ROSE GROVE NOTE(Owner's essay)

フローリストローズグローブ Owner's essay

ランカスターのスーパーはやっぱり Booths が一番


今回のイギリスは7年ぶり。いつも航空券をお願いするHISの担当の女性が教えてくれました。前回は7年前だと。7年ぶりのイギリスはやっぱりちょっと変化していました。それは次の機会にお話しします。

変わらないのは地元のスーパー ”Booths”です。イギリスと言えば売上No.1の Tesco をはじめ、Sainsbury's や ASDA そして高級スーパーの Marks & Spencer がありますが、僕はイギリスの北部だけの地方スーパーのBoothsがお気に入りです。7年ぶりともなると店内は改装されていますが、田舎のスーパーの素朴さとフレンドリーさが心地よい場所です。

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エコバッグがお洒落で、お土産分も含めてたくさん買いました。うちのスタッフも気に入って使ってくれていますが、そのエコバッグを買うときもレジのおばさんは、その場で僕を Booths の会員に入れてくれて、ちゃんと値引きしてくれました。気が利いています。

それで、今回は湖水地方のKendalという大きな町に、Booths の最大店舗があるというのでDalemainのガーデンに行く途中で寄ってみました。

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しかもそこには Booths Cafe があるので楽しみにしていきました。ちょうど僕のお腹は昼ごはんの時間だったので好物の Chicken & Mashroom Pie with mixed veg mash and gravy をいただきました。

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ランカスターの店舗に比べて、最新店舗だからか垢ぬけて綺麗なお店でした。注文したパイはそれはそれは長く待たされましたけど、普通に美味しくて満足でした。それだけです。




たまーにブログの更新が悪いニュースばかりで。

今日の新聞の小さな記事に、「イオンがローラアシュレイの事業終了」の文字が。
ローラアシュレイが日本ではイオンと契約していたことを知らなかったのですが、
そのイオンが日本と台湾・香港の店舗を契約が切れる9月17日までに閉じるらしい。

ロンドンに遊びに行くたびに楽しみにしていたローラアシュレイのお店も、そのロンドンでも
大通りから次々撤退していたので寂しい思いをしていたのに。

期限までにどこか別の会社が契約して店舗も引き継いでくれなければ確実に撤退になるのでしょうか。

古き良き英国を体現していたローラアシュレイも身売りされて路線を変更したあたりから怪しくなって、また路線を戻してきたのに残念です。
ロンドンもスローンストリートの裏通りに小さな店があるぐらいで規模は小さくなってしまっています。

英国らしいものが無くなることは誠に残念です。

余談ですが、英国の雑誌の「Feel Good Food」が季刊から年1回の発行になると連絡がありました。
伝統的な英国の料理がたくさん見られるので楽しみにして定期購読していたのですが。
クリスマスの時期だけの発行と書いてありました。
英国も出版不況なんですね。

イギリスには生活用品や衣料品の販売大手で「ブリティッシュ・ホーム・ストアーズ」というのがある。略してBHS。そのBHSが廃業することになった。
イギリス全土に160店以上のお店があり、従業員も1万1千人もいるにもかかわらず、再建の道筋がつかず全店閉鎖で従業員も失業するそうだ。

20年前はイギリスの主要な町に行けば必ず見かける有名店で、商品も値ごろ感があっていい店だった。ランカスターの町中にもあって、僕が現地に家を借りて、家財道具を一式買い集めるのに行ったお店だった。その時に買ったたくさんのアイテムの中で、今でも布団カバーは使っている。乾燥剤入りの紅茶の缶や花柄の食器も今でも現役で、家で普通に使っている。昔は安くても品質の良いものがたくさんあったものだった。

ブリティッシュ・ホーム・ストアーズという名前もストレートで気に入っていた。2009年以降に勢力を拡大したカジュアル衣料店やインターネット通販に押されて急激に業績が悪化したそうだ。時代の流れに乗れなかったといえばそれまでだが、寂しい限りだ。この先イギリスに行ってもその特徴のあるロゴの看板が見られない。

 先日、福岡県の東九州自動車道の工事で、最終的に未開通の区間があり、その場所にあるみかん農園の持ち主が立ち退きに抵抗してきたというニュースがありました。先祖代々の土地を手放したくない気持ちからずっと反対してきたそうですが、行政代執行という強制立ち退きで、農園の敷地の中で立てこもっていた小屋から無理やり担ぎ出されている姿がテレビに何度か映し出されていました。上空からの写真でもみかん畑の両サイドまで高速道路が出来ていて、もうこの畑をつぶすしかないところまで追いつめられている絵でした。

 このニュースを見てわたしは、イギリスで昔、リーズという町までお花屋さんの資材を買いに行くために走った高速M62号線のことを思い出しました。この高速道路の建設でも最後まで立ち退かなかった「Stott Hall Farm」という名の農場がありました。この18世紀から続く古い農場で、持ち主が明け渡すのを拒んだそうです。

 
 そこで最終的にどうなったかというと、日本のように無理やり追い出すのではなく、この農場を避けるように高速道路の上りと下りが二股に分かれて、そして農場を過ぎたところでまた合流するという形になりました。当然、高速道路の下には農場から外に行き来できるようにトンネルが掘られています。

 
 そうなると、周りはひっきりなしに車が走っていきますが、農場の方は全然気にしないという感じでどっしりと構えています。今ではイギリスで唯一の高速道路の真ん中にある農場として有名になっています。

 
 日本でもこのような柔軟な対応をしても良かったのではないかと思います。行政代執行という言葉は最近よく聞くようになりました。ついこの前では梅田の地下の飲食店が執行前に自主的に退去してました。これは梅田の地下で月15,000円の家賃でずっと入っていたということですから常識的に考えても止む無しと思いますが、今回の件のように、親から受け継いだ土地を無理やり取り上げるというのはちょっとかわいそうな気もします。出来上がった高速道路を見てこの方はどう思われるのでしょうか。


Stott Hall Farm
 
Stott Hall Farm

 
 元テレビ朝日のアナウンサーで前田有紀という方がいます。今、年齢は34歳だそうです。
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年前に突然アナウンサーを退職されたのですが、アイドル的に人気のあるアナウンサーだったので急な引退が唐突な感じでした。

 先日、ある雑誌にその前田有紀さんが今はお花屋さんで働いているということが載っていました。どうやら退職後にイギリスに渡って、語学勉強をした後で地元のフラワースクールに通って、今は都内のお花屋さんに普通に履歴書を送って採用されたそうです。花を一生の仕事にしたいそうです。


 そういえば昔はこんな日本人の女性がたくさんイギリスに留学していたなと思います。前田さんはどこのスクールに行ったのかは分かりませんが、コンスタンススプライやジェーンパッカー、ポーラプライクなど、どのスクールも花の仕事を目指す日本人の女性たちでいっぱいでした。

 最近はそのポジションが韓国や中国の女性に代わられてしまって寂しい思いをしていましたが、今でも少なからずこのような日本女性がいることに感動しました。こういうことがきっかけで、日本の女性の中にも同じように英国のお花にあこがれて、お花の仕事を目指す人が増えたら良いなと思います。

 おそらく、前田さんはあまり目立ちたくないと思っていることでしょうが、お花業界の人間としては彼女の生き方がシンボリックに日本の女性の目に映ってくれたらいいなと思います。


 ところで、あの「花時間」が今出ている夏号をもって休刊するそうです。誠に残念なことです。お花に興味を持っている人が減っていることがその理由でしょう。20年前のオープンからずっと「花時間」はわたしの身近にある存在で、仕事をしていくうえで大きな支えでした。その本がもう定期的に出ないことは寂しいという言葉しかありません。本当にありがとうございましたという気持ちです。

 夏号にはローズグローブの作品をたくさん載せていただきました。しかもわたしの写真まで小さくですが載っています。この大きな節目の号に載せていただいたことに感謝しています。

花時間

良かったら、書店で手に取って、気になればどうぞ買ってください。

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