Z級アクション研究所 暫定出張版

B級以下のアクション映画をゆるゆる語っています。

『エアポート2018』 アルバトロスエアポート20周年、おめでとうございます!

Flight 666
2018年/アメリカ
監督 ロバート・パラティーナ
出演 ジョセフ・M・ハリス、ホセ・ロセット


<あらすじ>
 嵐の中を進む旅客機内に幽霊が出現! その因縁は機内に隠されていた!!


<火薬量>
 CG。


<スタント>
 小競り合い程度。


<しょぼさ ★★★★★>
 アルバトロスの『エアポート』シリーズは『エアポート’98』から始まるんですが、これって今年はシリーズ開始から20周年ってことですよね! おめでとうございます!!
 ただ、20周年とはいえ、単純に21本目ではないのが、このシリーズの一筋縄ではいかないところ。2009年と2011年は2本リリースされているし、逆に2016年はリリースされていないので、本作は22本目になるのです。

 そんな20周年記念(?)作品はアサイラム製でエアパニック×心霊。思えば『98』は実話だったから、このシリーズもえらい遠くへ来たもんだ。まぁ、それでも派手な怪奇現象がガンガン起こってくれたらよかったのですが、これがまたスゲェ地味でスロースターター、開始50分ほどは大した現象が起こりません。窓の外にモヤモヤした霊がファァ…と現れて消えたり、便所に人を閉じ込めて半狂乱にさせたりする程度。便所=お化けって世界共通なんですね。
 50分を過ぎるとようやく霊のほうも本腰を入れて出てくるんですが、ここで乗員乗客が「なんでこんなことが起こるのか謎を探ろう!」と団結するのはよかったです。俺、パニック映画で登場人物が団結する展開大好きなんですよ。これにより作品のエンジンもようやく掛かり、機内で心霊スポット探索したり、『クリミナル・マインド』みたいな展開になだれ込んだりして、最後はいつもの墜落するか否かな展開で終了。最初からこれぐらい飛ばしてくれたらよかったのに。

 20周年にしては実にしょうもない作品でしたが、アサイラムとしてはマシな部類かな。それはともかく、アルバトロスさんには今後も『エアポート2028』に向けてシリーズを続けていただきたいものです。



『アウトレイジャス 最も危険な男』 ゲイリー・ダニエルズの悪役演技が光る格闘アクションの快作

Vengeance
2017年/イギリス
監督 ロス・ボヤスキ
出演 ステュワート・ベネット、ゲイリー・ダニエルズ


<あらすじ>
 田舎町を支配する特殊部隊兼麻薬組織に親友を殺された元特殊部隊員ジョンが復讐を開始。


<火薬量>
 音とCG。


<スタント ★★★★>
 主演のステュワート・ベネットがWWEの元レスラーで、敵ボスがゲイリー・ダニエルズなんだからアクションは当然、格闘メイン。
 役者が元レスラーとはいえ、殺陣はオーソドックスな打撃中心で、そこに様々なアイディアを盛り込み、単調にならぬよう気を配った作りとなっている。特に主人公が敵の首の骨をへし折るシーンで、へし折り方にいろんなバリエーションがあるのは面白かった。 
 それからこの主人公、強いけど無敵ってわけではなく、敵との戦闘でちょくちょくピンチに陥るので、緊張感が最後まで持続するのはよかったですね。

 ゲイリー・ダニエルズはまったくの衰え知らずで、回し蹴りも健在。彼のアクションシーンは冒頭とクライマックスのみだけど、見どころはやはりクライマックスのステュワート・ベネット戦でしょう。ナイフを持つ主人公に対して自ら素手喧嘩をうながし、劣勢になると平然とメリケンサックを持ち出すダーティプレイが最高でした。ただ、残念だったのは決着のつけ方。これがメチャクチャ盛り上がったところで、つまんないパターンの決着をつけやがるんですよ。本作唯一の欠点。なにやってんだよ、もう!
(ファイト・コレオグラファー:Andrei Nazarenko)


<しょぼさ ★★★★★>
 悪党が支配する街にスゴ腕の流れ者が復讐にやって来る……こんなベタな復讐劇をUKバイオレンスらしいクールな演出で描いた格闘アクションの快作
 監督の過去作『マシンガン・パニッシャー』は奇をてらい過ぎて失敗したゴミでしたが、普通に作ったら面白いじゃないか! クールな演出といっても淡々としている程度で、それ以外はベタに徹し、戦闘前の身支度を『ランボー』や『コマンドー』チックに描くギャグをこの21世紀にやるあたり好感が持てます。タンジェリン・ドリームとジョン・カーペンターを足して二で割ったような音楽も好み。
 それだけにクライマックスの決着のつけ方が残念すぎるんだよなぁ。最後の最後で奇をてらいたくなったんですかね? だとしたらなんて悪い癖だ。でもまぁ、本作はまだ許せるレベルなので今後はこの癖を直してください。

 敵ボスを演じるゲイリー・ダニエルズはさすがの貫禄で渋味満点。サイコパスを集めた特殊部隊のリーダーだけあって、なにが起ころうとまったく気にせず、超余裕な感じが良かったです。ダニエルズは『シティーハンター』や『エクスペンダブルズ』(一作目)など、悪役の経験は何度かありますが、本作がベスト悪役なんじゃないですかね。


『バーニング・ファイター』 敵ボス戦だけ盛り上がる90年代ゴミ格闘アクション

Blood Ring
1991年/フィリピン
監督 アーヴィン・ジョンソン(テディ・ペイジ)
出演 デル・アポロ・クック、ドン・ナカヤ・ニールセン


banifa

<あらすじ>
 元カノに頼まれ、行方不明の旦那を探すことになったクックさんが出てきた人間を片っ端から蹴り倒していく。


<火薬量 ★>
 爆発4回。煙だけでスッゲェしょぼいけど。


<スタント ★★★>
 1990年代は格闘アクションがブームでした。これを牽引したのがドルフ、ヴァンダム、セガールの格闘御三家で、各映画会社は彼らの影を追い、プロの格闘家、格闘技経験のある新人などを担ぎ上げ、低予算の格闘アクションを量産、ブームが終わると御三家以外のほとんどがあっという間に淘汰されてしまいました。流行り廃りは恐ろしいですね。本作の主演である元キックボクサーのデル・アポロ・クックさんもその一人。製作したダヴィアン・エンターテイメントの看板俳優でありました。

 なので見どころは当然、格闘シーンなんですが、どれもハイキックと回し蹴りをメインにした似たようなアクションばかりで、恐ろしく単調。「こりゃハズレだなぁ」と肝心の見せ場でうつらうつらしてしまいました。
 しかし、敵ボス(昨年亡くなったキックボクサー、ドン・ナカヤ・ニールセン)との有刺鉄線デスマッチだけは異様な盛り上がりを見せます! 有刺鉄線があるので他の格闘シーンよりカットが割られ、トゲが刺さる度に両者の動きが止まり、それが緩急を生んでるんですよ。2人ともどんどん血まみれになっていくのでダメージの蓄積もわかりやすく、良いアクセントになってます。最初からこれぐらいやってくれたらよかったのに……。
(ファイト・インストラクター:Fred Spiberg/スタント・コーディネーター:Manny Scott)


<しょぼさ ★★★★★>
 低予算が作品のクオリティにそのまんま反映されたしょぼい作品。でもまぁ、敵ボス戦が盛り上がったから最終的にはよかったのかな。
 ちなみに95年には同じスタッフ、キャストで続編が作られましたが、日本ではビデオ化すらされていません。


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評価の見方

火薬量……一番重要。

スタント……二番目に重要。

しょぼさ……総評のようなもの。★の数はしょぼさの度合いであって評価とは無関係。

全項目★5つで満点。

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餓鬼だらく

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