2007年02月21日

小インド化が進む江戸川区

c60565b6.jpgIT立国のインターナショナルスクール インドに注目

在日インド人が多く暮らす東京都江戸川区に昨年開校したインド系インターナショナルスクールが注目を集めている。インド人だけではなく、現在11人の日本人の子どもが通う。「通わせたい」「どんな教育をしているのか知りたい」という日本人の保護者からの問い合わせも相次いでいる。IT立国として知られるインドを支える教育。人気の事情を探りに学校を訪ねた。【佐藤敬一】

◇学力別クラス、基礎に重点

◇英語で授業

都営地下鉄新宿線・瑞江駅から歩いて約5分。住宅街にある4階建ての賃貸ビルが、インド系学校「グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール」(GIIS)の校舎だ。今年1月1日現在で1246人のインド人が暮らす江戸川区内に昨年7月開校。国内で2校目で、いずれも同区内にある。幼稚園から高校までの一貫校で、現在は児童生徒約150人が通っている。

授業はすべて英語で行われる。1コマ40分で、午前9時から始まり、幼稚園は午後0時45分まで。小中高校は午後3時半まで9コマの授業がある。ヒンディー語やフランス語も勉強し、ヨガなどの授業もある。クラスは年齢にこだわらず、学力に応じて分けている。

1年生の算数の授業。数の数え方について学ぶ。先生が問題を出すと子どもたちが一斉に答え、「イージー(簡単)」の声が上がる。子どもたちはそれぞれのペースで問題を解いていく。次々と意見や質問が出るなど、にぎやかな雰囲気の中で授業は進んでいく。

アロク・クマール・シンハ校長(43)は「早い段階から基礎を覚えてもらうのが特徴。インドの教育と同じものを再現しており、我々のシステムで勉強すれば世界中どこでも通用するような学力が身につく」と胸を張る。同校代表のニヤンタ・デシュパンデさん(34)も「勉強面にあまりゆとりはない。基礎体力をつけるのと同じように、子どもたちには基礎学力をつけてもらう」と説明する。

◇日本人も通う

「宿題も試験も多いけど、本当に勉強したい子にとって基礎学力がつくカリキュラムになっている。レベルが高いので満足している」。長女(5)を通わせている日本人の母親(30)はそう評価する。本来ならば幼稚園生である長女は現在、小学1年のクラスに「飛び級」している。「日本のゆとり教育には反対。今のところこのままこの学校に通わせようと思う」

同校に通う日本人の児童生徒は11人。ニヤンタさんは「授業はすべて英語なので、英語での意思疎通が出来る上に、学力がなければインド人でも入学は断っている」と説明。「そのうえでインドの教育を本当に受けたいという子どもであれば歓迎している。国籍にはこだわらない」と話す。

同校は義務教育学校ではなく「各種学校」。このため、国内では学歴として認められないが、世界的に大学入学資格として認められている「インターナショナル・バカロレア」というカリキュラムを修了することができる。このため、卒業後は日本や世界の大学を受験できるのが強みだ。

◇3校目準備

同校の開校は在日インド人の不満がきっかけだった。ニヤンタさんは「インドの学歴社会は厳しいが、いずれ帰国した時にその競争に勝てるための学校が日本になかった」と説明する。「日本でインドの教育を受けさせたい」。ニヤンタさんもそんな親の一人だった。そこで学校づくりに取りかかり、シンガポールにあるNPO法人が運営する学校が設立された。

同じNPO法人が経営するインド系インターナショナルスクールは08年には横浜市緑区にも開校する。同市が昨年10月、このNPO法人と覚書を締結。インドと同様の教育環境を整えてIT関連などインド企業の誘致を進めるのが市の狙いだ。

◇多くの保護者「ゆとり」に疑問−−東京理科大・芳沢光雄教授(数学)

インドの教育に詳しい芳沢光雄・東京理科大教授(数学)に聞いた。

−−インド系学校が日本人にも注目されているのはなぜか。

◆ 日本のゆとり教育に疑問を持っている保護者が相当多いということの一つの表れだと思う。インドの教育が数学を中心とした主要教科をしっかり学習させるということや、ITで発展しているインドという国の基礎にはハイレベルな教育があるということを保護者が認識し始めたのではないか。また、英語を用いた教育を行っている点も注目される。

−−インドの教育の最大の特徴とは。

◆数学で言えば、証明教育を徹底していること。世界でもトップクラスのインド工科大学の00年度の入試数学問題が手元にあるが、出題された16問すべてが証明問題。これは先に答えを全部教えてしまって、その答えまでたどるプロセスを自分自身で探してしっかり記述させる問題。日本のマークシートのように、答えさえ合えばいいという問題とは大きく違う。

−−インド式の証明教育がなぜ重要なのか。

◆社会制度の違う国で育った人たちが互いに議論をすり合わせ、ある結論を求める、という時には筋道を立てて説明するしかない。結論に至るまでのプロセスを大事にすることは、IT分野だけではなく、現在の国際化社会の中で強く求められているからだ。

−−インドの教育と言えば「『19×19』までの掛け算を覚えているからすごい」といった取り上げられ方をされる。

◆しょせんは少し数が大きくなった掛け算であり、インドがIT立国になったのは「19×19」の掛け算を暗記しているからではない。インドの教育の本質は、数学に代表されるように早期から論理的思考力を養うということにある。
毎日新聞 2007年2月19日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/mori/archive/news/2007/02/20070219ddm004040018000c.html




インド人と言えば西葛西。以前、タモリ倶楽部でも紹介されていました。
たしか、日本で一番最初に移住してきたインド人が西葛西にいるので、その人を頼りにインド人が集まったとか…。

最近では西葛西から江戸川区全域に世帯数が増えているのかもしれません。
そういった背景からインド系インターナショナルスクールができたわけですが、個人的にはいい刺激になるのでは?と考えています。

ゆとり教育では根付かなかった、論理的思考と語学を普及させるきっかけになればと思います。

gakkou_news at 12:16│Comments(2)TrackBack(0)ブックマークに追加する 学校 | 家庭学習

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by まるりん   2008年02月06日 11:12
こんにちは。現在フィリピンで生活しております。3歳になったばかりの娘がおりますが、近々日本へ帰国する予定です。インド系インターナショナルに興味があります。学費はどのくらいなのでしょう?
2. Posted by gakkou_news   2008年02月06日 16:29
こちらは東京の江東区にあるインディアインターナショナルスクールです。
India International School in Japan :: Admission Information
http://www.iisjapan.com/admission_info.html

他の学校のは具体的な数字が見つかりませんでした。
興味がある学校へメールで直接問い合わせたほうが確かな情報を得られると思います。


江東区の他には江戸川区と横浜にあるようです。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
学校ニュースについて
学校ニュース
当ブログは、リンクフリーです。
ご意見、ご要望などありましたらこちらからご連絡ください。

人気ブログランキングへ

学校ニュース×Google
最新のコメント