恥ずかしいけど

「ちょっと。あんた何してんのよ？はしたない格好してみんな見てるわよ！」

「私だって恥ずかしいわよ〜！それより帽子が取れないのよ〜！この帽子お気に入りなんだから！見てないで早く手伝ってよ〜！」

家出

あ〜ぁ！やっと逃げて来たわ。これで今日から私は自由の身よ。あんな家もう二度と帰りたくないわ！

毎日グチグチと文句ばっかり。どこまで拘束すれば気が済むんだろ。食事の時間まで決められて。好きな時間に食べさせろって言いたいわよ！

あのうっとおしい鬼のスキをみて逃げた来たわよ。本当にせいせいしたわ！

さあ。今日から何をしようかな？

あれっ！待ってよ？今日からどうやってどんな食事すればいいんだろ？いつも与えられてたしお金もないし困ったな。どうしよう？何も考えないで出て来てしまったよ！

乾燥肌

「あなた。背中かいてよ」

「またかい？よく痒くなるんだな」

「私、乾燥肌だから寒くなると痒くなるのよ。気持ちいいわ。あなた上手くなったわね」

「上手くもなるさ。こう毎日やらされてたらさ」

パックマン

「僕らはパックマン。悪人、害虫、何でもかんでもひと飲みさ。今日はここの敵と闘いに来た。敵も数が多いから、こっちも仲間を連れてやって来たさ。ところがどっこい、今日の敵は強い！かなり強敵だ！皆の顔色が変わった！これならやれる！きっと勝てる！さあ、皆行こうぜ！」

バツイチ

「私ってどう？綺麗でしょう？でも出戻りバツイチなのよね。前の人最低だったわ。いくらお金持ちのお嬢さんだからって、自分勝手でワガママで、料理一つ作れないのよ。あの彼も馬鹿よね。どうしてわからないんでしょう？少しくらい美人だからって騙されちゃってね。結局離婚されて『こんな物いらないわ！』って、私は売り飛ばされて出戻りバツイチになったのよ。今度は優しくて思いやりのある好い人と巡り逢いたいわ。そして私も大事にされて幸せになりたいの」

万華鏡

さあ。ご覧なさい！

私達の美の競演・不思議の世界を！

私達断片が織りなす、万華鏡の世界を！

蝶のパーティ

「今日のパーティ何を着て行くの？」

「正装して来るようにって言われたからドレスでいいんじゃない？」

「私達双子だから同じドレスにする？」

「いつも同じなんだからそれでいいんじゃない？あまり派手なものはやめようね」

「私の憧れの彼も来るのよね。二人同じだと区別がつかないわよ。もしお姉さんが気に入られたらどうしよう？」

「そんなことないわよ。でももしそうなったら、適当に合わせてあなたとすり替わればいいじゃない」

「そうよね。今までだってそうしてきたんだものね」

お仕置き

「お願〜い！もう許して〜！いつまで私達こんな目に遭わされるの！ごめんなさいって何度も言ってるじゃない！首は痛いし肩は凝るし、本当にもう限界なのよ〜！あなたがそんなに偉い王子様だって知らなかったのよ！だから『君達、俺と付き合ってくれないか？』って言われて『私達面食いなのよ』って言ってしまったの！悪気はなかったの。男の人が怖いから断るために言っただけなの！お願〜！もう許して〜！限界よ〜！」

敗戦

「ちょっと〜！皆どうしたの！元気だそうよ！」

「キャプテン。ごめんなさい！私がミスした為にこんな事になってしまって…」

「何を言ってんのよ！みんな精一杯やったじゃない！胸を張って帰ろうよ！」

「だって今日はキャプテン最後の試合でしょ。私達キャプテンの為にも絶対勝とうって決めてたのに」

「私達満足してるわよ！こんな素晴らしい仲間とやってこれた事、最高に思ってるわ！だから皆元気出して！今日の悔しさは皆の力で来年晴らしてよ！私もきっと皆のこと応援に来るからね！」

「キャプテ〜ン！」

願い花

人は皆

昨日より今日
今日より明日と

祈りつつ

喜怒哀楽を生きている

今日もまた
道行く人が足をとめ

夢を見る
希望を持つ

通り過ぎた
その後に

白く咲く花

願い花