2017.09.23 桜の名所、吉野について、13
 吉野の地がどうして繁栄したのか、当地は山がそびえ、谷が結構深いので、天然の要害であった。このため、南朝の後醍醐天皇が吉野を本拠地に選んだものといえる。またこの地が大阪にも割合近いので、地の利もあるといったところである。
 吉野は尾根筋に展開した町であり、尾根の両側はもちろん深い谷ということである。もともとは、林業の街で、栄えていた。奈良仏教で阿弥陀如来を桜の木で彫塑したので、その後、桜の木が寄進され、山を覆うくらいに桜が植えられたのである。当時はもちろん桜は観光資源とすることではなかった。