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1: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:03:21 ID:o6w1rVxk

教室の席に座り遂に始まる高校生活に胸を踊らせてると隣の席に小さい女子が座ったので
下手したら小学生にも見えるその子を凝視するもでも制服着てるし普通に高校生だよなと
すぐに思い直しながらも取りあえずこれから宜しくなと声を掛けようと深呼吸していると
その視線に気付いたのかこちらを向いて目が合ったので笑顔を浮かべながらおはよう!と
口を開こうとすると興味無さそうにすぐに顔を逸らされたので笑顔のまま固まってしまい
面食らいながらもそのまま大人しく引き下がってから他のクラスメイトたちに話し掛けて
早くも数人と話を弾ませながらさっき見た女子の顔を思い出して(外人さんなのかな)と
その子の横顔をチラチラと横目で盗み見ていたい


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5: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:14:04 ID:0mo5Wvvg

有りそうで無かった初対面スタート




6: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:18:54 ID:o6w1rVxk

クラスの名簿のネリー・ヴィルサラーゼという名前を見てやっぱり外国人なのかと考えて
それから何度か話し掛けてみるも最低限の会話ばかりだったので時には話の方向を変えて
どこから来たのかとか日本語上手いなとか何か部活入るのかとか聞いてみるも反応が薄く
他のクラスメイトと交流している様子も殆ど無かったのでストイックなんだなーとか考え
友人と部活動についてあれこれ話しながら世界的な花形競技である麻雀でもやりたいなと
部室覗いてみるかとひょっこり顔を出すと長い黒髪の女子が長身の外国の人と話しており
こちらの視線に気付いた黒髪の女子が「そこの、麻雀部に何か用か?」と声を掛けてきて
決して大声ではないのにどこか通るその声に若干たじろぎながらも恐る恐る部室に入ると
今さらながらその女子生徒をどこかで見た事があるような気がしたので頭を捻っていると
以前見たインハイの個人戦だと思い当たって思わずテレビで見た事ある!と叫んでしまい
「…………そ、そうか」と面食らった様子のその女子生徒に平謝りしたい





9: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:24:22 ID:o6w1rVxk

「彼、中々面白いでスネ」と言う長身の外国人女子と「面白がるな」と言う黒髪の女子を
交互に見ながらも遠慮がちに入部希望っす…と言うと直ぐに切り替えて「歓迎するよ」と
穏やかな表情で言ってくれたので感謝しながらクッソ慇懃な挨拶をしてから部室を出ると
次の瞬間に誰かとぶつかってしまって尻餅ついた相手を見ると例のネリーさんだったので
謝って起こしてあげようと手を差し出すも無視して立ち上がりスカートの埃を払いながら
こちらをキッと睨んできたのでもう一度謝ってから大丈夫か?ケガないか?と心配すると
「慰謝料払え」と一言だけ呟いてやっと話してきたと思いきやそんな事を言われるとはと
両目を白黒させていると更に「慰謝料払え!」と詰め寄ってきたので思わず後退りすると
部室の扉に強かにぶつかりその音を聞いて何の騒ぎだと辻垣内先輩たちが出てきてしまい
慌てて弁解したい




11: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:52:43 ID:o6w1rVxk

どうやらネリーさんも麻雀部に入るらしくこれからは教室だけでなく部活でも一緒なので
なおのこと仲良くしておいた方が良いだろうと思いながら何度か話し掛けようとするけど
最近は同じくクラスメイトのお団子頭の女子と会話しているところをよく見るようになり
どうやら彼女も麻雀部に入るとの事だったのでとりあえず先に話し掛けてみようと考えて
1人の時に声を掛けてみると「あぁ、ネリーの隣の席の……」と覚えていてくれたらしく
何故か反射的にお礼を言うと「クラスメイトを覚えるのは当然の事かと」と微笑んだので
クールなその表情とは裏腹に話しやすそうな彼女に釣られて笑って部活の話をしていると
どうやら彼女は香港からの留学生らしくアジア大会の銀メダリストとかいう肩書き持ちで
はぇ~と感心しながらも彼女からネリーさんの事を聞こうと思っていたのをすっかり忘れ
そのまま談笑していたい




12: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 21:56:56 ID:CN.6SF8o

ハオかわいい




13: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 22:14:32 ID:o6w1rVxk

その日の休み時間にネリーさんが1人なのを見越して声を掛けてみると「……なに?」と
こちらを向くので普通に反応してくれた事にホッとしながらこの間の部室での事を謝ると
「もういいよ。別に」と短く答えてからまた直ぐに頬杖ついてそっぽ向いてしまったので
(そういえば慰謝料とか言ってたっけ)と思い出しつつお詫びに昼飯でも奢るよと言って
それでちょっとでも仲良くなる切っ掛けになりゃいいなと考えながら彼女に目を向けると
こちらを見ていたネリーさんと目が合って「……ほんと?」と聞かれたのであぁと頷くと
「じゃあ今日のお昼ごはんね!」と言って初めて笑顔を見せてきた彼女に驚きを隠しつつ
昼休みに一緒に食堂へ向かうと「え?あんたも一緒に来るの?」と顔をしかめられたので
話し相手必要だろ?と言いながら半ば無理矢理付いていきたい




14: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 22:19:34 ID:CN.6SF8o

かわいい




16: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 22:46:23 ID:o6w1rVxk

本格的に部活が始まってみるとネリーもハオもクッソ強い事が分かり毎日ボコボコにされ
先輩たちとも格の違いを思い知らされていく毎日だけれどそれでも上達するのが楽しくて
でも何となくだけどネリーが練習中もギスギスしているような気がして先輩にも容赦なく
時には監督にも食って掛かったりするのでそんなキャラだったっけとヒヤヒヤしながらも
部活終わりにさっさと帰ろうとするネリーに付いて自分も帰るとやはりこちらを見てきて
一緒に帰ろうぜと今さら言うと「……好きにすれば」と呟き小さい身体で前を歩いていき
それに追い付きながらうちって強豪だったんだなと話し掛けると「知らなかったの?」と
こちらを一瞥するネリーに恐縮しながら頷き全国の強い人と打つの楽しそうだなと呟くと
「ネリーはそんなのどうだっていい」と短く答えるのでじゃあなんで臨海に来たんだ?と
思わず聞いてみると「…………お金」と言って「強豪の方がスカウトの目にも留まるし」と
短く答えたネリーへの返事に困っていると「ここはただの通過点だから」と最後に告げて
分かれ道を歩いていくネリーの背中を何も言えずに見送りたい




18: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 22:49:00 ID:o6w1rVxk

よね


残ってたら続きます




21: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/20(日) 23:10:32 ID:3wdG0PCE

ネリースレは明るくてすき




26: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 19:21:17 ID:PppDdIGs

ハッピーエンドにしなきゃ意味ないよ











28: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 22:17:45 ID:Rn59OWqU

それから数週間経ちネリーやハオや他のクラスメイトと打ち解けてきたある日の昼休みに
何となく試しにネリーを昼飯に誘ってみると「まぁ別にいいけど」と了承してくれたので
ハオも呼び3人で食べながら麻雀の話でネリーの打ち筋について参考程度に聞いてみると
「教える訳ないじゃん」と即答され「個人戦とか世界大会だと敵だし」と続けて言うので
そりゃねーだろと食い下がり飲み物奢るから教えてくれよと言うも「やだ」と首を振られ
じゃあ一万円やるから教えてくれよと冗談で言うと「……もう一声」となんと乗ってきて
払えなくもないけど当然払う訳もなく愚痴を溢しつつ引き下がってそのまま昼休みを終え
5限目が始まるも教科書を忘れてしまったので隣の席のネリーに見せてくれと頼み込むと
ここぞとばかりに「100円ね」と言うので溜息をついて財布から100円玉を取り出し
ほんとにお金が好きなんだなと少し呆れながら机を少し動かして寄せたい




30: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 22:38:25 ID:Rn59OWqU

あぁは言ってたものの団体戦のメンバーに対してはそこそこ親密になってるネリーを見て
根は素直なのかなと考え部室をフラフラ歩いているととどうやらボーッとしていたようで
机に置いてあった彼女の鞄を落としてしまい直ぐに拾うも目敏くそれに気付いたネリーに
「ちょっと!何やってんの!」と睨まれたので謝るも「罰金だからね」と告げられたので
はいはい分かったよと呟きながらも彼女と対局中の明華もハオもダヴァンも無反応であり
そもそもなんでこんなにお金ばっか欲しがってんだ?と疑問に思いながら辺りを見回すと
なにやら監督と話し終えた様子の智葉が見えたので声を掛けてからこっそり場所を変えて
ネリーがあれだけお金を求める理由を尋ねるも「悪いが私も知らない」との事だったので
その日の帰り道に本人に聞いてみると「別にいいじゃん。ネリーの勝手でしょ」と返され
話はここまでだと言わんばかりに話題を変えられたので大人しく従いたい




33: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 22:59:35 ID:Rn59OWqU

ある日にネリーと日直の仕事をしていて2人で日誌や書類を職員室まで届けに行く途中で
友人に「ついでにこれもよろしく頼むわ」と頼み事をされたので分かったと了承してると
隣を歩くネリーが「そんなの断ればいいのに」と言うのでまぁ別にこれくらいはと返すと
「一銭にもならないのによくやるね」と漏らし理解できないやと呟いた彼女に苦笑いして
職員室まで届けた後に件の頼み事に取り掛かろうとすると「ネリーは先に帰るからね」と
念押ししてきた彼女にあぁ分かってるよと言って手を振りながらネリーの背中を見送って
小さく溜息をついてから自分も再び廊下を歩き出したい




35: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 23:03:23 ID:Rn59OWqU

よね

(多分そこまで長くなら)ないです




34: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/21(月) 23:03:18 ID:iZTOvOxE

ネリーほんとすき
一度くらいネリーと手を繋げるような高校生活を送りたかった




39: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/22(火) 07:37:58 ID:XBBNr26Y

道中でどんなに曇らせてもいいからハッピーエンドにして




43: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/22(火) 22:30:53 ID:XDObLE5c

ある日の部活帰りにネリーと2人になったので買い食いがてらコンビニに立ち寄ってから
並んで歩いていると「あっ!」と言って急にしゃがんだネリーが「100円みーっけ」と
満面の笑みで100円玉を見せ付けてくるのでそういやすぐそこに交番あったなと言うと
「うん。だから?」と素の表情で首を傾げているネリーに届けた方が良いんじゃねーかと
普通に提案するも「これくらい大丈夫だよ」と流しながらサッとポケットにしまったので
まったく…と小さく溜息をつくと「……あんたって本当にお堅い奴だよね」と言われたので
いやむしろこれが普通なんだよと言い返してお互いに皮肉を込めた台詞の応酬をしながら
ネリーと並んで帰路につきたい




46: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/22(火) 22:52:39 ID:XDObLE5c

やはりと言うべきか男子よりも女子の方が強くて地区予選も問題なく突破した彼女たちを
雑用を進んで手伝いながら支え時には買い出しに行ったり時には練習後牌を磨いたりして
あわよくば打ち筋を盗もうと考えながら全員分の牌譜をそれぞれ整理してデータを渡すと
「へぇ、気が利くじゃん」とこちらを見上げて「特別にさっきのチャラにしたげるよ」と
昼休みに飲み物をネリーの机に溢してしまい罰金を告げられた件を不問にしてくれたので
大袈裟に有難がってから他の皆にも牌譜を渡し「すまないな。助かったよ」と言う智葉や
「ありがとうございます」と微笑む明華やハオにもお安い御用ですよと笑い返していると
「……なんかネリーの時と全然反応違くない?」と何故か不満そうに睨んでくるネリーに
「どう見ても自業自得だろうが」と智葉が即答してそれに対してネリーも頬を膨らませて
そのやり取りを見ながらやっぱり年相応のところはあるんだなとか考えつつもなおのこと
何故あれ程お金に執着してるのか一層知りたくなってきて眉を寄せながらネリーを見たい




47: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/22(火) 22:54:42 ID:XDObLE5c

よね

少ないですが今日はここまでで……




53: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/23(水) 06:09:56 ID:Rj5Ng986

今さらだけどもネリーちゃんのあの服って
ジョージアの国旗の色まんまなんだね


Nelly Virsaladze (2)-min


102291









55: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/23(水) 21:18:52 ID:tV4w4iCU

ネリーすきすき




58: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 20:23:26 ID:I3i.STGA

ある日の昼休みにネリーとハオと昼食をとっているとどうやら友人が財布を忘れたらしく
皆でカンパしてやろうかとの事だったので任せとけと小銭や弁当のおかずを渡していると
ネリーからの妙に痛い視線を感じたので顔を向けると「ねぇ見た?今の」としかめっ面で
隣のハオに話し掛けておりさらには「ほんと変わってるよねー」とわざとらしく言うので
せめて俺がいないとこで言えよなと返すと「私はあなたのそういうところ好きですが」と
さらっとハオが微笑んだのでクッソ恥ずかしくなってきてしまい吃って礼を言いながらも
そういうのも俺がいないとこで頼む…と顔を逸らすとまたもネリーがこちらを睨んでおり
「こういう奴って腹黒いのが相場なんだよ」と言いがかりをつけてきたので即否定すると
面白くなさそうに鼻を鳴らして「絶対そのうちボロが出るよ。ていうか出させてやる」と
何故か敵意を向けてきたネリーにやんわりと苦笑いを浮かべたい




59: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 20:28:14 ID:Yhg0wL4k

ハオしゅき…




61: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 21:28:42 ID:I3i.STGA

どうやら今日は部活が休みらしいのでのんびり帰ろうかと教室を出て廊下を歩いていると
他のクラスの友人が大量の荷物を持っているのを見つけたので運ぶのを手伝ってあげたり
蛍光灯が切れてる所があったので先生に報告したりした後に下駄箱に向かい扉を開けると
何故か靴の上に一万円札が置いてありその不自然な光景に首を傾げてからそのお札を取り
なんとなく視線を感じる中で回れ右して廊下を戻り職員室に向かい先生に訳を話してから
落とし物としてお札を渡して再び下駄箱に向かい1人ゆっくりと下校したい




65: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 22:08:39 ID:I3i.STGA

未だにちょくちょく感じる視線に周りを見回しながらもいつもよりゆっくりした足取りで
家帰ったら何すっかなーと考えつつ帰路を歩くと前方にうずくまってる子どもを見付けて
どうやら幼稚園児くらいの小さな女の子でしかも泣いてるようだったのでどうかした?と
なるべく優しい声を掛けると一瞬だけこちらを見るもまたすぐに泣き出してしまったので
やべぇどうしようとその女の子を見下ろしながら何か無いかなとポケットの中を漁ったり
何か買ってやれば泣き止むかなと財布を見るも小銭しか無い上に辺りに人通りも無いので
若干テンパりながらその場に立ち尽くしていると不意に背後の物陰からネリーが出てきて
えっ?と目を丸くしてるこちらを無視して横を抜けてその女の子の元へ歩いていってから
屈んで頭を撫でながら何やら話し掛けてると思ったら割とすぐに女の子が泣き止んだので
感心しながら突っ立っているこちらをよそに女の子と手を繋いで歩き出したネリーの後を
それとなく付いていきながらも何やらネリーが会話しながら女の子にも笑顔が見えたので
安心しつつ少し後ろを歩いてるとどうやら迷子だったらしくはぐれた母親と会えたようで
母親に抱きついた女の子を見ながらホッと安堵の溜息をつきたい




68: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 22:31:32 ID:I3i.STGA

こちらに何度も何度も頭を下げてお礼を言いながら去っていった親子2人を見送ってから
あのまま自分1人だとお手上げだったのでネリーに助かったよありがとなとお礼を言うと
まだ手を振ってる女の子に振り返していた手を下ろし「……なに?さっきの」と言うので
さっきのって?と首を傾げると大きく溜息をつかれ子ども相手には目線合わせてやれだの
泣いてるのに放置したままにするなだの焦れったいだの色々とダメ出しをされてしまって
面目なく思いながらもふと何で知ってんだ?と問うと「うっ……」と分かりやすく動揺し
もしかして今まで見てたのか?と今まで感じていた視線に合点がいきながらも追及すると
何故か学校で友人の荷物運びや蛍光灯の件や一万円の事まで知っており語るに落ちたので
何やってんだよと言いながら理由は分からないまでも変な奴だなーと小さく笑っていると
即座に「それはあんたにだけは絶っ対に言われたくない」とキッパリと言い切られたので
また笑いつつ時計を見るとすっかり良い時間だったので帰ろうぜとネリーに声を掛けると
「……うん」と呟いて先に歩き出したネリーが「……本当に変わってるよ。あんたって」と
柔らかく微笑んだのでその不意打ちに一瞬言葉に詰まるもすぐに後を追って歩き出したい




69: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 22:33:41 ID:I3i.STGA

よね




70: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/24(木) 22:36:48 ID:9PEdhnXI

かわいい(かわいい)




80: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/26(土) 02:51:27 ID:lWQMm5es

あの民族衣装クッソ大事にしてそう




26: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 21:39:30 ID:XOnEtuoM

ある日の部活でネリーと対局する事になって今までの傾向から言ってネリーの打ち筋には
どうやら波があるらしくこっそりと調査した結果今日の彼女の運は谷のどん底らしいので
ここぞとばかりに狙い打ちして運も味方してかネリーから何度も直撃し勝ち誇っていると
クッソ悔しそうにこちらを睨んできたネリーが「訴えてやる……!」と歯を食い縛るので
彼女に直撃できるのなんて1ヶ月に1回あるかないかくらいなのもあって聞き流してると
「じゃあ許してあげるから何か奢って」と言うのでまぁそれくらいなら…と頷きかけるも
そもそも俺何も悪い事してなくね?と思い直し断ると「もうちょっとだったのに……」と
直撃された時よりも悔しそうに悪い笑みを浮かべるので危ねぇ騙されるところだったぜと
こちらも笑いながら答えていると同卓していた智葉とダヴァンから妙に視線を感じたので
どうかしましたか?と問い掛けると「いつの間にか仲良しになったようで何よりデス」と
やけに満足気にダヴァンが頷いて片や智葉も智葉で何も言わず小さく笑うのみだったので
別にそういう訳じゃ…と口を開こうとするもわざわざ否定する事でもないかと思い留まり
次の半荘いきましょうよと牌を卓に落としたい




29: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 21:45:35 ID:XOnEtuoM

「ネリー、ブレザーのボタン取れてるよ」というハオの言葉に「えっ?」と袖を見ながら
「あーあ。ほんとだ……」と不満そうに口を尖らしているネリーを眺めるとある日の昼休み
面倒臭そうに自分の鞄を漁りそこそこ年季が入ってそうな小物入れを取り出したネリーを
特にやる事も無かったのでぼんやりと眺め続けていると小物入れから針と糸を出したので
えっ??と思わず口走ると「……ん? なに?」とネリーがこちらを向いて首を傾げてきて
こちらが何か言い返す前に『特に大した用事じゃないんだな』と判断した様子のネリーが
視線をブレザーに戻してからそそくさとボタンを付け直し始めたのでその慣れた手付きに
はぇ~と1人呟きなんとなくネリーの周りをウロチョロしながら色んな方向から見てると
ムスッとした顔で「なに? うっとうしいから座っててよ」と言ってくるのでアッハイと返して
大人しく腰掛けつつ少し驚いているとハオが「随分と意外そうですね」と小声で言うので
まぁそうだなと返して「ほんとブレザーの生地って固いなぁ……」と独り言を呟きながら
手際よくボタンを付けるネリーを見て自然と溢れてきた自らの微笑みに気付かずにいたい




31: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 21:51:24 ID:JfOGvsaE

年季入った小物入れの時点で可愛い









32: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 22:00:45 ID:XOnEtuoM

ある日の部活終わりに帰宅の準備をしてると他の皆が帰ってく中でネリーだけ残っており
帰らないのか?と声を掛けるも「いいよ先に帰って。鍵かけとくから貸して」と言うので
ほんの少しだけ躊躇いながらも部室の鍵を手渡してからネリーにまた明日なと手を振って
部室を出て廊下を歩き下駄箱で靴を履き替え校門を通る時にどうしてもネリーが気になり
なんとなく踵を返して部室に戻るとまだ電気が点いていたのでそーっと中を覗いてみると
ネリーが何やら手紙を読んでいるようだったので声を掛けずにただその姿を眺めながらも
ネリーの手紙を見下ろすその穏やかな目と少しだけ緩んだ口元から視線を離せずにいると
読み終えたようで丁寧に手紙を折り畳んでから鞄に仕舞ったネリーと扉越しに目が合って
今まで読んでいた手紙の事を聞いてみるとどうやら故郷の家族たちから届いたものらしく
「ていうかそっちこそ先に帰ったんじゃなかったの?」と聞いてくる彼女に頷きながらも
心配だったから戻ってきたと答えると「……何それ」と思わずという様子で笑うネリーが
「まぁ、でも、あんたはそういう奴だったね」と言ってから部室の扉の前まで歩いていき
こちらを一度だけ振り向いて「……帰ろ?」と声を掛けてから先に部室を出て行ったので
机に置いたままの部室の鍵を取り自分もネリーに倣って部室を後にしたい




34: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 22:08:56 ID:JfOGvsaE

家族の事で親身になってあげれば好感度爆上がりですね




35: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 22:13:23 ID:XOnEtuoM

いつもより少し遅い時間に帰路を歩きながらさっきネリーが読んでいた手紙を思い出して
そういえば今まで聞いたこと無かったよなと考え彼女の故郷や家族について尋ねてみたら
無言でこちらを見てくるネリーのその視線を受け首を傾げると「……まぁいっか」と呟き
母親や幼い弟妹たちの事を少しずつ話し始めてくれて母親が殆ど1日中働いているらしく
ネリーが母親代わりになって面倒を見てたようでこの前の迷子の女の子に懐かれてた事や
裁縫の手際が良かった事を思い出してあぁ道理で…と納得しつつ家族の事を話すネリーの
その横顔を見ながら静かに微笑んでいるとそれに気付いたネリーが「!」と目を見開いて
すぐに逸らした顔を紅く染めてから口を閉ざし少しだけ足を速めて先に歩いていったので
追い付こうとこちらも歩幅を広げながらもふとネリーがあれだけお金に執着しているのは
もしかしたら家族の為なのかなと疑問を抱いていたい




36: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/27(日) 22:15:22 ID:XOnEtuoM

よね

これからは書き溜めて投下するようにします
今回もあと1、2回で終わらせるように頑張ります




47: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 22:07:47 ID:T9fXDu/6

授業中に消しゴムが無い事に気付き机の中を漁るも見付からず仕方なくネリーに声を掛け
先生にバレないように消しゴム貸してくれと口パクするも「??」と首を傾げているので
ノートに『消しゴム貸して』と書いて見せるとその文字のすぐ傍に『やだ』と書き返され
ネリーの方を見るとまた悪そうな顔でニヤニヤしてるので『頼むよ』と両手を合わせると
『どうしよっかな』と楽しそうに引っ張るだけ引っ張って漸く差し出してきた消しゴムを
ありがたく借りてさっき間違った箇所やネリーとのやりとりを消してまた礼を言って返し
授業が終わった後の休み時間にネリーに100円を差し出すと「え?なに?」と言いつつ
こちらと100円玉に視線を行き来させるのでこちらも眉をひそめつつ要らないのか?と
更に手を近付けると「まぁ、くれるならもらうけど……」と呟いてからやっと受け取って
するとHRが始まるチャイムが鳴ったのでさっさと帰りの支度を始めたい




49: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 22:13:14 ID:w50RcoPg

お金への執着が薄まっててイイゾ^~





妹の友達のメスガキのわからせ耳ほじりで俺は敗ける。




50: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 22:20:54 ID:T9fXDu/6

最近寒くなってきたよなーと考えながら部活の後も残って部室から窓の外を眺めていると
ネリーも同じくまだ部室に残って鞄を漁っていたので一緒に帰ろうぜと声を掛けたものの
「先に帰ってて」と短く答えてきたのでどうかしたのか?と問うも「別に何でもない」と
自らの鞄を漁りながら返してくる彼女の傍まで歩いていきそうは見えないぞと覗き込むと
どうやらハンカチが見当たらないようで「部室に来る前はあったんだけどな……」と呟き
眉を寄せながらもごそごそと鞄の中を探しているネリーに教室じゃないか?と言ってから
行ってみようぜと声を掛けると「えっ……あ、うん」と割と大人しく付いてきたネリーと
自分たちの教室に戻ってから席の周りを探してロッカーの中を探してそれでも見付からず
「……もういいよ。諦める」と呟くネリーにでも大事な物なんだろと言うと目を丸くして
「なんでそう思うの?」と聞いてくるのであんなに必死になって探してたからと言いつつ
こういう時は人海戦術が一番だなと笑って他の皆に連絡したい




53: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 22:42:45 ID:T9fXDu/6

電話を掛けてる最中も「ほ、本当に大丈夫だから……」と明らかにそうは見えない様子で
袖を引っ張ってくるネリーを制止しながら全員に電話すると全員すぐに戻ってきてくれて
「柄や色の特徴はあるか?」という智葉や「確か刺繍が入ってましたよね」というハオに
「う、うん……」と呟いておずおず頷いてるネリーを横目で見ながらダヴァンや明華にも
なんとか見つけてあげて下さいと頭を下げてから皆で協力してトイレや廊下も探し回って
先生にも訳を話し遅くまで探してやっとの事で見付けた時にはもう夜の9時を回っており
皆で健闘を讃え合っているとハンカチを胸元で握り締めたネリーが「あ゙り゙がど……」と
涙を堪え掠れた声で一言だけ何とか紡いでお礼を言うのでやっぱ大切な物だったんだなと
皆でお互いに目を合わせて微笑みながらただネリーを見守っていたい




57: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 22:55:26 ID:T9fXDu/6

翌日になっていつものようにネリーやハオと雑談をして授業を受けてから昼休みを迎えて
購買に行こうと席を立つとネリーに袖を引かれてどうした?と俯いた彼女に声を掛けると
「ちょっとついてきて」と割と問答無用で腕を引かれたので殆ど抵抗せずについて行くと
食堂の券売機の前まで連れて来られたのでネリーの顔を見て眉を寄せながら首を傾げると
券売機を指差し「……選んで」と言うのでえっ?と目を丸くすると業を煮やしたネリーが
「いいからはやく!」と何故か睨んでくるのでもしかして奢ってくれるのか?と考えつつ
じゃあ…と食券を買いネリーと一緒に席についてから本当に良いのか?と一応確認すると
無言で頷いたので(珍しい事もあるもんだなー)と思いながらも彼女にお礼を言ってから
いただきますと手を合わせて箸を取りたい




58: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 23:05:16 ID:T9fXDu/6

「…………昨日は、ありがと」というネリーの言葉に箸を止めてから顔を上げ彼女を見ると
少し俯きながら遠慮がちにこちらを見ているのでフッと微笑んでから気にすんなと返して
ちゃんと他の皆にもお礼言っとけよと続けると「う、うん。分かってる…」と呟く彼女に
見つかって良かったなと言うと「……うん」とやっと笑顔を見せたのであぁそういえば…と
箸を置き件のハンカチの事を聞いてみると「昔、ネリーの誕生日に作ってくれたんだ」と
やはり家族からの贈り物らしくてそっかと返してまた箸を取ってからネリーの表情を眺め
若干毒舌だったり敬意がないところもあるけど故郷と家族を心底大切に想っている彼女へ
自分がいつかハオに言われたように「俺、ネリーのそういうところ好きだな」と伝えると
床にスプーンを落として「な、なに言ってんの!?」と分かりやすく動揺し出した彼女に
いきなり大きい声出すなよ!と周りの目を気にしながらスプーンを代わりに拾ってやるも
当のネリーは頬杖をついてそっぽ向いてしまいもうすぐ昼休みも終わりそうなのもあって
やけに紅くなっているネリーの耳に内心首を傾げながらも急いで箸を進めたい




61: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 23:17:40 ID:T9fXDu/6

数日経って更に本格的になってきた寒さに両手を擦り合わせながら1人で通学路を歩いて
のそのそ教室に入るとネリーもハオも既に来ており「おはよ」「おはようございます」と
挨拶してくる2人にそれぞれ挨拶を返しながら未だにかじかむ手をポケットに突っ込むと
ふとネリーが懐炉を使ってる事に気付いたので俺にも貸してくれと駄目元で聞いてみると
「……いいよ。はい」と意外にあっさり貸してくれたので恩に着ながら両手を暖めてから
また礼を言いつつ懐炉を返してついでに財布から100円をつまんでネリーの机に置いて
ほんのお礼だ取っといてくれと言うと無言で拾ってからこっちの机に置き返してきたので
え?要らないのか?と聞くとまたもや無言で頷いたので我慢しないで良いんだぞと返すと
「しつこい!要らないったら要らないの!!」と無理矢理こちらのポケットに入れてきて
すぐ頬杖ついてそっぽ向いてしまったので遠慮がちにそれを受け取って財布に戻してから
もう一度ありがとなと言うとハオが何故かこちらを見てニコニコしてる事に気付いたので
どうした?と問うと「さぁ、どうしたんでしょうね」と妙に曖昧な返答をしてきたハオに
首を傾げつつ一限目の授業の準備をしたい




62: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/29(火) 23:20:39 ID:T9fXDu/6

よね

多分次で終わります


00









66: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/30(水) 06:56:47 ID:NjcLwZ4s

かわいい(かわいい)




67: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/10/30(水) 08:10:22 ID:tl4fmUY6

不器用でかわいい
幸せになって…




78: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 20:20:46 ID:yUNIyN3U

休日の夕方に親から買い忘れた料理の材料を買って来いと言われ近所のスーパーに向かい
来慣れてないせいかどこに何があるのかちんぷんかんぷんだったのでとりあえず歩き回り
小さい頃よく食べていたお菓子が棚に置いてあるのを見つけ懐かしいなーとか考えてると
視界の隅に見慣れた姿を見つけたので自然と微笑みが溢れてきてそーっと近づいてみると
ネリーも夕飯の材料を買いに来たらしく留学してるから当たり前だけど自炊してんのかと
今更考えながらもネリーを見てると何だか悪戯心が沸いてきたので更にこっそり近づいて
わざとらしくぶつかって痛っ!と言うと「あっ、ごめんなさい」と謝りながら振り向いて
こちらの姿を見た瞬間に「あれ?」と目を丸くしてから「奇遇だね。何やってるの?」と
まだ空のままのこちらの買い物カゴを一瞥してから聞いてくるのであぁちょっとなと返し
まだ買う物があるらしいネリーの後ろをなんとなく付いて回りたい




81: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 20:47:14 ID:yUNIyN3U

親から早くしろと催促の連絡が入りやべぇすっかり忘れてたと慌てて目当ての物を探すも
どこにあるんだ?と辺りを見回しているとネリーが「何探してるの?」と聞いてきたので
ちょっと調味料を…と言うと小さく溜息をついたネリーが「……こっち」と手招きしてきて
それに加えて「値段と量を考えるとこれが一番いいと思うよ」と選定までしてくれたので
礼を言ってネリーは良い母親になりそうだなと本心で言うと「お、大袈裟だよ。ばか」と
紅くなった顔を隠すようにしながらレジに向かったので自分も彼女の後ろを付いていくと
1人1パック限定の半額卵の棚の前で足を止め残り僅かなそれを「えへへ。ラッキー」と
満面の笑みでカゴに入れたのでさっきのお礼代わりに俺も1つ買うよとネリーに告げると
ハッとして「あんたって実は良い奴だったの……!?」と明らかにわざとらしく言うので
今更かこの野郎と軽口を叩き返しながら2人でレジに向かいたい




83: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 20:49:15 ID:t2VnNz3A

これはもうハッピーエンドしか見えない(確信)




84: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 21:07:41 ID:yUNIyN3U

冬の大会も終えクリスマスや大晦日を部活の皆と過ごしていき皆で初詣に行った帰り道に
ネリーと並んで雪道を歩いてると急にコートのポケットに冷たい手を突っ込んできたので
思わず自分の手を引っこ抜いていきなり何すんだと慌てると「だって寒いんだもーん」と
悪戯っぽく笑ってくるネリーに勝手にしろ…と恥ずかしさを隠すように溜息をつきながら
今の今まで感じていた寒さが一気に吹っ飛んだような気がして鼻唄を歌っているネリーに
何か食ってくかと提案すると「うん!」と満面の笑みを見せてくれたのでこちらも笑って
でも歩きにくいからやっぱり手ぇ抜いてくれと伝えてまた2人で並んで歩き出したい




87: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 21:27:00 ID:yUNIyN3U

三学期が始まって早くも引き継ぎの件で監督や明華と話してる智葉とダヴァンを見ながら
そういえばもうすぐ3年生は引退か…と考えながら牌を切るとネリーに放銃してしまって
にやにやしている彼女に点棒を払いながらダマで三倍満ってどういうこっちゃと愚痴って
次局で取り返すと意気込むも今度はWリーに一発放銃してしまい裏ドラを見るまでもなく
箱下で対局終了したので大人げなくこんなとこで運を無駄遣いすんなよと食って掛かるも
当のネリーの笑顔を見てると何も言えなくなり仕方なく点棒を揃えて次の半荘に備えるも
「ネリー、お客さんだよ」という監督の声に「いいところだったのにー」と口を尖らして
卓を離れ部室を出ていったネリーを怨めしさを込めた視線を以てみっともなく見送りつつ
代わりに卓についたハオを見て(やっぱり毟られる運命なのか……)と落胆したい




89: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 21:40:15 ID:yUNIyN3U

もう部活も終わる頃にやっと戻ってきたネリーに帰ろうぜと声を掛けると「……うん」と
小さく頷いた彼女と一緒にまだ雪の残った帰路を歩きながらいつものように駄弁るものの
上の空な反応ばかりだったので話題を変えようとさっきの客って一体なんだったんだ?と
ネリーに問い掛けた途端に立ち止まったのでこちらも釣られて足を止めてから振り向いて
どうした?と聞いてみても俯いたまま全く反応が無く不審に思ってネリーの前まで歩いて
どうしたんだよ?と顔を覗き込もうとすると「……ううん、何でもない」と顔を上げずに
そのまま隣を通り歩いていったので咄嗟に手を掴みながらそうは見えないぞと指摘すると
やっと顔を上げこちらを見据えてきた彼女に一瞬たじろぐも無言で応え次の言葉を待つと
「……ごめん。やっぱり何でもない」と言ってまた歩き出していったのでこちらも退かずに
追及したかったものの何故か躊躇ってしまい何も言わずにその背中を追って歩き出したい




93: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 22:14:45 ID:yUNIyN3U

それからというもの何だか物想いに耽っていることが多くなったような気がするネリーに
話し掛けようにも何故か話し掛けられずにいつもどんなこと話してたっけと考えていると
どうやら苦々しい表情をしていたようで「……大丈夫ですか?」と心配してくれたハオに
力なく頷いてから教室の壁に貼ってあるカレンダーを見て3月を記すそれを眺めていると
ふとあることに気付いたものの確信までは無かったので確認しようと智葉にLINEを送ると
正しかったようで放課後すぐに学校を飛び出して雑貨屋に向かいアクセサリーを見ながら
(なんで会って1年も経ってない奴への誕生日プレゼントをこんな真剣に選んでんだ)と
今更考えつつ目に入った綺麗な髪飾りを手に取って暫くにらめっこしてからレジに向かい
最近あんまり話せてないネリーとのきっかけにもなればいいなと考えながら帰り道を歩き
寒さに肩を震わせて夜空を見上げたい




95: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 22:30:12 ID:yUNIyN3U

そしていよいよ3月も下旬に差し掛かり智葉やダヴァンの卒業式も間近になってきた頃に
誕生日なのに相も変わらず口数が少ないままのネリーと久し振りに2人で下校してる時に
鞄に入れたネリーへのプレゼントをいつ渡すか考えてると「……ねぇ」とネリーが呟いて
何だどうした!?と若干食い気味に反応すると「……ちょっと寄り道していかない?」と
そっと微笑んだのですぐに頷き返してからネリーの小さな背中の後を静かに付いていって
誰もいない公園に入ってベンチに腰掛ける彼女を見つつ何をするでもなく突っ立ってると
ネリーがこちらを見上げ「座らないの?」と言うので隣に腰掛けようとするも思い留まり
このままでいいと返して自分でもその理由は分からないままにマフラーを巻き直してから
ネリーの言葉をひたすら待っていたい




96: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 22:48:21 ID:yUNIyN3U

「もうすぐ2年生だね」「そうだな」「サトハとメグは卒業しちゃうね」「そうだな」と
どこか事務的な会話をしながら度々続く無言に少しだけ居心地悪さを感じ短く溜息をつき
寄り道を提案してきたからには何か用がある筈だろうと思い当たったので暫く待つものの
押し黙ったまま一向に口を開かないネリーを見てマジで何も用ないのか?とか考えながら
じゃあ自分の用を済ませてしまおうとしてこちらから口を開き今日誕生日だろ?と言うと
「……知ってたんだ」と少しだけ意外そうに呟き「なに?プレゼントでもくれるの?」と
恐らく冗談のつもりで小さく笑う彼女に無言で頷いて鞄から取り出した小包を差し出すと
「えっ」と目を丸くして「冗談のつもりだったんだけど……」と呟く彼女にそれを渡すも
受け取ろうとしないどころか俯いてしまったので心配になって声を掛けようと口を開くと
「……ありがとね」と先に口を開いたネリーが「でも……ごめん。受け取れないや」と囁き
「……あのね、話があるの」と続けて呟き顔を上げこちらを見る彼女の視線を受けたい




99: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 23:04:05 ID:yUNIyN3U

「……座らないの?」と隣に視線を落としたネリーの言葉に今度は従い傍に腰掛けてから
目の前の公園の花壇を眺めながらネリーの話を待つと「ネリーね、帰る事にしたから」と
軽い調子で言うのでもう良い時間だしなーと時計を見るも「ううん。そうじゃなくて」と
静かに首を振ってから紡いだ「……故郷に戻る事にしたから」というネリーの言葉を受け
まずはその理由を知りたかったので問い質すとどうやらこの前部室に来ていたお客さんが
ネリーの故郷ジョージアのプロチームのフロントだったらしくてスカウトされたとの事で
「本当はもう少しこっちに居たいなとも思ったんだけど……」と呟き口をつぐんだものの
その先に続く言葉は聞かなくても分かっていたので「……そっか……」とだけ返してから
夕日も沈み薄暗くなってきた空を見上げながらいつ帰るんだ?と聞くとなんと来週らしく
随分急だな…と呟くも「……ごめん」とどこか悲しげに謝るネリーを批難できる訳もなく
やはり無言で首を振ってから根が生えたかのようにジッとベンチに座っていたい




102: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 23:38:26 ID:yUNIyN3U

どれだけ経ったか不意に「……まぁ、そういう訳だから」と言って立ち上がったネリーが
「ネリーは2年生にはならないからさ、そこのところよろしくね!」とにっこり笑うので
何も言えなくなってしまって寒さを紛らわせるかのように上着のポケットに手を入れると
さっき受け取ってもらえなかったネリーへの誕生日プレゼントが手に触れたので取り出し
もう一度それをネリーに差し出すと驚きつつもほんの一瞬だけ悲しげな表情を見せてから
「だ、だから…それは、受け取れない…よ」と一句一句言葉を絞り出すように呟く彼女に
なんでだよと内心申し訳なく思いつつも半ば強引に問い詰めると「だって……もう……」と
困った様子で言葉に窮すネリーを見て俺がお前に受け取って欲しいから受け取ってくれと
自分の本心を感情のままに伝えると「……そ、それって……」と二の句を継がずまた俯いて
そんな彼女に自分も立ち上がって近付いてその小さな手を取ってプレゼントを握らせると
観念したように受け取って「……分かったよ」と呟いて顔を上げたネリーと見詰め合って
何故かお互いに笑いがこみ上げて「ほんと強引だなぁ。普通の女子ならドン引きだよ」と
からかうように笑うネリーが笑い泣きしたのか目元を拭い「……ありがとね」と言うので
あぁと微笑んでどちらからともなく静かに帰路につきたい




103: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 23:42:13 ID:yUNIyN3U

よね

なんだか重いのでこの辺で終わります
次こそ次で終わります




104: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/02(土) 23:43:50 ID:t2VnNz3A

悲しいなぁ…









107: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/04(月) 03:38:33 ID:.BtLEs6g

どうせすぐ日本に戻ってくるゾ、戻ってきて(懇願)




112: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 21:56:12 ID:RC2dYgKM

どうやら監督以外はネリーが故郷に戻ることを知らなかったようで珍しく動揺したハオや
直前まで知らされなかったことへの怒りとネリー自身の事情を慮った複雑な表情の智葉や
見るからに落胆してる明華や全力で悲しんでるダヴァンたちと共にネリーの見送りに来て
「見送りは要らないって言ったのに」と笑うネリーに皆思うところがあるようだったけど
それぞれ惜しんで別れの挨拶をしていって最後にこちらの前に立って見上げてくる彼女に
今になって色々と話し足りないことが浮かんできてしまって何を言えば良いのか分からず
突っ立ったままでまるでにらめっこでもしてるかのような状況にいつしか焦れたネリーが
顔を近づけて「……あの髪飾り、大事にするね」と囁いてきてその笑顔に箍が外れたのか
ネリーの背中に腕を回して抱き寄せ「!?」と肩を揺らすのもお構い無しに抱き締めると
「Oh…」というダヴァンや「あらまぁ」という明華や「ほう…」というハオの声が聞こえ
途端に「―――は、はい!もう終わり!」と両手で胸を押し退けて離れていったネリーが
こちらを振り向いて「……ばいばい」と最後に笑ってから背中を向けて歩いていったので
見えなくなるまで彼女の小さな背中を見送っているといつの間にか隣に立っていた智葉が
無言で肩を優しく叩いたので小さく頷いてから自分も踵を返して皆と一緒に戻りたい




117: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 22:24:46 ID:RC2dYgKM

ネリーが発ってから数日が経ったある日いつものようにぼんやりと授業を受けている時に
消しゴムどこやったっけと筆箱を探すも見当たらないので借りるかと隣の席の方を向くも
あっ…と呟き暫し誰もいないその席を眺めてから反対側の隣席の友人に声を掛けて借りて
休み時間に次の授業の準備をしようとロッカーを開けるとここ数日は気付かなかったけど
封筒が挟まってる事に気付き心当たりは無かったので首を傾げつつそれを取り裏を見ると
『Nelly Virsaladze』と書いてあったので目を見開き直ぐに開封すると手紙が入っていて
便箋を広げるとそこには彼女からの彼女なりの感謝の言葉や謝罪の言葉がしたためてあり
まだ所々は拙い平仮名や漢字に思わず優しく微笑むと同時に段々と目頭が熱くなってきて
次の授業なんて関係なくそのまま読み続けていると最後の一行に『მომწონს!』という
見慣れない字があったので多分ネリーの故郷の言葉だろうと思い当たり調べようとするも
あまりに文字が筆記体すぎてどれがどの字なのか殆ど分からずお手上げ状態で佇んでると
いつまで経っても来ないので教室に戻ってきたハオが「次の授業もう始まりますよ?」と
わざわざ迎えに来てくれたのであぁそうだなと笑ってそっと手紙をポケットに入れながら
無人の教室を一度だけ見渡してからハオの後を追って廊下を歩き出したい




120: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 22:39:14 ID:RC2dYgKM

そうして智葉とダヴァンが卒業していったと思ったらすぐにまた1年経って明華も卒業し
いつの間にか自分たちが最上級生になっており高校最後の1年もあっという間に過ぎ去り
息つく暇もなく進学し新しい友人をつくり新しい校舎で新しい授業を受けながら過ごして
大学生活にも慣れてきたある日自室で探し物をしてると高校時代の卒業アルバムを見つけ
3年間の思い出に少しだけ浸っていると挟んであった手紙が落ちてきてそれを拾いながら
ちょっとだけ草臥れたその手紙を見てアルバムの写真には載っていない彼女に想いを馳せ
今までだって彼女を忘れる事は無かったけれど今になって途方もなく会いたくなってきて
それからすぐさま本屋を何軒か走り回って語学本を集めバイトのシフトもみっちり入れて
大学でも友人たちに心配されるくらいひっきりなしに本を読み漁りたい




122: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 22:54:13 ID:RC2dYgKM

久し振りに高校へ顔を出し監督に頭を下げ聞き出した高校時代の彼女の故郷の住所を手に
連絡もしてないし住所だって既に変わっている可能性だってあるし会える保証もないのに
居ても立ってもいられず数ヵ月間貯めたバイト代を全てはたいて彼女の故郷に1人向かい
降り立ってからはまだ覚えたての片言な単語を不器用に紡いで何とかやりくりしながらも
どうやらここからだと歩いたら数時間ほど掛かるもののバスやタクシーも捕まらないので
無謀にも徒歩で向かって日本では見られない建物や風景を見ながら何度も地図を確認して
ただひたすら歩き続けて漸く到着してこれで住所変わってたら笑えねーなぁと呟きながら
家の前でジッと突っ立っていると何故か今になってやたら緊張してきたので深呼吸をして
意を決して扉をノックしようとすると裏の庭の方から子どもたちの声が聞こえてきたので
何度かまばたきをしてから声の元へ歩いていきたい




124: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 23:07:56 ID:RC2dYgKM

そっと顔を出すとやはり子どもたちや犬が庭ではしゃいでるようで暫しそれを眺めてると
その奥で洗濯物を干している少女が目に入ったので思わず息を呑んでその背中を見ながら
少しだけ背が高くなった彼女のうなじの辺りに懐かしい髪飾りが揺れているのに気付いて
自然と笑みが溢れてきて勉強してきたジョージア語や長らく歩いてきた疲れも全て忘れて
ずっと会いたかった彼女の名前を思いきり呼びたい






その声に振り向いてから驚愕の表情を浮かべてそして段々と笑顔に変わっていくのを見て
こちらもまた微笑み返しながらネリーの元へ歩き出したい




125: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 23:09:22 ID:RC2dYgKM

よね(終わり)


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123: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 22:59:42 ID:rVWgQchA

やったぁ!


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126: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 23:10:40 ID:rVWgQchA

あぁ^~




129: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/05(火) 23:15:12 ID:BFcPi6jc

もう嬉しくて感動で…






134: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/06(水) 01:27:34 ID:1IKxvIT6

優しい世界




136: 名前なんか必要ねぇんだよ! :2019/11/06(水) 06:57:38 ID:DOBuWhvY

ネリーは海外の血が入ってるから160㌢くらいまで伸びそう


Nelly Virsaladze (1)-min




ネリー「看病しに来てあげたよー」

ネリー「今日はホワイトデーだよ! 何かちょうだい!」

ネリー「今日はネリーの誕生日だよ!」

ネリー「エイプリルフール?」

ネリー「借金は体で返すから」

ネリー「夏祭り?」

ネリー「今日はハロウィンだよ!」

ネリー「ポッキーゲームしようよ!」

ネリー「今日はクリスマスだよ!」

ネリー(今日は国際女性デーだ)

ネリー「ねぇ、さっき話してた女、誰?」

ネリー「国際ボランティアデー?」

ネリー「今日は国際母語デーだよ!」

ネリー(風邪引いちゃった……)

ネリー「今日は国際家族デーだよ!」

ネリー「今日は七夕だね」

ネリー「国際フレンドシップデーだよ!」

ネリー「もう夏も終わりだね」

ネリー「ネリーガチャだよ!」





週刊ジョージア 特別号




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https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1571573001/

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1572178364/







少し遅くなりましたが、誕生日おめでとうございます






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