EU加盟国でもっとも消費税率が高いのはスウェーデンの25%ですが、ここでは南欧諸国のような闇経済の弊害は起きていません。それは、脱税できないような社会の仕組みがあるからです。

スウェーデンやノルウェー、フィンランドなどの北欧諸国は、国民の課税所得を納税者番号で管理するばかりか、全国民の課税所得を公開情報にしています。

スウェーデンの税務署には誰でも使える情報端末が置かれていて、名前や住所、納税者番号を入力すると他人の課税所得が自由に閲覧できます。そうやって羽振りがいいのに課税所得の少ない隣人を見つけると、国税庁に通報するのが"市民の義務"とされています。北欧の手厚い社会保障は、こうした相互監視によって支えられているのです。


南欧のように闇経済がはびこるのは問題ですが、一方で、
はたして、日本国民は、北欧のような超監視社会になることを望むのでしょうか・・・?


マイナンバーは一歩間違えると、国家が国民を管理する監視社会に道を開く

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追記)
上で紹介した仕組みは、"貧者の銀行"と呼ばれるグラミン銀行がマイクロクレジットという独創的な融資制度を考案し、成功した事例に通じると僕は思いました。

この制度のポイントの一つが、借り手を5人ひと組にして、連帯責任で返済させる、という点です。
驚くことに、この仕組みは、98%の返済率でビジネスとして成立しただけでなく、融資を受けて自営業を始めた借り手たちの生活を大きく改善していったのです。

グラミン銀行の主な顧客は、男尊女卑の伝統的な文化のなかで人間性を奪われていた農村の女性たちです。
そんな彼女たちにとっていちばんの悩みは、夫がお金を取り上げてしまうことです。バングラデシュの文化では、妻のお金は夫のものとされ、家族のなかにだれひとり味方はいません。
しかしこれは、連帯責任を負う「5人組」にとっては大問題です。1人が返済できなくなれば残りの4人が引き受けるしかないのですから、彼女たちは夫に対して猛然と抗議するでしょう。
連帯責任は相互監視だけでなく、孤立していた女性たちの助け合いをも可能にしたのです。