第110回 連城三紀彦 『顔のない肖像画』
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どんでん返しものはたくさんありますし、人気もあるジャンルだと思いますが、自分のなかではトップレベルの作品です。


どんでん返しの切れ味もさることながら、
提示される謎の面白さ
芸術的な匂い溢れる文章
短編の完成度が感動ものです。


連城三紀彦の短編だと
『夜よ鼠たちのために』の評価がすごく高いですが、
『顔のない肖像画』の方が
ファンタジックというか
メランコリックというか
エロティックというか
エキセントリックというか
センシティブというか
ドラマティックというか

まあどんでん返し意外の魅力があって、少し柔らかい感じがして個人的に好きです。

「ぼくを見つけて」
の、謎は一瞬で惹き付ける設定で特にお気に入りです。


ミステリー好き必読です!


あらすじ…作品紹介

死後に注目された萩生仙太郎の絵画が、30年ぶりにオークションへ出品されることになった。そこには幻の傑作も出品されるらしい。萩生の絵に魅せられた美大生の旗野康彦は『顔のない肖像画』という絵を必ず競り落とすよう未亡人から依頼される。その肖像画は幻の傑作なのか、それとも知られざる理由が……?(表題作) 
究極の逆転ミステリー全7編。 

【収録作】 
「穢された目」「美しい針」「路上の闇」「ぼくを見つけて」「夜のもうひとつの顔」「孤独な関係」「顔のない肖像画」