北海道厚沢部(あっさぶ)町で駐車中の乗用車にいた幼い姉弟4人が死亡した車両火災で、出火元は子供が乗っていた車内後部のシート付近だった可能性が高いことが、道警江差署の調べで分かった。父親は「車内は紙くずやごみ類などが散乱していた」と説明しており、車内後部で何らかの火が燃えやすい紙や布に引火し、一気に燃え広がった可能性について、同署が裏付けを進めている。

 3日に車の検証を始めた同署によると、車内は樹脂類がほぼすべて燃えており、シートも金属の骨組みがむき出しになっていたほか、シルバーだった車体の色も完全に変色していた。しかし車体前部はナンバープレートや一部の樹脂部品が燃え残っており、車内の燃え方も、1、2列目より3列目シートが最も激しいという。外部から火を付けられた形跡は見つかっていない。

 身元確認中なのは函館市桔梗1、無職、棚橋智也さん(24)の▽長女歩夏(あゆか)ちゃん(3)▽長男旬汰(しゅんた)ちゃん(2)▽双子の男児の諒央(りおん)ちゃんと翔央(かおん)ちゃん(ともに7カ月)。双子の乳児は2列目、歩夏ちゃんと旬汰ちゃんはドアのない3列目にいた。

 棚橋さんと妻の季(ゆき)さん(21)の警察への説明では、車内は未使用の紙おむつが包装を破かれた状態で散乱していたほか、積み重なった子供服やごみ類で「足の踏み場もないような状態」。使い捨てライターもあったと記憶しており「長女は(指で押すだけで着火する)電子式ライターをつけることができ、数週間前にも自宅でライターをいじっていたので注意した」とも証言する。

 棚橋さん一家は2日夕、車で自宅を出発し、仕事に向かう季さんが途中で降りた後、午後9時ごろ厚沢部町の祖母宅に到着。棚橋さんは眠っていた子供4人をエンジンをかけたままの車に残して家に入ったが、約30分後に車が燃えているのに気付いた。【吉井理記、金子淳、近藤卓資】

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