あらかた施設は壊して、すでに戦況は終盤にさしかかっていた。テスラをアチャクイが壊してくれたので、多少レイジがなくても楽だったが、キツイのに変わりはない。

「えっと、右の部屋にクロスボウがあるんだっけ。」

私は確認するようにアカリに尋ねた。

「うん。しかも対空砲もあるし、ある程度火力もある。でも、左の部屋からの攻撃が厄介ね、、、」
「じゃあ、私はこの左の部屋を制圧するよ。右のクロスボウ部屋はアカリが指揮を取って。」

すると、アカリが驚くような顔をした。私は、

「大丈夫よ。壊し終わったらアカリと合流するから。」
「ちがーう!私はコハクを心配してんの!また1人でいくの?2、3人ぐらいいた方がいいんじゃない??」

実は前にも、こんな場面がよくあった。

「だーめ。私1人で十分。クロスボウ部隊に人数必要でしょ?あ、そうだ。レイジとヒール渡しとかないと。」

すでにレイジはアチャクイに一つ、序盤に一つ使っていた。私はアカリにレイジとヒールを渡そうとしたが、アカリはレイジをそのまま私に返してきた。

「じゃあ、私もそれ使う。だーめ。レイジはコハクが使って。あと、猫も連れていくこと!」

アカリは、首をかしげてる猫を持ち上げて、コハクに渡した。

「2人、正確には1人と1匹だけど、だったら、まずまず安心だから。1人は危険すぎるよ。」
「、、、うん、わかったよ。」

私は笑いながら言った。

じゃあ行くか、と言ってから、左の部屋へ攻撃しに行った。それに続いて、アカリ部隊も右のクロスボウ部屋へ攻撃しに行く。私は壁を攻撃し始めると同時にレイジを使った。

壁を壊したあと、目に入ったのはアーチャータワーと大砲が一台づつ。

コハクはアーチャータワーと大砲の2方向から攻撃を受ける。しかし、コハクはリズム良く2つの攻撃をかわしていく。

初心者なのだろうか、自分の打つタイミングにリズムが出来てることを気がついてないようだ。しめた、と思う反面、

「避けてばっかじゃ全然攻撃できない、、、」

このままだと、せっかくのレイジも無駄になってしまう。仕方がないので、私は一旦退くことにした。

猫と2人でできると言ったが、やはり無茶をしなければ、攻略はできないかもしれない。

しかし、猫は鈍いのか、私が退いたのに気がつかず、施設を攻撃している。

「あ!バカ、猫ったら、今は体制を立て直す、、、」

でも、心配はいらないようだ。猫も、アーチャータワーと大砲の、攻撃のリズムに気がついてるようだ。

     



逆に好都合だった。猫は攻撃されるがノーダメージ。その間に私が施設を壊す。微力ながらも、猫も施設を攻撃してくれていた。

この黄金パターン、実はほぼ無敵じゃないか、と思った。


しかし、、、気になるのは、猫が後ろからくる攻撃を見ないで避けていることだ。そこまで初心者の打つリズムと、自分の感覚に自信が持てるのか疑問だった。

まさか、この猫、、、プラス持ってたりして。

でも、今はこれを考える時間じゃない。施設を壊すことに集中せねば。

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猫の大活躍によって、この部屋の大体の施設は壊し終わった。残るのは、奥にあったアーチャータワーのみ。

アーチャータワーは猫に向けて矢を撃つが、猫はわかりきってるかのように、すべて攻撃を空中でかわす。

そしてその間に私がアーチャータワーを下から攻撃し、ちょうど壊したところだ。

その時だった。私の足元で、違和感を感じた。隠してあった巨大爆弾を起動させてしまったのだ。

起爆まで1秒ほど時間はある。が、猫は空中に居て、どう体をねじっても巨爆からは避けられない。しかも、足場は、ちょうど私が壊してしまっていた。

どうしようかと考えることもなく、私はいつの間にか、斧を猫の方へ向けていた。頭より、体が先に動いていた。猫は私の斧を使って、できるだけ遠くに跳ぶ。私も、すぐに後方へ走り出す。

すると、後ろで爆発音が聞こえ、私は前に吹っ飛んだ。といっても、そこまでダメージはなく、擦り傷程度で済んだ。危なかった、、、。

私はすぐに起き上がって、猫を探した。すると猫は、後ろのアーチャータワーの残骸の上で、混乱するように目を回していた。

「おーい、こっち!」
「ニャ!」

猫はすぐに駆け寄ってきた。私は、猫を持ち上げた。

「よかった無事で、、、。よし、アカリの部隊に合流しにいこう!」
「ニャン」

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「おーいアカリー」
「あ!きた!」

アカリは安心するように言った。

「よかった、2人とも無事っぽいね。」
「うん。そっちはどうだった?」
「危なかったよぉ。ヒーラーさんがあと1発対空砲に打たれたら落とされそう、って時にギリギリ対空砲を壊せたから助かったけど、多分、あと1人でも戦力が欠けてたら全滅もありえたかも。」
「あっぶないなw」
「でしょ?まあヒールの呪文のおかげで今はヒーラーも元気だけど。もうこれで壁の中の施設は壊し終わったかな。」
「残りは壁の外の施設だけね。いくよぉー!」

私はそう言って、私たちは壁を破って外に出た。

しばらく壊すと、アーチャークイーンと合流した。

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「よし!全壊!!」

みんなは、おー!と拳を上げながら全壊を喜んだ。



私たちの大勝利だ。

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次話→制作中