第232回 柳広司 『幻影城市』
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内容

野望と陰謀が交錯する満州の人工都市新京。この映画の都は「幻影城市」と呼ばれた。若き脚本家志望の英一は日本を追われ、満州映画協会の扉を叩く。理事長甘粕正彦、七三一部隊長の石井四郎、無政府主義者、抗日スパイら怪人が闊歩する中、不可思議な事件が続発する―。『楽園の蝶』を改題、改稿した決定版。



読んだ後に気づいたのですが、
実際の人物、満州の歴史に基づいた話でした。

気づかなかった教養のなさが恥ずかしいですが、

読んでいて、割りとベタなストーリー展開の中にも、
何か逼迫したリアルさみたいなところも感じていたので、
後で史実に基づいていたと知って納得しました。



満州での理想と現実、光と闇のようなものが、

お坊っちゃま気質だがインテリの主人公を通して、一気に読書を楽しみながら読めました。


柳広司らしいスパイ、謀略のストーリーも相まってスピード感のある良作です。