2/26地裁・立川 傍聴記 ★無期刑の求刑に思う

少年犯罪と併せ、「外国人による凶悪犯罪」との観点を欠落させるな!

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 平成26年2月26日(水曜日)、東京地裁立川支部第101号法廷にて「吉祥寺・強盗殺人事件」の第6回目となる公判が行なわれた。この日は今井アレックス被告に対する論告求刑。

 検察側と被害者遺族を代表する代理人弁護士、そして被告側の弁護人より、それぞれ意見陳述が行なわれた。

 前回の審理では亡くなられた被害者・山田亜理沙さんの父が証人尋問で証言し、亜理沙さんの姉が被害者遺族を代表して意見陳述を行なった。
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 山田さんのお父様は心労が重なり、体調不良で脳梗塞まで患っている最中、東京に上京・裁判の間は在京して心身もボロボロになっている中、法廷でハッキリと遺族としての怒りを伝えるなど、よく証言されたと思う。

 そうした遺族感情も踏まえ、まずは検察側からの意見陳述が行なわれたものである。

 言うまでもなく、この法廷では今井被告の罪状のうち強盗殺人を主として断罪しているものである。

003 検察側は「殺意の有無」が争点となっていることについて、「殺すつもりはなかった、とすることが殺意が無かったことにはならない」点に言及。山田さんが死に至る危険性を認識出来る凶行に及んだ事実を以って「殺意を認定出来る」と断定。「少年A(今井被告)とB(飯塚)は、それを分かった上で行なった」としたものだ。

 また、犯行に至る直前、今井被告らが新品のナイフをそれぞれ1本づつ計2本用立てたことにも言及。

 法廷でも証拠物として示されたように殺傷可能な鋭利な刃物で、山田さんの左背面2ヵ所を刺しており、傷口は背から腹に突き抜け、「強い力で刺したと断定出来る」とした。また、今井被告がナイフを逆手に持って無防備な山田さんを背後から刺したことにも触れ、少年Bが法廷で「振り下ろすのを見た」とする証言と一致すると述べた。

 ナイフの横幅は2.8センチであるのに比して、山田さんの身体に残された傷口は5.3センチの幅(深さ16.9センチ)であったことから、相当に力強く刺し込んだ手口を以って「殺意は明らか」と断定したものである。

 さらに今井被告と少年Bこと飯塚は山田さんを襲撃した直後、落ち合った第一声が今井被告の「カバンは?」という言葉で、山田さんから奪ったバッグの中を物色するなど、刺された山田さんがどうなったのかを話し合っておらず、山田さんを救うための手立てを何ら講じていない。「山田さんが死ぬことを認容していた」というものである。

 以上を以って今井被告の主張は信用に足らない、と。

 今井被告に対して重い刑罰を要求するに際して、考慮すべき事情として「遊ぶカネ欲しさで誰彼構わず襲っている点、強固な殺意で以って一人歩きで無防備な山田さんを襲い、出血多量で即死させている」といった点が挙げられた。

 また、今井被告と少年Bこと飯塚の2人が犯行に至るに入念な下見と準備を行なっている点も見逃せない。

a870bd1f0c93f9cf2030ef8fc76771e7 22歳という若さで生命を絶たれた山田さんが新生活へ寄せていた期待、山田さんのご家族の苦しさと無念さは計り知れず、念願だった美容師の免許を取得した山田さんの将来に対する嘱望、アルバイト先での山田さんへの信頼と人望を考えれば、盗みを繰り返しては遊び暮らしていた被告らによって一度きりの山田さんの人生を奪われた遺族の悲しみ、怒りは尤もであるとした。

 今井被告からの真摯な謝罪はなく、法廷で公開された謝罪文においても遺族への言及はなく、身勝手で自己保身の弁明と言い訳に終始したものに過ぎない。さんざん盗みを繰り返しつつ人命を奪う凶行に及んだ被告らに対し、遺族が仇をとる重い刑罰を望むのは当然とされた。

 今井被告らは法廷で「アパート代欲しさ…」と言いつつ、犯行後には奪った現金を山分けすることを相談しており、仮にアパート代云々が事実であったとしても凶行を何ら正当化するものではない。

 立ち寄ったマックで他人の財布を置き引き、他人名義のカードで現金を引き出そうと繰り返して犯行を重ねた今井被告はパニック状態とは程遠く、平静に犯行を繰り返していると分析。

 本法廷においても今井被告は少年B(飯塚)に罪を擦りつけ、自らの罪と向き合おうとはしていない。少年Bからの指示があったなどと、正反対に主張が食い違っているが、どちらが言ったにせよ「刺したほうが楽にカネを奪える」という意見に双方からの合意があったと見るべき。
 先に刺したのは今井被告であり、今井被告の加害行為が被害者・山田さんに致命傷を与えている。決して今井被告は少年Bに引きずられてはいない。少年による通り魔的な強盗で、様々な観点から見ても悪質極まりない。

 以上の事柄が検察側より指摘された。

 金品を強奪するために人命を損なった今井被告の犯行は残虐な行為であり、犯行後もカネを得るために汲々としていた。
 犯行時17歳7ヵ月と、若年という以外に考慮すべき点は無く、若年ながら犯行形態は悪質極まりない。少年法で定められたところにより、18歳以下の者に対する求刑で死刑という選択肢は無いが、遺族感情と被告人に反省の態度が見られないことから無期刑が相当であるとした。

 「罪を償うことは当然で、一生刑務所に閉じ込めておくわけではないが、被告人に罪を認識させるには十分な時間」であると検察側は結んでいる。

 しかし、今井アレックス被告の場合は死ぬまで一生刑務所にいたとしても罪を認識することはないかも知れない。バカは死ななきゃ治らないのと同じである。

 続いて被害者参加制度を利用して裁判に参加している山田亜理沙さんのご遺族の代理人弁護士より、意見陳述が行なわれた。

 まず、今井被告の成育過程について、母国ルーマニアなどで実父からのVD(ドメスティック・バイオレンス)があったにせよ、今井被告はその後、実父から引き離されて安住の場にあったこと。母は母子家庭であるがゆえに日本へ出稼ぎに来たが、幼いながらも当時の今井被告はそれを認識出来たはずであるとした。

 今井被告の来日後も日本では安定した生活を送り、両親も学校も今井被告のために努力していたこと、夫婦喧嘩以外に今井被告の成育過程で特段に考慮すべき事情はないことなどを指摘。

 両親は今井被告に様々な助言を行ない、必要に応じて学校へも同行するなど、両親からの援助も相当であったと断定した。

 アパート代欲しさから強盗殺人に及んだとする動機についても、今井被告には帰る場所があった。盗みの繰り返しで養父からの不信を買ったもので、原因は今井被告自身の生活態様にあり、それが遊ぶカネ欲しさという犯行動機を物語っている。

 犯行に至る経過についても「少年Bのほうが信用に足る」とした。仮に少年Bからの提案が事実であったとしても、今井被告は反対していない。少年Bとしても今井被告が直前に犯行(刺すこと)を思いとどまると期待していたのではないか。どちらが先に提案したかは重要ではないと結論付けた。

 両親に責任は無く、犯行前の経過についての供述も今井被告は都合が悪くなれば「覚えていない」を繰り返すばかり。
 高校入学後より生活の無軌道ぶりが目立った今井被告が凶行に及んだのは、「高校入学からが原因である」旨を述べたものだ。

 既に今井被告に対しては犯行時18歳以下であったことから少年法が定めるところの死刑回避を以って十分な配慮が行なわれており、その他の配慮は過剰であるとした。

 仮に今井被告が少年院への4〜5年の収容で、釈放されるのが22歳であった場合、その一方で山田亜理沙さんが22歳で殺害されていることを思えば、あまりにも罪に対して釣り合わない。

 従って家裁への送致及び少年院への収容という保護処分を定めた少年法55条は適用すべきではないと主張した。

 教育しても更生する見込みのない今井被告に対しては少年院への収容(保護処分)よりも刑務所への収容が相当であるとして、こちらも無期刑を求刑。

 第一、共犯者の少年Bこと飯塚が無期懲役の判決を受けているのに、今井被告が少年院…では不均等である。

 被告側弁護人からは事件について「大変痛ましい」「遺族感情は当然」「被告人は生涯をかけて償うべきとながら…被告人への保護処分及び適切な刑事処分を要求。

 以上を以って吉祥寺・強殺事件の審理は終了。

☆当法人の見解

iiduka-imai 最後に裁判長より「述べておきたいことはありますか?」の問いに、今井被告が「あります」としながら、席を立ち、「昨日(第5回目の公判)、ご家族の気持ちを受け止めて事件を一生忘れません。一生背負って生きます」と述べた。これまでの公判を通じて終始、裁判官席のほうにしか向いていなかった今井被告が被害者遺族のほうへ向き、「ごめんなさい」と頭を下げる。

 この時、今井被告の顔半分が傍聴席に座っている筆者らにも確認出来た。異様に鼻が高く、ほりの深い、見るからに欧米人といった素顔だった。
 一生忘れません…などは何かご恩でも受けた時に使うべき表現ではないか。そうそう簡単に忘れられて堪ったものではない。背負って生きます…などと言うが、背負ってもらわなくても構わない。何よりも被害者としても社会としても生きていてもらいたくないのだ。少なくとも日本で生きてもらいたくない。

 吉祥寺・強殺事件は法廷においても少年犯罪という観点からのみ論じられがちだが、もう一つの重大な視点として「外国人による犯罪」「外国人による凶行」という観点を欠落させているのではないか。この辺りは司法でも半ばタブー視されているようだが、外国人犯罪という観点を欠落させる一方、総体的に少年犯罪が減少傾向にある中、少年少年と少年であることのみを論じる「少年差別」なら良いのか…ということになろう。

 吉祥寺での事件と裁判には様々な問題が集約されていた。こと「事実上の移民社会」とされる日本では今後、少年少女を含めた外国人による事件がさらに頻発するものと思われる。
 そもそもの発端は今井アレックスが高校入学後に生活態度を荒れさせたという問題も然ることながら、今井アレックスが来日した点にあり、さらに遡れば今井アレックスの母がフィリピン人のジャパユキさん同様にショーダンサーとして日本へ出稼ぎに来たことに起因する。

 外国人犯罪という観点を欠落させ、少年犯罪に矮小化されたことで今後、吉祥寺・強殺事件よりも凶悪・残忍な外国人少年による犯罪を誘発させていくことになるのではないか。

 検察側及び遺族からの求刑についても申し述べておきたい。
 少年法という限界から犯行時18歳未満の者には死刑が適用されないながら、「死刑を要求したいところだが」と注釈を付けて「最高刑(無期懲役)を求刑」としたことは評価したい。

 しかしながら、犯行時18歳未満の少年でも死刑に処すべき…という事態に今後、必ず直面する事態がやって来るだろう。
 よく最高裁では民法の何々が違憲だとか、そのような判例が下されているが、こと犯行時18歳未満に死刑を適用しないとする少年法に限っても、「法の下の平等を定めた日本国憲法に違反する」として今後、最高裁で違憲とする判断が下されるよう(外国人を含む)少年犯罪の被害者及び日本国民の側が働きかけるべきではないか。

 そもそも憲法なるもの自体が不要である。

 また、日本は児童の権利に関する条約なる国際条約に加盟・批准している。

 これは18歳未満の者の権利について定めた条約だが、18歳未満の者は如何なる犯罪行為でも死刑にならないことも定められているという。

【同条約の第37条より】
「締約国は、次のことを確保する。いかなる児童も、拷問又は他の残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱い若しくは刑罰を受けないこと。死刑又は釈放の可能性がない終身刑は、十八歳未満の者が行った犯罪について科さないこと」

 こうした国際条約(国際社会での縛り)からの脱退によって、日本国が独自に少年を含めた外国人犯罪を断罪する自主独立・自存の道が追求されるべきではないか。

 この21世紀(?)、日本国中でそうした動きを渇望する時代がやって来るに違いない!