第202回 平山夢明 『独白するユニバーサル横メルカトル』

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内容
タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。

「このミステリーがすごい!」2007年の一位を受賞した作品。


読んだらわかると思いますが、この作品が受ける賞としてはかなり攻めた選考。

平山夢明といえば鬼畜、グロで残酷なのに、何故か魅力に溢れていて、突き抜けたグロさから爽快感まで生まれてしまい、読まずにいられない作家


最初の『C10H14N2(ニコチン)と少年』は
タイトルの意味がわかったときの脱力感と馬鹿馬鹿しさが凄い。
最初から好みが別れる短編集。

このミス受賞ということで手に取ったミステリー好きは先を読んでくれないかもしれない問題作、笑


この作品や次の『Ωの聖餐』の飛び抜けた汚さ、グロさに読むのを辞めたいと思ったとしても、


表題作の『独白するユニバーサル横メルカトル』は是非読んでほしい。
ミステリーっぽさもあり、相変わらずグロいが、展開も面白い。
何よりもおそらく史上初の語り手によって伝えられる素晴らしい作品。
これを読むだけでも価値があると思った好きな短編。


短編集としては『ミサイルマン』の方が好きだったりするんですが、
この表題作が好きなのでオススメします。