第230回 下村敦史 『サハラの薔薇』


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内容
生き残るのか正義か――究極の葛藤。

エジプトで発掘調査を行う考古学者の峰の乗るフランス行きの飛行機が墜落。機内から脱出するとそこはサハラ砂漠だった。生き残った6名はオアシスを目指して沙漠を進み始めるが、食料や進路をめぐる争いが生じ……。




飛行機が墜落し、砂漠の上に放り出された生存者たち


序盤から、究極の選択を次々と迫られ、

手に汗握る展開で進むサバイバル・ミステリー

といった感じで一気読みでした。



作者も自画自賛していたプロローグでのミイラ発掘のシーンですぐ引き込まれました。

考古学者がミイラを探索するシーンから始まり、
そういう話は昔からありがちですけど、
何故か何度見ても興奮するのでお気に入りです。


砂漠を抜けようと四苦八苦する登場人物たちも、様々な国籍で、それぞれに魅力があり、
物語を盛り上げてます。


砂漠でのサバイバルを抜けたあとに明らかになる壮大な陰謀も、
モデルとなる事件があり、
社会性も兼ね備えた、一級エンターテイメントになっています。



下村作品で、山岳遭難を扱っているものもありますが、
さらにスケールアップしている印象でした。


何度も伏線→回収が繰り返され、
読者を飽きさせることなく最後まで読ませる
傑作エンタメ小説でした。