あんなこと、こんなこと。どんなこと?

自分の言葉をしゃべりたくなった翻訳者のきままな独り言:多様だから価値がある。反論、異論大歓迎

2008年05月

朝4時過ぎから必死で仕事を終え、今ようやく掃除が終わったところ。まもなく怪獣が襲来する。

大規模修繕だから終わってから来るようにといってあるのに、行くからねと宣言して、ダンゴムシや蟻と一緒に這い回ったり、飛び跳ねたりしようと、赤ん坊や幼児とその怪獣母がやってくる。

ワタシャ知らないからね。大変だって言ったからね。今日も屋根をバリバリ剥がす音や、どたんどたんと言う足音。給湯設備を取り換えるドリルの音が連続していた。おまけに、この暑さに、エアコンもビニールで覆ってあって、窓も開けられない。洗濯も出来ないのにどうするの?ワタシ?そんなあ。

d269d431.JPGただ今我が家は大規模修繕中。薄い膜ですっぽりと建物全体が覆われている。激しい雨音がすれば、ああ、雨だ。でも小雨だと分からない。幕の外側を窺ってみるが曇りか、雨か、それとも晴れているのか?

ベランダの植木類は所定の置き場所にいくつか出したが、芽がでかけたものや大事なものは中においてある。そして、室内を蟻や、ダンゴ虫が這い回っている。作業が終わる夕方5時半に植物を外に出し、朝、8時半に大慌てで取り込む。しかし、日光不足で枯れるものも出始めた。土にカビが生えたものも。

先週からはベランダ一面にビニールが張ってあり、出られない。といっても、こっそり外に出て大事なもの2,3点は足場の上に持ち上げて日光を浴びさせているのだが。ベランダを封鎖してから1週間、作業は、ベランダとは関係のない屋根の上や給湯管がらみのものばかり。封鎖したのならそちらの方からさっさと終えて欲しいものだ。手順が悪い。職人が少ない。ぶつぶつ…

ベランダを片づけていたら野菜ジュースが69本も出てきた。ビール十数本も。賞味期限がきれたジュースなんてと娘は目を三角にして拒否したから、一人でとぼとぼと飲んでいる。娘や、なに、カレーやシチューに入れているから、痛痒はないのだよ。写真のクレマチスは母の所に疎開中。

粗読、乱読失礼
小説ザ・外資 高杉良 光文社文庫
グイン・サーガ116巻 闘鬼 栗本薫 ハヤカワ文庫
エリザベス トム・マグレガー 新潮文庫
老人介護常識の誤り 三好春樹 新潮文庫
佐賀のがばいばあちゃん 島田洋七 徳間文庫 
風花の人 吉永みち子 集英社
英国とアイルランドの田舎に行こう 池田あきこ 中公文庫
人さまの迷惑 出久根達郎 講談社文庫
猫の足あと 今江祥智 小学館
無責任のすすめ ひろさちや ソフトバンク新書

e81ba03e.JPG中規模の総合病院に行く。3科受診で忙しい。循環器の専門医に近所の循環器のお医者さんに、1日1300キロカロリーに抑えるよう厳しく言われたことを伝えると「そりゃ、死んじゃうよ」そうだ、そうだ。メインテートじゃダメだとカルブロックに変更になったと言うと「そりゃあ、なんちゃって医者だよ。何も知らないんだろ」と若い(といっても30代半ばか)威勢の良い医者は容赦がない。二人で悪口で盛り上がって、近所のその医者とは手を切ることにする。薬はメインテートが復活。

その他、2つの科を受診し、予約料として500円、尿検査、再診料すべて込みで2100円。近所の医者は処方箋のみで1400円。フーム、費用効率が悪すぎ。怪しすぎ。腕悪すぎ。暇で話し相手になってくれるかかりつけのお医者さんの方が数時間も待つ大きな病院よりも好きなのだが、これでは信用できない。大きな病院に行くしかなくなる。開業医のみなさん、少なくともせこいことをするのはやめましょう。

ここのところ数年ぶりに体調が劇的に改善している。この間まで少し早足で歩いただけで心臓が痛く、重くなり、一日中不整脈がでていて、この調子ではもう駄目だとかなり悲惨な状態だったのだが。鍵は簡単なことだった。

3月の末に救急病院に駆け込んでから考えた。ネットで調べてもチョコレートやコーヒーのアレルギーというのは出てこなかったのだが、どうも怪しいと睨んで、この二つをまとめて断つことにした。コーヒーがなくては仕事が出来ないと思っていたのだが、思い込みだった。当たり前か。毎日、5杯ほども飲んでいたコーヒーと、娘が貰ってテーブルに山盛りあったチョコを完全に止めた。ついでに晩酌も週に2回に。

昨年だけで、心臓エコーを3回もとったというのに、今までどのお医者さんも言ってくれなかったのだが、カフェインとアルコールは脈を昂進させ、不整脈を助長するというのが人体実験の結果だ。

値上げに備えて、多数のワイン、日本酒、ビール、シェリー酒その他、大量のコーヒーも買いだめしたのに、惜しいなあ。

ミャンマーのサイクロン被害についての報道は多くないが、どうやらいまだ手つかずの有様らしい。食料、テントはおろか、死者の埋葬もされていないというニュースもあった。死者、不明者が13万人を超え、孤児も多数発生しているらしい。コレラ等の報告もあるなか、閉ざされた国であるので一層、被害が拡大するのではないかと思われる。ユニセフからのメールをご参考までに。

▼本格化するユニセフの緊急支援

多くの皆さまからのあたたかいご支援を受け、ユニセフはサイクロンの
被災地域において緊急支援に全力で取り組んでいます。

5月9日(金)には、支援物資の浄水剤300万個を積んだユニセフの
チャーター機が首都ヤンゴンの空港に到着しました。この浄水剤で、
500万リットルの水を浄化することができ、被災者20万人に
1週間分の安全な飲み水を提供することができます。

また、10日(土)には、コペンハーゲンにある物資供給センターから、
30万人の被災者3ヶ月分の基礎医薬品や治療キットが入った
「緊急保健キット」30セットがミャンマーに向けて空輸されました。

「今まさしく、被災者は生死の境にいます。安全な飲み水がなければ、
すぐに衰弱してしまいます。子どもたちはとくに、不衛生な飲み水の
ため下痢による脱水症になり、きわめて生命の危険な状況にあります。」
と、ユニセフ本部緊急支援部の飲料水関連支援担当上級アドバイザーの
ポール・シャーロックは話します。

ヤンゴンにあるユニセフ現地事務所のスタッフは、早速到着した
支援物資を被災地に輸送する作業を開始しています。
ユニセフは、被災した子どもと家族の命を守り、1日でも早く
日常生活を取り戻せるように、現地事務所の130人のスタッフ
が中心となり懸命に活動を続けています。

引き続き、皆さまからのあたたかいご支援とご協力をお願い
申し上げます。


▼ ミャンマー・サイクロンに関しての情報は当協会のホームページで
順次お知らせしておりますので、是非ご覧ください。
http://www2.unicef.or.jp/jcuApp/servlet/common.FwControl?cd=M53&pg=41

.......................................................

≪ミャンマー・サイクロン緊急募金≫
*当協会への募金は寄付金控除対象となります

1)インターネットで…
 当協会ホームページで、クレジットカードによる募金を受け付けて
 おります。
 http://www2.unicef.or.jp/jcuApp/servlet/common.FwControl?cd=M53&pg=42

2)郵便局から…
◆ 郵便振替口座:00190-5-31000 (窓口手数料免除)
◆ 加入者名:財団法人 日本ユニセフ協会
  *通信欄に「ミャンマー・サイクロン」とご明記ください。

3)三井住友銀行の専用口座から…
  三井住友銀行は、ユニセフ・ミャンマー・サイクロン緊急募金用の
  専用口座を開設しています。
◆ 口座番号:三井住友銀行 東京公務部 (普) No.155933
◆ 口座名義:財団法人 日本ユニセフ協会 緊急募金口
◆ 受付期間:2008年5月9日(金)〜2008年8月29日(金)
◆ ご注意:この募金口座へのご送金については、領収書が自動発行
  されません。領収書をご入用の方は、お手数ですが、当協会
  総務部(03-5789-2017)へご連絡ください。

時間が経つにつれ被害の大きさが徐々に明らかになってきた。被災者1000万人、死亡者数は4万人ほどにも膨れあがりそうだという。300キロに渡って断層がずれたというからすごい。四川省はフランス1国と同じほどの大きさで、人口は約9000万人というからこれまたすごい。なんて大きな国なのだろう。

それにしても倒壊した学校の多さに胸が痛む。教育を何よりも優先させたために、結果的に最初に建てた建物なので老朽化してしまっていたのか、それともいくつかのニュースで流れたように学校を食い物にした手抜き工事が跋扈していたのか。一人っ子政策で一人しかいない子供たちが、周囲の建物が無傷な中、倒壊した建物の中で圧死したとしたら親たちは政府を許すまい。他に注意を逸らすためのスケープゴートとして何を選ぶのか?今後どんな政策をとるのだろう。

震源地は少数民族が多く住む地帯で、3月にチベット民族の暴動が起きたところだという。多数の兵士が救援のために同地に派遣されているが、治安維持を目的とした武装した兵士が多数とあるニュースは伝えていた。私は多数の在日朝鮮人が虐殺された関東大震災を思い出して非常に嫌な気持ちになっている。

言葉に出せば現実のものとなりそうで躊躇するが、私が政府側にいるとしたら、混乱に乗じて一気にチベット問題の解決を計ろうとするかもしれない。プレスは入れていないし、万単位の死亡者が出ているのだから、何とでも言える。禍転じて福となすなどとほざくかも知れない。

私がチベット側なら、聖なるチベットの山、チョゴランマに多数の中国人が登ったから神様の怒りに触れた、これ以上チベット族を虐待するともっと恐ろしいことが起きるだろうとデマを流す。大きな災害時ほど流言飛語が飛び交う。そして人はそれを信じる。

そして私が中国政府の最高指導者(主席?)なら、ダライラマを招待し、チベットそして中国のために祈って貰い、チベットをダライラマの手に預ける。一気にチベットに緩やかな自治権を与え、チベットだけでは復興は難しいから、惜しみなく中国の協力を与え、恩を売るだろう。この先中国国内が動揺するのは目に見えているから、人心掌握に全力を尽くせるよう、チベット問題を素早く棚上げする必要があるし、大量の学校倒壊から派生する政府への抗議活動と手を結んだとき、どのような事態になるか考えてのことだ。さらに、将来を考えれば疑心暗鬼の欧米諸国に対し、思い切った手を打つ必要があると思えるからでもある。震源より奥地の地震被害についての報道はないし、チベットに関する動きは今のところニュースに出てこないが。はてさて、どうなることやら。

d9088f55.JPG2日目になっても運の悪さがつきまとう。熊本のホテルで周遊券を購入し、周遊バスの発車する停留場の前で待っていたのに…8時半発が来ない、来ない、来ない。他の観光客も変ですねえといっている間に9時になる。やっと来た周遊バスは私の前を通り過ぎ前方の空いた場所に停車。つまり、駅前でリムジンはじめ大型バスがひっきりなしに発着するので、小型の周遊バスは空いた場所にちょろっと停車していってしまうというのがここのルールだったらしい。8時半のバスは大型バスの影になってみえないうちに私をおいて発車していたということらしい。何という不親切。初めての人が多いんだよ、観光で収入を計るんだろうが、オラ、オラと品格も何もあったものじゃない。

しかし、空は青空、ぽかぽか暖かい、自然に元気いっぱい、足が速くなる。熊本城を天守閣まで上り、4月に公開されたばかりの本丸御殿を廻り、数寄屋丸、唯一現存の宇土櫓の頂上まで上がりと、ふう、階段の数を数えておくのだった。それにしても、高校生の修学旅行らしき一団も含め中国と韓国からの観光客の多さには驚いてしまう。といっても、ツアー客は天守閣と本丸にしかいないので残りはゆっくりしみじみ味わうことが出来る。もうすぐ日本は観光を含めたソフトで稼ぐことになるだろう。たいして体力を必要としないサービス業やソフト産業は老人大国となる日本にぴったりだ。熊本は愛想の悪いおじさんの係員がどこでも目立ったが、気をつけた方がいいよ。

で、本日の目玉、細川コレクションのある県立美術館へ。さすがお殿様、他とはちょっと格が違う。宮本武蔵の達磨和尚の図や織田信長や細川ガラシャ直筆の書簡がある。数百年前にこの人たちが実在していたのだと思うと不思議な気持ちがする。織田信長は極めて男性的な手跡で、教養などとは無縁のような思い違いをしていたのだが、やはりというか当然というか、良い字を書くものですなあ。おかしな仙僂琉貮や菱田春草の掛け軸も。もちろん、国宝の螺鈿の美しい鞍も。その後、庭が美しい大名屋敷の旧細川刑部邸を巡り、一路福岡へ。ああ忙しい。

博多福岡では福岡アジア美術館の「ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展」へ。平山郁夫のデッサンも数点展示されていたが、なんといっても注目は、見事に木っ端みじんに吹き飛ばされたバーミヤン遺跡の跡だ。人間は何という馬鹿なことをしでかす生き物なのだろう。しかし、美しいものを作り出すのも人間なのだ。何という矛盾。流出文化財保護委員会なるものの存在も知った。保護された実に美しい男性の頭部や足の指といった、彫像の一部だけが展示されている。他の部分は破壊されたのだ。どれほど多くの美しいものが破壊されたのだろう。頭がクラクラする。アフガニスタン等流出国に平和が戻ったとき、戻されるのだという。美術品が美術品として鑑賞されるような時はいつ戻るのだろうか。日本が平和であることに感謝。2万歩超。ヤッタネ。

c1df3ca2.JPGちょっと、色々ありまして、熊本、福岡を廻ってきました。まあ、前回の箱根に引き続き、今回も乗り物に苦労した旅で、前回はバスにパスされるというあり得ない出来事もあったし、翌日、娘の急な発熱で御殿場から引き返そうとしたら接続が悪く、結局箱根の山を再度越えて小田原から帰り、娘には急いで帰ると言っていながら、もう夜よと叱られてしまう結果となったのですが、どうも運、不運というものは長続きする一連の物語のようで…終わりよければすべて良し、ですよね。熊本市の市電には花が飾られていました。

必要なものが揃わず、空港で買い物を予定していたところが、早朝のことであてにしていた店舗が開いておらず、羽田のターミナル1とターミナル2を走り回り、搭乗開始時に滑り込む(それも搭乗口が遙か遠くだったので息を切らして)という目に遭い、熊本空港に降り立ったら、気温11度、雨!熊本から特急への乗り換えが10分ほどしか余裕がなく焦るがどうしようもない。しっかり遅れてしまう。今回の旅では、地下鉄、モノレール、飛行機、バス、特急、車、ミニバス、市電と多数の乗り物に乗ることになったが、乗り物大好きの孫は喜んだだろうなあ。

着いた先は郷土料理の料亭、野草や野生のものは食べないようにと医者に注意されているのに、鹿、イノシシ、馬刺、鯉、鮎、イタドリ、ゼンマイ、クサギその他聞いたこともないような野草類を含め、野生のものばかりずらりと並んだ。招待されたので文句は言えない。食べなくてはいけない。一日1300キロカロリーに制限されていますからと、素晴らしい口実があった。上手くできているものですねえ。あらゆるものを3分の1程度食べたが、嬉しいことにアレルギーは出なかった。やれやれ。しかし、軟弱な両足が攣ってどうなることかと汗。

無事にお役目を終え、機嫌良く熊本に戻るがタッチの差でお城をはじめすべて閉まっている。城の湯という淡泊な天然単純泉につかり脚をもみほぐし、お城の周りをぐるりと歩きホテルへ。予め調べたウェブでは丸い古風な石の浴槽が掲載されていて、それが見たかったのだが、女湯にはない。クショーメ。コホン。18,000歩。

2286882d.JPGごろーさんのブログに面白いことが書いてあった。題してごろーさんの日記は深刻なものでもなんだかつぼにはいっていつも胃のあたりがひくひく震えてしまうのだが(失礼)、今回もフフフとヒヒヒだ。

例のだだっ子のように前代未聞の辞め方をして世界の目を丸くさせた安倍氏が胡主席に対し、場の空気を凍り付かせて、チベット問題、さらにはウイグル問題にも触れただけではなく、ウイグル問題に関しては、具体的に『東大に留学中の平成10年の一時帰国中、国家分裂を扇動したとして中国に逮捕されたトフティ・テュニアズさんについて『彼の奥さん、家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する』と求めたというのだから、こりゃえらい。

かねがね、空気読め!ってなんだ、それこそ日本や若者が内向きになる元凶だと思っている私としては、安倍さんの「空気読めない」態度に大拍手だ。正しいことに空気もへったくれもない。正しいことは空気に関係なく伝え、行動すべきだろう。空気のおかげで以前戦争まで行ってしまった前科があるのだから、空気読めないは立場が違えば大きなプラスになる。空気読んだ上で正しいと信じての空気読めないふりだとしたら勇敢でもっとエライ。

老人や引退者、元役人、失うものがない人たち、どしどし出てきて日本の空気をかき混ぜてください。捨て身となって日本のお役に立てるのです。おかしなことはおかしいと、あの人おかしいんじゃないと言われても気にすることはない。今更はした金貰って、どこかのお飾り監査役や名前だけの役員をやっているより、大きな立場から、現役が言えないでいることをどしどし発表した方が社会のためになるでしょう。ある程度まで上り詰めた人ならなおさらいい。新聞も面白くなるし、内幕話など国民、ワイドショー、諸手をあげて大歓迎。頑張ってくれないかなあ。

よく晴れた連休最後の日、これは散歩日和だと帽子をかぶってでかけていった先は国立競技場近くの日本青年館。

チベットに自由を列の後ろにつこうとしたら、ぐるりと回って、列の最後尾について下さいと指示され、いくつもの列が出来ているのに驚いた。妹と私は一番最後の列、4番目の列の中程に入れて貰ったのだが、歩いていくうち、後ろを見て驚いた、見渡す限り旗がみえる。結局3000人もの人が、つまり、チベットとはほとんどか全く関係のなかった人たちが参加したと沿道のお巡りさんに聞いたのだが、これってすごくないですか。

参加した人たちはとりどりで、乳母車を押す若いカップルも、金色に髪を染めたギャルの二人連れも、白髪のおじいさんたち、中年のおじさん、おばさんたち、そして驚くことに右翼たちも。尊皇攘夷とか、倒幕と書き込んだ日の丸にくるまれた背中のまがったおじいさん。倒幕ねえと、目が点。

どうやら私達は数人の右翼のグループの中に入ってしまったらしかった。フリー・チベット、言論の自由を、教育の自由をと小声でつぶやく私の後ろから、目が据わったスーツの若者が「しなじんは日本から出ていけ」とか「中国解体」と叫ぶ。妹がああいう人にマイクを持たせちゃダメだよねというが、マイクなど握っていない。恐るべき地声だ。私は胡主席の訪日とは関係なく、人権についての憂慮から歩いたのだが、そういう人たちも多かったと思う。

この目の据わった右翼からなるべく身を遠ざけるようにして、二人で交互に出発時に受け取った大きな旗を持って歩く。で、この男と派手な入れ墨をした男以外は安全そうだと判断したので、チベットに自由をという合いの手に、「打倒中国」と叫ぶ後ろの右翼たちに、そんなこと言ってはいけませんとか、折角来て下さったのだから対話が基本でしょうとか、散々、お説教をしながら歩くこと4、50分。それにしても暑い。表参道に達したところで戦線離脱した。

新潟のパイロットショップで吉の川と柿の種をゲット。どうやら私の無意識は今晩一杯の気分らしい。いくつかお店を眺めた後、ヨックモックでケーキと紅茶でゆっくり足を休めた。根津美術館がまだ改築中なのは残念だったが、軟弱な小市民としましては、意思表示が出来、ついでに運動も出来、目の保養と、美味しいケーキを堪能でき、まずまずの充実した一日だった。

それにしても表参道周辺で右翼の街宣車の多かったこと。それもすれ違うときにはフリー・チベットだのガンバレだのと、元気なこと。聖火リレーに絡めた「聖火リレーとチベット問題、マスコミ問題」にコメントを下さったalchemistさんのおっしゃる通り、人権を問題にするのであれば、どこの国かに関わらず、人権問題には首尾一貫した態度をとるべきだろう。人権問題が現に存在するのに、なぜ、いわゆる左翼は出てこないのだろう。自分が支持している国であっても、おかしな事はおかしいと自分の意思を表明するのは大事なことではないだろうか。

84168276.JPGまたしても遅くなったが備忘録として(忘備録だと長年間違えて覚えていたことがここで判明!なんでも調べてみるものですね)。

先週、妹と二人で箱根に一泊旅行に出かけた。元々はK子が誘ってくれたもので、彼女の株主優待でホテルと運賃がただになるというのでいそいそとお誘いに乗ったのだが、彼女のお母さんが急病となり、太っ腹なK子がその権利をくれたものだった。ところが今度は前日に母が体調を崩し、急遽、一時帰国中の妹と行くことに。なにやら、不穏な出だしだった。

しかも、雨。これまでウン十年かの強力晴れ女としての運が昨年末以来見放されたかのような雨。妹も、私は晴れ女だと言っていたのに、雨。出がけに私は晴れ女だからと甘く見て、防水加工の靴ではなく、長時間歩こうと、履き慣れた靴に履き替えたのだが、これも裏目で涙目に…

観光客も少なく、新緑の雨の箱根は美しく、そして寒い。ラリック美術館ではあちこちでストーブが焚かれていた。そしてあろうことか、一番見たかったものは奥に隠れていて、勘違いして、見損なった。涙。ル・トランという特別展示で、150枚以上もの華麗なガラス・レリーフで彩られいるという、オリエント急行の車両の展示でデザート付きのものなのだが、うろ覚えで、デザート、デザートと出かけていき、入り口にも何も表示がなく、昼時だったのでランチを食べてしまい、はて、何か忘れたような…で、後で気づいて地団駄を踏んだのだ。

ポーラ美術館雨の中、10分あまりバスを待ち、ポーラ美術館にその後向かった。こちらはまた近代的な大きな美術館で、シャガール展が開かれていた。これでもかというほど多数のシャガールが展示されていて、なぜこんなに多くの絵があるのだろうという疑問は、ピカソに匹敵するほどの長寿、没年令が97才であることを知って解消。長生きしたほうが勝ちなのだ。しばし、ユトリロを思い、沈黙。

芦ノ湖昼頃新宿を出発したものだから、時間も時間で、追い立てられるように芦ノ湖湖畔のホテルへ。ここで驚き。ホテルのメニューを調べたら、一番安いコースでも7000円近い。二人ともダイエットを意識中だし、財布はもっとダイエット中。雨の中周囲を探索に行くが、木曜日は休業日とかで、一斉に町中のレストランが閉まっている。そんな馬鹿な。日本を代表する観光地で開いているレストランが1店もないなどあり得ない。しかし、行けども行けども閉まっている。では、隣町に行こうと、幸いバスがすぐ来る時刻だったので待っていると、前をすっとバスが行ってしまった。箱根登山東海バスとかいう君、許さないよ。もう。バス停には他にも人が並んでいたのだが、彼女曰く、バス停に人が並んでいることがまずないので、分からなかったんでしょう。だって、1時間に1本とか、2本とかしかないバスだよ。

ホテルの部屋すごすごと妹とホテルに戻り、ぐっしょりと濡れた靴下を履き替え、仕方がない、隣町までタクシーで行くかと、その前にウェルカムドリンクを飲もうとバーに行き、初めてのラッキー、ウェルカムドリンクはまずかったが、そのバーで、軽食は出せないのか聞いたところ、数点ならとメニューが出てきた。やったね。

これが当たりで、地場産ソーセージの盛り合わせも、タケノコ、紫蘇、白身の魚他入りの和食軽ピラフも、サラダも実に美味しく、恵比寿の黒の生ビールがしっとりときめ細かな泡が立ち、足の冷たさも、数々の不運もビールに流し、その後硫黄の匂いの温泉に浸かり、やっと箱根の温泉気分になったのだった。

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