1939年のアメリカ映画『風と共に去りぬ』(Gone with the Wind)を鑑賞!
222分(3時間42分)の超大作、しかも当時まだ珍しかったカラー映画であり、公開時から大ヒット、
「世界のどこかの町で上映されていない日はない」とまで言われた。
アカデミー賞では作品・監督(ビクター・フレミング)・主演女優(ヴィヴィアン・リー)など10部門
を受賞し、助演女優賞のハティ・マクダニエルは黒人俳優初の受賞者となった。

南北戦争という「風」と共に、米南部の白人貴族社会が消え去る過程を描き、廃墟の中から立ち上がる
力強いヒロイン像が人気を呼んだ。

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(1)“行動力過多”の2人、レット・バトラーとスカーレット・オハラ
(2)アトランタは南北戦争最後の決戦の地。この有名な炎上シーンは合成ではなく、
『キングコング』で使ったセットを本当に燃やしている

この辺でふうは混乱。
ふう「南北戦争ってリンカーンが黒人の奴隷を解放した戦争で、北軍は正義の方なんやろ?
でもこの映画は南軍が主人公の方。なんで?スカーレットたちは奴隷を支配している“悪”の方なのに
主人公なん?」
僕「南部の人が原作を書いてるからな。でもこの映画はそういう善とか悪とかをこえて、つらくても
たくましく生きている人を描こうとしているから、そういう部分で人気があるねん。まあ見とき」

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(3)戦乱の中で両親は他界、愛児は落馬で早逝、ついには愛する男にも去られたスカーレット。
だが、彼女は「明日には明日の新しい風が吹く」と希望を捨てない
(4)「ジ・エンド!終わった~!3時間42分!話がどんどん進むから、あんまり長いと思わなかった」

ふう「でもな、お父さん。僕はスカーレットより、優しいメラニーを主人公にした方がよかった。
だってスカーレットって、あんまり人のこと考えへんやん…」
妻「スカーレットにもいいとこあるで。口で文句は言っても、結局は困った人を助けているし。
それより、アシュレーがスカーレットに“愛していない”ってハッキリ言わないのがだめ。そのおかげで
スカーレットは振り回された」
その後、お風呂での会話。
ふう「アシュレーは善人だから“愛してない”っていわれへんかったんだと思う」
僕「世の中には、それを言わなかったことで、もっと相手が苦しむことになった事件とかドラマとか
映画とかたくさんあるから、なかなか難しいことやねん。善人の怖さというか…。お父さんがフラれた
ときは、“愛してない”って言われたお陰で前進できたことが多かったから、やっぱ、その時はきつくても、
ちゃんと“愛してない”って言われる方がええわ」
ふう「そうなんや…」
僕「ところで、ふうはレット・バトラーの役をやったクラーク・ゲーブルさんのお墓にも、もうお参り
してるんやで」
ふう「え~、それいつ!?」
僕「ふうが初めて海外のお墓に行ったときだから、3歳やな」
ふう「3歳!さすがにな~んにも覚えてない!」

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(5)ふうがタッチしているのがクラーク・ゲーブル!2013年9月の巡礼。ハリウッドに近い
ロサンゼルスの墓地で。この後、ウォルト・ディズニーやマイケル・ジャクソンにも墓参。

※映画『風と共に去りぬ』は、南部の黒人奴隷が楽しそうに白人に仕えていること、そして
助演女優賞の黒人女優ハティ・マクダニエルの役名が“マミー(乳母)”であり、名前がないことから
2020年に問題となり、動画配信会社は一時配信をストップ。時代背景など注釈を入れて翌月に
配信を再開した。
※本作は太平洋戦争開戦の2年前に世界公開されており、日本にも輸入されてはいたが、“反戦映画”と
して軍部が上映禁止にしていた。当時、海外でこの映画を鑑賞した日本人は、日米開戦に際して
「こんな大スケールの作品を作ったアメリカと戦争をするなんて正気の沙汰ではない」と絶句したという。

★名シーンでつづる『風と共に去りぬ~タラのテーマ』
https://youtu.be/oxOrh19hAP8 (4分20秒)