2008年03月27日

デジタルで星の軌跡 その1

デジタル一眼レフで星の軌跡を描く星景写真を撮るときには、画像処理ソフトで比較(明)で合成処理して仕上げていますが、今日はその現状について書いてみたいと思います。
比較(明)の星景写真
いろいろ試行錯誤していますが、僕のやっていることはまだまだ最も効率的な方法ではないかもしれません。ご覧になってお気付きになった点などありましたら、ぜひコメントお願いします。


さて、まずはどうして比較(明)の処理をするのか。お判りになる方は飛ばしてください。
そんな面倒なことしなくても、ノイズリダクションをオンにしてシャッターを開けっ放して撮影すれば良いじゃないかと思いますが・・。

デジタルでは長時間露光すると、CMOSやCCDに電流が流れ続けますのでどうしても加熱してきます。その熱によりノイズが発生し、画面の端っこのほうから赤や白に染まるようにダークノイズと呼ばれるノイズが出たり、画面のあちこちにランダムにカラフルな点が沢山出てくるピクセルノイズが発生したりします。せっかく長い時間をかけて撮った写真にそのようなノイズが乗っていると、やはり見苦しくなりますよね。
そこでノイズリダクションをオンにすればいいじゃないか・・となるわけですが、ノイズリダクションには撮影した時間と同じだけ、あるいはそれ以上の時間がかかるのです。例えば1時間露光したら、その後続けてノイズリダクションが終わるまで1時間待たなければなりません。これでは効率が悪いですね。
また、露光時間があまりに長いとノイズが濃くなりすぎてダイナミックレンジを超えてしまい、ノイズリダクションでも拭いきれないほどになることもあります。写真自体がダメになってしまうこともあるとなると本末転倒です。

・・ということでノイズの目立たない短い露光時間で連続で撮り、点に写っている星を重ねていって線にするという面倒な作業をする方が綺麗な写真に仕上がりますし、貴重な星降る夜に過ごす時間を大切に出来るのです。


僕は星景写真にはEOS 40Dを良く使います。
EOS 40D + Tokina 12-24mm
レンズは広角を良く使います。
比較(明)で撮影するとどうしても星の軌跡が途切れてしまい破線状になってしまうので、広角であればあるほどその途切れる間隔は短くなりますから、12-24mmの広角端の12mmを良く使います。
長時間の撮影になりますし、風の影響を考えると一般撮影よりもはるかにしっかりした三脚が必要になると思います。

バッテリーは40Dを購入したときに付属していた純正のものを使っています。
バッテリーパック
1〜2時間程度で1シーンに1つくらい使いそうですので、いくつか用意しておくと便利そうです。その程度の時間ならたぶんサードパーティのものでも充分でしょう。
それ以上長い時間の撮影になるなら、外部電源を用意する必要がありますが・・。

CFは1GBや2GBのものを使っています。
1GBや2GBのCF
例えば30秒の露光で1時間なら約120枚、2時間ならその倍の240枚の撮影になりますので、露光時間によってはCFの容量を増やす必要があります。JPEGの最高画質で撮影していますが、僕の撮影するようなシーンは1〜2時間程度ですので、これで困ったことはありません。

レリーズは普通のケーブルスイッチを使っています。
レリーズ
以前はタイマーリモートコントローラで露光時間やインターバル、枚数なども設定して撮影していましたが、カメラ側で連写にしておけばバルブ撮影と同じようにレリーズを押しっぱなしにしている間は設定した露光秒数で繰り返し撮影してくれるので、このレリーズで大丈夫です。

総撮影時間を測るためにはキッチンタイマーを使っています。
キッチンタイマー
撮影終了時に音が鳴るように設定して、首からぶら下げておくと無くさずに済みますし、けたたましい音をスピーディーに止めることができます。

さて、一通り道具が揃ったら、後は撮影です。
カメラの設定
カメラ側の設定はマニュアルで連写モードに。
背景や風景に露出を合わせられる様にF値とシャッタースピードを調整しますが、画質を考えるとISOは出来るだけ低く設定できるようにし、風景がボケてしまわないように出来るだけ絞っておいた方が良いでしょう。また、シャッタースピードは30秒以内にしておくとノイズが少なくて良好です。
判りやすくいうと夜景を連写で撮影する感覚と同じです。

EOS 40Dの場合、ライブビューと言う機能があり、それに付随する機能を便利に使うことが出来ますので、ライブビューは「する」に設定して、静音撮影をモード1にします。
ノイズリダクションとライブビュー
ノイズリダクション(Canonはノイズ低減機能と呼んでいます)は星の途切れる間隔を広げてしまうので「しない」に設定。高感度ノイズ低減も「しない」にしています。
また、RAWで撮影すると書き込みに時間がかかりますので、JPEGで最高画質にしておきます。
とにかく撮影と撮影の間をできるだけ短い時間で済むように設定するわけです。

ライブビューの画面。
ライブビュー画面
このライブビュー時には、ミラーは上がったままになります。レリーズすると、シャッター幕だけが動いて連続で撮影することが出来るので、ミラーのショックによるブレを防げます。
また、通常の撮影に比べ、膨大な回数のシャッターを切ることになります。何度も何度もパコンパコンとミラーが動くとミラー周りの部品の耐久性にも心配が出てきますから、ミラーアップ撮影ができる機種ならミラーアップで撮影するほうが良いでしょう。
ライブビューのボタン
40Dではこのダイヤルの真ん中のボタンを押すとライブビューになります。押したとたんにパコンとミラーが上がる音がします。

長々と書きましたが、おおまかにまとめると

・ノイズを減らす
・星の軌跡ができるだけ途切れないようにする
・画質を良くする
・ブレを防ぐ
・撮影中は電源が持つようにする
・カメラの耐久性を考慮する

以上のような工夫が必要になるということです。
具体的には

・しっかりした三脚を使う
・雲台などの各所のネジや締め具を再度チェック
・バッテリーは満充電もしくは外部電源を使用
・書き込み速度の速い大容量のメモリーカード
・レンズは出来るだけ広角で
・露出は風景に適正
・ピントは星に
・絞りは出来るだけ絞る
・ISO感度は出来るだけ低く
・シャッタースピードは30秒以内
・ノイズリダクションや高感度ノイズ低減はオフ
・JPEGで最高画質
・連写モード
・ミラーアップ撮影
・レリーズを押した後は静かに置く
・キッチンタイマーで総露光時間を測る

以上の操作をしています。

これで設定完了。
後はレリーズしてからキッチンタイマーが設定した時間に鳴るまでは放りっぱなしです。
撮影は結構楽です。(笑)
でもその後の画像処理は・・。

続きはまた後日。^^;


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この記事へのコメント

5 非常に勉強になりますっ!
素人なので、星の撮影の際は我慢して撮影した分だけ、次の撮影に写るまでに時間がかかったので、不便だなぁと思っていたんです。
早くふうまさんの続きが読みたいです。
Posted by す〜   2008年03月29日 18:42
>す〜さん
暗い夜空ならノイズリダクションを使って長時間露光するほうが楽に撮影できそうですが、明るいところではこの方法でしか星の軌跡を撮ることができないので、覚えておいて損はありません。
とても面倒ですが・・。(笑)
Posted by Fuuma-mfuk   2008年03月30日 21:35

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