2016年06月27日

イベントありました

 2016年6月26日(日)、京都府福知山市のブックカフェ・モジカさんにて、毎月恒例の「Book Tea Party」が開催された。

 6月のテーマはあの世界的大ヒットを飛ばしたファンタジーの名作『ハリー・ポッター』シリーズ。5月の『指輪物語』と関連してファンタジー特集である。
 今回はいつものブック・キュレーターである西村さんだけでなく、福知山がご出身のイラストレーター・塩見ちひろさんとの鼎談という形になった。

 『ハリポタ』は全世界で大ヒットを飛ばし、シリーズ全てが映画化されているということは知っていたが、映画はどれも観ていないし、原作も10年以上前に第1作の「賢者の石」を読んだだけだった。

 イベントに出るなら全部読んどかなあかん!

 近所のブックオフを回ってみたものの、どこも全巻は置いてない。しかもどれもハードカバーだ。全巻ともなればこんな嵩張るものはとてもじゃないが持って帰れない。
 そこで文明の利器、アマゾンで注文することにした。

 購入したのがこれ。


『ハリー・ポッター』シリーズ全20巻セット(箱入)(静山社ペガサス文庫)


 「賢者の石」を読んだときは意外にも読みやすく、内容的にも「まあ、こんなもんか」という程度の感想しかなかったので、「全20巻セット」なんて言ってもすぐに読めるやろう、と高を括っていた。わしが本気を出せば1ヶ月で充分読めるわい。

 ところがどっこい、第2作「秘密の部屋」までは難なく読めたものの、第3作「アズカバンの囚人」でその印象は180度ひっくり返った。第4作「炎のゴブレット」、第5作「不死鳥の騎士団」と進むにつれて物語はどんどん重苦しく、ダーク・ファンタジーへと変わっていく。

 緻密に作りこまれた世界観。複雑な人物設定と豊かな描写。交錯する人々の思いと張り巡らされた伏線。

 『ハリポタ』ってこんなんやったんや!

 思いのほか骨太で歯ごたえのあるストーリーに圧倒されてしまい、結局1ヶ月では読み切れなかった。イベント前の1週間は夜中の3時過ぎまで読み続け、本を握ったまま寝落ちするという日々。それでも当日には第7作「死の秘宝」を4分の1まで終わることができた。

 イベントは前回の『指輪物語』の回よりも参加して頂いた方は少なかったのだが、人数の少なさを補うかのように塩見さんのマシンガントークが炸裂した。
 さらには本職のイラストレーターとしての腕も発揮され、その場でホワイトボードに数々のイラストを描いて作品世界の解説をして頂いた。

 このイラストだけでも見る価値ありましたで!

 とはいえそこはイベントに来た方のみの特権ということで(イラストの一部はモジカさんのフェイスブックでも見れます。

 イベント終了後も塩見さんのトークは留まるところをしらず、夜7時まで『ハリポタ』で盛り上がったのでした。


 7月のBook Tea Partyのテーマは『シン・ゴジラ』の公開に合わせたて「怪獣文学」になるらしい。

 ってことは「SF担当・東野」の出番か?!



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2016年06月21日

イベントのお知らせ

 来る2016年6月26日(日)、京都府福知山市のブックカフェ・モジカさんにて、毎月恒例の「Book Tea Party」というイベントに出演させて頂くことになりました。

 「Book Tea Party」とは月に1度、毎回異なるテーマで行われるトークイベントです。

 6月のテーマは『ハリー・ポッター』シリーズを採り上げます。5月の『指輪物語』に引き続き、またもやファンタジー特集です。

 今回はモジカのブック・キュレーターである西村さんだけでなく、福知山がご出身のイラストレーター・塩見ちひろさんとの鼎談です。なんでも塩見さんの作品世界は『ハリー・ポッター』から大きな影響を受けているのだとか。

 私もイベントに備えて『ハリー・ポッター』シリーズの文庫全20巻をアマゾンで購入しました。絶賛読書中です!
 でもようやく「不死鳥の騎士団」に入ったばかり。当日に間に合うのか?


会場:古本と珈琲 モジカ
   〒620-0037
   京都府福知山市字中ノ28番地3
   (「まちのば」2階)

開催日:2016年6月26日(日)

日時:14時より(1時間程度)

参加費:入場無料(1ドリンクオーダー制)

定員:約20名(予約可)

TEL:0773−24−4664


 店内のテーブルを囲んで開かれるささやかなイベントです。

 お気軽にご参加ください。



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2016年06月10日

中立なんてない。

<主権者教育>「政治的中立」確保に苦慮…高校教員100人


 今年の夏の参院選から18歳以上の選挙権が認められる。つまり高校生も投票できるようになる。

 これに備えて以前から各地の高校で選挙や政治(あるいは政治活動)をどう教えるか、という教育が進められてきた。現場の先生方がいろいろな苦労をされている様子が時折ニュースで伝えられるのを私も見たことがある。

 そして上記の記事である。

 はっきり言って「政治的中立」など、ありえない。

 近代社会という発想は、かの有名な18世紀の思想家・ジャン=ジャック・ルソーの『社会契約論』に端を発すると言われる。

 この本の中で有名なのが「一般意志」という概念である。これはかなり複雑な概念で議論の分かれるところも多いのだが、非常におおざっぱに言うなら、「世間の人は、だいたいみんながそう考えている」という概念のことだ。

 また『社会契約論』の中でルソーは、政治政党というものは、この一般意志をより良く代表するものでなければならない、と書いている。

 つまり政党の党首というものは「我が党こそが国民の一般意志を代表している!」と主張しているのと同じことなのだ。実際に一般意志を代表できているかどうかは別にして、政党とはそういうものだとルソーは言う。

 となると、選挙というものは各政党の掲げる一般意志同士の戦いなのであり、国民にとってはどの一般意志に賛成するのかを選ぶことなのである。

 このことを逆に考えるなら、私たちが何らかの考えを持った時点で、自動的にそれはどこかの政党が代表する(と自称する)一般意志に組み入れられることになる。
 「あなたのご意見は我が党のマニフェストのこの部分と同じですね!」というわけだ。

 どの政党の主張とも全く重なるところのない意見を持つ人間など存在しない。だから完全な「政治的中立」など、ありえない。
 仮に政治的中立がありえたとしても、そんな立場には「意味がない」。そこまでオリジナリティのある意見が言えるなら、それだけでひとつの政党として成り立つだろうし、何の共通点もない意見とは議論すること自体が困難だ。

 こうした議論で必要なのは中立ではない。「公平性」だ。

 どのような意見も頭から否定しないという態度である。
 どれほど自分とかけ離れたむちゃくちゃと思える意見でも、それが正しいと信じている人は何らかの根拠があって信じているはずだ。その根拠が何か、どういうプロセスでその結論に達したかという点は考える価値がある。ひょっとしたら出発点は自分と同じかもしれないのだ。

 たとえ意見が違っても、それらをどうやってひとつの意志にまとめるのか。
 それが政治の基本ではないだろうか。


 学校教育はとかく「中立」が好きである。「平等」という言葉を想像させるからだろう。

 おそらくこの記事で言われている「政治的中立」とは、「利害関係がない」というニュアンスの方が強いのではないだろうか。
 たとえば教師が自民党員で、生徒を自民党の意見に洗脳して投票させようとするのではないか。あるいはそうすることで党からお金をもらっているのではないか……
 そんな疑いを持たれるのを学校側は危惧しているのではないか。

 ここはいっそのこと、特定の政党を支持している先生ばかりを集めてはどうだろうか。そして生徒たちの前でひとつのテーマについて議論し、意志をまとめられるか、質の高い議論を展開できるかをやって見せるのである。

 若い人たちが政治に興味をなくしているのを嘆くひまがあるなら、まずは先達である教師や大人たちが模範となるしかない。



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東野明
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