トップページ » 2010年11月
2010年11月

2010年12月練習日程

12月5日 通常練習(西神田コスモス館体育室B 13:30〜)
12月12日 お休み
12月19日 通常練習(文京スポーツセンター多目的室 15:30〜)
12月26日 通常練習(西神田コスモス館体育室B 13:30〜)

* 12月は特別講習会はお休みになります。

* 場所および時間が変則的になります。確認をお願いいたします。

fyotphskfyotphsk  at 23:49 この記事をクリップ! 

武術と精神とのかかわりについて

武術と精神とのかかわりについて


東京陳式太極拳倶楽部 代表 鎗田 勝司



 太極拳を武術として鍛錬するときに、すなわちルールに基づいたスポーツ競技としてではなく、日常いつ起こるとも限らない状況に対処するために身体反応を鍛錬するときに、忘れてはならないことは、やはり精神との関わりであろう。どのような心構えで日常を過ごし、いざという時に冷静に対処し、的確な行動が取れるかということである。とは言うものの実際にその時になってみなくてはわからないというのがほんとうのところである。できるだけ危機管理意識を持ち、練習に励むしかない、ということだ。
 そこで今回は武術と精神の関わりについて私見を述べてみたいと思う。

 「備えあれば憂いなし」というが、人の心に憂いがある限り、いくら備えても安心だということはない。逆説めいた言い方だが、武術においては技術だけではなく、精神もやはり鍛錬が必要だということだ。武術は、健康法としてやる、組手が好きだからやる、型を演じるのが好きだからやる、というようにさまざまな目的があってもちろんいいのだが、学ぶ課程においては実用を意識しなければ、太極拳から「武術的な智恵」を学ぶことはできない。実用を意識するということは、なぜそのような動きが武術にとって必要なのか、そこに表現されている理合とは何かを探りながら練習することを意味する。その過程で見えてくるものは、それは言い古された言葉ではあるが、やはり「精神と肉体は一つである」ということであり、そのどちらもおろそかにしてはならないということなのである。

 武術の練習をする時に、肉体だけではなく、意識して精神を鍛錬することは重要であるが、物理的な法則を理解したうえで、合理的な動きを学ぶということは、同時に精神の法則というものを学んでいるといえるのではないだろうか。つまり物理の法則は、精神の法則と同じ原理でなりたっているのではないか、ということだ。私は武術、とくに散手や自由推手をやっているときにこのことをしばしば感じるのである。我々の倶楽部で行う散手とは試しの場であり、目の前の勝ち負けは、一つの結果として次のステップへの課題を発見する材料として行っているのだが、勝ち負けにこだわらず、相手との技のやり取りのなかでできるだけ客観的にその時の自分の気の持ち方を振り返ってみると、作用反作用の法則や、慣性の法則、同じものを引き付けたり、反発しあったりという磁力の法則が、気持ちの上でも作用していることに気づくのである。しかもその気持ちの状態は技の効果に大きく作用する。中国の武術用語としての「気」は、日本人には分かりづらい部分もあるのだが、このように考えるとイメージしやすいのではないだろうか。気をあわせる、気をはずす、気を引くなどの言葉は、「気持ち」というものを力学的に表現したものだ。そして気を自由自在に使うためには、自分を客観的に見ようとする気持ち、すなわち冷静で澄んだ精神が必要とされるのである。この精神と人間行動のあり方こそ、「精神の科学」または「精神の力学」と呼んでもいいものではないかと思うのだ。

 私はこの倶楽部では多くの技を教えるが、学生の皆さんにそれら一つ一つの技に精通してもらいたいと思っているわけではない。よほどの天才が武術一筋に努力しない限り、そんなことは不可能だろう。私が多くの技を教えるのは、そこに流れている技の原理を理解してもらいたいからである。中国武術の技とは套路の動きからうまれる。重心の動きと全身を使った力の流れから技が生まれるので、それは常に変化している。その変化こそが技なのである。それらは物理で学ぶ力学から離れるものでは決してない。
 太極拳の技は千変万化だ。朱天才老師はかつて日本の講習会で「太極拳には技はない。あるのは変化だけだ」とおっしゃっていた。きまった技があるというより、その状況に応じた動きこそが技につながるのである。形にこだわっているうちはとっさの状況に対処することはできない。

 多くの技から共通の理を探るのは、あたかも多くの人のさまざまな人生から、人間としての基本的な生き方を求めるようなものである。
 科学が、人種、思想、男女の違いを超え、人類共通の福利をもたらすことを理想とするならば、私の武術修行も科学的方向性を持ったものでありたいと思っている。しかしながらその科学も用い方をあやまれば人をたいへん傷つけることがあるように、武術もそれを扱う人によっては毒にも薬にもなるものである。武術を鍛錬する時に、技と共に精神を学ぶ意義もそこにある。武術は人間を野生化するものではなく、人間として生きる智恵を身につけるためのものでなければならない。
 よく鍛錬し、技が使えるようになると今度はその技術をつい使いたくなるものである。しかしながら、われわれ武術を学ぶ者は、技の原理を理解することによってその技術をコントロールできるようになるのと同じように、精神の理を学ぶことによって自分自身の心をコントロールできるようにする必要がある。
 戦うべき相手は実は自分自身であり、武術をもって精神を鍛錬するということは、己を最大の敵とみなして、エゴとの戦いに臨むことを意味する。こんな風に私は思っているのだが、皆さんはどう思われるであろうか。

fyotphskfyotphsk  at 00:57 この記事をクリップ! 

第三十五回特別講習会

講師 鎗田 勝司
内容 陳式太極拳老架一路と推手および用法
日時 11月14日(日) 12:20〜15:20
場所 新宿コズミックスポーツセンター 小体育館
 東京都新宿区大久保3-1-2
(TEL.03-3232-7701)



受講料 2,000円

*今回は引き続き「雀地龍」からを重点的に扱います。

*詳細は事務局までお問い合わせください。

fyotphskfyotphsk  at 00:06 この記事をクリップ! 

2010年11月練習日程

11月7日 通常練習(西神田コスモス館体育室B 13:30〜)
11月14日 第三十五回特別講習会(新宿コズミックスポーツセンター 12:20〜)
11月21日 通常練習(西神田コスモス館音楽室 13:30〜)
11月28日 お休み

* 場所および時間が変則的になります。確認をお願いいたします。

fyotphskfyotphsk  at 23:59 この記事をクリップ!