大阪(伊丹)空港の廃港を提唱する橋下徹知事と、存続派の地元・豊中市の浅利敬一郎市長との会談が5日、府庁で実現した。「存続」「廃止」は互いに譲らなかったが、浅利市長は廃港後の跡地利用のあり方については、協議に応じる意向を示した。「冷戦」は事実上終結したものの、浅利市長が廃港を認めないまま「廃港後」を議論するという不可解な“和解”となった。

 会談は、橋下知事側からの申し入れで実現し、約50分間、報道陣に全面公開された。

 浅利市長は、市の政策プランを踏まえ「10年間はしっかりと伊丹を活用したい」と当面の方針を示すと、知事が「10年以降の廃港は考えられないのか」と詰め寄った。浅利市長は「10年間は積極的に生かしていきたい」と明言を避け、議論は平行線をたどった。

 この後、知事が「伊丹が衰退して活性化できなかった場合、予備として跡地利用も考えた方がいい。(空港の地元である)北摂地区全体で検討できないか」と水を向けると、浅利市長は「何も議論に参加しないと言う訳ではない」と述べ、知事の提案に歩み寄った。

 知事は会談後、報道陣に「伊丹跡地を考えるスタートが切れ、非常にうれしい」と胸を張り、戸惑う地元市長を押し切った。【佐藤慶、山口朋辰】

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