さて今日も元気に、
『葬送のフリーレン』のドイツ語を読み解いていきます。

「ヒンメル」
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ドイツ語の男性名詞Himmel(読み方 ヒンメル)は、
英語だとsky(スカイ)、まずは「空」を意味します。

Himmelblau(ヒンメル ブラオ)というドイツ語がありますが、
英語だとスカイブルー、「空色」を意味する素敵な単語です。
『葬送のフリーレン』の勇者ヒンメルも、
美しい水色の髪色ですが、まさにあれが「スカイブルー(ヒンメルブラオ)」ですね。
サムライブルーという言い方がありますが、ヒンメルブルーと言えるかもしれません。

ドイツ語名詞Himmelには、「天国」という意味もあります。
魔王討伐を達成したヒンメルは、天国にいます。
ヒンメル死後のフリーレンの旅の目的はヒンメルに会うこと、
目的地は天国です。
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ドイツ語名詞Himmelにはまだ意味があって、
「天命」「神」という意味もあります。
勇者ヒンメルと旅した仲間たち(フリーレン、ハイター、アイゼン)の
心のなかに生き続けるヒンメル。

「ヒンメルならこうしただろう」と言って、
ヒンメルが生きていたならやったであろうこと(人助けなど)を
残された仲間たちもやっていきます。
内神様(自分の心のなかにいる神様)、という言葉がありますが、
仲間たちにとってヒンメルはそんな存在だといえます。

ヒンメルは、フリーレンの心のなかに、
死ぬことのない神様のように、生きているんですね。

魔族は、人が物理的にこの世からいなくなることを「いない」と捉えます。
7話の小さな魔族の女の子も「村長はいない」、
魔族のアウラも「ヒンメルはもういない」と言っています。

でも、ヒンメルはいなくなっても「いる」。
どこにいるかと言えば、フリーレンの心のなかにいるんです。
いなくなったヒンメルが「いる」のは、フリーレンに心があるから。
対して魔族には心がない、ということが
ストーリーを読み進めるとだんだんとわかってきます。

フリーレンの旅のなかに蘇ってくるヒンメルの思い出を見ていると、
ヒンメルの魅力が伝わってきますよね。
もう、このヒンメルはいないんだなぁというフリーレンの悲しみとともに。。。
フリーレンの旅は、広い意味では「傷心旅行」とも見えてきます。
長い年月をかけて、フリーレンを見送る旅、「葬送」。
『葬送のフリーレン』には、そんな意味も読み取れる気がします。
それは、神(ヒンメル)のための、巡礼でもあるのかもしれません。

ドイツ語HImmel、奥深い言葉ですね。。。
『葬送のフリーレン』、奥深すぎるなぁ…。


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「綺麗」。
この言葉も時々出てきますが、
心ある者の象徴的な言葉のひとつとして注目しています。
日の出を「きれい」と言ったり、像をきれいにしたり。