2017年08月20日

カナザワ映画祭2017・3

 8月13日。

 カナザワ映画祭、3日目。すなわち最終日!
 この日も注目のプログラムが目白押しであった。


・『宇宙人の聖書』

 宗教的なテーマかと思いきや、この映画祭で最大の超絶おバカ映画!
 とある田舎町で殺人事件が多発する。被害者はいずれも謎の生物に殺されたらしい。調査に協力する天文学者は森にUFOが墜落しているのを発見する。彼は瀕死の異星人から驚くべきことを伝えられた。船の積荷は宇宙動物園に輸送途中の「宇宙の猛獣」だったのである! 猛獣を退治すべく行動を開始する天文学者。しかし保安官の調べで彼の身許には不審な点があり・・・・・・
 何より怪物の造形がチープ。現れ方が丸見えで唐突。そして取ってつけたような退治の仕方。どれを取っても残念としか言いようのない作品だが、もっと頑張れば『ウルトラセブン』のような作品になったかもしれない。
 「聖書」ってそういうことかよ! ほとんど本筋と関係ないし!


・『その宇宙人、問答無用につき』

 これまたどう考えてもバカバカしい作品のようにしか見えないが、これを観るのは諦めた。問答無用で面白そうなんだけどなあ。
 空き時間を利用し、うどん屋さんで昼食。


・『絶叫する地球』

 街には多くの人々が倒れていた。何が起ったのか分からず、とにかく国外に避難しようとする生存者たち。そんな彼らの前に現れたのは、正体不明のロボットと、死んだはずの人々だった!
 宇宙人の手先と思われるロボット、そして彼らに操られる死体という構造は明らかにゾンビ映画に近い。この作品が1964年。ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』が1978年というからはるかに先んじている。
 派手なアクションや特撮はないが、未知の危機から脱出しようとするサバイバルSFである。
 言うほど絶叫シーンはないのでご安心を。


・『神が殺せと云った』

 ニューヨークで連続する通り魔大量殺人。逮捕された犯人は皆「神が殺せと言った」と証言した。事件を追う刑事は、やがて一人の人物に行き当たる。それは自らの出生の秘密を暴くことへとつながっていく。
 凶行の意図は、神の意志とは、そして自らの意志とは何なのか・・・・・・
 UFOは出てくるが物語の主眼はそこではない。異様な出来事に巻き込まれた人々が自らと向き合い、その経験に立ち向かっていく物語であると言えなくもない。その結末はあまりにシュールで芸術的とさえ言える。
 このような宇宙怪談映画もあるのだと知ることができた。


・「中山市朗 × 福澤徹三」トークショー

 作劇塾生としてはこちらもメインイベントである。
 羽咋では今もUFOの目撃談があるという。そんな街でメンインブラックについて語るという非常に危険な?怪談会となった。
 普段から中山先生の怪談イベントに行っている方にとっては聞いた話も多かったと思うが、改めてUFO怪談をまとめて聞けたので良い機会となった。
 皆さんもUFOの目撃や撮影には注意しましょう。あと河童。


・「怪談社」トークショー

 前コマのトークが終わったら中山先生たちは打ち上げに・・・・・・とはならなかった。急きょ怪談社さんのトークにも中山先生と黒史郎先生が飛び入り参加することに。
 始まる前に中山先生に黒史郎先生を紹介して頂き、ご挨拶。
 その後、私は合流していた塾生・甲斐田さんとともに金沢に戻った。本来なら打ち上げまで参加するところだが、後の予定が見えないため断念した。せめて会場が金沢市内であったならまだしも・・・・・・


 これにてカナザワ映画祭は終了。

 全上映作14本中、12本を鑑賞。観ていないのは2本だが、うち1本(『第3の選択』)はDVDを購入したので、実質観ていないのは1本のみ。
 トークショーは5本中、3本を観覧した。

 これで全プログラムの8割を制覇したことになる。おまけにUFOに関する話もひとつ仕入れることができた。

 お金も時間も体力も消費したがひと夏の濃い思い出となった。




(おしまい)



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東野明

東野明(とうのあきら)のブログ。

かつて、中山市朗作劇塾の塾生として活動した10年間の記録とともにここに眠る。

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