第284回 我孫子武丸 『8の殺人』

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内容
建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、二人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。





舞台は建設会社社長のお屋敷である、
「8の字屋敷」。


所謂、変人の御屋敷でいうと、
綾辻行人の『館シリーズ』とか、
最近だと『屍人荘の殺人』とか、『首無館の殺人』とか、

おどろおどろしいというか、グロかったり、緊迫した雰囲気のものが多いですが、

『8の殺人』は我孫子武丸らしく、
大真面目にお屋敷で起こる不可能殺人の本格ミステリーを片手でやりながら、
もう一方でとびきりのギャグやユーモアをぶちこんでくるので、
とっつきやすく、面白いです。

特に主人公の速水警部と部下の木下刑事のドタバタはデビュー作とは思えない完成度。

あんまり小説で笑うこと無いですが、思わず吹き出してしまうところもあります。


トリックに関しては、正直そんな感じかなあと予想がついてしまいますが、

犯人当てやストーリーの面白さ、トリックや舞台の着想を総合的にみるとかなり面白い本格ミステリーです。


本格ミステリーにハマるきっかけにもなるし、
ちょっと違う雰囲気の本格ミステリー読みたい人どっちにもオススメの本。