当社が平成30年度東北地方整備局優良業務表彰を受賞した「福島管内河川技術資料作成業務」は、
福島河川国道事務所の河川及び砂防事業における業務の資料作成等を行っております。
業務を行っているエリア(福島県福島市)に土木遺産があるのでご紹介したいと思います!!
「荒川流域治水・砂防事業」です!!
荒川は、福島県福島市を流れる阿武隈川水系の一級河川です。国土交通省が実施している水質調査にて、8年連続で「水質が最も良好な河川」になっています。
名前の通り”荒れる川”は、洪水多発の川のため、江戸時代から治水・砂防事業が行われてきました。
公益社団法人 土木学会のホームページによると、荒川流域治水・砂防事業は、
「霞堤と水防林による近世からの地先治水と大正・昭和における砂防堰堤群等の直轄事業とが融合した治水砂防システム。」
として、平成19年に土木遺産に認定されました。
以前ブログでご紹介した鳴子ダムのような施設単体ではなく、事業全体としての認定されている土木遺産です。
「砂防堰堤群」、「地蔵原堰堤」、「川上第一堰堤」、「床固群」、「水防林・霞提群」が認定されております。
「砂防堰堤群」の一つ、東鴉川第一堰堤
砂防堰堤とは、土石流など上流から流れ出る有害な土砂を受け止め、貯まった土砂を少しずつ流すことにより下流に流れる土砂の量を調節する施設のことです。
東鴉川第一堰堤は、三段の大きな落差が特徴です。
土湯温泉街に面しているので、とても見学しやすいところにあります。
「地蔵原堰堤」と選奨土木遺産認定の銘板
地蔵原堰堤は、荒川流域治水・砂防の要の施設であり、国の直轄事業の中で最も早期に着手されました。
辺りは「あづま荒川クロスカントリー大会」のコースにもなっており、地域住民の方にも親しまれています!
「川上第一堰堤」
川上第一堰堤は、荒川流域で唯一、第二次世界大戦中に施工された砂防堰堤です。
「床固群」の一つ、荒川第四床固工
床固群とは、河川に床固工や護岸工が連続して設置されている構造物をいい、川の流れを安定させるための砂防施設です。
荒川第四床固工は、昭和29年に竣工しており、建設後50年以上経過していて、歴史的な文化財としても高く評価されています。
「水防林・霞提群」と選奨土木遺産認定の銘板
洪水の被害を抑えるための水防林と霞提が、現存しております。
今回ご紹介した地蔵原堰堤と川上第一堰堤、東鴉川第一堰堤、荒川第四床固工は、歴史的価値が高いため、「荒川流域の砂防堰堤群十五基」として、登録有形文化財にも登録されております。
これからもエフワークでは、今回ご紹介した治水・砂防事業をはじめとするインフラ整備を、国土交通省等の発注者支援業務を通して行ってまいります。
建設コンサルタント
発注者支援・積算・測量・施工管理
株式会社エフワーク