり、両腕は世界の東西の崖に達し、百の竜の頭、火を放つ目を持ち、両脚はとぐろを巻く毒蛇という大巨人だ。テュポンがオリュンポスの天空に突進すると、迫りくるテュポンに神々は恐慌状態になり、動物に変身してエジプトへ逃亡した。牧神パンは、あまりに焦って上半身が山羊、下半身が魚になってしまい、「パニック」の語源になったとも。

テュポンは猛攻をかけてゼウスから武器を取り上げ、手足の腱(けん)を切ってギリシャ・デルポイ北部の洞窟に幽閉した。ヘルメスとパン神がテュポンの留守中にゼウスを救出し、力を取り戻したゼウスはテュポンと再び激突。テュポンの火炎とゼウスの雷が発する熱で大地は炎上し、海は沸騰した。テュポンはゼウスから投げられたエトナ火山の下敷きになり、灼熱が大地を熔解させ、そのままタルタロスに放り込まれた。テュポンは今も火を吐き続けているため、もがくと噴火が起きるという。

テュポンは不死の怪女エキドナ(下半身が蛇)との間に、ケルベロス(冥界の番犬、ヘラクレスに退治)、オルトロス(双頭犬、ヘラクレスに退治)、キマイラ(キメラ/ライオンと山羊と蛇の合成)、ヒュドラ(猛毒の水蛇、ヘラクレスに退治。うみへび座)、ラドン(黄金の林檎を守る百頭の竜、ヘラクレスに退治。りゅう座)、エトン(プロメテウスを襲った巨大鷲)、パイア(牝の猪。テセウスが退治)などをもうけた。

※エキドナは子である双頭犬オルトロスとの間に、ネメアーの獅子(ヘラクレスに退治。獅子座)、スフィンクス(テーベのオイディプスに敗北)を産んだ。

※テュフォンは骨が鉄でできていたといい、ギリシアの神殿では鉄を持ち込むことが禁忌とされた。

※タイフーン(typhoon)の語源とも。

 

イクシオンテッサリア(中部ギリシャ)のラピテス族の王子。妻の父をだまし討ちにし、血縁の人間を殺した最初の人物。人々は親族殺しという重罪を犯した彼を避けたが、ゼウスは父クロノスを倒した自分と重ねたのか、イクシオンを天上界の食事に招き、ネクタル(飲物)とアンブロシア(食物)を味わわせ、不死とした。ところがイクシオンは大胆にもゼウスの妻ヘラを誘惑する。彼を懲らしめるためにゼウスがヘラそっくりの雲の固まり「ネペレ」を作ると、イクシオンは知らずにこれと交わった。ゼウスは激怒し、イクシオンを地獄タルタロスに放り込み、燃えさかる火の車に縛り付けて回転させた。イクシオンは不死身ゆえに、永遠にこの責め苦を受けている。ちなみに、イクシオンと雲のネペレとの間に産まれた子が、半人半馬のケンタウロス族だ。

 

●シシュフォス(シーシュポス)…アテナイ、スパルタと並ぶ都市国家(ポリス)コリントスの創建者。神ゼウスをも欺き、最もずる賢い人間とされる。シシュフォスは「河神の美しい娘の誘拐犯はゼウス」と暴露し、立腹したゼウスはシシュフォスを冥府に送るべく死神タナトスを家に遣わした。ところが、シシュフォスは言葉巧みにタナトスを騙して縛り上げた。次に軍神アレスに捕らえられ冥府に送られたが、冥府の王妃ペルセポネを騙して地上に戻り、まんまと長寿をまっとうした。彼は死後にタルタロスの地獄へ投げ込まれ、神々を愚弄し続けた罰として、頂上に運ぶと転がり落ちてくる岩を何度でも山の上に押上げる苦役に服すことになった。

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《英雄伝説ゆかりの者》

●ペルセウス…ギリシャ神話の英雄。ゼウスとダナエ(アルゴス王女)の子であり半神半人。ゼウスは黄金の雨に化けてダナエと交わった。ペルセウスはゴルゴンのメドゥーサを退治し、そのメドゥーサの首を掲げて海の怪物ケートス(ティアマト)を石に変え、生け贄にされていた王女アンドロメダを救い妻とした。アンドロメダはエレクトリュオン(ヘラクレスの母)、ペルシア王家の祖となるペルセスをはじめ7人の子をもうけた。

 

●アンドロメダ…エティオピア(アフリカのエチオピアとは別で中東にあった)の王ケフェウスと王妃カシオペイアの娘。カシオペイアは「海の精霊よりも娘(アンドロメダ)は美しい」と自慢したため、怒った海神ポセイドンが海の怪物を放った。恐怖したケフェウス王は娘アンドロメダを生け贄として海岸の岩に鎖で繋いだが、通りかかった英雄ペルセウスに救われた。

 

●ヘラクレス…ギリシャ神話中最大の英雄。ゼウスとアルクメネ(勇者ペルセウスの孫)の子で半神半人。ゼウスはティタン神族との大戦『ティタノマキア』に勝利した後、ティタン神族を奈落に幽閉したが、ゼウスの祖母ガイアにとってはティタン神族もまた我が子であるため、ガイアは巨人族ギガス(複数形ギガンテス)を産んでティタン神族の救出を頼んだ。ギガスは大軍でオリュンポスの神々に戦いを挑み、巨人戦争『ギガントマキア』が勃発。ギガスは「神に殺されない」能力を持ち、怪力で山を引き剥がし投げつけた。ゼウスはギガスを倒すため、人間の女性アルクメネと交わって半神半人のヘラクレスを味方に付ける。ヘラクレスは次々とギガスを弓で射殺し、ゼウスの勝利に貢献した。ヘラクレスはミュケナイ王エウリュステウスから12の難業を命ぜられ、ネメアのライオン退治、レルネー湖のヒュドラ退治、黄金の林檎の獲得、冥界の番犬ケルベロスの捕獲など武勇伝を持つ。妻の嫉妬により非業の最期を遂げる。

 

●ケイロン…半人半馬のケンタウロス族で射手座となった賢者。父はクロノス。ケイロンはアポロンから音楽、医学、予言の技を、アルテミスから狩猟を学んだ。そしてヘラクレスに武術や馬術を教え、アキレウスの教育係となり、アスクレピオスに医術を授けた。一般にケンタウロス族は野蛮で酒好き、好色な一族として知られるが、ケイロンはその例外であり、薬草を栽培し病人を助けながら暮らした。ヘラクレスの放った毒矢が誤って命中し、死を惜しんだゼウスが星座にした。。

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《クレタ島にゆかり》

●ミノス…ゼウスの子。クレタの王。母はエウロペ(ヨーロッパの語源)。エウロペはフェニキア(現レバノン)王の娘だったが、白い牡牛(牡牛座)に姿をかえたゼウスにクレタ島までさらわれ、そこでミノスを生んだ。ミノスはパシパエ(太陽神ヘリオスの娘)と結婚しアリアドネが生まれる。また、パシパエはポセイドンの呪いで牡牛との間にミノタウロスを産む。ミノスは最古の海軍を組織し、海賊を追い払ってエーゲ海域を制覇、クレタに法を制定し善政をしいた。死後は冥界の裁判官。

 

●テセウス…ギリシャの国民的英雄。伝説的アテナイの王。名工匠ダイダロスの建てたクレタ島の迷宮ラビュリントスで人身牛頭の怪物ミノタウロスを退治し、ミノス王の娘アリアドネの助力で脱出に成功した。その後、古代ローマ建国の父ロームルスと共にアテナイを建国。晩年はペルセポネに恋して冥界に長居した結果、アテナイの王位を奪われ、スキュロス島に身を寄せる。そこでテセウスの権力欲を警戒した現地の王に崖から突き落とされ、あっけなく死ぬ。

※テセウスはクレタ島から戻る際、船に生還を示す白い帆を張り忘れ、出発時の黒い帆のままにしていたため、父王アイゲウス(Aegius)は息子が死んだと勘違いし、絶望から海へ身投げした。この故事からアイゲウスの海、エーゲ海(Aegean Sea)になったとされる。

 

●ダイダロス…ミノス王に命じられてクレタ島の迷宮(ラビュリントス)を造ったあと、迷宮の秘密を漏らすことを恐れた王によって、息子イカロスと共に塔に幽閉された。父子は人工の翼を作って逃亡を図るが、イカロスは太陽に接近しすぎて、 翼の蜜蝋が溶け墜落死してしまう。

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《伝説の冒険とトロイア戦争》

●イアソンとアルゴ船の冒険…アルゴ船の冒険で知られる英雄イアソン。ギリシャ東部イオルコスの王子。父は叔父ペリアスに王位を奪われ、幼いイアソンはケンタウロス族の賢者ケイロンのもとに送られ養育される。大人になったイアソンは叔父に王位の返還を求めるが、黒海東端の国コルキス(グルジア)にある金の羊毛を持参するよう要求される。イアソンはギリシャ全土から50人の勇者をつのり、隊長となって巨船「アルゴ」(アルゴーは“快速”の意)でコルキスに向かう。この50人は「アルゴナウタイ」と呼ばれ、メンバーにヘラクレス(半神で怪力の英雄。水汲みに行ってさらわれた随者を探すため序盤で下船)、オルフェウス(アポロンに竪琴を与えられた音楽家。毒蛇に咬まれて死んだ妻エウリュディケを冥界から連れ戻そうとする)、テセウス(ミノタウロスを退治)、ペレウス(アキレウスの父。婚礼時の騒動がトロイア戦争に繋がる)、カストル&ポルックス兄弟(双子座の兄弟)などがいた。イアソンは様々な危険を乗り越えて金羊毛を手に入れ、コルキスの王女メデイア(太陽神ヘリオスの孫)を伴って帰国し、叔父を倒して父の復讐をとげた。その後、イアソンはメデイアと結婚する約束を破ったことから非業の死を遂げたという。

※ギリシャ神話の英雄の最後はみじめな場合が多い。めでたしめでたし、とならないのはこの神話の特徴か。

 

●トロイア(トロイ)戦争…テッサリア地方の王ペレウスと海の女神テティス(アキレウスの母)の婚礼には、「争いの女神エリス」以外のすべての神々が招待された。これを恨んだエリスは、「最も美しい女神へ」と記した黄金のリンゴを婚礼の席に投げ込んだ。それをヘラ(ゼウスの妻)、戦の女神アテナ(ゼウスの娘)、愛の女神アフロディテ(同じく娘)の3女神が奪い合ったため、ゼウスはトロイア(トルコ西岸)の王子パリスに判定を命じた。女神たちはパリスを買収しようとして、ヘラは権力のある支配者にするといい、アテナは軍事において偉大な名声をあたえるといい、アフロディテは世界で一番美しい女性をめとらせると告げた。パリスはアフロディテを選び、スパルタの美しい王妃ヘレネ(ゼウスの娘、母はレダ)との結婚を望んで彼女を誘拐した。ヘレネ奪還のため、スパルタ王の兄アガメムノンを総大将とするギリシア軍が編成され、トロイア戦争が勃発する。ヘラやアテナはギリシャ側に、アレスはトロイア側に味方した。ギリシャ軍は10年間の包囲戦を行い、巨大な木馬に兵を潜ませるというオデュッセウスの奇計を用いた。木馬は“戦利品”として城内に引き込まれトロイアは陥落した。ホメロスの詩「イーリアス」に記す。

【後日談】総大将アガメムノンは故国に凱旋した際に妻とその情夫に暗殺され、アガメムノンの子どもたちが成長後に父の仇である母と情夫を討った。息子はトロイア戦争のきっかけとなった美女ヘレネを「家族崩壊の原因を作った不義の女」として殺す(ヘレネは誘拐の被害者だが…)。

 

●アキレウス(アキレス)…トロイア戦争におけるギリシャ軍の英雄で、ホメロスの叙事詩「イーリアス」の中心人物。母により冥界の川に浸されて不死身となったが、かかとだけは浸されずに残った。アキウレスはトロイアの総大将ヘクトルを討ったが、トロイアの王子パリスに弱点のかかと(アキレス腱)を射られて死んだ。

 

●オデュッセウス(ユリシーズ)の冒険…ギリシャ西岸イタケ(イターキ)島の支配者オデュッセウスは、アテナに守護された知将でトロイの木馬作戦を提案した。トロイア戦争の帰途、オデュッセウスと部下たちは「一つ目の人食い巨人ポリュフェモス」を退治したが、巨人の父が海神ポセイドンであったため怒りに触れ、ポセイドンが嵐を起こして海をさまよい、帰路に10年もかかることになる。オデュッセウスは故郷の目前で遠くの島に吹き戻され、イタリア西岸の島では魔女キルケに部下が魔法で豚にされた。美しい歌声で船乗りを海にひきこむセイレンの海域を通るときは、体を帆柱に縛りつけ耳栓をして切りぬけたが、6本首の怪物スキュラのいる海峡では6人の船員が食べられた。その後、イタリア南岸の島で休息した一行は、無風で一ヶ月も出航できず食料が尽き、空腹のあまり部下が太陽神ヘリオスが所有する牛を食べてしまい、ゼウスの神罰で船は粉砕された。オデュッセウスは流木にしがみついて漂流し、部下は全員死亡した。彼は海の女神カリュプソの住むオーギュギア島(マルタ)に流れ着き、彼に一目惚れをしたカリュプソに7年間もひきとめられた。オデュッセウスはカリュプソから「夫になれば不死にする」といわれるが誘惑を振り切り、スケリア島(ケルキラ島)では純粋無垢な王女ナウシカアに救われ、出征から20年ぶりにイタケ島に帰還した。ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」(前8世紀成立)の主人公。

 

《番外編~神話の語り部》

●ヘシオドス…紀元前8世紀前半の古代ギリシアの詩人で、ギリシア神話の宇宙生成物語=1022行の叙事詩『神統記(しんとうき)』の著者。原題は「テオゴニアー(神々の誕生系譜)」。ウラノス、クロノス、ゼウスの三代にわたる政権交代劇を描き、ギリシア神話の宇宙観の原典となった。

●ホメロス…紀元前8世紀後半のギリシャの詩人。盲目の吟遊詩人としてギリシャ各地を遍歴した。二大英雄叙事詩「イリアス」「オデュッセイア」の作者とされる。古来最高の詩人。

 

《黄道十二星座・豆知識》※どの説も諸説あり。

やぎ座…変身に失敗した牧神パンの姿(上半身はヤギ、下半身は魚)がゼウスにバカウケ、その姿のまま星座にしてしまった。

みずがめ座…トロイの美少年ガニメデスが水瓶を持つ姿。羊飼いだったが美しさに目をゼウスが、鷲に化けて天上界にさらい酒宴のお酌係に。

うお座…愛と美の女神ビーナスと息子キューピットが怪物から逃げるため2匹の魚になり、はぐれないよう互いの尾を結んでいる。

おひつじ座…天を翔ける金色の羊。生贄に選ばれた2人の子ども(兄妹)を助け出し、背に乗せ舞い上がったが、妹がめまいを起こして海に落ちたため後ろを振り返っている。

おうし座…ゼウスが人間の王女エウロパ(ヨーロッパの語源)をさらう為に、純白の雄牛に化けた姿。エウロパは雄牛の優しげなまなざしに心を許し手中に落ちた。

ふたご座…スパルタ王妃レダの息子カストルと弟のポルックス。厳密には父が異なり、弟だけがゼウスの子で不死。弟は死んだ兄と不死を分かち合いたいと願い、ゼウスは二人を天にあげた。

かに座…ヘラクレスが海ヘビと戦った時、親友の海ヘビ君を助けようとしてヘラクレスに踏み潰された蟹。友情を讃えられ星座に。

しし座…凶悪人喰いライオン。弓も棍棒も効かず、ヘラクレスに絞め殺された。この「ネメアーの獅子」の毛皮に包まれた者は不死を授かる。

おとめ座…正義の女神アストレイア。正義を大切にしない人間たちに失望し、地上を去り天に昇った。

てんびん座…正義の女神アストレイアの持つ天秤で、天国へ行く者と、地獄へ行く者とを振り分けている。

さそり座…狩人オリオンが自惚れて世界最強を名乗ったことから、ゼウスの妃ヘラが放った刺客。蠍座は最古の星座のひとつで、B.C.1200年頃の絵に早くも登場。

いて座…ケンタウルス族の賢者ケイロン。蠍(サソリ)のすぐ横で、弓の狙いを蠍の心臓につけている。


以上、「簡単な」ギリシャ神話まとめでした!(笑)

生後4349目 ギリシャ神話と映画(前)

この夏、ふうが図書館で借りた本の中にギリシャ神話を紹介するものがあり、
「お父さん、ギリシャ神話の神が出てくる映画とかないん?」と聞かれ4本を選んだ。
まずはギリシャ神話で最も有名なヒーロー、ペルセウスの冒険譚を描いた2作品、
『タイタンの戦い』『タイタンの逆襲』。
アベンジャーズや怪獣映画のようなアクションシーンも多く、楽しみながら神話の世界に触れられる。

●タイタンの戦い(2010)
太古の昔、ハデス(長男)、ポセイドン(次男)、ゼウス(三男)は、彼らの父であり宇宙の支配者
クロノスを倒した。その後、ゼウスは「天界と地上の王」になり、ポセイドンは「海の王」に、
ハデスは「冥界の王」となった。神々は人間を創造し、人間たちが神へ捧げる祈りをエネルギーに
変えて不老不死を保つ。だが、やがて人間たちは増長し、アルゴスの王妃カシオペアは
「私の娘アンドロメダの方が、美の女神アフロディーテより美しい」と豪語。
激怒した神々はアルゴスの都に向けて海の巨大怪物クラーケン(神話ではケートス)を解き放つ。
都を救う方法はただひとつ、王女アンドロメダを生け贄として捧げるしかない。

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(1)ゼウスの有名な台詞「クラーケンを放て!」※神話ではポセイドンが放つ。
(2)監督は漫画『聖闘士星矢』の大ファン。神々に甲冑を着せたのはオマージュとのこと

神(ゼウス)と人間のハーフ、ペルセウスは人間の味方になり、クラーケンを倒す方法を探す。
そして、目が人を石にする力を持つゴルゴンのメドゥーサを倒し、その首を手に入れた。
ペルセウスはクラーケンの目の前でメドゥーサの首を掲げてクラーケンを石化。アンドロメダ姫は
危機一髪でペルセウスに助け出された。

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(3)人間軍ドラコ隊長の名台詞「神を出し抜けたな」。ペルセウスが盾を鏡として使い、
メドゥーサに勝利することを確信しながら、ドラコは死んでいく。
ふう「ドラコ隊長、かっこよすぎる!ニヤって笑いながら石になっていくのがしぶい!」
(4)他の映画では単なる怪物として描かれてきたメドゥーサ。本作では、悲しみを漂わせる。

僕「頭が蛇のメドゥーサって、子どもにはめちゃくちゃ怖かったやろ。大丈夫?」
ふう「怖いけど、メドゥーサって可哀想やねんで。もとは良い人だったのに、ポセイドンに酷い目に
あわされて、誰も信じることができなくなり、怪物になってしまってん」
僕「そっか~。この映画のメドゥーサも、ときどき悲しそうな瞳をしてたな」
ふう「うん。ポセイドンは反省しないと。っていうか、ゼウスだってアウトやで。ゼウスはあっち
こっちで浮気しすぎ。いろんなとこに子どもだらけやで…」
僕「ギリシャ神話の神々は、嫉妬とか復讐の話がやたら多いわな。でもそこが魅力だったり
するんやで。神様なのに人間っぽいとか」
ふう「ふ~ん」

※メドゥーサ戦 https://www.youtube.com/watch?v=_htpiyRkooY (4分)

●タイタンの逆襲(2012)
前作から10年後という設定。人間からの信仰心が薄れたことで、オリンポスの神々は力が弱まり、
冥界の奥底に封じ込めていたゼウスの父=巨神クロノス(別名サトゥルヌス)率いるタイタン族が
地上へ。ペルセウスはクロノスに捕らわれた父ゼウスを救うため立ち上がる。
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(5)主演のサム・ワーシントンは『アバター』の主役を演じた俳優
(6)ペルセウスはペガサスにまたがり、甦った巨神クロノスに立ち向かう!

ふう「お父さん、これ本当にギリシャ神話?クロノスを倒す話って、メドゥーサやアンドロメダの話
より前のことのはずやけど」
僕「う~ん、ペルセウスがクロノスと戦ったなんて聞いたことないし、映画用のお話と思う」
ふう「ちゃんとしたギリシャ神話のやつが観たい!ぶーぶー!」

鑑賞後のふう「最後の超巨大なクロノスは迫力があったし、ゼウスとハデスが兄弟喧嘩をやめて
協力するシーンが良かった。戦いの神アレス(別名マルス)も出てきたから、ベスト100には
入らへんけど観て良かった。パート3も作ってほしい」
※ちなみにゼウスの父クロノスは、時間の神クロノスとは別の神。

(つづく)

生後4348目 中秋の名月

今年は旧暦8月15日が9月21日にあたり、今日がその中秋。
中国では唐の時代(618-907)に名月を鑑賞する習慣が生まれ、それが平安時代の日本に伝わり、
室町時代になると、月を拝んでお供えをする風習が生まれたという。
今朝、ふうは「今日は中秋の名月!夜は外で月を見ながらお団子を食べる!」と張り切っていたが、
残念ながら、午後から雲が増えてきて、夜は雨こそ降らないものの、空は雲に覆われていた。

ふう「なんて意地悪な雲」
妻「ジャーン!そういうこともあろうかと、お母さんは曇りでも大丈夫な、ステキなお月見セットを
用意しました!」

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(1)妻「お団子に耳をつけてウサギさんが完成!じゃあ、電気を消すで…」。パチッ。
(2)なんと、暗闇に月が浮かび上がった!
僕「おお~!」
ふう「お月さまが光ってるやん!あと、星とかお寺も!」
妻「これを買った偉い人は誰?」
ふう「おかーさん!」
妻「エッヘン!」
妻のドヤ顔を見て、“曇り空、グッジョブ”と思った。(^_^)v

生後4347目 弱虫ペダル

2020年の邦画『弱虫ペダル』を鑑賞。原作は同名の人気漫画。
自転車レースの映画だけどギャグが多く、ふうはめっちゃ笑いまくり&大いに楽しんだようだ。
主人公の高校生・小野田坂道(さかみち)役は人気ブレーク中の永瀬廉。坂道はオタク少年で、高校に
入ったらアニメ研究部に入部しようと思っていた。ところが、アニ研は部員不足で活動休止中。
部員集めに奔走するなか、自転車部の今泉が「坂道に負けたらアニ研に入る」と約束してくれた。

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(1)ふう「弱虫ペダルって、学校で名前聞いたことあるけど、こんなに面白かったんや!」
(2)「どうしてもアニ研を作りたい!」と必死でくいさがる主人公

実は坂道は、中学時代からママチャリで千葉からオタクの聖地・秋葉原に通っており、驚異の足腰の
持ち主だった。大接戦となり坂道は負けたが、この戦いで自転車の才能(登り坂で無敵)が開花し
自転車部に入部する。自転車部は個性的な部員が多く、彼らとの交流や他校との試合を通して
人間的に成長していく。

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(3)「ヒメ~!」。“推しキャラ”のことを考えれば身体にパワーがみなぎる(笑)
妻「ふう、このオタクの子、(朝ドラの)『おかえりモネ』のりょう君をやってる子やで」
ふう「えっ!あのかっこいい人!?全然、違う人に見える!俳優ってすごいね」
(4)レースシーンはスピードもあり、なかなかの迫力

ふう「自転車チームのレースって、仲間を1人だけ勝たせるために、ほかの全員が犠牲になることに
びっくりした。全員に役割があって、仲間同士では競争しないんや」
妻「エースの体力を温存するため、仲間がその前を走って“風除け”になってあげるんだよね」
ふう「“風除け”係の人って、絶対に自分は1位になれないってわかっててレースに出て、
楽しいんやろか?」
僕「たぶんやけど、チームの中で競い合ってエースを決めているから、そこは納得してると思うで。
エースが1位になったら、それはチームの勝利だから自分が1位になったのと同じ、みたいな」
ふう「この映画、絶対に続編があると思う。まだ全国大会に行ってないし!早く続編が観たいな」
僕「ほんまやな」

だけど、ひとつ大きなハードルが。第2の主人公ともいえる重要キャラ(今泉)をやっているのが
車で不祥事を起こした伊藤健太郎。いま芸能界を追放状態。乗り物で事故をやって逃走した人を
自転車の映画で使うのは、なかなか難しいと思う…。別の人物で続編を作るのはアリ。
この映画にはマネージャー役で橋本環奈が出ていて、ふうは橋本環奈デビューだった。
ふう「この人が噂の橋本環奈か!よく学校で話題なってる人!」
妻「千人に一人の美人って言われてるよね」
ふう「まあ…確かに可愛いかな」
なんで上から目線なんだ(笑)

生後4346目 タイピング特訓

小学校から貸し出されているタブレットにタイピング練習ソフトが入っており、現在、特訓中。
回転寿司の注文を入力するゲームになっていて、だんだん難しくなっていく。

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(1)ふう「これな、順位が1万位に入ったらランキングが表示されるねんで」
(2)ふう「WASABIは簡単やな」

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(3)ふう「うわ、PETTOBOTORU(ペットボトル)のトはTOじゃなくてTTO!?」
(4)ふう「THISSYU(ティッシュ)難し過ぎる!ちっちゃな字(ィとッ)が繋がってる!」

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(5)ふう「また1万位に入ることができなかった…」
僕「お父さん自分の用事してるから、1万位に入ったときに呼んで」
ふう「わかった。がんばる」
(6)それから30分。ふう「やった!1万位に入った!っていうか、ちょうど1万位!(笑)」

僕がブラインドタッチの練習を開始したのは30歳を過ぎてから。しかも、まだちっちゃな字は無理。
彼のように11歳からタイピングの練習をやると、めっちゃ早くマスターできると思う。

生後4345目 スパニッシュ・オムレツ

土曜恒例の“ふう食堂”は「スパニッシュ・オムレツ」に挑戦!
彼は生卵アレルギーなので、よく火を通したスパニッシュ・オムレツが向いている。

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(1)にんじん(半分)の皮をむいて1cm角に切る
(2)じゃがいも大(1個)も皮をむいて1cm角に切る。玉ねぎ(半分)も1cm角に。
にんじん、じゃがいも、玉ねぎを耐熱皿に入れ、ふんわりとラップをかけて5分間加熱する

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(3)「あっつ!アチアチや!」
耐熱皿の野菜は、良い感じに柔らかくなっていた
(4)卵3個をボールで溶きほぐす

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(5)ハム4枚を1cm角に切った後、加熱した野菜、卵と混ぜ合わせ、塩とコショウを少々加える
(6)フライパンにマーガリン大さじ1を中火で溶かし、具材を流し込んで全体に広げる。その後、
フタをして4分ほど中火で蒸し焼きにする。

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(7)ふう「しまった!中火にするの忘れてた!強火のまま焼いてしまった!」
僕「焦げてるな…でも大丈夫、破滅的なほどじゃない」
それから裏返してさらに3分、フタをして焼く。
ふう「あかん、オムレツを裏返すのめっちゃ難しい!コックさんみたいにフライパンの中で
クルッと裏返すことができない(汗)」
僕「実はお父さんもできへんねん。テレビとか漫画だと、片手で簡単にひっくり返してるのになぁ。
きっと手首をうまく使うんやろな」
※妻もできないと言っていた。ちょっと嬉しい。
(8)ケチャップをかけて、フォカッチャを添えて完成!

ふう「いただきまーす。あれ?味は最高ちゃう?思ってたよりも焦げてるとこがにがくないで」
僕「ほんまやな、むしろ、お焦げがちょっと香ばしくていいかもしれん」
妻「フォカッチャがよくあってる。お店みたい」
めでたし、めでたし。
片手フライパンで空中回転するコツをYouTubeで検索しとこ…。

生後4344目 スターウォーズ:帝国の逆襲

1980年のSF映画『スターウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』を鑑賞。
前作から3年後の設定。主人公ルークら反乱軍は、前作で銀河帝国軍の拠点デス・スターを破壊した
ものの、その後に帝国の猛攻を受け氷の惑星に逃れている。

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(1)このエピソード5はハン・ソロ(ハリソン・フォード)とレイア姫のやり取りが面白く、
ふうにバカウケだった。ソロとレイアは顔を合わせるといつも嫌味の言い合いになるけれど…。
ふう「これ絶対、ソロとレイアは、本当は愛しているんだと思う。間違いない」
たぶん、2、3年前のふうなら、単純に仲が悪いからケンカしていると思っただろう。6年生になり、
人間は往々にして心と言葉が逆になることに気づくようになった。
(2)帝国の艦隊は前作よりはるかにスケールアップ。スターデストロイヤーの編隊は圧巻!
ふう「これ映画館の大きな画面で観たかったなぁ」

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(3)反乱軍は氷の惑星の秘密基地を帝国軍に発見されてしまう。
そして、敵の四つ足の巨大戦車スノーウォーカーがやって来た!
ふう「やばい、やばい、スノーウォーカーって一機じゃないやん!5機もいるで!?」
(4)ふう「だけど、敵なのにカッコいいって思ってしまうわ。形がめっちゃ良い」

帝国の逆襲を受け、反乱軍は基地が壊滅。ルークはフォース(念力)や剣術の修行のため
銀河系最強の剣士ヨーダを探し出し、修行の日々を送る。

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(5)ふう「来た!ヨーダや!僕、ヨーダのことは知ってるで。E.T.のハロウィンのシーンでも
出てきたし」
ヨーダはなんと900歳!身長は66cmしかないが、桁違いのフォースを持っている。
ちなみに、このエピソード5のルークはまったく主人公らしくなく、弱音吐きまくりで忍耐力もない。
ついにはヨーダが「私には彼を教えられない。彼は我慢がなさすぎる」とサジを投げる始末(汗)
ふう「ルークより、のび太の方がマシなんとちゃう?」
(6)クライマックスのダース・ベイダーとの対決。ライトセーバー(レーザー剣)で戦い、ルークは
右手を斬り落とされてしまう。しかも高所から落下しかける絶体絶命のピンチ。
ベイダーはなぜかルークへの攻撃をやめ「私と手を組もう」「フォースの暗黒面は素晴らしい、強力な
パワーを得られる」と誘惑する。ためらうルークに「私の正体はお前の○○なのだ」と衝撃の告白。
ルークは「NOォオオオオ!」と絶叫する。
僕「40年前に梅田(大阪)の映画館で観たときに、どんなけビックリしたか!ルークと一緒に
“ノーッ!”ってなったわ(笑)」
ふう「実は、僕は知ってたで。ベイダーがルークの○○って、めっちゃ有名な話やん」
知っていたか。今となってはタイタニックの運命と同じくらい有名なのかもしれない。

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(7)映画のラストで、ソロが生きたまま冷凍されることになり、その直前に、ソロとレイアはついに
互いの気持ちを告白する。レイア「愛してるわ」
(8)ソロ「知ってたさ」

ふう「知ってたさ…だって!」
僕「ソロの言葉、カッコよすぎるやろ!?こんなセリフ、お父さんは人生で一度も言ったことないわ!」
ふう「僕も、もし奇跡的に愛の告白されても、めっちゃ鈍感だから“え?ほんま!?”っていうと思う(笑)」

さあ、あとはエピソード6の『ジェダイの帰還』だ!

生後4343目 ドールハウス作家さん!

先日、メディア出演をきっかけに、フェイスブックで交流を持つようになったドールハウス作家の
谷本朋子さんご夫婦がご来訪、目の前で作品を見せて頂く贅沢な時間を過ごす。
谷本さんの作品は7月にNHK『所さん!大変ですよ』で銭湯のミニチュアが紹介され、
現在はユニ・チャームのCMに出演されている。
※谷本さん登場のCM https://youtu.be/AcKODK2Oy7s 

そこへ、ちょうどふうが学校から帰ってきた。
(写真の掲載許可をいただいたので画像付きで紹介します)

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(1)ふう「(お客さんに)こんにちは。うわ!この模型すごい!どうしたのこれ!?」
僕「こちらの谷本さんが手作りで作られたんやで」
(2)ふう「こんなに本物そっくりなお店を作ったなんてびっくりです!」
谷本さん「ありがと~う♡」

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(3)小さな飲み屋さんのカウンターと厨房が、実物に迫るリアルさで造形されている!
ここで交わされた会話まで聞こえてきそう。
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(4)厨房を上から眺めた。コンロや流し台が見える。左手の窓は、外から料理を買うお客さん用
(5)こちらは、懐かしさのある小さなバス停とオートバイ

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(6)オートバイは錆びており、ツタの葉が絡んでいる
(7)ツタの葉と言えば…ゴッホ兄弟の墓だ!

コロナ禍のため、僕は30年以上続けてきたライフワークの墓巡礼に行っておらず、夢にゴッホの墓が
出てくるような状態が続いてる。谷本さんいわく「私が得意なのはツタの葉づくりなのよ」。
ゴッホ兄弟の墓はツタの葉で覆われている…ピキーン!
「そうだ!ゴッホ兄弟のお墓に行けないのなら、ゴッホ兄弟のお墓を作ってもらおう!」
この天才的なひらめき。っていうか、我が心のビタミン剤として目の前にお墓が必要。
模型であってもヒーローのお墓を見ているだけで、全身にオキシトシンが分泌される自信がある。
この後、いろいろ谷本さんと話し合って、ゴッホ兄弟、ベートーヴェン、ドストエフスキーという
僕にとっての三大神の墓の制作に向けてプロジェクトが進んでいる。
嗚呼、実現しますように!!(☆_☆)

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(8)目が釘付けになっている彼「いつまで眺めていても飽きないです…!」

生後4342目 風の谷のナウシカ

1984年の劇場アニメ『風の谷のナウシカ』を鑑賞!
ふう「ジブリの宮崎監督のやつやんな」
僕「ナウシカがヒットして翌年にジブリができたんやけど、たった1年違いやし、世の中ではもう
ジブリの作品っていう扱いになってるな。ちなみにお父さんは、宮崎アニメの最高傑作がナウシカ
だと思ってる」
ふう「ラピュタやトトロよりもいいんや」(彼は両作を鑑賞済み)
僕「その2本は楽しいシーンがたくさんあるけど、メッセージの深さはナウシカやわ。お父さんは
ふうが高学年になるまでナウシカを一緒に観るの待ってたんやで」

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(1)ふう「この最初の音楽、すごくいいね。誰が作曲してるん?」
僕「久石譲っていう作曲家。ナウシカで有名になって、ジブリの映画はほとんど久石さんが担当してるで」
(2)僕「ストップ!このメーヴェ(グライダー)の着地シーンがほんと凄いから巻き戻すで!
見てみ、このフワッとした柔らかな着地。そこに空気があるのわかるやろ!?」
ふう「なんか、空気が見える気がする」
僕「そうやねん。アニメの絵を描くアニメーターは、新人のときにこのメーヴェの着陸シーンを
何百回も見て、絵の動かし方を研究するそうやで」

物語は「火の七日間」と呼ばれる最終戦争で文明が崩壊してから千年後の世界。大地の大半は
猛毒のガスを発する菌類の森=腐海(ふかい)に覆われ、わずかに残された生存可能な土地に人類は
暮らしている。昆虫は巨大化し、一匹でも虫を殺せば、激怒した虫の大群に襲撃されるため、
絶対に虫を殺してはいけない。
そんな状況でも人類は愚かな戦争を続け、ナウシカが生まれ育った“風の谷”は戦乱に巻き込まれていく。

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(3)虫の王である「王蟲(おうむ)」が激高して暴走、それをなだめようとするナウシカ。共感力の
高い彼女は虫の気持ちに寄り添うことができ、その優しさが虫に伝わり、怒りを鎮めることができる。
ふう「王蟲の動きがめちゃくちゃリアルやね。本当の虫みたい」
僕「このシーンは映画館がざわついたで。こんな動きをアニメで見たことがない!って」
(4)重量感のある輸送機と戦闘艇の空中戦。僕「鉄の塊が飛んでいるという重さが伝わるわ」

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(5)ナウシカの師匠ユパが敵兵を蹴散らす。ふう「ユパ様めっちゃ強いやん!ケタ違いや!」
(6)すると、ここでふうが「あっ!歯が抜けた!ナウシカ止めて!」。「えっ!?」と振り向くと、
彼は指で歯をつまんでいた。妻「もう3日くらい前からグラグラやったもんな」。

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(7)人間たちに傷だらけにされた王蟲の赤ちゃんに、ナウシカが「ごめんね」と涙を流す名シーン。
劇場中が号泣、嗚咽となったこのシーンで、ふうも落涙するかもしれないとチラ見していたが、
ヤツは泣かなかった!僕は、“まだ早すぎた?もう少し共感力が育つまで待つべきだったか?”、そんな
ことを考えていた。もちろん、どこで泣くかなんて人それぞれと分かっているけど、このシーンと、
赤ちゃん王蟲がナウシカの傷を治そうとしたときに彼女が言った「優しい子…」は、宮崎アニメ屈指の
涙腺崩壊シーンと思っており、いつかヤツが涙をぬぐったときに、このブログに追記したい。
(8)千年前に世界を焼き尽くした巨神兵が復活。ドロドロに溶けていく体の描写がリアル。
ふう「このシーン観たことがある!テレビで解説してた!エヴァンゲリオンの庵野監督が、若い頃に
この溶ける巨神兵と、口から出るビームとか大爆発を描いたって言ってた!」
僕「よく覚えてるやん。庵野さんは昔、宮崎さんの下で働いてたもんな」

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(9)風の谷のオバア「その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし。失われし大地との絆を
結び、ついに人々を青き清浄の地に導かん」
ふう「これ、最初にあった予言の通りやな!このラン・ランララ・ランランランっていう歌、
ずっと耳に残りそう」
(10)猛毒を発する腐海の奥で、新たな生命が芽生え始めている。
ふう「良いお話だった!最後も希望の光が見えてよかった。お父さんが持ってる漫画の方の
ナウシカも読もうかな」
僕「あれなぁ!漫画は7巻あって、映画になったのは2巻までやねん。その後は、けっこう話が
暗いぞ~。ハッピーエンドともバッドエンドともとれる話になってる。キツネリスのテトって
おったやん、あれ…いや、何でもない。中学生になったら読んでみるとええわ」
ふう「よくわからへんけど覚悟して読むわ」

※宮崎監督は当初、『風の谷のナウシカ』の主題歌を“ロシアのボブ・ディラン”、フォークシンガーの
ヴラジーミル・ヴィソツキー(1938-1980)が歌う『大地の歌』にするつもりだった。YouTubeには
対訳つきでアップされており、大地の再生をうたった作品の世界観にピッタリ。
ヴィソツキーはソ連政府を体制批判し、生前はレコードを出せず、市民はダビングされたカセット
テープを隠れて聴いていた。42歳の若さで心不全で他界。
※『大地の歌』は版権の関係でナウシカでは使用されず、かわりに安田成美さんの歌うイメージソング
が用意されたが、あまりに映画の内容とかけ離れていたため、宮崎さんは劇中での使用を拒否したとのこと。

生後4341目 トールキン「指輪物語」

ふうは『ロード・オブ・ザ・リング』の映画では描かれなかった脇役のエピソードなども知りたいと、
図書館で原作本の『指輪物語』を借りてきた。
ふう「借りてきたのはいいけど、400ページもある(汗)」
僕「これ何巻まであるん?」
ふう「6巻まであった」

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(1)どうやら、映画版は2巻分ずつ映像化したようだ
(2)ふう「お父さん、本の中に地図が入ってた!この物語だけの特別な地図!ゴンドールとか
ローハンとか書いてある」
僕「こういう位置関係になってたんか。この地図を見ながら読んだら楽しそうやな」
ふう「うん。冒険してる気分になる」

その夜。布団で数ページ読んですぐにウトウトしている彼。
僕「眠たくなるの早すぎやろ」
ふう「だって、早くフロドとか出てきてほしいのに、ずっと(養父の)ビルボの話が続くねんもん…」
僕「60ページをすぎたあたりから、フロドが喋り始めるみたいやで。ファイトや(笑)」
ふう「ズゴーッ。作者のトールキンさんのお墓には行ったん?」
僕「当然、行ってる(ドヤ顔)。イギリスのオックスフォードっていう街の、街外れにあるで」
ふう「僕もいつか行くわ」

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トールキンのお墓にはいろんな種類の植物が植えられ、美しいバラが花咲いていた

生後4340目 ピアノ発表会~拝啓ベートーヴェン様

昨日、ふうは秋のピアノ発表会(個人)に出演した。※春の発表会はエレクトーンのグループ演奏。
曲目はベートーヴェンの『ソナチネ第5番・ト長調』。この曲を3カ月練習して本番にいたった。
2015年に習い始め、6年目にしてついに出会った、記念すべき最初のベートーヴェン。

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(1)何度シャッターを切っても、ちょうど目を閉じていたり、笑顔が引きつっていたりで
「もう、どうでもええわ!」と言った瞬間
(2)緊張しながらも、とにかく最後まで弾ききった。
ふう「ベートーヴェンの曲は、聴いてるときよりも、弾いてるときの方が、ベートーヴェンが
近くにいる感じがする。でも、もう当分ソナチネの楽譜は見たくない(笑)」

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(3)ソナチネ第5番の第一楽章の楽譜

YouTubeに楽譜付の音源がアップされてた!こんな曲!
『ソナチネ第5番:第一楽章/モデラート(中ぐらいの速さで)』
『ソナチネ第5番:第二楽章/ロマンス』

生後4339目 トマト鍋

今週の「ふう食堂」は市販のスープを使った“トマト鍋”。このスープ、当初は「赤いスープの鍋って
ちょっと変な感じだね」とか言っていたけど、好奇心から食べてみたらイタリア料理のようで
美味しいしコクもある。定期的に食べたくなる鍋だ。

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(1)キャベツを4分の1玉切る。「トマト鍋には白菜よりキャベツが合うよね」
(2)大さじ1のオリーブオイルを鍋に入れて→

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(3)鶏モモ肉300gと玉ねぎを炒め、さらにナスビを…「しまった!ナスビを買い忘れてる」。
僕「ナスビの代わりに何か入れよう」
ふう「トマト鍋はピーマンが合うんとちゃう?ピーマンにしよう!」
彼は子どもなのにピーマンが好きという特異体質だ。妻の得意料理が“ピーマンの肉詰め”で、それを
幼児のときからパクパク食べていた。
(4)「ここでスープを投入!」

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(5)ウインナーや人参、エリンギ、キャベツを入れる。「他にも何か入れるものないかな」
(6)ふう「冷蔵庫にチンゲンサイがあったから入れよう」

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(7)僕「アスパラガスも冷蔵庫にあったで。イタリア鍋には絶対に合うと思う」
(8)さらにエノキダケを加えて完成。お腹がペコペコで、盛り付け写真をとることを忘れて
食べ始め、「しまった!ブログの写真をとってないわ!」と半分になった鍋をパシャリ

秋になり、これからは鍋が増えていくこと間違いなし。

生後4338目 9.11

2001年9月11日の衝撃的なアメリカ同時多発テロから、今日はちょうど20年。
朝からテレビのニュースやドキュメンタリーは911事件を特集しており、ふうは初めてツインタワーが
崩壊する映像を見た。
ふう「お父さん、これ現実の映像なん?映画じゃなくて?」
僕「残念だけど、ほんまにあったことやねん。お父さんも自分の目を疑ったけど…」

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僕「お父さんな、夜のニュースを見ようと思ってテレビをつけたら“NYで飛行機がビルにぶつかった”
と中継しててん。そのときは“観光で遊覧飛行しているセスナ機ではないか”という話だった。
パイロットが心臓発作になったのかもって思ってた」
ふう「うん」
僕「そしたらな、画面の右端からス~って飛行機がまた飛んできてん(右上の映像)。そして
ビルにぶつかった。えっ!てなったわ。偶然でこんなことあり得ないから」
ふう「すっごいビックリした?」
僕「そらそうや」
ふう「ビルが崩れちゃったのは飛行機がぶつかったせい?」
僕「公式発表ではそう言われている。でも、普通はどんなに大火事になっても、最後に鉄骨の骨組み
が残るのものだから、“数秒で全部崩れ落ちるのは爆薬を使わないと無理”って言ってる人はいる」
ふう「お父さんはどう思ってるん?」
僕「2つの気持ちがある。ひとつは、あまりにも事件が大きすぎて、こんなこと陰謀でやれるレベル
じゃないし、公式発表を疑うのは亡くなった約3千人の命に失礼という気持ち。もうひとつは、
ツインタワー以外にも近所のビル(47階建ての第7ビル)まで崩れ落ちていて、どうして飛行機が
衝突してないビルまで跡形もなく崩れるのかという納得いかない気持ち」

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ふう「犯人はなんでこんなことしたん?」
僕「パレスチナ人がイスラエル人にいじめられているのに、アメリカがイスラエル人の味方をしていた
ことがひとつ、それから、アメリカがイスラム教の聖地メッカのあるサウジアラビアにアメリカ軍を
滞在させていたことだと言われている」
ふう「じゃあアメリカも悪いん?」
僕「アメリカがイスラエルをひいきして公平じゃないのは本当のこと。でも、だからといって無実の
一般市民をテロで殺していいことにはならない。あとサウジアラビアの国王がアメリカ軍の滞在を
許しているんだから、文句をいう相手は国王やと思うで。とにかく!自分の意見を通すために誰かを
殺すとか絶対にだめ」
ふう「ほんまやなぁ、そこは僕にもわかる」
僕「お父さんは、何が悲しいって、それまで冷戦っていうアメリカとロシア(ソ連)の対立が終わっ
て、これからはもう世界が平和になる、武器もどんどん減っていく、そういう空気にせっかくなってた
のに、この事件で流れがガラリとかわって、武器だらけになってしまったこと」
ふう「僕が大人になるころには、テロとか戦争のない平和な世界になってるかなぁ」
僕「そうなるよう、大人たちは頑張ってる。ふうだって、あと何年かしたら自分にできることを
探すようになると思うわ」
ふう「わかった」
そんな会話をした20年目の9月11日だった。

※土曜の「ふう食堂」は明日に。
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